2014年の資料でこんなものがあった。
厚生労働省 中央社会保険医療協議会総会2015年実施
「医療経済実態調査」
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/report/t239/201511/544484.html?ref=RL2

平均病床数201床、816病院の調査である。
これによると、2014年の診療報酬改定前後で経営状態は悪化し、赤字が拡大していることが分かる。
この時の改訂内容は
・全体の改定率は0.1%のプラス
ただし、消費増税対応分の1.36%を除くと、実質マイナス1.26%
内訳は以下の通り。
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12400000-Hokenkyoku/0000039378.pdf
病院経営の苦しさが見える。
一方、小規模な診療所の平均は黒字。ただし、黒字幅は改定前後でわずかに圧縮されている。
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最後に人件費の部分。
医療法人立病院
勤務医は1577万7495円から1544万4200円
看護職員は437万1432円から437万4399円
事務職員は401万4916円から405万3486円
消費税対応分を除いて0.1%診療報酬(本体)が増えても、医師の報酬は減っている。
診療報酬(本体)が増えることを医師の報酬増加ととらえて感情的に反発をする人もいるようなのだが、実際には人件費は下がっており、薬価を下げ、本体を上げても全体では下げられているので、もともと赤字の病院の経営はさらに悪化している。
データを元に、どう考えるのかを議論した方がいい。
(データがないが、医師の人件費が下がっているのは、高額な給与を得ていた団塊世代の大量退職のためである可能性がある。このあたりは調べる必要がある。)
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Posted at
2015/12/26 02:46:01