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2005年10月23日

ガソリンエンジンのディーゼルエンジン?>ホンダ

ガソリンエンジンのディーゼルエンジン?>ホンダ スパークプラグを持たないガソリンエンジンの話。
(圧縮熱で自己着火させるガソリンエンジン)

環境意識の高い欧州では、ディーゼルエンジン搭載車の販売比率が高くなっている。ホンダのアコードなど、国内ではディーゼルエンジン搭載モデルを展開していないのに欧州では積極的に展開している例もあるほどだ。

矢野経済研究所が 2005年10月19日 に発表した 「ディーゼル乗用車に関するユーザー意識調査」 の結果によると、日本では50歳以上の年代でディーゼル車に対するマイナスイメージが強く、(いわゆる)環境に優しく高性能な最新ディーゼル車が欧州で普及している状況を知らない人々が、7割にも達したという。同調査結果によると、どうやらディーゼルエンジンは 「騒々しい」「汚い」 といったイメージを今でも持たれているようである。

そのディーゼルエンジンだが、もともとディーゼル(>diesel、人名)さんが 1893年 に理論を発表したとされる。シリンダ内で圧縮された空気中に燃料(主に軽油)を噴射することによって着火・爆発させる仕組みで、いわゆる火花点火機関とは異なる。残念ながら氏の生前中にはディーゼル理論を実用化させた製品は現れなかったが、百余年を過ぎた現代では各自動車メーカーでの研究も一段と進み、富士重工業(株)でも研究が進められているのは周知の事実(※)である。

(※)スバル、水平対向2リットルディーゼルを開発 → こちら(response、2005年8月18日 )

さて、欧州向けにディーゼルエンジンを自社開発したホンダだが、実はガソリンエンジンでもディーゼル化の研究を行っている。「ガソリンのディーゼル?」 と書くと、何だかワケが分からなくなりそうだが、つまりはこういうことである。以下、2005年10月18日付け 日刊工業新聞の記事の要約である。

◎ホンダは、17日に都内で開催された 「東京国際自動車会議」 の席上で、
  ガソリンエンジンを使った 「圧縮着火試験」 に成功したことを発表した。
◎スパークプラグで混合気に点火する従来のガソリンエンジンとは異なり、
  圧縮熱で自己着火させることでディーゼルエンジン並の燃費を実現させる。
◎排気バルブの駆動に電磁バルブを用い、燃焼室内を自己着火しやすい
  ような一定の条件に維持するよう緻密に制御。結果、一様な燃焼により
  ピストン上死点で最大効率を達成することに成功した。
◎試算によると、従来のガソリンエンジン比で燃費が3割向上(ディーゼル
  並)、NOxはディーゼルを遥かに下回る 5ppm以下 に抑えられるという。

火花点火機関ではないガソリンエンジンを開発していることに、私はまず驚いた。記事ではサラリと 「排気バルブに電磁バルブを採用」 とあるが、単に電磁バルブで駆動させるだけでは圧縮自己着火は実現できないと思う。私見だが、その影には、何らかのデバイスやセンサー技術、あるいは制御ロジックが隠されているはずだ。ホンダの田内常務によると、実用化は 「まだまだ先」 とのこと(同紙による)だが、「NOxは 5ppm以下」 などと具体的な数値による結果を明らかにしているため、基礎研究はそれなりに進んでいるのだろう。まさか単なる目標値(成果ではない)を公表したわけでもないだろうから。

遠い将来、ホンダ車には スパークプラグの存在しないガソリンエンジン搭載車 が現れるかもしれない。いや、もしかするとさらに遠い将来、スバル車にも (本物のディーゼルエンジン搭載車だけでなく) ガソリンエンジン搭載車でスパークプラグを持たない車種が現れるかもしれない。

・・・スパークプラグを持たないガソリン車・・・か。とすると、そのころには、現在スバルユーザー (の一部だけ) で流行っている 「何とかダイレクト」 だの 「イグナイト何とか」 だのという 点火系アフターパーツ は、まったく 姿を消しているかも しれないネ。何せ、スパークプラグ自体が存在しないのだから。いやいや、他意は無いですよ、単に 歴史的な流れ に沿って私見を述べているだけです。

だって、かつての(いわゆる)点火系チューニングでは、プラグコード(ハイテンションケーブル)を強化タイプに交換する ことが流行った時期もあったが、DI コイル(ダイレクトイグニション)化が進んだ現在のクルマでは、そのようなメニューはほとんど廃れている。何せ、ケーブル自体が存在しないのだから。それと同じことの繰り返しではないでしょうか。(※そのころには、また別のオカルトグッズ?が氾濫している可能性を否定できませんが。)
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Posted at 2005/10/25 19:40:51

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この記事へのコメント

2005年10月25日 20:45
こんばんは。
僕もこの記事にはかなり興味があります。もともとディーゼルエンジンのほうが熱効率がいいですし、スパークプラグもなければ、スロットルバルブもありませんからね。

確かに”一様な燃焼”ってのは、かなり難しいでしょうに、かなりすらっと書かれている辺り、技術者に尊敬の意を表したいと思います(汗)
コメントへの返答
2005年10月26日 7:13
こんにちは、コメントありがとうございます。

そうですね、ガソリンエンジンにも(別の方向からのアプローチで)まだまだ改良の余地があったということになりますよね。果たして基礎研究だけで終わるのか、将来製品化されるのか。期待して見守ろうと思います。

>かなりすらっと
特許のからみもあって、公表できない部分はサラッと流しているのかも。
2005年10月25日 23:48
脱化石燃料ということで、当面はガソリン、
ディーゼルという境界がなくなり、人造燃料、
バイオマス燃料の実現が目標でしょうか。
やっぱり、効率のよいゾーンでバイオマス燃
料を燃やし、発電してモーターで走るってい
うことでしょうかねえ。
コメントへの返答
2005年10月26日 7:25
脱化石燃料については各方面で検討されていますよね。まぁ、技術的な検討よりも法的な整備が遅れそうですが。

元々モーターは低回転域でもトルクに優れますから、今後エンジンは効率の良い(おいしい)ゾーンだけで補助的に使うべく、小型軽量化もさらに進む(主従逆転)かもしれませんね。ここしばらくは各社とも過渡期(探り合いとも言う)でしょうから、規格の業界標準化の動きとも合わせて流れを見ていこうと思います。

プロフィール

「[整備] #CBR250FOURフォア [CBR250Four] 失火発生で3気筒(←4気筒)になる(その4・プラグ清掃でデポジ ... https://minkara.carview.co.jp/userid/132018/car/28623/8320686/note.aspx
何シテル?   08/04 00:01
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