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調布市のKAZのブログ一覧

2005年08月29日 イイね!

自動車税滞納者の車(ポルシェなど)、ネット競売へ

自動車税滞納者の車(ポルシェなど)、ネット競売へ差し押さえ物件がネット競売にかけられる、という話。

世の中、ありとあらゆる物に税金が掛けられている。自動車関係でも、クルマ本体はもちろん、クルマを運行させるためのガソリンなど、実に様々な物が税金と関連付けされている。普段は税金のことをあまり意識しないで生活しているドレスアップマニアも、毎年4月1日時点での所有者に課せられる「自動車税」の納税通知書を受け取るや、思わず頭を抱えてしまうこともあるだろう。

さてその「自動車税」であるが、滞納者は後を絶たないという。2005年8月23日付け日経産業新聞によると、北海道は悪質な自動車税滞納者から差し押さえた自動車を ネット競売 にかけるという。以下、その要約。

◎北海道は、自動車税の滞納額が20万円以上に達するなど
  の悪質な中古自動車販売業者を中心に、差し押さえを強化。
◎その結果、この4月からの差し押さえで70台を確保。
◎そのうち、滞納者が支払いを拒否しているポルシェなど4台
  の物件についてネット競売にかける(対象者に告知済み)。
◎入札予定日は9月12日~14日で、開始値は10~20万円
  となる見込み(Yahoo!オークションの公売コーナーを利用)。

さてこの 「差し押さえ物件のネット競売」 だが、都道府県が実施するのは、東京都などに続いて今回ですでに 5番目 になるという。そういえば東京都が最初に実施した時には報道も過熱気味で、このときは確かベントレーなどが原則「現状渡し」で出品されていたと思う。入札には一定の条件が課せられ、その条件をクリアした者がオークションに参加可能だったが、開始値の安さから、実は私も画面を食い入るようにウォッチしていた。が、すぐにBGレガシィがあるという現実を直視してウォッチを取りやめてしまったのだった。ちなみに、法的には 「競売」 は 「けいばい」 と読みます(>TVのニュースキャスターにも正確に読んでいない人もいたが)。

北海道の税務課によると、このようなネット競売は「全国から広く購入者を募ることで(結果として)高額落札が期待できる」として、今後も実施していく予定だという。・・・まぁ何も知らない一部のスバル車ユーザーのように、現状価格が新品価格よりも高くなっている にもかかわらず、そのまま競い合って 中古純正パーツを落札・・・なんてことは無いだろうけどね。

それにしてもクルマを「差し押さえ」られたオーナーは、災害や病気などに遭って不可抗力的に払えない状態が続いてしまったのではなく、明確な意図を持って支払いを拒否し続けている(というよりも、逃れようとしている)が多いのですね。上記の日経産業新聞では「悪質な中古自動車販売業者を中心に」と明記されているので。

このぶんでは、3月末にいったん廃車手続きを取り、4月2日以降に改めて書類を登録し直す業者もかつてはいたかもしれないが、今日では廃車の際にはリサイクル料が必要になってくるので、こうした書類飛ばしによる自動車税逃れは事実上困難になってきているのかもしれない。もしかすると我々素人が知らないような法の抜け穴があるのかもしれないが(30万円以下の車輌の場合、見かけ上、いったん海外に輸出してからまた輸入手続きするとか?←(注):単に想像例なので真偽の程はわかりません)、「明確な意図を持って自動車税の納税から逃れる業者」が多いとなると、この業界は成功者とそうでない者の落差が激しいのだろうな。潤沢な営業資金が確保されていれば、このような不健全な判断(税金逃れ)は通常考えられないですからね。

こうした例は単に氷山の一角で、自動車業界の 「闇の部分」 だろうけど、不健全という意味では、「病みの部分」 とも表現できるかもしれない。
Posted at 2005/08/31 07:18:49 | コメント(0) | トラックバック(0) | └ クルマ関係(法律) | クルマ
2005年07月02日 イイね!

