レクサスが採用した構造発色の青塗色。
これは普通の塗料と違い、材料そのものには色がなく(特定の波長の光を反射しない)、構造が起こす光の干渉によって特定の波長の光が見えるものだ。
構造発色では虹色が生じるものがよくあるわけだが、あえてモルフォ蝶の青だけを発色するようにしたものを使っている。
https://lexus.jp/models/lc/features/sesb/?adid=ag205_TW_20180406_lcsb&padid=ag205_TW_20180406_lcsb
動画
関連記事:
レクサス「LC」の特別仕様車、その鮮やかな青の秘密
http://www.itmedia.co.jp/business/articles/1804/05/news094.html

(Wikipediaより)
構造色の代表的なものと言えば、コンパクトディスクの盤面や玉虫、しゃぼん玉の虹色だ。
この虹色を積極的に利用した塗料として、日本ペイントの「マジョーラ」がある。

(Wikipediaより)
レクサスでは青のみを干渉で作り出す塗料を使用している。
モルフォ蝶の青の再現は、以前から試みられている。以下はその一例。
http://www.jst.go.jp/kisoken/seika/zensen/08matsui/
構造色は紫外線で色あせることない、ある意味究極の発色方法と言えるかも知れない。また、角度による明度の大きな変化もボディの凹凸を強調し、表情を大きくする効果を持つ。
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レクサスでは国内50万台記念限定仕様として同色を使ったLC クーペを販売する。
もともとレクサスは好き嫌いの分かれる独特の差別化されたデザインを採用し、車のデザインの是非よりもむしろハイブランドとしての差別化で、高い価格にあわせた手厚いサービスを売りにしている。
その中で、新開発の特殊な塗料を限定車のみに使うことで、レクサスブランドでの大きな差別化をしていることになる。
おそらく、ほとんどの人は特殊な塗料であることに気付くことはないだろうが、知っている人にとってはきわめてユニークな塗装であり、限定車のみの採用で極めてレアな存在であることが認識される。
その点でオーナーは極めて満足感が高いと言えるだろう。
富裕層への訴求がレクサスブランドそのものである訳で、多重にレアな構造色青採用限定車は、その点で非常にわかりやすい。
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逆に言えば、デザインや走行性能に注目するいわゆる車好きが、手厚いサービスという付加価値のために高い価格を設定されているレクサスを選ぶことはあまりなさそうで、自分などにはもっとも縁遠いブランドという気がしている。
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車 | 日記
Posted at
2018/04/07 11:53:44