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2018年03月27日

[LED、HID、ハロゲン] Vol.4 各バルブでの雪の溶け方の違い(発熱を画像で比較)

[LED、HID、ハロゲン] Vol.4 各バルブでの雪の溶け方の違い(発熱を画像で比較) 「LED、HID、ハロゲンの各バルブについて、実際にランプユニットに 「本物の雪を載せて」 点灯させたときに、「雪は本当に溶けるのか?」 「溶け方にどんな差が出るのか?」 を比較検証した結果を紹介します。

<関連ブログ>
◎その1 → フォグランプ表面温度の比較(放射温度計 編)
◎その2 → フォグランプ構成各部の温度比較(熱電対 編)
◎その3 → 各バルブの熱で雪は溶けるのか?(事前準備編)


■おさらい
エクシーガtS(2012年式、2000ccターボ)に標準装備のフォグランプユニットAssyを取り外し、垂直に立てた状態でガラスレンズに重量70[g] の雪を載せます。雪は、1/22(月)~23(火)に東京に降り積もった雪を採取。試験時の雪の密度は約0.5[g/cm3](=日本雪氷学会での区分上、ざらめ雪に相当)。

<↓採取後、取り置き保管しておいておいた雪を定量計量し、フォグランプユニットの上に載せる>
 

DC12[V]の安定化外部電源を印加した状態で、試験開始t=0分、1分、2分、・・・、10分、12分、14分、・・・、20分、25分、30分、・・・、40分、50分、MAX60分までガラスレンズの表面温度を測温しつつ、フォグランプユニットに載せた雪の溶け具合をデジカメ撮影して画像記録を残します。

<比較対象のバルブ>
・純正ハロゲンフォグランプHB4(ライン装着品、12V_51W(55W)ホワイト)、Assy部品コード:84501A
・fcl.新型LEDバルブ(ファンレスタイプ、HB4互換、35Wホワイト)、型番:HFLED-S59606S
・fcl.HIDバルブ(超薄型バラストフルキット、HB4互換、35W_6000K)、型番:HFHID-359606S

■LED、HID、ハロゲンの点灯試験風景
上記の融雪試験風景を、バルブの種別ごとに載せます。

<↓LEDバルブでの点灯融雪試験風景(全景)>


<↓LEDバルブでの点灯融雪試験風景(近接)>


<↓HIDバルブでの点灯融雪試験風景(全景)>


<↓HIDバルブでの点灯融雪試験風景(近接)>


<↓ハロゲンバルブでの点灯融雪試験風景(全景)>


<↓ハロゲンバルブでの点灯融雪試験風景(全景)>


■点灯後の雪の溶け方の比較
LED、HID、ハロゲンの各バルブを点灯させたときの、一定経過時間ごとの雪の状態の比較画像を載せます。バルブによっては、雪が溶けて水、さらにお湯に変わります。雪がすべて溶けてお湯となったと見なされた場合は、その時点で試験終了し消灯しています。

※各画像は左からLED、HID、ハロゲンの並びです。
  (掲載画像の数が多いですが、ご容赦。)
※デジカメのコントラストの関係で、雪の載った発光部以外の周囲が暗く写っています。