車検整備に関する 「誇大広告」

車検整備に関する 「誇大広告」車検整備業者が出す「チラシ」内の誇大広告の話。

昨日(2005年7月1日)付けのブログ (車検場でも 「ストーカー」) の反響が思いのほか大きかったので、今日は「車検」に関する話題の続編です。

まず昨日のブログをご覧いただいた方々、どうもありがとうございます。固い内容の話題でしたので、まぁ「興味のある方々に読んでいただければ良いかな?」くらいに考えていたのですが、アクセス数(PV値)が思いのほか多かったです。特にコメントを書き込みいただいた方々には、厚くお礼申し上げます。

そこで、昨日のブログの後半部分にて
   > 街の整備工場でも料金体系や事前説明がしっかりしている
   > 業者をえらぶべきであることは、言うまでもない(※2)。
   > (※2):これについては、後日、ブログで補足する予定。
と述べた内容について、以下に書くことにします。

今から一月ちょっと前の2005年5月24日、公正取引委員会 から 「車検整備に関する表示の実態調査について」 と題する調査結果が公表された。簡単に言うと、車検などの点検整備業者の中で、誇大広告により お客様を釣っている ようなものは無いかどうか、不当表示の有無を調べてみた・・・というのだ。その具体的な調査内容と方法は、次の通り(情報出展:(株)交文社/「自動車セミナー」2005年7月号(通巻No.516号)より)。

  ◎調査の背景
     ・車検の規制緩和で、整備業者の新規参入が増えている
     ・そのため、顧客獲得競争や価格競争が激化している
     ・料金の安さや作業時間の短さを強調する例が後を絶たない
     ・結果、国民生活センターなどへの相談が 年間数百件 寄せられている
  ◎調査対象(車検整備に関する表示物 267点)
     ・新聞の折り込みチラシ
     ・ダイレクトメール
     ・パンフレット
     ・その他の表示物
  ◎調査期間など
     ・日本全国から収集
     ・平成16年7月~8月で収集

まず、「国民生活センターなどへの相談が 年間数百件 寄せられている」 というトラブル事例の多さに驚かされるが、平成16年7月~8月のわずか2ヶ月足らずの間で 267点ものチラシや広告がサンプルとして集まったことにも、少なからず驚かされる。単純計算で日本各地で毎日(平日を含む)どこかの車検業者が 4件以上のチラシなどの広告を打っている換算になる。実際にはサンプル収集されなかった広告もあるだろうし、また平日のチラシは少なく、たいていは土日にチラシが集中することも考え合わせると、車検整備業者の競争は激しいことが容易に想像できる。

公正取引委員会は、上記 267点にもおよぶチラシやDM、各種パンフレットなどの記載内容を分類・整理・分析するにとどまらず、実際の車検整備業者・業界団体・そして消費者団体からも ヒアリング調査 を行い、その分析結果の精度を高めたという。以下はその調査結果である。

 <チラシなど、車検整備に関する表示について>
   (1). 整備時間が短時間で済むことを強調したもの      ・・・・  51.3% が該当
   (2). 「定期点検作業」が含まれるかどうかが不明瞭     ・・・・  47.9% が該当
   (3). 整備をする事業者がよくわからない            ・・・・  45.7% が該当
   (4). 料金の一部(のみ)を抽出し、強調したもの        ・・・・  36.3% が該当
   (5). 部品交換がある場合、別途料金が必要である
      にもかかわらず、その旨の説明があいまいなもの   ・・・・  30.7% が該当

 <そうした表示が消費者に与えてしまう誤解の内容>
  ~公正取引委員会の指摘~
   (A). 作業全体が表示時間内で済みそうだ
   (B). 表示料金だけで済みそうだ
   (C). 総額が安くあがりそうだ
   (D). 実作業も、依頼した事業場で行うのだろう

巷では、確かに「スピード車検」などと謳った広告が目に付く。・・・これは私見だが、私だったら「スピード(だけの)車検」はイヤだな。「じっくり診てもらいたい派」なので。ヘタに「スピード車検」などと言われると、テキトーに流されそうな気がしてかえって不安に感じてしまう。少なくとも、私には逆効果だ>その手の宣伝広告。
ちなみに、私はスバルのディーラーにクルマを預けるときには、ほぼ必ず「急ぎませんので、そのぶん、じっくりと診てください」とお願いする。実際にも、他車の整備入庫状況を事前に尋ね、工場のスケジュールが空いているときに自車を入庫させるようにしている(ディーラーの整備工場が忙しいときは、相手側の都合も考慮し、自車の入庫を避けている)。逆に言うと、突発で緊急度の高いトラブル以外は、日程的な余裕を持って整備予定を立てているということだ。

それにしても、上記(2).の「定期点検作業」が含まれるかどうかが不明瞭、というのは要注意だ。つまり定期点検作業と車検作業とが別体系で、表示費用と実際の費用とに隔たりがあることを示唆している。また上記(3).もゆゆしき問題だ。恐らく、上記(3).の実態を受けて上記(D).の懸念点が指摘されたのだろう。依頼した業者は単なる取次窓口であって、実際の整備は(表に出てこない)孫請け業者に任せているのかもしれない。自分のクルマがよく分からない業者の手に渡っているとしたら・・・考えてみただけでも恐ろしい。ガクブルもの(※)か?

