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2015年04月21日

[CBR250F] その7・完全復活の巻(燃料タンクDIYデントリペア&交換メンテナンス)

[CBR250F] その7・完全復活の巻(燃料タンクDIYデントリペア&交換メンテナンス) 昭和61年から現役稼働中のバイク、ホンダCBR250Fの燃料タンクが錆びによる内部腐食で使用不能に。ヤフオクで希少な代替品を入手するも、長期在庫の凹み品。そこでツールを自作するところから始めて、DIYでデントリペアを実施。最後に燃料タンクを交換して完全復活するまでの備忘録です。

今回のブログ(最終話)は、「錆びトラブル発生の燃料漏れタンク」を「DIYデントリペア後の燃料タンク」に交換する作業風景の紹介です。

<関連ブログ : CBR250Four・燃料タンクのDIYデントリペア&交換>
◎「その1」 → 燃料漏れ再発 の巻
◎「その2」 → 落札後の現品確認の巻
◎「その3」 → 業者対応困難→秘密兵器の巻
◎「その4」 → スネークカメラ活躍の巻
◎「その5」 → 工具を自作するの巻
◎「その6」 → DIYの出来映えの巻

その6 からの続き

■燃料タンクの取り外しの巻
DIYデントリペアによる燃料タンクの凹み修復が終わったあとは、タンクの交換作業に入ります。まずは作業場所を確保して、車体から古いタンクを取り外します。

<↓燃料タンクを取り外す前に、タンクの底に残っている残留燃料を吸い出し、携行缶に移し換えます>


<↓画像はDIY済み代替タンクをカーゴマットに載せて、シートと左右サイドカウルを取り外ししたところ>
  

<↓この状態だけを見ると、かなり貧弱に見えますね・・・>


<↓フロントの袋ナット(10mm)とリヤのフランジボルト(12mm)を緩めます>
  

<↓燃料コックからエンジン(キャブレター)側へとつながるホースのクランプを緩め、切り離します>
  

<↓こちら側の細いホースも分離することを忘れない>
  

CBR250Four(MC14型)の燃料タンクを取り外すための工程は、以上です。

より細かな注意点を記せば、燃料コックから切り離したホースの中に異物が入らないように、開口部をマスキング処置しておくとか、ホース端部が経年劣化で硬化して(弾力性を失って)いないかとか、バネクランプが緊迫力を保っているかとか、点検すべき項目はいくつかあります。

まぁ、普段から気を付けて各部の状態を把握しておけば、今回のようなイザというときに(初めてその状態に気がついて)驚かされることはないと思います。

■新・旧、タンクの比較の巻
車体から取り外しした燃料タンク(>内部で錆びが転移。29年間、働いてくれてお疲れさま!)と、ヤフオクで入手した希少品の燃料タンク(>DIYデントリペアで多少はハンサムに成形したよ、これからよろしくね!)を並べてみます。

<↓手前が車両から取り外した古いタンク。奥が交換用の新しいタンク>


<↓裏面。手前が古いタンク(白色は燃料漏れ対策のコーキング剤)。奥が交換用の新しいタンク>


次は燃料コックの移植です。
本来ならば、燃料フィルタやO-リングの類は新品にしたいところですが、手元に代替品はありません (^^;) 。そこで、現状品をそのまま再利用することを前提に、慎重に(!)古いタンクから引き抜きます。しかし、ラインオフから29年が経過・・・という時の長さが固着を促進し、なかなかタンクから外れません(汗)。

<↓燃料コック自体は異常なく機能しているため、そのまま移植する。タンクから緩めるだけ>
  

<↓左:タンク内に残されたO-リングとストレーナ  右:ラジペンで少しずつ、何とか引き抜きできた>
  

結果として、締結部(ネジを形成しているボス部)から外部に2~3mmほど露出している部分をラジペンでつまみ、少しずつ、外側へと誘導することで、全体を引き抜くことができました。引き抜く際、つまんだ部分の樹脂が(固着に抗して力を加えた分だけ)長さ方向に伸展してしまいましたが、カッターナイフで端面を平らにカットしました。

このストレーナが燃料タンク(燃料コック)に内蔵されていたおかげで、タンク内に発生した錆びがキャブレターの中に紛れ込むのを防いでくれていたのです。目視上、メッシュ部分に亀裂などの異常がないことを確認し、洗浄して新しいタンクに再組します。

<↓新しい燃料タンクに燃料コックAssyを移植したところ。後ほど、漏れがないことを確認します>


■グロメットを移植して組み付けの巻
さて、新しい燃料タンクには、サイドカウルなどとの接続部用のグロメット(ゴムブッシュの類)が付属していませんでしたので、これらのグロメットは古いタンクから移植します。

<↓タンク先端のステー。ステーがU字形ならグロメットを楽に交換が可能ですが、クローズドの円状>
  

<↓燃料タンク両脇下部、左右サイドカウルの固定点にも(旧タンクからの)グロメットを移植する>
  

新しい燃料タンクの取り付けは、古い燃料タンクの取り外し工程と逆順です。

<↓新しい燃料タンクを車体に取り付けして、携行缶のガソリンを入れて漏れがないかどうか確認>
  

■CBR250Four、再び現役復活へ・・・の巻
外観チェックし、問題ないことが確認できれば、いよいよ火入れです。
イグニッション・キーをONにひねり、スターターを押釦します。
「キュルキュル・・・ヒュイ~ン(カムギヤトレインの音)。」

