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2006年03月24日

[格安タイヤ選び] for WRX-AT (2.トレッドパタン読み)

[格安タイヤ選び] for WRX-AT (2.トレッドパタン読み) GDA-C(通称:涙目)型インプレッサWRX-AT 用の激安タイヤ選び に関する話(その2)。   ※(その1)は → こちら

ネットオークションや通販では、韓国・中国・台湾製のタイヤが
   「215/45R17 サイズで 4本セット 3.0~3.5万円」
で買えることが分かった。国産品のおおよそ 3~5割程度の金額になる。そこで次は、トレッドパターンからそれらのタイヤのおおまかな性格を読んでみることにした。

ただし、この時点では各メーカーの公式サイトや輸入代理店の公式サイトはまだ見ていない。とりあえず自分がトレッドパターンから読み取れることを読み取ってから、その後に改めて公式サイトの能書きと見較べてみよう・・・という目論見(もくろみ)である。

さて、画像に示すタイヤは左上から右上の順に、
  (1)フェデラル   SS595 (台湾)
  (2)GT RADIAL CHANPIRO 328 (中国)
  (3)ナンカン   NS-2 (台湾)
そして左下から右下の順に、
  (4)クムホ    ECSTA SEVEN (韓国)
  (5)ハンコック  VENTUS K102 (韓国)
である。

何だかどれもどこかで見たことのありそうなパターンを持っているが、ここではそれは置いておいて。以下、極めて私見であるが、順番にその性格を類推してみよう。まぁ類推というよりも、私的な印象といった方が近いかもしれないが。

■フェデラル SS595 (台湾)・・・画像・左上
センターからショルダーにかけてのミゾがなめらかなRでつながっており、一見すると、排水性が良さそうに見える。でもよく見ると(いや、よく見なくても)、ストレートグルーブが無いんだよね。センターのRミゾをやや太めに取ってはいるが、ストレートグルーブが無いぶん、速度が上がるにつれてドライ時とウェット時のグリップ差が大きくなるように感じられる。雨の高速道路でなくても、不意に水たまりの中に突入した場合にハイドロでふらつくかもしれない。

ショルダーのブロックは、回転方向に対して平行四辺形ではあるが比較的大きなブロック面積を確保しているので、縦方向・横方向ともドライグリップはそこそこあると思われる。が、やはりウェット時はトリッキーな気がする。結局、その点が気になるので却下。

■GT RADIAL CHANPIRO 328 (中国)・・・画像・中上
ストレートグルーブはトレッドの左右に2本確保されている。トレッド中央のブロックパターン(杉の木のシルエットとか矢印のような形をした部分)が回転方向に対して鋭角を刻んでいるのに対し、ショルダー部のブロックパターンが鈍角を刻んでおり、両者でパターンが不連続になってしまっている(つながりが悪い)ような気がする。

センターのブロックは縦に細長く、この部分での横方向のグリップは期待できないが、代わりに回転方向に対して360°連続している(つながっている)から、必ずどこかの部分で接地していることにはなる。対してショルダーのブロックは大きな四角形をしている(この部分のブロック剛性は高そうな)ので、縦・横方向とも腰砕け感は薄いはずだ。

惜しむらくは、このショルダーブロックにサイプ(細い切れ目)が入っていないことだ。全体的にどれもブロックが大きめで、しかもその大きさが同じようになっていることから、走行ノイズは(周波数が分散しないので)大きめであると予想される。まぁ、格安タイヤに静粛性を求めても酷である。ドライグリップの力強さ感と、ウェット時の排水性とをバランスさせていると思われるので、静粛性に目をつぶることにして候補に残す。

余談だが、「GT RADIAL」 と聞くと、私はヨコハマタイヤを思い出す。かつてヨコハマタイヤのロゴマーク(タイヤの中央に、笑った顔が付いた図案)には、「GT RADIAL」 と刻されていたことがあったはずだ。あとで公式サイトで確認してみよう。もしかすると、ヨコハマタイヤと技術提携していた会社かもしれない(※後述)。

■ナンカン NS-2 (台湾)・・・画像・右上
何だか国産タイヤで見たことがありそうなデザイン。中央部にストレートグルーブが2本平行に並んで走っている。また、センターからショルダーにかけてのミゾ形状から判断すると、総じて排水性は良さそうだ。ただ、ストレートグルーブの両脇のブロックもショルダー部のブロックも、ともに細長い形状をしており、ブロック単体での剛性感に欠けそう。横方向(コーナリング時)にはブロックが容易に動的変形し、かといって(ブロック形状自体が細いので)縦方向のグリップを重視しているワケでもなく、パターンが中途半端(どっちつかず)のような気がする。

想定される長所としては、排水性の良さと、(ブロック面積が相対的に小さいことによる)走行音の細かさか。ショルダーにもサイプが入っている点は好印象。ただ、やっぱり全体的に中途半端な印象が残るが、悪くはない。ということで候補には一応残しておくことに。