   (※) → ((((;゜д゜)))ガクガクブルブル
        (本来は半角カナ表記ですが、私のサイトでは 全角 カナで表記させます。
         半角カナ表記はモバイル機器や表示端末によっては、文字化けの原因 となりますので。
         ブログを読む相手側のOSや端末への配慮もヨロシクです>ALL。)

これらの調査・分析結果から、公正取引委員会では次のような提案を行っている(原文のまま)。
  ◎料金の表示について
     「車検整備に要する料金のうち部品等の交換がある場合に必要となる部品代、技術料等を
      除いた料金の総額及びその内訳に加え、部品等の交換がある場合には、部品代、技術料等
      の追加料金が発生する旨及び主要な部品代、技術料等の額が明瞭に記載されている表示」
  ◎作業時間の表示について
     「車検整備事業者が自動車を預かってから消費者に引き渡すまでの作業をほとんどの場合で
      終了しうる時間、及びその時間内で作業ができる場合、又は、できない場合がそれぞれどの
      ようなものであるかを明瞭に記載した表示」

一見すると何だか分かりにくいが(>公正取引委員会さん、もっと分かりやすい表現を望みます)、要するに前者は「料金には明確な内訳を付けること。追加料金が発生する場合も、その旨を明示してその内訳も明確にせよ。」という意味だ。後者は「誇張表現ではなく実際の所要時間(クルマを預けてから返ってくるまで)を表記すること。時間内でできる場合とできない場合があることについて、わかりやすく例示すること。」という意味になる。

公正取引委員会は日本自動車整備振興会連合会(日整連)に対しても、不当表示の適正化を要望しているが、現時点ではあくまで車検整備事業者側での自主的な改善活動を望んでいることから、「もぐらたたき」 や 「いたちごっこ」 に終わる恐れもあると思う。結局、一番確かな対策は、我々ユーザーが日頃からしっかりした 問題意識 を持ち、こうした不要な表示広告に 惑わされない確かな目 を持つ(自衛手段を講じる)ことになるかと思う。同様なことは、自動車保険会社(リスク細分型の任意保険) にも当てはまるかもしれません。

自分の身は自分で守る・・・当たり前の事ではあるが、(そのようにしなければならない)世の中の一面に、悲しさを感じてしまった次第である。
Posted at 2005/07/03 10:36:53 | コメント(1) | トラックバック(0) | └ クルマ関係(法律) | クルマ
2005年07月01日 イイね!

車検場でも 「ストーカー」

車検場でも 「ストーカー」車検場でのストーカー(不法行為)の話。

新聞の社会面で、ストーカーにまつわる事件が報道されるようになって久しい。「ストーカー行為」というと、かつては特定のヲタクによる行為(男女の恋愛感情のもつれが原因)であったような印象が強いが、現在では実は日常の至るところでも同様な行為が見受けられるようだ。

たとえば、街中や高速道路でちょっと気に入らないクルマがあると、後ろから延々と追いかけて煽(あお)り続ける行為も、広義のストーカーと言えるだろう。また、インターネット掲示板・・・特にQ&A掲示板・・・において、特定の人にしつこく何度も質問を繰り返す者も、広義のネットストーカーと言えるかもしれない(狭義のネットストーカーは、DNSからdomainだのICPMでpingだのと、そんなものでは済まないと思うが)。

同様に、車検場でも「俺のクルマを(検査に)通しやがれ!」としつこく強要する 「車検ストーカー」 も増えているという。自動車検査独立行政法人によると、2004年(平成16年)度の全国の自動車検査場における不法行為は、報告されただけで 609件 あったという。以下、その内訳である(情報出展:(株)交文社/「自動車セミナー」2005年7月号(通巻No.516号)より)。