<↓水冷4気筒・DOHC16バルブ・250cc・45ps(レッドゾーン17000rpm)のエンジンが目を覚まします>




<↓特に異常がなければ、シートを車体に戻します>


近所を試走して、問題無いことをしました。
アイドル運転状態も安定しています。
(ここまでは、短時間での確認作業

その後、数日間、駐車場に置いたまま様子見とし、燃料タンク(特に燃料コックとの接続部)から燃料にじみのないことを確認しました(これが、長時間での確認作業)。

何かトラブルがある場合、短時間で発現するとは限らないため、あえて数日間乗らずに様子見する工程を付加したのです。結果、総合的に問題ないと判断し、CBR250Fourの使用を再開しました。そして使用再開から、今日(4/21)でちょうど丸1ヶ月。その間、もちろんノントラブル。

これで燃料タンク(の錆び)にまつわる一連のトラブルから、完全復活です。
慣れたバイクが自分の手足となって、共に走る日を再び迎えることができて良かったです。

■あとがき
最後に、DIYデントリペアを施した燃料タンクについて、改めて車載状態で観察してみます。

<↓今回交換した、DIYデントリペアを施した燃料タンク(マーカー無し)>


<↓今回交換した、DIYデントリペアを施した燃料タンク(マーカー有り、すぐ上と同一画像)>


ムリのない範囲で、自分でできることはDIYで整備(すでにレストアの領域か?)する
愛車もそれに応えてくれたような気がします


燃料タンクに限っては、第二候補で落札した黒タンク(程度良好)も別途ありますので、今回のDIYデントリペアタンクと合わせると、トータルであと60年近く(≒29年間×2個)の残存寿命を得たことになる・・・か・・も??(>いや、オーナーの私自身がそこまで長生きしてないでしょうけど)。

これからも可能な限り、愛車・CBR250Four をメンテしながら 使い込んで いきます。

長文(今回のシリーズでは7話分)にも関わらず、お読みいただいた方々にはお礼申し上げます。
(縁あって落札させていただいたヤフオク出品者の方々にも、この場を借りて感謝いたします。)

以上、題材はデントリペアを中心とした当方の個人的なDIY整備記録ではありますが、今回のトラブル克服記が、このブログに目を通していただいた方々にとって何らかの参考・刺激などになれば幸いです。

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この記事へのコメント

2015年4月22日 22:49
こんばんわ。今回もシリーズ完結お疲れ様でした。
そういえばウェザーストリップ編が完結していなかったような気が・・・(爆)

それはそれとして今回のシリーズ。
「プライベーターは自分が納得できる状態が着地点」・・・なるほどと感心させられました。
業者に依頼する場合は当然プロとしての仕事が要求されるわけで、完全な状態に戻すための見積もりを出してくるし、時には修復不能と判定されるけど、そんな時でもDIYなら自分が納得できる範囲で手を尽くす余地は残されている訳ですね。

実際今回のKAZさんの燃料タンクもマーキングされなければ分からない程度にはリペアされてますし、私のアズキーガのポストアタックの線キズも、業者見積もりでは板金必須と言われたものが、コンパウンドで磨いただけで(自分では)気にならなくなるくらいに修復できてしまいました。

正直「DIY作業の意味」を単純に「業者に出すより自分でやった方が安上がり」くらいに思っていたのですが、少し考えが変ってきました。
その「自由度の高さ」こそがDIYの「醍醐味」なのかもしれませんね。
コメントへの返答
2015年4月22日 23:46
こんばんは、コメントありがとうございます。
未完のウェザーストリップ編は忘れていないですよ。こちらは最終話に復帰させる前に、別の話題(STIグッズ妄想編)を1本、挿入予定です。

プロは仕上がりが対価に見合うように作業を進めますが、その一方で「プロとして納得のできる成果(お客様に自信を持って納める品質)」を追い続けているからこそ、プロたる所以なんですよね。お客様精神の無いプロは本当はプロとは呼べないと思います。

その一方、プライベーターの物差しは「自分自身が納得できるか否か」だと考えています。
修理にかける時間、費用、目指す仕上がりの程度など、どれもが(自分の環境の中で)自由でもあるし制約もあります。様々な要件に折り合いをつけるのですが、着地点は要するに「自分で納得できるかどうか」によります。

その意味では、プロ以上に愛着を注ぐDIYもあるわけで。言わば「かゆいところに手が届くDIY」や「(プロ以上に小回りを利かせて)付加価値を高めるDIY」でしょうか。例えば洗車や磨きの世界では、プロ以上にこだわりを持つプライベータもいらっしゃることでしょう。

DIYの入口は「安上がりで済む」ことが大きいです。でも視野を広げると、ご指摘の「着地点までの自由度の高さ」だけでなく、「メンテのスキルアップ」「トラブル対応力の向上」「動じない精神力・判断力アップ」などという、自分自身の経験値(かつての言葉で言えば豊かなカーライフ)への道でもあると思っています。

プロフィール

「[整備] #CBR250FOURフォア [CBR250Four] 日常点検2024-03-27(タイヤ針抜き、チェーン給油、バッ ... https://minkara.carview.co.jp/userid/132018/car/28623/7764627/note.aspx
何シテル?   04/24 00:41
調布市のKAZ [読み:ちょうふし_の_かず] と申します。 スバル・レヴォーグ(VNHC型)、スバル・エクシーガ(YA5E型)、ホンダ・CBR250Four...

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