
不人気4代目プリウスは何と言ってもデビルマンみたいなテールコンビライトの縦に血でも流れたような気味悪さ、異形の化け物のようなヘッドライトが顔を切り裂いたような生物的違和感を感じさせたことが敬遠された最も大きな理由だろう。
それ故マイネーチェンジでは垂れ下がり部分は消されている。
私は4代目プリウスや当時のトヨタデザインが何より嫌いで、その頃までのレクサスのデザインも毛嫌いしている。バンパーをすっ飛ばして顔面を左右に切り裂くデザインやエイリアンのように口から更に口が飛び出してくるような奇っ怪なデザインは本当に気持ち悪い。昔のは虫類顔インテグラとかよりもずっと嫌悪感がある。
マンションの駐車場にたくさんレクサスがいるが、見るたびに醜悪だとすら思っている。
そんな顔面傷跡だらけな4代目プリウスのデザインも、レクサスURZ100のようにロー&ワイドな車両であれば、それなりに形になっているのだなあと思った。おそらくこっちがやりたかったデザインに近いのだろう。同じデザイン文法を制約の多いプリウスに無理矢理押し込んで大失敗したわけだ。
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トヨタは奇をてらうことばかりやって市場からそっぽ向かれた4代目に対して、5代目プリウスから大きく方向性を変えて、自動車のデザインとして極めて真っ当な方向に進んだ。OEMを念頭にコモディティとしてのプリウスを考えていた豊田章男社長に対し、
開発陣は愛車であることを目指したのだという(Response)。それが見事にだれの目にも「格好いい」デザインの車として結実した。
ただ、SUVと化したクラウンも同じ系統のデザインで、見るたびに「でっかいプリウス」と思ってるが。同じ文法を使い回すのは共通デザインなどと言ってもあまりやり過ぎはいけない(マツダのあれはあまりにひどいと思ってる。5チャンネル体制の名車たちが懐かしい)
まあ、トヨタデザインは暫くあのデザイン文法が共有されるのだろうが。知らんけど。