<↓通電ON、点灯開始、試験開始直後:ランプユニットに載せた雪の状態(経過時間t=0分)>


<↓点灯開始から1分経過後(t=1分)、左からLED、HID、ハロゲン>


<↓点灯からt=2[min]経過>


<↓点灯からt=3[min]経過>


<↓点灯からt=4[min]経過>


<↓点灯からt=5[min]経過>


<↓点灯からt=6[min]経過。(右):ハロゲンの雪が溶け始める>


<↓点灯からt=7[min]経過。(右):ハロゲンの中央部が水になる>


<↓点灯からt=8[min]経過。(左):LEDは溶ける気配なし、(中央):HIDは雪が溶け始める>


<↓点灯からt=9[min]経過。(左):LEDは溶ける気配なし、(右):ハロゲンは外周のみ雪が残る状態>


<↓点灯からt=10[min]経過。(中央):HIDは中央部が水になる、(右):ハロゲンは全体がほぼ水に>


<↓点灯からt=12[min]経過。(中央):HIDはドーナッツ状に溶ける、(右):ハロゲンは完全に溶ける>


<↓t=14[min]経過。(中央):HIDは外周のみに雪がまばらな状態、(右):ハロゲンは湯気が出てくる>


<↓t=16[min]経過。(左):LEDは外周部がやや溶け始める、(中央):HIDはほとんど水になる>


<↓t=18[min]経過。(左):LEDは外周部が溶け始める、(中央):HIDの残雪はうっすらと外周のみ>


<↓t=20[min]経過。(中央):HIDも完全に溶けて水に、(右):ハロゲンは観察終了>


<↓t=25[min]経過。(右):ハロゲンはこの時点ですでにOFFで消灯だが、お湯になっているの図>


<↓t=30[min]経過。(中央):HIDは溶けてお湯になり、湯気が出始める。(右)のハロゲンは割愛>


<↓t=35[min]経過。(右)のハロゲンは観察終了につき割愛>


<↓t=40[min]経過。(左):LEDは少しずつ水になる。(中央):HIDはお湯になった状態、観察終了>


<↓t=50[min]経過。(左):LED。(HIDも溶けてお湯と化しているため消灯し観察終了で掲載割愛)>


<↓t=60[min]経過。(左):LED、点灯による発熱というよりも、外気温度にさらされて溶けた?感じ>


※上記のまとめ画像は、こちら → 3月2日付けの「何シテル」

■融雪試験時のガラスレンズ表面温度の推移(@熱電対)
上記の点灯融雪試験実行時の、ガラスレンズの表面温度の推移を下表に示します。計測器は熱電対(K線)です。

<↓LED、HID、ハロゲンの各バルブの点灯融雪試験実行時の、ガラスレンズの表面温度の推移>


<考察>
・HIDにおいて、ガラスレンズの表面温度がいったん26℃(t=4分後)まで上昇したあと6℃まで下がる(t=7分後)理由は、昇温によりバルブ近傍の雪がいったん溶けたものの、溶けたことにより出来た空洞部分に上から雪が崩れ落ちることで再度冷やされたものだと推定する。

・LEDにおいても、ガラスレンズの表面温度に小幅ながら変動(6℃→2℃→6℃)が生じた理由も、上記HIDの場合と同様の可能性がある(ただし、その変化は極めて緩やかである)。

・3つの方式のバルブでは、LEDが唯一、雪が最後(t=60分後)まで溶けずに残っている。その際、周囲で溶けている部分は、LEDによる発熱よりも外気温度(試験時12℃)の影響で溶けた可能性があると考える。


■まとめ
実際のシチュエーションにおいては、車両の走行による走行風が当たるとか、路面振動によって溜まった雪が(多量は)落ちる、などの状況もあるため、今回の試験条件とは完全に一致するものではないでしょう。

しかし、一連の(なるべく比較条件を統一しての)検証試験結果から、LED、HID、ハロゲンの昇温/降温特性、およびライトユニットに付着した雪の溶けやすさ(溶けにくさ)が定量的な数値や比較画像で明らかになったと思います。DIYプライベーターである一個人が、苦労(or工夫)を重ねながら・・・ではありますが、何とかここまでの結果を得ることができました。

一連のブログアップに関しては、試行錯誤的な部分があるため(一部の読み手にとっては)もどかしい表現などもあったかと思います。まだまだ改善すべき点や、「現象~メカニズム」 面で奥深いものもありますが、メーカであるfcl.さんにおかれましては、今後も我々ユーザーの立場になった 「小回りの利く」 製品開発をしていただけることでしょう(試験品の供試に関しまして、改めてお礼申し上げます)。


# なお、すべての試験が終わった今、私はエクシーガのフォグランプに
# LEDバルブを装着しています。装着が容易で色味が白いことから。

この一連のブログが、ライティングに興味のあるユーザーさんや、fcl.さんはもちろん、業界自動車用の照明機器業界全体(>ちょっと大げさですが)にとって何らかのヒントや刺激などになれば幸いです。

■ウラ話&あとがき
冬のさなか、外気温度が-2℃とか0℃の戸外で1時間強、ずっと温度計測している間は、身体が冷えるので大変でした。データ取りして撤収作業後に、すぐに自分の仕事に就かないとならないし。そんな中、ふと見ると、エクシーガのボンネットフードに付着した”霜”が、ちゃんと針葉樹のような形を形成して成長していることを発見。

<↓霜の成長する形が、針葉樹のようになっているのを確認>
 

札幌にいるとき、空から降ってきたボタン雪が本当に雪の結晶(雪印のマークのような六角形)をしていて感動したことはありましたが、今はこんな霜の姿に 「東京の冬」 を感じました。・・・まぁ、そこからさらに先のコト・・・まるでアルミ鋳造で冷却速度をミスったときのデンドライトのようだ・・・とまでは思いませんでしたが(>聞き流して下さい)。

で、DIYによる 「昇温/降温試験」 の時には、工程の終わりの方では計測インターバルが10分間隔(>開始直後は1分間隔に対して)と長くなるため、時間を有効に使うべく、その合間に犬の散歩なども同時こなしていました。


<↓毎朝、毎晩の犬の散歩は私の日課(左:プッチ、右:ミライ、ともにオスのプードル系)>


正直な感想を書きますと、「みんカラ」 では 「○○のパーツを買った!」「付けた!」「流用した!」 という記事に多くのPVが付く傾向があると思っているので、私のように 「測温した」 「比較した」 「グラフにまとめた」 的なブログに対して、果たしてどれほどの人々に見ていただけるのか? よく分からん・・・という気がしていました。

が、決して数は多くはないけれども、多大な興味を持って記事に目を通していただいている方々もいらっしゃることが(ダイレクトメール系で)よく分かりましたので、やはり、「私は私なりの視点から」、「私自身の言葉で」、「私にしか書けない(であろう)内容を」、ムリのない範囲で(>ここ重要!)ブログアップしていくのが吉だろうな、と改めて思い直した次第です。


# 先日の 「タイヤで遊ぼう」 シリーズのような アホブログも含めて。

今後とも(マイペースで)よろしくお願いいたします。
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Posted at 2018/03/27 03:17:12

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