 【発生件数 : 609件(1日あたり2.5件)】
  <不法行為の内訳>
    ◎脅迫・威圧行為   ・・・ 99件(前年比 -48件)
    ◎暴力行為       ・・・ 29件(前年比 + 3件) 
    ◎警察への出動要請 ・・・ 62件(前年比 - 3件)
    ◎不当要求者の逮捕 ・・・  4件(前年比 + 1件)

一日あたり2.5件 という発生件数の多さに、まず驚かされる。平均すると、全国いずれかの管轄で午前・午後にそれぞれ1件以上が発生していることになる。その不法行為の内容としては、「合格を強要する行為」 が多く見られたほか、「時間外業務における検査の強要」 や 「不合格理由の説明についての執拗な強要」 が増加しているという。「執拗な強要」 は、まさに 「車検ストーカー」 と言えるだろう。では次に、どういった人たちが車検場で不法行為を働くのか、その種別を見てみる。

  <受験者の内訳>
    ◎代行業者によるもの  ・・・ 48%
    ◎整備工場によるもの  ・・・ 24%
    ◎ユーザー本人の行為 ・・・ 23%

ほぼ半数(全体の1/2)が代行業者であり、残りの半分を整備工場とユーザー本人が分けている(全体の各1/4)。車検場にて審査を受ける台数の 7割が整備工場によるもので、代行業者が持ち込む台数は残りの 3割に満たないにもかかわらず、不法行為者の半数を代行業者で占めていることから、代行業者の中には悪質な者が多く見られることになる。では次に、不法行為の地域別発生状況を見てみよう。

  <地域別の内訳>
    ◎関東  ・・・ 171件(全体の27%)
    ◎九州  ・・・ 154件(     25%)
    ◎近畿  ・・・ 103件(     17%)
    ◎中部  ・・・  58件(     10%)
    ◎東北  ・・・  28件(     5%)

私見であるが、自動車の登録台数の多い関東に不法行為が多いのは納得できるが、九州が近畿を押さえてワースト2位だとは思わなかった。京都や大阪などの関西人よりも「アツくなる」気性の人が多いのか?>九州。ちなみに北海道の発生件数は7件で、全体の1%であった。北海道というおおらかな土地柄が、不法行為の件数(の少なさ)に影響を及ぼしているのであろうか?
 (※注)単なる私感であって、決して関西や九州などの人々への他意はありません。

こうした事態を受けて、自動車検査独立行政法人では、今後、これまでの取り組み以上に、次の対応を強化するという。
    ◎警備員の配置の強化   \
    ◎防犯カメラ設置の強化   | → (★)
    ◎警察との連携の強化   /

クルマに乗る多くの人々は、保障制度の有無を考慮して、車検を正規ディーラーに依頼していると思う。だが少々前には、信頼されるべきディーラーであっても不正な行為が発覚し、社会問題になったこともある(※1)。また、街の整備工場でも料金体系や事前説明がしっかりしている業者をえらぶべきであることは、言うまでもない(※2)。ましてや代行業者については、後のトラブル防止のために口約束の類は絶対に避けるべきである。

  (※1):過去にディーラー系列で、実際には車検を受けていないのに、書類を操作して
      検査に合格させるという、いわゆるペーパー車検なる不法行為が発覚したこと
      があった。→ http://www.tossnet.or.jp/mtou_siryo/img/03_10_7_shitei_junsyu.pdf
  (※2):これについては、後日、ブログで補足する予定。

・・・もっとも、車検を依頼するユーザー側にも責任が問われる場合もある。ユーザーは、普段から適法な車両状態で乗る義務がある。車検依頼時に思わず代行業者が引き受けるのをためらってしまうような不法改造は、もってのほかだ。また車検に通らないようなクルマをむりやり代行業者に依頼した結果、代行業者が車検場で「にわか車検ストーカー」に変身してしまわざるを得ないような状態のクルマを、代行依頼するべきでもない。

かく言う私はユーザー車検派なので、自己の車両整備状況は自己で責任を負う。次回の継続車検で車検場に行った際には、果たして上記(★)に示す対策:「警備員の配置の強化」や「防犯カメラ設置の強化」が実施されているかどうか、確認してみようと思う。

ブログ読者の皆さんも、車検場でもストーカーがいることを頭の片隅に置いておいてください。そしてもしも車検場に防犯カメラがあったなら、「車検ストーカー」 の 不法行為を監視 するためなんだな、と思い起こしてください。さらには、自己流の「チューニング」や「ドレスアップ」が、果たして法律遵守の精神で私たちのクルマ1台1台を丹念にチェックしてくれるであろうディーラーメカニックや車検場検査官に迷惑をかけていないかどうか、我々自身が今一度、原点に立って見つめ直してみるのも良いかと思う。
Posted at 2005/07/01 20:18:28 | コメント(4) | トラックバック(1) | └ クルマ関係(法律) | クルマ
2005年06月01日 イイね!

