「グッドイヤー体感モニター」 キャンペーンにて 「EAGLE F1 ASYMMETRIC 2」 に当選となりました。製品の受け取りから装着、そして実際に使用してみてのインプレッションまで、複数回に分けてレポートさせていただく機会を得ることができました。
今回は、受け取り報告の第3回目: 「トレッドパターンのナゾ」 の巻です。
<ご参考 : モニター応募ブログ>
◎こちら →
グッドイヤーの最新タイヤは実際どうなのか?
<今後のレポート予定>
(1) 「受け取り報告」 の巻 ←
前々回のブログ
(2) 「タイヤで遊ぼう」 の巻 ←
前回のブログ
(3) 「トレッドパターンのナゾ」 の巻 ← 今回のブログ
(4) 「装着報告」 の巻
(5) 使用レポート1回目(4月1日~4月10日 の間)
(6) 使用レポート2回目(4月29日~5月8日 の間)
■外観を観察しよう
子供たちといっしょに梱包を開いてラップで遊び、「タイヤで遊ぼう」 を行って楽しんだあとは、いよいよタイヤの現品確認に進みます。まずは製造時期の確認からです。
4本のタイヤの製造時期は、「3015」 が3本、「3115」 が1本。つまり、4本とも2015年の製造で、うち30週目が3本、31週目が1本でした。夏の暑い頃の製造、ということになります。
<↓左:サイドウォールに 「MADE IN GERMANY」 の刻印あり 右:こちらは 「EXTRA LOAD」 の表示>
今までずっと国産(ブリジストン、ヨコハマ、ダンロップ)を使用し、2年前にようやくハンコックを履き始めた私からすると、「MADE IN GERMANY」 のタイヤを見て 「遠路はるばる、よくここまで無事にたどり着いたね」 と思ってしまいます。去年(2015年)の夏の製造ですが、輸入品であることを考慮すれば、比較的新しいタイヤということになるのでしょうか。
<↓左:ホイール装着時にはINとOUTの指定があります 右:キズ防止用のリムプロテクターを実装>
「EAGLE F1 ASYMMETRIC 2」 は 回転方向性の指定はありませんが、「IN」/「OUT」 の指定はあります。タイヤ現品を見ると、イン(車両内側)のサイドウォールには 「INSIDE」 の刻印があるものの、アウト(車両外側)のサイドウォールには 「OUTSIDE」 の刻印はありませんでした。単純に型を掘るだけでしょうから、どうせなら外側のサイドウォールにも 「OUTSIDE」 の文字が入っていた方が、より親切になるのになぁ・・・と思いました。
<↓新品タイヤのスピュー(spews、ゴムひげ)は、トレッド面には無くサイドウォール部に位置している>
スピュー(ゴムひげ)はサイドウォール部にあり、量産型のエアベントはサイドウォール部に放射状に位置していると思われます。ハンコックの ventus V12evo のようにトレッド面には見あたらなかったため、トレッド面では(ホール型のエアベントではなく)型割りのライン隙間から線状に圧を逃がしているのかもしれません。
■隠れキャラクター?
