BPレガシィ(2006年式 GT spec B、6速MT)について、5回目の車検(初年度登録から丸11年が経過)もユーザー車検で通してきました。
今回のブログは、自動車検査登録事務所(陸運支局)でのライン流しの様子を中心にお伝えします。
◎前編はこちら
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事前のDIYメンテやディーラーへの依頼事項など。
■メンテナンスノートの補充の巻
前回のブログ(→ 前編)にて、排ガス濃度(COやHC)やサイドスリップなど計測器を使わないと数値把握できない項目については、ディーラーに点検依頼したこと。その際、「やってほしいこと」 と 「やってほしくないこと」 を明文化した連絡票を事前作成して手渡したこと。・・・を記しました。
ディーラーさんに実施いただく点検項目は、当然ながらスバルのメンテナンスノート(点検整備記録簿)に記帳されるのですが、私のBPレガシィは2006年式のため、初年度登録から11年が経過した車両です。今まで使ってきたメンテナンスノート(新車購入時に添付)は、実は 10年分までしか記載ページが無い のです。
そこであらかじめ、「点検整備記録のページを使い切ってしまっている」 ことに対する処置として、
(1)(家にもう一台ある)エクシーガのメンテナンスノートのコピーを
自前で用意しておき、今回はそれに記入いただくことでもOKか?
(2)それとも、新規にメンテナンスノート(冊子)を購入しないとダメか?
(3)あるいは、従来のメンテナンスノートとは異なる書式(例:パソコンで
プリントアウトされたもの)が発行されるので、ユーザーは準備不要か?
のいずれになるかを打診したところ、「基本的には上記(2)でお願いします」、との回答をいただいていました。「ユーザー車検なのにメンテナンスノートを買わなければならないのか・・・」 と、少々違和感もあったのですが、ディーラーに点検整備をお願いする以上、そのルールに従うことにしました。
ところが車両の入庫当日、ディーラーの担当者から 「メンテナンスノートはサービスでお付けします」 とのありがたい言葉をいただきました。ユーザー車検と言いつつも整備入庫させている私と、管理ユーザーの入庫ポイントを上げたいディーラーさんとの間で、「持ちつ持たれつ」 の関係が構築されている結果かもしれません。
<↓メンテナンスノートは記載欄が10年分で終わり。今回はご厚意で新しい冊子をいただきました>
<↓新しいノートは2016年3月発行のC0023C版。旧社名の富士重工はSUBARUステッカーで上書き>
2017年3月までの会社名は 「富士重工業株式会社」 でしたが、4月以降は 「株式会社SUBARU」 です。新社名で印刷される改訂版が出るまでの間は、メンテナンスノートの当該部に 「株式会社SUBARU」 のステッカーを貼ることで出荷対処しているのでしょうね。
■ディーラーでの指摘事項の巻
ディーラーでの点検整備は何事もなく済んだのですが、車両引き取りの際に1点だけ、「左ナンバー灯が点いたり消えたりするため交換が必要です」 との指摘をいただきました。
私が入庫させる前には点灯していたし、ディーラーでも 「電球をたたくと点灯した」 とのことですので、ユーザー車検の本番では予備の電球を持参し、必要に応じてその場で交換することにしました(前検査→後整備の概念)。
<↓エクシーガのナンバー灯をLED化したときのノーマル電球を予備として持参>
■本番当日、申請書類の巻
自宅から多摩自動車検査登録事務所までの所要時間は、例年、約30~40分間ほど。この日は普段着ではなく、DIYでクルマいじりをする際の作業着を身につけて現地入りしました。検査開始時刻のAM10:30からに対し、AM10:05に現地到着したのですが、受付窓口に行ってビックリ。週明けの月曜日だったためか、人が多く、とても混んでいます(汗)。早めに手続きしなければ・・・。
「敷地内の、どの建屋で普通自動車の継続審査用紙(3枚セット)を入手するか」 とか、「申請書のどの欄に、どのように記入するか」 については、私自身が過去ブログに備忘録として書いてあるため、それを見ればバッチリでした。毎回、自分のブログが役に立っています。
◎継続検査の申請書の書き方など
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2015年8月5日付けブログ(事前準備と書類編)。
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2015年8月9日付けブログ(検査ラインの様子)。
<↓当方のレガシィの場合、手数料で1800円、重量税で32800円の印紙を窓口で貼ってもらいます>
「申請書をもらう→必要事項を記入→印紙代を支払う」 までの建屋と、「その申請書を持って、ユーザー車検の受付をする」 建屋は、通路を挟んで別になっています。印刷済みのネット予約番号とともに、申請書を受付窓口に提出します。その際、予約番号は 「口頭での伝達」 や 「スマホ画面の提示」 よりも、印刷した紙を見せる方がスムーズに受付していただけるような気がしました(係員の年齢的に)。
念のため、受付窓口ではヘッドライトの光軸検査について確認を取りました。
当方 : 「ヘッドライトの光軸検査は(ハイビームではなく)ロービームで実施でしょうか?」
窓口 : 「えっ~と、クルマの年式はいつですか?」
当方 : 「2006年式です。今月で丸11年が経過します。」
窓口 : 「それでしたら、ロービームでの検査になります。」
当方 : 「ありがとうございます。」
窓口 : 「検査の流れは大丈夫ですね?!」
当方 : 「ハイ。」
代行業者と間違われたのか、受付窓口の係員は作業着姿の私を見るなり、「検査ラインは初めてじゃないでしょうから、大丈夫ですね」 的な口調で声掛けされました。まぁ、実際にユーザー車検は今回が初めてではないですが。
■本番当日、順番待ちの間の出来事の巻
ユーザー車検の受付手続きが終わって申請用紙を返却してもらったあとは、持参していたクリップボード(A4サイズの画板)に用紙を挟んで、クルマを検査ラインに並べます。・・・が、その前に、例の 「ナンバー灯」 が点灯しているかどうかを確認しておきます。
うを!