国土交通省に通報しました>不法業者

国土交通省に通報しました>不法業者不法(と思われる)業者を
国土交通省に通報した話。

新聞をじっくり読む時間が無いとき、私はよく ネットニュース を見る。具体的には YOL(Yomiuri on Line)Asahi com などだ。同じ事件であっても新聞社によって報道のされ方(記事の伝えられ方)が異なる・・・というのはよくあることで、私もそうしたことを意識しながら、各ニュースを 複数のメディア を通して読んでいる。

今日もネットニュースを拾い読みしていたのだが、ふと、その中に表示されていた広告(バナー)が目に付いた。見ると、「8ナンバー・普通車登録可」とある。一般の人には分からないかもしれないが、いわゆる8ナンバーとは特種用途自動車のことで、用途毎に定められた 構造要件 を満たさないと、登録または継続車検ができない決まりとなっている(例:キャンピングカーにおけるベッドやシンクなど。単に機材を備えていれば良いのではなく、その占有面積や設置方法などに細かな 規定 がある。そのため、8ナンバー登録すること自体が不可能な車両もある)。それなのに「普通車登録可」とはどういうことだ?

広告をさらに見ると、「継続車検・キットがなくても大丈夫!8ナンバー車検ぜひご相談ください」とある。・・・怪しい。これはクリックしないワケにはいかない。早速その広告主のサイトに飛んでみると、トップページに次のような文字が掲げられているではないか!「8ナンバー車検 キット レンタル キャンペーン中!」 さらにそのサイトを詳しく読み進んでいくと、「88ナンバー継続車検(キットレンタル込み)\95810」と記載されている。
要するに、車検の時だけ8ナンバー機材を貸し出し、車検が終了すればその機材を回収する・・・といった行為を商売のメニューにしていることは明白だ。このような行為は個人であっても業者であっても 弾劾(だんがい) されるべきものだ。特種用途自動車は特種用途機材を 常設 しているからこそ特種用途自動車として認可登録されているのであって、車検のときだけ一時的に機材を積み、普段は機材を備え付けない状態で公道を走行させると、その運行者に対しては 道路運送車両法違反、その業者に対しては同法違反(不正改造)の 幇助 の恐れが生じると考えられるのだ。

折りしも、今月6月からは「不正改造車を排除する運動」と「ディーゼル黒煙クリーン・キャンペーン」の 強化月間 が始まり、国土交通省のサイト でも「本運動の一環として行っている街頭検査については、警察庁、自動車検査独立行政法人、軽自動車検査協会、その他関係団体と協力して全国で1ヶ月間に162回の実施を計画し、不正改造車両に対して厳しく対処していきます」とある。私がたまたま見つけた上記の業者サイトの不法行為は、マフラーや灯火類、フィルム、不正軽油といった強化月間中の重点検査項目には当てはまらないかもしれないが、8ナンバーの不正車検という点では見事に合致する。

そこで意を決して、国土交通省に情報提供(通報)することにした。
まずは国土交通省・自動車交通局(代表:03-5253-8111)に電話した。
-----------------------------------------------------------------------------
私   :「○○と申します。実は自動車の不正改造業者に関する情報提供(通報)を
      したいのですが、関係部署はどちらになるでしょうか?」
係   :「お待ちください・・・技術安全部の整備課になります。
      ただいま電話を転送しますので、しばらくお待ちください。」

担当者:「もしもし。どういったご用件でしょう?」
私   :「かくかくしかじか。」
-----------------------------------------------------------------------------

私は、特種用途自動車の継続車検に関し、8ナンバーキットを車検のときだけレンタルしている(と思われる)業者があること、それがインターネットのサイト上で堂々と宣伝されていること、などを見たままに伝えた。そしてさらに、あくまで個人的な見解ではあるが、こうした行為は道路運送車両法違反の幇助に該当する恐れがあるのでは?と付け加えた。

