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調布市のKAZのブログ一覧

2006年01月06日 イイね!

[プレオ] 牽引フックカバーの ”矢印” の謎?・・・の巻

[プレオ] 牽引フックカバーの ”矢印” の謎?・・・の巻実家のスバル・プレオを
見ていて気がついた謎・・・の話。

現在の実家のクルマはスバル・プレオLS(マイルドチャージMSC)だ。それまで使っていた初期型インプレッサが購入後10年経過したタイミングに合わせて、買い換えしたものである。購入当時は まだ R2 や R1 がデビューする前であったから、富士重工業(株)が誇る軽乗用車の主力モデルであったと言えよう。実際にも、度重なるマイナーチェンジを経て 装備もバリエーションも一番充実していた頃だったと思う。

そのような (現在とは異なり、グレードが整理される前の豪華な) プレオであるが、車体に降り積もった雪をブラシで除雪している作業中に、フロントバンパーに装着されている牽引フックカバーが外れたと姉が言ってきた。ちなみにプレオの牽引フックは、使用するときだけアイボルト状のフックを車体フレーム部分に装填(ネジ込む)方式である。

外れたカバーを見て、私はちょっとだけビックリした。何にビックリしたかって?実はカバーの裏側に 「矢印」 があったからだ。いや本当に 「矢印(↑)」 があったんだってば(画像参照)!

牽引フックカバーの裏側には、成型金型から転写されたと見られる浮き出し文字 (樹脂材の材料情報(PP)や製造国情報) が読み取れるのだが、その材料情報表示スペースとは異なる部分に、本物の 「矢印(↑)」 ・・・立体的な3次元のもの・・・がカバーと一体になって成型されていたのだ。

実はカバー単品 だけ を見たときには、矢印の意味が分からなかった。果たしてこの矢印は一体何のためにあるのだろう? 「カバーをフロントバンパーに取り付ける際、”矢印の部分を下にせよ” という意味なのだろうか?」 などと考えてしまった。いくら樹脂材が成型性に優れるからと言っても、無用のものをわざわざ量産型に織り込むなんてコトはしないハズだからだ。

そこで実車のバンパを見てみた。カバー単体を見て分からないときは、それと組み合わされる相手部材を見れば分かることが多いからだ。果たして結果は・・・。

バンパー側には、カバーから生えている4箇所の 「爪(ツメ)」 を受けるための溝(ミゾ)のほか、径の小さなカギ穴(キャッチャ)が設けられていた。つまり、通常はカバー側の矢印がバンパー側の穴の中に挿入されており、たとえカバーを取り外した場合であっても、矢印の 「かえし」 の部分が穴の外径に引っかかって抜け落ちないようになる構造となっていたのだ。「矢印」 は、カバーの脱落防止用・・・バンパーから取り外しても、バンパーに引っかけたままとするためのものであった。

このようなものは、例えばインプレッサで言うと、ガソリン給油キャップに紛失防止用の樹脂製ストリング(ひも)が付属しており、キャップを取り外しても車体から離れ落ちないようになっているのと似ている。

姉のプレオの場合は、「矢印(↑)」 の ”傘” の広がりが狭く縮んでしまい、その引っかかりが浅くなって環状のカギ穴(キャッチャ)から抜け落ちてしまったものと思われた。それにしても、抜け落ちたところが自宅前の駐車場で良かった。もしも雪道走行中に振動で脱落してしまったとすると・・・。

そう思って手元のパーツリストで値段を調べてみた。「カバー,フロントバンパ/57727KE010/250円」 と出た。現在では多少値上がりしているかもしれないが、車体色別に部番が設定されていないようなので、もしかすると無塗装品かもしれない。だとすれば、部品代が数百円のものに塗装代を数千円かけるのは割に合わないな。姉には、「矢印(↑)の傘を少し開き気味でカバーをハメ込んでね」 と言っておくことにしよう。
Posted at 2006/01/06 09:12:29 | コメント(1) | トラックバック(0) | 【スバル関係】 | クルマ
2005年12月22日 イイね!

クルマヲタ14万人(技術系、Dアップ系、レストア系)

クルマヲタ14万人(技術系、Dアップ系、レストア系)クルマにお金をかける人々の話。

少々旧聞に属するが、野村総合研究所が日本の 「オタク」 市場について分析したデータがある。それによると、いわゆる 「オタク」 の人数は172万人で、その市場規模は4110億円に達すると試算されている(左画像の囲み部分を参照)。

いったい何をどうサンプリング調査してどのような統計的処理を施せば、そのようなデータが得られるのか・・・については全く不明であるが、ここではそのようなツッコミは抜きにして話を進めることにする。

同研究所によると、172万人のうち、クルマ関係のオタク(クルマヲタ)は14万人で、その市場規模は540億円だという。私見だが、この数字では全オタクに占めるクルマヲタの割合はわずか8%に過ぎず、やや少ない気もする。ただし市場規模では13%を占めることになるから、クルマ関係のパーツや維持費は案外お金がかかるものだと読み取れる。

