ここ数日テレビやネットのニュースでよく目にするのが、テニスの試合の時にボールガールに思いがけなくボールが当たり、それでボールガールが泣いてしまい、それを試合相手が審判に抗議して日本人選手が失格になったという話で、相手からしたら戦わずに勝利したのですから超ラッキーだったでしょう。
ところが次の日ぐらいから、相手が失格になった後にニヤリと笑ったとか、泣いているボールガールを気遣う様子が無かったとか、不利な情報が沢山出て来てSNSに批判が集中して、とうとう自分のSNSを閉鎖したそうで、最初は超ラッキーが一晩明けたら超アンラッキーに変わっていたというお話です。
日本ではよく棚からぼた餅を略して『棚ぼた』という努力をしなくて簡単に利益がある事を表す言葉がありますが、これと似た言葉で『楽勝』という言葉も自分は嫌いです。
それは自分が20代の時に近所に宝くじが当たって大金を手にした方がおられて、そのお金を元手にビジネスを始められました。
自分は20歳で自営業を始めてお金に苦労していたので、いつも母親が「宝くじでも当たらんかね?」とよく買っていて、それで当たったら自分の事業用のお金にあげるといっていました。
ところが宝くじが当たってビジネスを始められた方は元々サラリーマンでお金を管理したりコスト計算する部署にいなくて、ビジネスを始めたものの上手く行かず、5年ぐらいで会社をたたんだ時には借金が当たった金額の倍ぐらいになっていて、「宝くじに当たるのはこんなに怖い事なんだ!」と恐ろしくなりました。
自分はお金がないなりにそれなりに頑張って、信用を積み重ねて行くうちにだんだん銀行がお金を貸してくれるようになって、それを返済したら次にはもっと大きい金額の融資を受けられる様になって、徐々に自前の不動産を増やして来ました。
ここ数日のテニスの試合の棚ぼたみたいな状態を見て、運が良いという事は時にはそれがそれより先の運命を悪くする事も十分あるんだなと思い、相手を失格にしてニヤリと笑ったその一瞬を取られたり、ボールガールに対する気配りが無かった事でこんなに避難されるんだなと、ちょっと恐ろしくなって、『人のふり見て我がふり直せ』という言葉が頭の中をよぎりました。
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Posted at
2023/06/12 17:32:35