左側のナンバー灯が消えているではないか!
今朝、家を出るときに確認した際には点灯していたのに・・・。
(さては、走行時の振動で一時的な接触不良となったのか?)
そこで暫定対処として、ディーラーが言っていた通り 「指パッチン」 を電球に喰らわせたところ、無事に点灯復活! 事なきを得ました(でも、なるべく早めに交換する必要があることには違いない)。
<↓左ナンバー灯に 「指パッチン」 を喰らわせると点灯復活! まるで故障前の昭和のカラーTVのようだ>
無事に対処して、検査ライン(今回も3番レーン)にクルマを着けますが、やはり混んでいます。お昼までに終わるかな・・・。
<↓ここには写っていませんが、ホンダの逆輸入車・リッジラインや大型バイク、改造旧車も並んでいました>
検査の順番待ちの間、先行車の検査の様子を見ておきます。私はレガシィのエンジンを停止させて、窓を全開にしながら先行車の様子を伺っていたのですが、レーンに並んでいる他車たちは窓を閉め切っており、エンジンをかけながらエアコンを稼働させているのでしょう。全然エコじゃねーな。
トピックとして、先行車にホンダ・フリードがいたのですが、検査ラインに入る前の外観・内装チェックの際に 「リヤシートのヘッドレストが見あたらず、せっかく並んでいた列から検査員によってハネられて」 いました。
特に 「3列シート車でふだん2列目までしか使わないユーザー」 は、乗車定員分(シートの数だけ)のヘッドレストも備わっていることを確認しなければならないでしょう(少なくとも、多摩自動車検査登録事務所では)。これはエクシーガにも当てはまることで、人によっては点検項目外の盲点になるかもしれません。
■本番当日、検査ライン流しの巻
いよいよ自車の順番が回ってきました。検査員が、作業着姿の私を見て 「初めてじゃないですね?」 と尋ねてきたので、ここでも 「はい、そうです。」 と答えておきました。恐らく、私服でユーザー車検を受けに来る人には丁寧な説明から始めるように・・・というお達しが出ているのかもしれません。
まずは灯火類の確認から。フロントは 「右ウィンカー→左ウィンカー→ハザード→スモール→ロービーム→ハイビーム→パッシング→フォグランプ→ホーン」 と小気味よく操作していきます。検査員がリヤに回ったら、同様に操作(シフトレバーをバックに入れて後退灯も)します。リヤフォグ付き車はリヤフォグも操作します。
あっ、そうそう、灯火類ではありませんが、上記のタイミングでワイパー&ウォッシャー液の作動状態も確認されました。ずいぶん以前は、ホイールナットの緩みを確認するため、柄の長いハンマーを持った係員がナットの打撃音を聞いていたと記憶しているのですが、今はそのような触診はありませんでした。また、今回もサイドウィンドウ(運転席)の着色フィルムの貼り付け有無は確認されませんでした。
灯火類の確認後、検査員が車室内の検査を終えたタイミングに合わせて、ユーザー本人がボンネットフードを開けて同一性(書類の車台番号と実車の刻印の一致)を確認してもらいます。
ここまで(リヤのナンバー灯も含めて)問題なし。次は、社外マフラー(APEXi のN1エボリューション)の騒音測定ですが、検査員が隣の4番レーンに応援に行ってしまい、しばらくの間、待機することに。
<↓サイドスリップ測定工程の直前のエリア。マフラーに対し、所定の距離にマイクロホンを設置して騒音計測>
検査員が戻ってきたタイミングで 「N/L(ニュートラル)、4200rpm一定」 にします。その間、本当に4200rpmに達しているのか、検査員はレガシィの運転席の窓越しにタコメータの動き確認しています。近接音の計測器は数値[dB] をピークホールドで表示させる機能を持っているのでしょうね。
結果、問題無し。
そのままサイドスリップ計測に移ります。
車両を微速前進させます。
<↓検査ラインでは、基本的に(天井からぶら下がっている)掲示板の指示に従って車両を各工程に流します>
サイドスリップも問題なし。
次はブレーキ・スピードメータ・ヘッドライトの連続検査です。
車両をゆっくり前進させて、ローラー(CDM)の上に載せます。
掲示板の指示に従って、フットブレーキやサイド(パーキング)ブレーキを操作します。
制動力に問題なければ、次はそのままスピードメータの検査です。
ローラー(CDM)上で発進加速させて、車速が40km/hに達したタイミングでパッシングします。MT車は2速でも3速でも構いません。とにかく車速40km/hまで加速させることが求められるので、走りやすいギヤ段にするのが良いでしょう。
スピードメータ上の速度表示は、実際の車速よりも大きめに出るものですから、私の場合は40km/hの表示をほんの少しだけ超えたタイミングでパッシングしていますが、これまでこの方法でいずれも問題なく通っています。次はヘッドライトの検査です。
