地元のジュニアコーラスは、ジュニアコーラス・フェアリーズという。ここの指揮者の森本真由美さんとは、結構つきあいが長くなった。埋め立て地に作られた新しいこの街にいよいよコミュニティ中核施設(後の幕張ベイタウン・コア)を作るという段階になり、住民がニーズ調査から住民提案による設計図面引きまでやっていったのだが、その頃からになる。もう10数年か。
自分はこのホールの設計関係(株式会社
設計・計画高谷時彦事務所の高谷先生、
永田音響設計の福地先生、菰田先生には大変お世話になりました)やコンサートピアノの選定、アップライトピアノの予算しかない中で不足分を捻出するためのチャリティコンサート運営、業者との交渉などに関わっていった。ホール設立前から音楽系イベントに自分が関わることが多くなったことから、彼女が企画したキッズプロジェクトの監督に抜擢され彼女に直接関わるようになった。以降、紆余曲折はあったが、そこから生まれたジュニアコーラス・フェアリーズにもなにかと関わっていくことになったのである。

(本番中)
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ここのジュニアコーラスは、自治体等のバックアップがないものとしては異様に人数が多く、現在では80名を超えるようだ。当然1人で見られる人数ではないので指導側の人数を増やしたり、保護者の委員で運営組織を作り運営するようになってきた。現在、この体制がとても強力だ。指揮者が自分で全てを抱え込まない体制作りを提案した自分としても、思いの外しっかりした体制になって驚くほどだ。非常に優秀な女性陣が見事に立ち回っている。
伴奏は臼田圭介(
チャイルドフッドとしても活動)だが多忙もあり、最近只野なつきも伴奏に加わっている。
コンクールやコンサートではパーカッションの渡部聡司やハンドフルートの森光弘らを迎えて演奏することもある。

(リハ風景)
今回は渡部聡司に加えてチェロの竹本聖子を迎えた。

(リハ風景 ピアノはFAZIOLI F278)
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今回の定期演奏会は4部構成で、いろいろと工夫している。ストーリー仕立ての第一部は照明の演出もあり、そう複雑なものでもないが慣れないスタッフにとってはかなりの緊張である。なんとか大きなミスなく終えることができてよかった。
自分は基本的にサポートスタッフとして参加しているが、今回は少し全体的な監督役的なこともやっている。
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今回、チェロの演奏があったが、このホールではかつて藤原真里、植草ひろみによる演奏があり、重奏でのチェロ演奏は3人目と言うことになるのかもしれない。
ピアノでも声楽でも、ステージ上の位置によって音の響きが大きく変わってくる。
しかし、弦楽器は特に場所の影響が強いようだ。バイオリンは立ち位置で大きく変わるし、座席位置によってもかなり違う。
チェロの場合は特にエンドピンをステージに刺して演奏するため、ステージが楽器の一部、振動板となる。このためどこに刺すか、どんな材質や面積を持つ場所に刺すかで大いに変わってくる可能性がある。
以前の藤原真里の時にも確かめていたが、今回のリハでもステージ上で演奏位置を前後に動いて弾いてもらい、特に低音の出方にかなりの差があることが分かった。必ずしもそれでバランスが取れるものでもないが、楽器がチェロだけに低音の響きを優先したい。
今回の演奏では大人数の合唱のためピアノがステージの下に降りている。柔軟な使い方ができるのがこのホールの特色ではあるのだが、チェロのみがステージ上だとピアノとチェロの位置が離れ、時間差も気になるという。ここではあえてピアノのある固い床の上で演奏してもらってどうか試してもらったが、こちらの方がさらに低音が豊かに響く。
最初からこちらで弾くことも考えたが、最終的には1曲目だけをステージ上で弾き、トークを交えてエンドピンや床との関係の話をしてもらった後に下に降りて2,3曲目を弾いてもらう形になった。
お客さんが入った状態で下で弾くとかなり音が吸われてしまったが、それでも響きの違いはあった。
ジュニアコーラス定演ゲストの演奏としては意外に中身の濃い内容になったかも知れない。
演奏自体もしっかりした良いものだった。また機会があれば弾いて頂きたいものだ。
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舞台が無事流れ、終演。子供たちが出演者であるだけに裏方は大変だが、何事もなく終わってよかった。しかし、前回に引き続き演奏会中にある程度の地震が。どうもメンバーかスタッフに地震男か地震女がいるようだ。
その後ピアニストさん、チェロ奏者さん、パーカッショニストさんふくめてスタッフで打ち上げ。二次会のカラオケまで行ってしまい、一次会で既に喉がおかしかったのに無理して声ががらがらになってしまった。午前3:00に店を出ると雨が。仕方なく皆で濡れて帰宅。
疲れたが、充実した二日間であった。
Posted at 2013/11/04 12:58:40 | |
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