おなじみ累積マグニチュードでは、曲線からの乖離が起きたかと思えばまた寄っていく展開。
いい加減傾きが小さくなっても良さそうなものだが、ほとんど一次関数y=ax+bの直線と化している。エネルギーの解放が続き、衰える気配がない。
地震の規模と回数から見ても、同じ。
前回目立つ変化として減っていて次の動きの可能性を指摘しているが、やはり増えている。
場所については下のプレートの図と震央を重ねた図を見てみる。
目立つのは
1.引き続きのいわき市近辺の浅い地震(3/11の地震の結果起きた北米プレートが引っ張られる力による断層のずれ)。
2.千葉から千葉東方沖にかけてのフィリピン海プレートの下に太平洋プレートがもぐり込む際の地震。(3/11の地震の後、太平洋プレートによるストレスを強く受けていると考えられる)
新しい動き(と言っても3/11以降で)が継続しているのは
3.関東地下での関東フラグメントの下に太平洋プレートがもぐり込む際の地震。
4.関東地下で関東フラグメント自体が動いて(もしくは北米プレートがストレス開放で東側にへ動いて)その上面で生じる地震。
(いずれも3/11の地震の後、太平洋プレートによるストレスを強く受けていると考えられる)
一方、3/11の震源域より東側にM8が予想されているが、この部分で空白域になっているのは相変わらず。
その他、3/11の震源域北限あたりから北へも広がりかけているようにも見える。
私がこのところずっと気にしているこの関東の深い部分にかかっている力を地震研が計算し、直下型への注意を呼びかけている。
以下、東京新聞から。
首都圏直下型「注意を」 東大地震研
2011年4月23日 朝刊
東日本大震災を引き起こした三月十一日の巨大地震の影響で、茨城県南西部や東京湾北部、静岡県東部などの地域で地震が起こりやすくなっているとの解析結果を東京大地震研究所の研究グループがまとめ、二十二日発表した。政府が想定する首都圏直下型地震の震源域も含まれ、注意が必要と呼び掛けている。
大きな地震が起こると地下の力のかかり方が変化し、周辺の活断層に影響を及ぼす。ひずみがたまる向きに力が加われば地震が発生しやすくなるが、逆にひずみが解放されれば地震は起きにくくなる。
石辺岳男特任研究員(統計地震学)らは、一九七九年から二〇〇三年までに首都圏周辺で起きた約三万回の地震(マグニチュード2以上)で断層の動きを分析した。そして三十キロ四方の領域ごとに、東日本大震災後に地震が起こりやすくなった断層がどれぐらいあるかを調べた。
その結果、震源が三十~百キロと深い地震は、茨城県南西部と東京湾北部から千葉県東部にかけての地域で起こりやすくなり、震源三十キロ以下の浅い地震は静岡県東部や神奈川県西部などで起こりやすくなっていることが分かった。
石辺研究員は「これらの地域は実際、東日本大震災後に地震活動が活発になっている。備えを怠らないでほしい」と話している。
政府の地震調査委員会では南関東一帯で今後三十年間にマグニチュード(M)7級の地震が起きる確率を70%と評価している。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2011042302000035.html
Posted at 2011/04/23 16:14:14 | |
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