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2018年09月15日

[長距離走行時のパンク] バーストに至るまでの原因推定と対策案の検討

[長距離走行時のパンク] バーストに至るまでの原因推定と対策案の検討 エクシーガの自走で帰省(東京→札幌)した際、右後輪がパンク(広義のバースト)してスペアタイヤに交換したことは、「その3」 → トラブル発生(帰省の途中でタイヤに異変) で述べた通りです。
今回はその予防策を検討するため、状況を深掘りして原因を推定します。


・往路 : 「東京→青森→函館→札幌」(両親のお墓参り)
・観光 : 「札幌→網走→釧路→帯広」(家族そろって想い出作り)
・復路 : 「札幌→函館→青森→東京」(現実世界へと戻る工程)

<[2018夏休み] 関連ブログ>
◎「その1」 → 「東京→青森→函館」まで/往路編(1)
◎「その2」 → 函館観光(朝食バイキング→赤レンガ倉庫)/往路編(2)
◎「その3」 → トラブル発生(帰省の途中でタイヤに異変)/往路編(3)
◎補足説明 → [スペアタイヤ] 鉄ホイールにマックガードなどロックナットは使えるか?の件
◎「その4」 → 「ニセコ→札幌に到着→小樽へ」/往路編(4)
◎「その5」 → スペアタイヤからの脱却/トラブル対処・前編
◎「その6」 → スペアタイヤからの脱却/トラブル対処・後編

■事前の状況
これまでも数年間に渡って帰省ブログを上げてきていますが、長距離走行前にはこれまでと同様、タイヤ点検やワイパーの交換・ウィンドウ撥水処理・必要に応じてオイル交換・その他のメンテ(灯火類)などをしています。今回もルーフボックスの取付状態確認なども含めて、事前準備をしていました。

東京を出発後、外環自動車道→東北自動車道(>ALL高速)を通って青森に到着。フェリーで函館入りしたあと、下道(一般国道5号線)を通って札幌に向かう途中でパンクしました(既報)。

<↓異変に気づいてクルマを停めたときのタイヤの状態>


■兆候について
これも今回の帰省シリーズブログで既報ですが、パンクした際の兆候については、「異音と細かな車体振動」 を認知しています(詳細な過程はこちら → トラブル発生(帰省の途中でタイヤに異変) )。

そのときの状況は、ハンドリングが急変するようなことは無く、黙っていればクルマはまっすぐに走る。ただし、異音と車体振動が少しずつ大きくなってくる。・・・というものでした。もちろん、タイヤの破裂音(圧縮空気が一気に解放されるような音)はありませんでした。


■破損したタイヤの状態
スペアタイヤに交換したあとの、パンクしたタイヤの状態は、次の画像の通りです。

<↓ホイールの正面から>


<↓ホイールの裏側から>


タイヤ側面の損傷具合は、正面側よりも裏側の方が激しい感じです。
次にトレッド部分を見てみます。


<↓トレッド各部の状態>


上の画像だけを見ると、これがパンク(→最終的にはバースト)したタイヤには見えないように思えますが、実際の損傷具合は激しいものです。以下は裏側のサイドウォールの状態です。

<↓裏側のサイドウォール>


■原因の推定
破損したタイヤを観察すると、特徴的な痕跡があることに気づきます。スタンディング・ウェーブ現象が生じていたとおぼしき痕跡が、サイドウォール部分に見られます。

<↓サイドウォールが回転方向に波打っています>


この事実から推定されることは、空気圧不足が考えられます。

私見ですが、
 ・一般道よりも走行速度が高い(=回転負荷の高い)
  高速道路上でパンク(一気にバースト)したのではない。
 ・函館のホテルで朝食バイキングを取り、犬の散歩休憩を
  取りながら一般国道を法定速度で北上している最中に、
  前述の異音と車体振動に気がついた。

