2015年05月07日
【ネット回線】大変な苦労をして回線導入をした話 その16
■ 救いの手がさしのべられる
管理組合も期が変わった。半数メンバーが替わり、理事長もIT担当理事も替わった。
そこでは全く違う理解の元、急激に話が進んだのである。
新理事長はBフレッツLANタイプのユーザーで、マンションドメインのメールアドレスも使っている。全てをよく理解しているわけではないが、配線管理組合が何を目的にしているかは理解している。
この新理事長及びIT担当理事と配線管理組合側で協議し、次のように話を進めることになった。
・配線は管理組合で譲渡を受け、無料で貸し出す。ただし、一切のメンテナンスは行わない。→配線管理組合は存在理由がなくなるので解散
・メールアドレスサービスは、全住戸が使える状態ではなく、管理組合としてはこれを拡大するつもりもないため、停止する。
前者については配線管理組合の総会をセッティングして説明を行い、積み立ててきた利用料14万円を管理組合に寄付する決議を行うことになった。
後者については管理組合としてサービス終了の説明を行い、時間をおいて終了することになった。
ソフトバンクBBと再協議になるが、事業内容が変わって組織が大きく変わっていたので問い合わせ先が分からない。以前のソフトバンクBB担当者をネット上から見つけ出して(!)連絡を取り、現在の担当部門を紹介・調整してもらう。あとは管理組合とソフトバンクBBの間で調整してもらい、まもなく無事所有権が当マンション管理組合にある状態になった。
もちろん、メールアドレスサービスの廃止には反発もあったが、しずかに最後の時を迎えた。
2013年春のことであった。
現在インターネット回線を提供しているのはNTT(VDSL/LAN)、KDDI(VDSL)、USEN(VDSL)の3社4方式。
最速は上下90Mbps以上を常時たたき出すフレッツ光 LAN方式である。
一度は切り捨てられた配線だが、安定度と高速度ではVDSLの比ではない。もし、上位回線が1Gbpsになれば、規格上はその速度を利用することも可能である(住戸によっては引き込み部で8芯を利用できないところもあるらしいため、その場合は上限100Mbpsになるが)。
2000年にマンションにインターネット回線を導入する勉強会を始めてから13年。ニューラルネット撤退からは10年かけてようやく安心してインターネット回線を使える状態になったのだ。あまりにも長かった。
導入した会社がソフトバンクに買収されたことで振り回され、イーサネットを生かすべく様々な方法を考え業者と交渉し、ベストな方法を見つけ出したと思えば、導入ではさんざんNTTの無責任な社員に振り回される。全体を通じて責任回避体質が色濃く、対応がコロコロ変わる管理組合理事会に翻弄され、訳の分からない嫌疑をかけられ、事実上の中傷までされ。苦境を訴えても利用者は知らぬ顔。それでもなんとか投げ出さずにやって来た。
最後は理解ある理事会担当者に恵まれ、メールアドレスサービスが廃止されたのは利用してきた人たちには残念ではあったが、配線関係については利用者にとってよい形でまとめることができた。
終わりよければ全てよしとするしかない。
人間というものについて深く学ぶ機会となった。
他人は人を疑うし自分を正義、相手を悪と思い込めば攻撃もしてくる。いったん思い込めばテコでも認識を変えない。自分は正義なのだから。自分の思いこみを肯定するために嘘すらつく。
同じことは職場でも経験し、本当にひどい目に遭わされた。
それでもちゃんと話が通じ、親身になってくれる人はいる。
世知辛い世の中だけれど、捨てたものでもないらしい。
(完)
この物語はフィクションであり、実在の団体、人物とは関係ありません。
と言うことにしておいて下さい。
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大変な苦労をして回線導入をした話 | 日記
Posted at
2015/05/07 21:40:33
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