<↓ヘッドライト(ロービーム)の検査中。測定器が自車の前を横断するので、ライトはON状態をキープ>
するとどうでしょう。
なぜか左側は測定できず、右側は○の結果に。
その場で再測定になってしまいました(>慌てない)。
<↓光軸などの測定器は、検査結果が確定するまでは自車の前を何度か往復するので、じっと待つのが吉>
測定器が2~3回、車両の左右方向に往復しましたが、結果は左右とも問題なし。
これは想像の域を出ませんが、恐らく、樹脂製ヘッドライトが経年劣化により曇ってきたことと関係あるかもしれません。次回以降のユーザー車検では、樹脂製ヘッドライトのクリア部分の曇り取りを事前メニューに入れておいた方が良さそうです。
次は排ガス測定です。
また車両を微速前進させて、所定の位置に駐めます。
駐めますが、排ガス測定なのでエンジンは停止させずにアイドリングキープです。
受審者(ユーザーである私自身)がクルマから降りてリヤに回り込み、プローブ(排ガス測定用のセンサー)をマフラー出口に挿入してしばらく待ちます。掲示板に「○」が表示されたら、記録用紙を記録機(検査結果の印字機)に通します。
暑さのためか、危うく私はこれまでの検査結果を印字させずに次工程(下廻り検査)にクルマを進めかけてしまったのですが、そこでハッと気がついて車両停止。クルマから降りて、記録用紙に無事に結果を印字させたのでした。危ない危ない・・・(もしも無記録のままライン流しを続行してしまったら、最終工程で再び検査ラインに並び直す必要が生じるところでした)。
次は下廻りの検査です。
地下ピットの上に車両を停止させます。
<↓掲示板の指示に従ってブレーキペダルを踏み込み、下廻りの検査を受ける。その間、車両は揺すられる>
ここでも異常なし。OK結果。
ユーザー車検の車両検査工程は、これで終わりとなります。
検査用紙を記録機に通して、すべての工程でOK結果であることを印字させます。
<↓実質的な検査はこれで終了。あとは検査結果を詰め所で確認いただき、新しい車検証の交付手続きへ>
<↓すべての検査項目も、1回のライン流しでOK終了。終わってみれば、いつもあっけなく感じられます>
■新しい車検証の交付の巻
こうして新車登録から11年が経過した5回目の車検も、ユーザー車検で無事に通すことができました。ユーザー車検窓口に戻り、書類を提出して新しい車検証が仕上がるまで待ちます。混んでいましたが、何とか午前中いっぱいで発行されました。
<↓11年が経過したBPレガシィに対する、新しい車検証とステッカーが無事に発行されました>
ここでのトピックとして、新しい車検証を交付する窓口の係員が、「○○モータースさん。このクルマ、走行距離が古い車検証に記載されていた数字よりも減っているのはなぜですか?」 とツッコミを受けている姿が見受けられたことです。
「メーターを交換したのですか?」 「いいえ。」 「それではなぜ、走行距離が減っている?」 「きっと前回の数字が間違っていたのでは?」 ・・・などと会話が続いていましたが、私は自分の車検証を受け取ってすぐに外に出たので、その顛末までは分かりませんが、「そういうことって、本当にあるのですね」。
<↓フロントウィンドウに、新しい有効期限表示ステッカーを貼る際の注意書き>
<↓2年前のステッカーと較べて、今回のステッカーは大きさが少しだけ大きくなりました>
しかし、ユーザー車検を通してみて毎回思うのですが、
「これはあくまで車検。必要最低限の検査(のみ)にとどまっている。」
「将来の安全を保証するものではないため、日頃からの整備が重要!」
そう、車検は 「その瞬間の車両状態を見る」 だけの、単なる定期的な確認ゲートでしかないのです。普段から 「正常な状態」 を把握していないと 「異常な状態」 に至る兆候を検知できません。2年毎の車検をブレークダウンしたものが、ユーザー本人による日々の始業点検に帰着されるのだと思いました。
私がずっとDIYでメンテしてきたBPレガシィは、今後は少しづつ長女の使う頻度が増えていくことでしょう。次の私の役割は、長女が自分でも普段からクルマの調子を把握して、少しずつ自力で車両点検ができるようになるよう、教え伝えていくことになるでしょう。
レガシィは私(父親)の分身ですから、万が一、私の身に何か生じた場合であっても、その分身(レガシィ=文字通り、遺産)を子供自身が理解していってほしいと思っています。
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Posted at
2017/07/30 19:48:12