-----------------------------------------------------------------------------
担当者:「なるほど。それは立派な 脱税行為 になりますねぇ。その業者のURL を
      教えてもらえますか?」
私   :「かくかくしかじか。」
担当者:「分かりました。それでは早速そのサイトを確認のうえ、管轄の運輸局に情報と
      して提供します。」
-----------------------------------------------------------------------------
私   :「恐れ入りますが、市民からこのような通報があった場合、情報処理の流れを
      教えていただけますか?」
担当者:「まず通報を受けた時点で、緊急を要する案件か否かを判断します。
      今回の場合、その業者が民間車検工場だとすれば、国が認可した認証工場
      になっているはずですので、認証工場がそのような不正をしているとなると、
      早急な 監査 が必要になります。ご指摘の業者は○○に住所があるので、まずは
      関東運輸局・○○運輸支局の整備課 にこの情報を展開することになります。」
-----------------------------------------------------------------------------
私   :「なるほど。具体的なアクションは、○○運輸支局の整備課が担当するのですね?」
担当者:「そうです。我々国土交通省は、各都道府県の運輸局(注:北海道運輸局とか東北
      運輸局とか九州運輸局とか)を統括する部署になりますが、個々の案件については
      その運輸局の中の各支局(注;札幌運輸支局とか函館運輸支局とか室蘭運輸支局
      とか)に動いてもらい、それぞれで 判断のうえ対処 してもらっています。」
-----------------------------------------------------------------------------
私   :「監査が入るタイミングは、どのようになりますか?」
担当者:「各支局の判断に委(ゆだ)ねられますが、情報確認後、すぐに監査が入る場合もあります。
      逆に、不法行為をすぐに確認できなかった場合・・・たとえば、業者のサイトに不法行為
      の記述があったとしても、実際に”お客さん”を取っていない場合は、単にサイトに広告を
      載せただけで不法行為をした証拠にはならないため、実際に”お客さん”を取るまで 泳が
      せる
場合もあり得ます。いずれにせよ、その判断は各支局の整備課に任せています。」
-----------------------------------------------------------------------------
私   :「ありがとうございます。それでは次回からは、このような通報は、該当する各運輸支局の
      整備課に 直接通報 した方が良いのでしょうか?
担当者:「直接通報していただいた方が、素早く対応できることもありますが、基本的にはお寄せ
      いただいた情報は確実にそのまま該当部署に伝達しますので、当課でも大丈夫です。」
-----------------------------------------------------------------------------
私   :「最後になりますが、このような不正(と思われる)業者に実際に監査が入ったかどうかを、
      情報提供者である私はどのようにして知ることができますか?結果のフィードバックは、
      どのようになりますか?」
担当者:「該当運輸支局のホームページなどに告知されることがありますので、そこで知ることも
      できます。特に相手業者が国から認可を受けた民間車検工場などでしたら、その処分
      の結果はすぐに公開されます。」
私   :「ありがとうございました。」
担当者:「今後もよろしくお願いします。」
-----------------------------------------------------------------------------

私が国土交通省・自動車交通局 技術安全部・整備課の担当者と話した内容は上記の通りである。2005年4月20日付けのブログ リヤシート外しに見る法律のグレーゾーン(その3) でも紹介した通り、一個人である私の通報に対し、今回も国土交通省の担当者は真摯に対応してくれた(こちらが丁寧な口調で話した・・・ということもあるかもしれないが)。

ということで、もしも何かクルマに関する法的な疑問が生じた場合は、読者の皆さんも 国土交通省運輸局 に直接問い合わせてみてはいかがだろうか?思いのほか丁寧に対応してくれるのではないかと思います。その方が、「あぁでもない、こうでもない」と躊躇(ちゅうちょ)するよりも、はるかに有益な結果が得られるかもしれません。

・・・さて、今回私が通報したその業者については・・・そのサイトに、今後どのような変化が生じるのかどうか、しばらく成り行きを見守ろうと思っている。

最後に、各運輸局(運輸支局)の整備課 の連絡先を 関連情報URL として載せておく。
Posted at 2005/06/01 23:59:22 | コメント(2) | トラックバック(0) | └ クルマ関係(法律) | クルマ
2005年04月26日 イイね!

