
寝室兼いろんなことをやる部屋の整理をしているとき、棚に入れてあるアナログオシロのつまみがひん曲がっていることに気付いた。普段ほとんど使っていない飾りのようなシロモノで、気付かなかった。
このアナログオシロはKENWOOD CS-5175という2現象100MHzオシロで、機能的には非常にベーシックなものだ。
子供時代のあこがれがアナログオシロだったが、今どきはほぼジャンク価格で取引されている。しばらく前にヤフオクで個人から購入。長く丁寧に使われていたようで状態がよかったが、機材整理のためにオークションに出したのだそうだ。
3連の回転つまみで、やたらにパネルから飛び出している。しかも軸が細いので曲がりやすい。
ものを持って部屋を出入りしているときに引っ掛けたのだろう。
このままだと、真ん中のつまみを回すと小さいつまみまで引っかかって回ってしまう。
取りあえず分解して内部構造を確認。この部品は大きい上に基板直付けVRに接続されている。さらに、空中配線までされている。これを取り外して分解修理となるとかなり面倒だ。
とりあえず実用になる範囲で外から修正しておいた。
で、電源を入れて波形を確認してビックリ。
やたらにぼけている。しかも回転方向にずれている。
FOCUSつまみで調整してもあまり改善しない。
メンテナンスマニュアル(英語)はあるにはあるが、読むのがめんどくさい。
ググってもアナログオシロの修理や調整なんて、あまり数がない。しかも古い。
この手のブログ記事を書いた人が今も元気なのかどうか分からないほど、当時既に結構齢が高めの方が多いようだった。アマチュア無線全盛時代の人の層だ。
背面や側面に調整ボリュームがあるとかというものも見たが、私の機種ではそんなものは存在しない。もう一度開けて確認しようかとメンテナンスマニュアルの回路図を見たりトラブルシューティングを見たりしていたが、その中に、FOCUSつまみを引いて調整するとある。
このスイッチは引っ張ればASTIGの調整、日本語だと収差(でいいのかな)の調整になる。
ああ、そうだった。すっかり忘れていた。FOCUS/ASTIGのつまみだった。
これを回して綺麗な細い線に。
その下のつまみは引くと回転補正なのでそれも直して,スッキリ!
写真だといまいちシャープにならないが、見た目は随分良くなった。
なんかホッとした。
と同時に、自分の老化も感じてしまった。
自分で散々触って基本の調整は理解していたはずなのに、ちょっと時間が経ったらすっかり忘れていたなんて。
追記:
アナログオシロは変化への追従性が高く、大雑把に把握したいときに役に立つ。
今どきはデジタルオシロが高精度高機能なので、細かいことはそちらに任せ、アナログには精度は求めない(デジアナオシロは要らない)。
両者の使い分けをすればよい。
ブログ一覧 |
測定器 | 日記
Posted at
2024/03/23 10:41:59