■クムホ ECSTA SEVEN (韓国)・・・画像・左下
ダメだこりゃ。いや、あくまで私見ですが。ストレートグルーブが 4本入っているのは良いとして、ムダに太すぎ。これでは、雨水は縦方向に流れることはあっても、センターから左右のショルダー方向に逃がす(タイヤの両脇に排水させる)ことはできないだろう。しかも、ストレートグルーブに挟まれた部分のブロックには、前後方向に貫通していない袋小路のミゾがある。これでは、走行時にタイヤと路面とで囲まれた空気の逃げ場が無くなってしまい、気泡の破裂音(つまりは走行ノイズ)が大きなことが予想される。当然、その部分の排水性もイマイチだ。

ミゾが大きい分、ランド比が小さく、結果として(タイヤの幅の割には)ムダに接地面積が小さい=絶対グリップ力が小さいと思われる。ブロック面積を小さくしているのに、そのブロックに役割分担をうまく与え切れていない印象なのだ。ひとことで言うと、パターンのバランスが悪いというか、このパターンでなければならないと主張する根拠に欠ける印象だ。クムホというメーカーには良い印象を持っていたが、パターンを見る限りではあまり納得がいくものではなく、今回は却下することにした。

■ハンコック VENTUS K102 (韓国)・・・画像・右下
見た目の印象は悪くない。センターに太めのストレートグルーブが1本。両サイド(左右ショルダー)に、変則的だがストレートグルーブ相当が各1本。タイヤが回転するにしたがって、ウェット時にはトレッド面の水が中央から左右ショルダー方向へと振り分けるように誘導されるので、センターストレートグルーブとともに排水性はそこそこ良さそう。

各ブロック(菱形をした部分)も縦方向・横方向にバランスしている(指向性を持たない)ので、グリップ力も縦方向と横方向でバランスしていると思われる。ショルダー部は全体として大きめのブロック構成としながらサイプを入れており、各ブロックで少しずつ面積をズラしている(周波数を変えている)ことから、パターンノイズも耳につくものではないだろう。案外見直した。候補に残す。

以上より、候補に残したのは
  ◎GT RADIAL CHANPIRO 328 (中国) ・・・ 30,000 円 (税・送料など込み)
  ◎ナンカン   NS-2 (台湾)       ・・・ 31,000 円 (税・送料など込み)
  ◎ハンコック  VENTUS K102 (韓国)  ・・・ 34,000 円 (税・送料など込み)
であるが、ここで実売価格も考慮して、結局 「GT RADIAL CHANPIRO 328 (中国)」 を第一候補、対抗馬を 「ハンコック VENTUS K102 (韓国)」 とした。「ナンカン NS-2 (台湾)」 は中途半端な感が残る点と、GT RADIAL の方がわずかだが安いことから見送ることにした。あとは、念のため国産タイヤ(やピレリ)からも検討してみることにした。

※その後、GT RADIAL の公式サイト を見てみると、「1981年に横浜ゴム(日本)からの技術支援を得てタイヤを発売」 とあった(注:英語表記です)。

その3(「国産各社・ピレリ編」) に続く。

なお、今後のブログ:[格安タイヤ選び] for WRX-AT の展開は、以下を予定しています。 
  (2.トレッドパターン読み編) →  (3.国産各社・ピレリ編) →  (4.ディーラー見積り編) など
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Posted at 2006/03/26 02:10:54

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この記事へのコメント

2006年3月26日 8:59
こんにちは!!
ナンカンは知り合いが入れていますが、普段使いは問題ないレベルだと言ってました、が、高速でのロードノイズがうるさく感じるそうです。グリップも無理をしなければ(どんな?)国産と遜色ないそうです。本人も心配していたトレッド面の剥離も今現在はみられないそうです。(10000キロ前後らしいです)
外産タイヤで安いのであれば、個人的にはピレリーがお勧めですね!P7000-215/45で¥8000前後で手に入るのは魅力ですね。ではではmm
コメントへの返答
2006年3月26日 9:21
こんにちは。早速のコメント、ありがとうございます。参考にさせていただきますね。

ナンカンにもラインナップがいくつかあって、「http://www.hirano-tire.co.jp/nankang/nankang1.htm」や「http://www2.novi.ne.jp/kikusui/page057.html」を見ると、NSシリーズやEXシリーズ、Nシリーズなどでずいぶんとパターンが違うようです。

ウチでは街乗りメインであることと、すでにSTI マフラーの排気音が思いのほか大きめであることから、タイヤに静粛性はあまり期待しませんです。耐摩耗性は、総じて良いようですね。こうした情報はありがたいです。