教習所に通わずに運転免許を取得(後編)

教習所に通わずに運転免許を取得(後編)運転免許の話。
「前編」 からの続き)

【仮免の実技試験が一番難しい】
京都府の場合、仮免の試験コースは3つあり、試験当日の朝に「本日の試験コースは1番コースを使用する」などと掲示板に点灯された。当然、受験者は事前に3コースとも(ライン取り、クランク、S字、坂道など、コースごとの課題順やポイントを)暗記しなくてはならない。・・・まぁこれはどこの試験場で受験する場合も同じだと思いますが。

さてその仮免の実技試験の感想・・・一言で言うと、非常に難しい。私見であるが、「教習所の合格者が試験場で受験したら、必ずや不合格になるであろう」と思われるほど採点が辛いものであった。そりゃそうだ。教習場に通わずに免許を取ろうとする人(※後述)は、ひとクセもふたクセもあるようなヤツらだと思われていたに違いない。そんなこともあってか、「(本来は教習所と同じ採点基準のハズだが)落として当たり前」のような雰囲気があったのは事実である。まぁ、「公道を安全に走ることができる」技能が求められているので、そんな状況であっても事実は事実として受け入れなければならないのだが。

試験場ではミスがあると容赦なく落とされるから(←本来はこれで当然)、「試験に合格」は感動モノであり、仮免合格者が出ると、その場に居合わせた他の受験者全員が思わず拍手を送り続けてしまうほどなのだ。ちなみに京都の場合、4輪普通免許の仮免の実技試験に合格するまでの平均受験回数は、15~16回(当時)と言われていた。一方、友人が通っていた京都市内の教習所を見学すると、(言葉は悪いが)トコロテン式に合格者を出しているような感じであった。合宿制の運転免許取得ツアーに参加した別の友人も「自分で言うのもナンだが、合宿制では楽勝で取得できてしまった」と告白していた。運転免許という日本全国共通の公的な資格のハズなのに、ずいぶんと差があるものだと感じた。今でもそうなのだろうか?

【※どんな人たちが飛び込み受験をするか】
試験場に飛び込みで運転免許試験を受けにくる人々の内訳は次の通り。
   (1) 免許の更新を忘れて失効した人      
   (2) 免許を取消しされた人            
   (3) 教習所の教習期間(6ヶ月)オーバーの人
   (4) 大学の自動車部の新入部員
   (5) その他(お金は無いが、志を高く持って免許取得しようとする人など)
(3)~(5)以外は、過去に実際に(公道で)運転していた経験のある人ということになる。それらの人々にとっては「運転のコツは分かっとんねん、なんで今さら高い金払うて教習所行かなあかんねや」となるワケですね。

過去に運転経験が無く、初めて普通免許を取得しようとする者は、私を含めて2~3人だけしかいなかった。新規取得者が非常に少ない理由は、「教習所以外でも運転免許を取得できることを 知らない」 人がほとんどだからではないか?と思う。本来はその逆で、運転免許試験場に直接行かなくても、「代わりに 教習所でも取得できるように 認められている(いわゆる公認教習所)」のが本当だと思うのだが・・・(非公認の教習所もあるけどね)。今日でも大多数の者が教習所で運転免許を取得するので、「免許を取りたい」→「教習所に行かなくちゃ」という発想が一般的なのでしょう。先入観と情報不足の成せるワザなのだろうか?

【終わりに~免許を取ろうとする方へ~】
言葉で書くとありきたりになってしまうが、(運転免許試験場での飛び込み受験に限らず)試験に合格するためには、正確なシートポジション取りを含めて「安全とは」「円滑な運転とは」を常に意識することが近道になるのではないか、と思う。最初は難しいかもしれないが、一つ一つに課題意識を持って臨んでいけば、決して不可能な道のりではない。ムリをせず、リラックスして頑張って下さい>取得希望される方々。
Posted at 2005/04/26 23:59:10 | コメント(0) | トラックバック(0) | └ クルマ関係(法律) | クルマ

プロフィール

「[整備] #CBR250FOURフォア [CBR250Four] マフラーカバーをコンパウンドで磨いてみる(CBR250Four ... https://minkara.carview.co.jp/userid/132018/car/28623/8335878/note.aspx
何シテル?   08/17 00:00
調布市のKAZ [読み:ちょうふし_の_かず] と申します。 スバル・レヴォーグ(VNHC型)、スバル・エクシーガ(YA5E型)、ホンダ・CBR250Four...

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[自作] タイヤ空洞共鳴音の低減・ハンコックV12evo2を静音タイヤにする 
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