ツイッターで、ハフポストのアカウントからのツイートが目に入った。
日本の農産物が世界で人気を集めるなんてマンセー記事が出てくることに不信感を持つ。
よくみてみれば左下に「プロモーション」とある。ハフポストが打っている広告なのだ。
しかし、ハフポスト自身が広告を流しているものをこれまで見たことがない。
該当記事を見てみる。
左上に注目。
PRESENTED BY 内閣府
要するに、政府広報、政府が流している広告なのだ。
中を見てみれば震災以降も輸出が伸び続けている云々と。
しかし、日本の農産物を買っている所など限られるし、放射能規制で輸入制限をかけたままの国もまだ多い。
伸び続けているというグラフがある。
2015年までの輸出額(円建て)のグラフだ。
これを見てぴんと来る人もいるはずだ。これは円安で見かけ上輸出額が増えているだけではないのかと。
ドル円日足チャート。
アベノミクス相場で円安が進んだ部分がぴったりあてはまりそうだ。
ドル円の各年の中央値でドル換算してみると
年 | 輸出額
(億円) | ドル円 | ドル換算
(億ドル) |
2012 | 4497 | 80 | 56 |
2013 | 5505 | 95 | 58 |
2014 | 6117 | 110 | 56 |
2015 | 7451 | 120 | 62 |
となる。
2015年こそ伸びてはいるが、ドルベースではほぼ横ばいだったことが分かる。やはり伸びているというのは為替で有利になった分だけと言っていいらしい。2015年は【爆買い】が話題になった年で、円安が進み中国人の間で日本製品を購入するのがブームになった年である。
円安効果で安くなった分買われたのと、主に中国等の富裕層が信用できない中国産ではなく日本ブランドを好んだという二つなのだろう(中国本土と同じぐらい香港や台湾への輸出額が大きい)。
円安が進まなければ輸出額の増加は期待できないし(むしろ落ちる)、いつ破裂するか分からない中国の時限爆弾が破裂すれば、輸出が大きく落ち込むだろう。
年初からうさんくさい政府の広告をそれと分からないようにみせられて、気分悪い。
輸出物の内訳や展望については下リンク参照。
困った輸出品内訳が見えてくる。大部分がコムギやタバコなど輸入材料の加工品なのである。水産物に関してはゼラチンなどの副産物が多い。
農産物輸出の実態と今後の展望 農林金融2014・12
農林中金総合研究所
https://www.nochuri.co.jp/report/pdf/n1412js1.pdf
Posted at 2017/01/08 16:37:51 | |
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