ピレリのP7000はおっしゃる通りですね。実は私もチェックしておりました。モノによっては(入手ルートによっては)製造年月が古くなる恐れがあることが懸念ですが、それ以外では狙い目かも。
2006年3月26日 13:14
蛇足ですが、中国製GT RADIALですが、どうやらインドネシアのタイヤメーカーで、中国製ということですと中国工場で作ったということみたいです。
コメントへの返答
2006年3月26日 15:07
コメントどうもです。あぁ本当だ・・・サイト(http://www.gt-tires.com/customer.asp)を見るとインドネシアとなっていますね。中国工場ってのが未知の世界(ピンキリ)なんですが、まぁ値段が値段ですので文句は言えないかと。
2006年3月26日 17:52
中国のタイヤメーカーですが、一説によると50社ほどだとか。ただラジアルのPCタイヤを作ることができるのは数社ではないかといわれています。ほとんどは自転車、バイクタイヤからのスタートだそうです。50社の中には日系、GY、ML、コンチ、ピレリ、インドネシアの合弁会社も含まれています。
売り上げは急上昇中で、全社が世界ランク60社以内だそうですから今後が見ものですね。
コメントへの返答
2006年3月26日 18:46
>一説によると50社
>ラジアル(中略)できるのは数社

あぁやっぱり。タイヤメーカーでも自動車メーカーばりの産業構造なんですね>中国。でも、いわゆるBRICsの中では成長著しい国ですので(生産台数・成長率とも)、今後の発展は本当に見ものですね。よ~し、いっちょ、中国産タイヤを買って試してみようかな。
2006年3月27日 11:03
パターンを読む限りでは、ナンカンかハンコックが(私には)良さげに見えます。

後は内部構造的な部分ですが、実際に沢山売った量販店とかで聞かないと判らないでしょうね。
かなり前の事ですが、某社(この中のメーカ-だった筈だけど...言えません)のタイヤでまるまる一周んおサイド切れを起こし(紫外線による劣化?)、トレッド面とサイドウォールがサヨウナラ状態になったのを見た事があります。

しかし、実際に格安タイヤを買う人の多くが(車検不合格やバーストなど)問題が起きるまで履き潰すのだろうという事が、悪評を生んでいるだけの様な気もします。


P7000には私の知る限り(内部構造や軽量化の材料、トレッドコンパウンドなどの違いで)同一パターンでも3種類はある筈です。
最初に出たシリカ大量配合モデルは以前使っていましたが、「ドライ/ウェットの差」という一点だけについては、後にも先にもこれ以上秀逸なタイヤに出会っていません。減りは早いですが、雨天の金属面(マンホール蓋や高速の継ぎ目)でもそれなりにグリップするのには大変驚かされました。

シリーズ内で一番安いのは北米市場ターゲットのオールシーズンラジアルモデルだったと思いますが、全てのP7000系は直営工場ではとっくに生産が終わっている筈なので、一体どこで作っているのやら...???
コメントへの返答
2006年3月27日 17:59
大変詳しいコメント、ありがとうございます。ファミリーカーとはいえ、ターボでATでセダンのインプレッサは極端にフロントヘビーなので、ショルダー部のブロックはある程度大きめの方が腰砕け感が少ないかな?と思った次第です。ただし内部構造に関しては、サードパーティ製のタイヤはどれも情報不足で良く分かりませんねぇ。

>実際に沢山売った量販店
これまた難しいかも。実際にたくさん売っているのは店舗を持たない通販業者(顧客からの情報がフィードバックされてこない)だろうし、取り扱いのある業販店では販売実績は限られるだろうし。ちなみにイエローハットではMAXXIS、オートテックではNEXENを勧められますが、オートバックスの店員だけはクムホを(自店で売っていながら)ボロクソに言っていました。「買っても1週間で変えたくなるぞ!」と。

>バーストや「悪評」
構造的にスタンディングウェーブ現象には強くない要素もあるのかもしれませんが、実際には空気圧管理が悪かったり紫外線劣化が激しかったり、諸条件が重なった結果でしょうねぇ。「悪評」については、ネットで評判を探ると、いわゆるVIPカー(死語)や極端にインチアップしたミニバン系で格安タイヤによるトラブルが多いようです。と言っても、鬼キャン・ロープロ・引っ張り系では国産タイヤでもすぐダメになるでしょうけど。

>P7000
ヤフオクでは「2005年24週製造」などと書かれた出品例がありましたが、直営工場では生産されていないのですか。それにしてもピレリ情報に詳しいですね。

プロフィール

「[整備] #CBR250FOURフォア [CBR250Four] リフレッシュ済みステップホルダー・サイドグリップ・グラブバーの ... https://minkara.carview.co.jp/userid/132018/car/28623/8330215/note.aspx
何シテル?   08/13 00:00
調布市のKAZ [読み:ちょうふし_の_かず] と申します。 スバル・レヴォーグ(VNHC型)、スバル・エクシーガ(YA5E型)、ホンダ・CBR250Four...

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