知らないというのは怖いことだなあ

　大学時代の教授には毎年年賀状を出していた。最近は車を載せることが多かった。

　その教授曰く「いつもすごいきれいな車の写真の年賀状を送ってきて、スーパー金持ちだ」と。

　SVXやピアッツァを高価な外車だと認識されていたらしい。

　まあそりゃそうだろうな。日本車離れをした美しいデザインで、輸入車であれば相当高い値付けがされていてもおかしくない。

　でも、どちらも不人気車で、二束三文なんですよーっ。


　美しいものを磨いて、美しく写真に収めれば、それは芸術品のたたずまい。ピアッツァが登場当時ですらひどく時代遅れの足回りをもっていようが、美しさでは今も注目を集める。

　市場価値が低かろうが見る人が見れば優れたデザインの車と思うし、市場価値を知らなければ車に詳しくないほど高価な車と思うだろう。


　大衆迎合的なものは好きではないし、皆がいいと言っているものにもあまり興味を持てない。

　他の人がどう思おうが、魅せられたクルマに乗る。

　単なる変態だが、それが「お金持ち」に見えるのは不思議な気分だ。ジウジアーロデザインのすばらしさか。