グッドイヤーの企業としてのCIなのか、あるいは単なる遊び心からなのか不明ですが、タイヤにも 「翼が生えた足」 のロゴマークがちりばめられていることを発見しました。
<↓ロゴマークは、ローマ神話のメルクリウス像が由来だという>
上で示した画像は、誰にでも分かる位置にあるロゴマークですが、実は小指の先ほどの大きさ(小ささ)のロゴマークも点在していました。
<↓ロゴマークは、一見すると見落とされがちなところにも、ちゃんと配置されていることが判明>
<↓サイドウォールとトレッド面の境目あたりに、小さなロゴマークが円周方向に計6ヶ所、ありました>
当初、このロゴマークの位置にウェアインジケーター(摩耗後の寿命判断ミゾ)があるのかな? と思ったのですが、どうやらそうではないようです。指の先よりも、さらに小さなロゴマーク。この小さなサイズの中に、ちゃんと特徴が織り込まれています。
もしかすると、タイヤに興味のない人はこのロゴマークにまったく気がつかないかもしれません。ディズニーリゾートの中の 「隠れミッキー」 のようにも思えますが、この控えめな、しかし自己主張しているロゴマークが量産金型に彫り込みされていることが、私にとっては新鮮に感じられました。
■タイヤの内側を見てみよう(その1)
タイヤの外観を一通り確認したあとは、内側にも目を通します。いったんホイールに組み込んでしまうと、恐らく廃タイヤとして処分されるまで、恐らくタイヤの内側を見ることのできる機会はないでしょう。内側にも何か特徴がないか、念のため確認します。
<↓画像左側はタイヤの全景。赤色の囲み部分を拡大撮影したものが、右側画像になります>
<↓画像左側のサイドウォール内側の赤色囲み部分を拡大したものが、右側画像になります>
<↓「EAGLE F1 ASYMMETRIC 2」 の内側の様子>
<↓製造型を示すのか、あるいは製造ラインを示すのか、内側には「C7」と読める逆文字あり>
■タイヤの内側を見てみよう(その2)
上記に示す画像までは、タイヤの内側について単にその状態を確認するに留まっていたのですが、以下の画像では、程度の大小を問わず、(あくまで個人的な感想ですが)何らかの疑問を感じたものについて挙げてみます。
<↓ふと見ると、ホイールリムと接する部分にもアルファベット&数字の刻印あり。エア漏れしないか?>
ホイールのリムと接するであろう部分(内側でも外側でもない部分)に、上記のごとく記号の浮型がありました。何を意味する記号なのか、私には不明です。後日ホイールに組み込まれる際に、接触面の凹凸があるとエア漏れの原因にならないのか? と、少々疑問に感じました。・・・まぁ、この位置に刻印があっても大丈夫だと確認できているから、量産されているのでしょうけど。
<↓別角度からタイヤの内側を臨む、の図>
・・・むむむ?何だこれは?
上記画像には、幅方向に明らかな 「スジ」 が見えます。果たしてこの 「スジ」 はどうなっているのでしょうか。
<↓手で 「スジ」 を触ると、明らかにその部分のみ隆起しており、トレッド部の厚みが増している>
上記画像の 「スジ」 について手で触れて確認してみると、明らかに 隆起している ことが分かります。タイヤの内部構成部材の折り返し部分なのでしょうか? あるいは製造工程上、不可避で発生してしまうものなのでしょうか? それとも、ホイールに組み込まれる際にバランス取りされることを前提に、量産管理されているバラツキ範囲内の差に過ぎないのでしょうか?
いずれにせよ、タイヤ本体の真円度がキッチリ出来上がっていたとしても、タイヤ内部で このような厚みがあれば重量アンバランスとして発現すると思われますので、注意するに越したことはないと思います。
■トレッドパターンのナゾ
「外観を観察しよう」 の部分で前述した通り、このグッドイヤーのモニタータイヤ:「EAGLE F1 ASYMMETRIC 2」 は「INSIDE(内側)」/「OUTSIDE(外側)」 の指定がありますが、回転方向性の指定はありません。つまり、タイヤローテーションを行う際、車両の前後方向だけでなく左右方向でも入れ替えが可能、ということです。
しかしそれは同時に、タイヤを車両の右側に装着した場合と左側に装着した場合で、トレッドパターンの回転方向性が互いに逆転する、ということを意味します。
<↓回転方向性の指定がないため、右輪または左輪でトレッドパターンの進行方向が逆転します>