・・・という状況証拠から推定すると、「走行中に徐々に空気が抜けてきて、限界を下回ったときに徐々に異音と車体振動という形で症状が発現し、最後はタイヤの極端な発熱も加わって亀裂が進展し、スローバーストに至った」 のではないか、と考えます。


<↓空気圧不足だったことを示唆する、タイヤの局部的な接地痕>


<↓その結果、サイドウォールとトレッド面の境目のクラックが助長>


最後に、材料強度的な見地から残された状況を確認してみたのが、以下の説明画像です。タイヤに自身の低圧回転による発熱履歴が加わったこと、最後はリム近辺で一発破断に至っていること、がうかがえます。

<↓(上段)発熱によるビーチマークが認められる  (下段)外力による一発破断はリム近傍>


■再発防止策の検討
当方のブログを古くからご覧になっていらっしゃる方々は、「KAZさん、今まで何度も家族を乗せて帰省しているでしょ? なんで今まで大丈夫で、今回は空気が抜けたの?」 という疑問をお持ちの方々もいらっしゃるでしょう。

確かにそういった観点からの考察も重要だと思います。で、今までと今回で異なる点は、「家族7人全員がフル乗車+犬2匹+ルーフボックスを含めた積載あり」 ということです。

従来は、東京に残る家族と札幌に帰省する家族、の2組に分かれることが多かったです。少人数の場合はレガシィで帰省していました。そのため、成長した家族全員が7人そろってエクシーガにフル乗車、という状況は無かったのです。

正確に言うと、家族そろってエクシーガで帰省したことはありますが、子供がまだ幼少の頃です。現在の家族構成は、大人が4人+小中学生が3人、となって成長しています。大人だけの7人乗車ではありませんが、積載を含めると、タイヤにかかる荷重負荷は今まで以上に大きなものだった と考えられます。

さらに考慮しなければならないことは、今、履いているタイヤは「エクストラ・ロード仕様」 だという点です。XL規格品は、カーメーカーが通常指定する空気圧よりも高めに印加圧を与えないと、所定の性能が発揮されません。これは裏を返すと、空気圧管理に気を遣わないと、圧抜けにより機能発揮が阻害される恐れがある(空気圧変化に敏感)のでは、と思うのです。

以上のことを私的にまとめると、再発防止策としては次のようになると考えます。

(1)エクストラ・ロード仕様(XL規格)のタイヤは、普段から空気圧に要注意。
(2)長距離走行時は、こまめにタイヤの外観チェックをする。
(3)特に乗車定員フル乗車など、タイヤにかかる荷重が大きいときには注意する。
(4)パンク修理キット搭載車は、修理剤の有効期限に注意する。
(5)可能であれば、スペアタイヤを搭載しておいた方が安心。
(6)走行中に異変(音や振動)を感じたら、周囲の状況を加味しながら安全な場所で点検する。

ご参考まで。

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2018-09-22(Sat.) : 更新
[2018夏休み] その7・「札幌→岩見沢→網走」と「道の駅」/道東観光編(1) をアップロードしました。

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この記事へのコメント

2018年9月15日 11:13
明日から家族旅行なんで参考になりました。

安全運転で行ってきます!
コメントへの返答
2018年9月15日 21:01
こんばんは。コメントありがとうございます!

道中、適度に休憩されると思いますので、その際に目の届く範囲で車両点検もされるのが良いと思います。

安全に、楽しんで来てくださいね!

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「経年劣化でガタが来た、CBR250Four(初年度登録から39年)のタンデムステップの構成部品の在庫有無をナップスで確認中。先日の娘と2人でのタンデムツーリングで劣化を認識。メーカー在庫切れだったら、程度の良さげな中古品を探すことになりそう。」
何シテル?   05/11 18:32
調布市のKAZ [読み:ちょうふし_の_かず] と申します。 スバル・レヴォーグ(VNHC型)、スバル・エクシーガ(YA5E型)、ホンダ・CBR250Four...

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