実家のインコ

　11年前にお迎えをしたセキセイインコのピッチだが、昨年から実家に預けている。

　何も飼っていない老夫婦には生き物がいると随分違うのではないかと思っている。うちと違って家に人がいつもいるから、インコ自身にも刺激があっていいだろう。

　そのインコだが、ここのところ体調が悪いそうで、何度も止まり木から落ちてしまうと言う。

　止まり木を外して暖かくしてやるよう頼んでおいた。その晩は取りあえず何とか乗り越えた。

　インコは元気なフリをするので、病気に気付きにくい。餌を食べているフリもする。

　だから、飼い主は行動、フンの様子、体重の変化など体調をよく見ておく必要がある。

　インコは長ければ10年から15年程度生きると言われているようで、30年生きた子もいたと言われているそうな。

　11年ちょっとで、ピッチも高齢になっている。
　羽が乱雑になり、ここ最近では籠にしがみつく力も衰えている様子を感じていた。
　ちょっとしたことで落鳥してしまうかもしれない。
　そう言う覚悟は必要だ。




　以前飼っていたミクという子も、最期はこんな感じだった。

　もう止まり木に止まることもできなくなっていたが、私が帰宅したところで体を起こしてぴいと言い、そのままこときれてしまった。

　頭が良くて、よく懐いていたいい子だった。