「EAGLE F1 ASYMMETRIC 2」 では、タイヤのトレッド面に黄色と青色のカラーラインが入っている側がOUTSIDE(車両外側)になります。そこで、2本のタイヤを車両の左右輪に見立てて並べてみましょう。
<↓タイヤを左右輪として並べた場合。タイヤの回転方向=トレッドパターンの進行方向は互いに逆転>
上記画像において、タイヤの回転(正転)方向が手前方向とすると、回転が進むにしたがって、トレッドの路面との接地は(1)→(2)→(3)の順番に進みます。この状態を、右輪・左輪のそれぞれで見ていきます。ここでは特に、雨天時を想定したとき、路面とタイヤとの間に挟まれた雨水がどのようにタイヤのミゾを通って排出されていくと考えられるのか、考察してみます。
<↓車両右輪として装着した場合>
タイヤの回転方向に対して、トレッドパターンに刻まれた横方向のミゾは、「トレッド中央→インサイド外側」 の方向に時間差を持って順に路面と接していきます。したがって、路面とタイヤの間に挟まれた雨水も、「トレッド中央→インサイド外側」 の方向に排出される成分を有することになると考えます。
<↓車両左輪として装着した場合>
一方、次に車両の左輪として装着した場合を考えます。タイヤの回転方向に対して、トレッドパターンに刻まれた横方向のミゾは、「インサイド外側→トレッド中央」 の方向に時間差を持って順に路面と接していきます。したがって、路面とタイヤの間に挟まれた雨水も、「インサイド外側→トレッド中央」 の方向に誘導される成分を有することになると考えます。
んん?
右輪と左輪で、トレッドパターンの進行方向違いにより、排水性が異なってしまう??車両左側のタイヤは、前進(正回転方向)するにともなって、路面の雨水を 「排出する」 のではなく、インサイドからトレッド中央方向に 「取り込んで」 しまう懸念があるのでしょうか?
この 「EAGLE F1 ASYMMETRIC 2」 は問題なく量産されて市販もされていますので、メーカーであるグッドイヤー社においても、当然、上記のような懸念は想定済みで、開発評価も完了しているハズです。今度は、そういった視点から再度、改めてトレッドパターンを観察してみます。
<↓タイヤの横方向のミゾは、INSIDEで深さを変えたり切り欠きを設定するなど、設計意図を感じる>
上記の画像から、左輪として装着された場合のトレッドパターンの特徴を読み取ると;
◎INSIDEから左端の縦グルーブに接続する横ミゾは、
「意図的に深さの深いミゾ」と「深さは浅いが短いミゾ」で構成
◎複数の縦グルーブは、それぞれの幅が十分に広い
◎横方向のミゾには、始端や終端に深さ方向の切り欠きが設定
<↓上記に列挙した特徴に基づいて、左輪として装着された場合の排水経路を推定してみます>
このように考えると、トレッドの幅全体を使って走っている、幅広の縦グルーブ(モニターサイズの215/45R18では、4本あり)のウェットグリップに対する役割は大きい、と思われます。
ここでは、新たに
◎縦グルーブ同士を接続している 「斜め横方向」 のミゾは、
両端で深く中央で浅い 「かまぼこ形状」 となっていることから、
積極的に水流の移動を促すものではなく、縦グルーブ間に
圧力差が生じた場合に、それを緩和させる程度の連通路
として機能させることを狙ったものではないか?
という推定を加えています。
その他、トレッドパターン内で特徴的な形状を持つ部分についても載せておきます。
<↓タイヤの装着前に、トレッドパターンを目視点検するだけでも、いろいろな情報が得られます>
以上より、実際にタイヤを装着した際には、
「雨天時に、右旋回と左旋回で操舵フィーリングは同等か?」
という確認項目も追加したいと思います。
「その4」 に続く。
以降のモニター報告ブログは、次の内容を予定しています。
↓
(4) 「装着報告」 の巻
(5) 使用レポート1回目(4月1日~4月10日 の間)
(6) 使用レポート2回目(4月29日~5月8日 の間)
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2016-03-30(Wed.) : 更新
【グッドイヤーの最新タイヤを実際試してみた】 その4・エクシーガへの装着報告の巻 をアップロードしました。
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carview タイアップ企画 | クルマ
Posted at
2016/03/27 05:18:48