SANKYO KOHKIというのは、かつて存在した言わば2流のレンズメーカーだが、時代の変遷の中でいいものを作ったりダメなものを作ったりしているようだ。
Wikipediaの記述に依れば、中判や大判カメラではシャープさで定評があったらしい。
一眼レフ用のレンズは時代によって銘が変化しており、KOMURAブランドを冠してからはKOMURA KOMURA- SUPER-KOMURA KOMIURANONなどの銘がある。
初期のKOMURA銘のものは16枚の絞り羽根でしっかりしたレンズだ。
ところが後のSUPER-KOMURA UNI AUTOになると、少なくとも単焦点300mmのものはひどい。レンズ構成が変わり、絞り羽根は6枚になり、開放にするとぼんやりして絞らないとピント合わせすら困難になる。
上三枚は絞りを絞りきったところから開放までだが、開放ではもはやピントが合わせられないくらい光が散ってぼやっとしてしまう。
これはシグマの90~250mmズームだが、まるでちがう。
通常単焦点レンズはシャープなものだが、SUPER-KOMURAはなんでこんなにひどいのだろう。
レンズにかびや汚れはない。
鏡胴内部の反射が強いとか、レンズの設計か、コーティングがよくないのかも知れない。
このぼやっとすることを利用した撮影もアリではあるが、なかなか出番はない。
まあ、安価に入手できるレンズなので、しかたがない。
次に初期のKOMURA銘の300mm。かび無しとかびあり(除去しきれない→コーティングが痛んでいる様子)。絞りは中程度。
後玉のカビなので、あまり影響を与えない。わずかにボッとした感じがある程度。
まあ、カビだけでなくヘリコイドもガタガタでいい状態とは言えないのだが、後継のSUPER-KOMURA300mmとは雲泥の差だ。
SUPER-KOMURAの同じ条件と比較すると、愕然とする。
安めの社外レンズとはいえ、何故こんなに劣化したのか訳が分からない。
ちなみに、SUPER-KOMURAでもズームの90-250mmはこんなことはない。これも海外の掲示板で書かれていた通りだ。300mmF5.0特有の問題なのかもしれない。
追記:
写真を撮るだけなら、CANON EOS Kiss X5ダブルズームキットでも十分だ。オールドレンズのようなクセがなく、AFと手ブレ補正で綺麗な写真が撮れる。
ファインダー越しに光学系のみで見たものが電子的に撮影されていくのは、不自然さがなくていい。
1800万画素に不満を覚えてもう少し解像度が欲しければ、レンズを電子接点付きマウントアダプターでNEX-7に付ければ2400万画素で取れる。
取りあえず、手ブレ補正は効かないもののAFは機能するのでかなり手軽な撮影ができる。
結局、MFしないと撮れないことを、マニュアル車を楽しむように楽しみ、撮れた画のクセを楽しむことがオールドレンズの楽しみと言える。
55mm程度まででそこそこ明るいレンズなら手ブレ補正がなくても楽しめるが、オールドレンズで200mmを超えてくると、手持ちでは撮影が困難になる。aps-cなのでフルサイズ280mm相当を手持ちで撮るのはかなり難しくなる。
そうなると、ボディ内蔵手ブレ補正カメラが欲しくなる。
ソニーのα7Ⅱ以降はフルサイズセンサーでボディ内蔵手ブレ補正なので、オールドレンズファンが喜んで使っているようだ。
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Posted at
2025/05/05 10:19:03