ヤフオクで格安落札した(それでももっと安いジャンクは時々あるが)Canon PELLIXは、届いてみればかなりいい状態だった。
外装はかなり綺麗。多少の傷はあるが凹みはない。
シャッターOK
巻き上げOK
露出計OK
ただ、プリズムだけが腐蝕している。
部品取りFTからプリズムを移植すれば、問題のないPELLIXが出来上がりそう。
もちろん、シャッタースピードとかは狂っているかもしれないけれど、こればかりは測定しないと分からない。
フラッグシップ機ではあったが、シャッター時のブラックアウトとショックがない一方、光が30%しか届かないためファインダーが暗く、フィルムにも70%しか届かないため明るいレンズがすこしくらいレンズと同等になってしまうため、広く受け入れられるものではなかったらしい。
マイナーチェンジ版のPELLIX QLが出ただけで終わっている。
FTと比べてみてシャッターが静かだが、バシャッ!とシャッターがおりる方が一眼レフらしいと感じたりもする。
なお、プリズムが腐蝕していると、視野の一部にゴミのようなものが見えてしまう。
右端と左端に腐蝕が見えている。実際に目で見ると、結構目立つ。
この写真は、最初に手に入れたPELLIXの腐蝕したプリズムだ。下の方の横長の腐蝕が見えるだろうか。
PELLIXと初期型FTは大概こうなってしまっているらしい。後期型FTなどから改良されているそうだ。
プリズムそのものを修復するには、一度反射層を剥がして銀鏡反応で銀を付ける必要がある。
銀はどうやって剥がすべきか分からない。
綺麗に鏡にするには技術が必要で、これも大変に難しい。コストもかかる。
プリズムの交換が正しいだろう。
追記:
カメラ関連の投稿は人気がないので追記で。
ペンタプリズム再生法
・アルミ箔や表面鏡を貼り付ける
あまり美しい仕上がりにはならない。
・ミラースプレー
粗い感じになる。
・銀鏡反応
本物の鏡になるが、熟練しないとムラになりやすい。以前の職場の同僚が熱心に生徒にやらせる実験のために銀鏡反応の研究をやっていたが。
・銀蒸着
ペンタプリズムの製造法であり、業者はこの方法。ただし、真空ポンプと真空に耐えられる容器、ニクロム線でDIY蒸着をしている例はある。
・ハイパークロームAg
銀を使った塗料。メッキ調塗料では圧倒的に反射率が高い。原則下塗り・銀塗装・トップコートの3層で塗るため、ガラスに直接塗装できるかどうかは不明。樹脂部品のメッキ調塗装に使われ、ネットでは透明スプーンに筆塗りの例はあるがガラスでの実践者は見かけない。塗料は手持ちがある。
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Posted at
2025/06/22 11:55:51