ところでクルマヲタの中には いくつかの系統があり、代表的なものを挙げると次の3つの分類があるという。
◎技術系(47%)
  チューンナップや運転技術向上に心血を注ぐタイプ
◎ドレスアップ系(27%)
  パーツの取り付けや塗装にこだわるタイプ
◎レストア系(15%)
  絶版旧車の整備に熱中するタイプ

クルマヲタを細分するのは良いとしても、技術系が47%だとかドレスアップ系が27%だとかいう数字は、どうやってはじき出したのだろうと不思議になるが、まぁここでは置いておく。ちなみに人数に換算すると、技術系は約6万6千人、ドレスアップ系は約3万8千人、レストア系は約2万1千人・・・ということになる。おいおい本当かよ?
・・・いやいや、そういった論議は置いといて。

で、この野村総合研究所のデータを元に、現場での取材を織り交ぜて書かれたと思われる新聞記事があるので紹介する。それは、2005年12月16日付けの日刊工業新聞(左上画像)だ。同紙の論調は、「車オタクが衰退し、市場に影響を与える時代は過ぎ去った」 というものであるが、ことスバヲタ(※)に限っては、私はそうとは思わない。
(※)スバル車に興味のあるオタク。
   新聞記事の中に出てくる「Z氏(36歳、都内在住)」や、「SE(35歳、埼玉県在住)」 は、
   案外 「みんカラ」 メンバーだったりして・・・?

記事の内容は、左上の画像をクリック(拡大表示)して読んでいただくとして、私が自分なりに思うことは 「歴史は繰り返される」 ということだ。そしてまた、そのように 「歴史を繰り返している者」 たちが、現在のアフターパーツ市場の動向に 多大な影響を与えている と思うのだ。

私自身、まだまだスバル車暦が深いわけではない(10数年間)のだが、かつてのパソコン通信(NIFTY-Serve、会員制)のスバル会議室などを経て一般のネットの世界に上がってきた者として 「みんカラ」 も見渡せば、いつの時代もパーツ(だけ)にお金をかける人もいれば、整備マニアのような人もいる。結婚して子供ができてもDIY作業にいそしむ人もいれば、オリジナリティあふれるモディファイ(改修)をする人もいる。

そうかと思えば、怪しげな商品(オカルトグッズ)に手を出して懲りない人もいるし、若気の至りでかつては 「痛い」 ことも経験したが、今ではすっかり悟って落ちつき、最近の若者たちの 「痛さ」 加減や 「暴走」 具合を苦笑いしながら見守っている人もいるだろう。いくらクルマがモデルチェンジして新型に変わっていき、クルマを取り巻く環境も変わっていったとしても、手に入れたクルマを何とか 「自分色に染めよう」 とする人々が出現することは、いつの時代も必至なのだ。

もちろん、クルマのパーツ(アフターマーケットで手に入れられる製品や商品)も、時代に合わせて変化する。が、中には昔 流行った物のリバイバルのような商品もある。少し前に流行った点火系を強化するという商品は(値段は全然異なるが)ガンスパーク似だし、いわゆる 「ガックン(通称名)」 なども、失礼ながら私にはそこらの小僧が乗り回している原チャリの折れ曲がったナンバープレートの心理と同じに見える(注:くどいようですが私見です)。未だに 「○○専用オイル」 の効能をありがたがっている者もいる。

ただ、誇大な広告による刷り込み効果であろうとなかろうと、プラシーボ効果であろうとなかろうと、結果として、いつの時代も上記のような人々が真っ先にアフターパーツを手に入れ、それをネットで公開し、オフ会で自慢し、周辺の人々に影響を与えていく。そういった人々はリーダーシップを持つ(発言力が絶大である)ことが多いから、ひいてはアフターマーケット市場を左右することにもなる(いわゆる 「都市伝説」 が生まれることもある)。

「いも虫(通称)」 「赤汁・青汁(いずれも通称)」 なども、そういったプロセスを経て流行ったものではないだろうか。同じ商品であっても、他メーカー用は売れないのにスバル用だけが突出して売れる こともある。だから私は、「車オタクが衰退し、市場に影響を与える時代は過ぎ去った」 とは思わないのである。

さらに付け加えると、どうせ?市場に影響を与えるのだったら、アフターパーツメーカーだけでなく、自動車メーカーそのもの(のクルマ造りの姿勢)にも、良い影響を与えるようなユーザーが増えて欲しいと思っている。世の中、「ニーズ(必要性)のあるところにシーズ(開発のネタ)あり」。ユーザー側からも、メーカーに届くような声を発したいものである。それは、いろいろと 「痛い」 ことをやって来た(かもしれない)私の今の素直な気持ちである。
Posted at 2005/12/22 18:25:01 | コメント(3) | トラックバック(0) | 【スバル関係】 | クルマ
2005年11月17日 イイね!

東京スバル・ふれあいフォローマガジン

東京スバル・ふれあいフォローマガジン東京スバル(株)が発行したサービスブックの話。

しばらく前に、全国の基本販社でスバルお客様感謝デイが開催された。感謝デイの開催については、すでに富士重工業(株)の公式 WEBサイト でその開催日を確認して知っていたが、私のところにはダイレクトメールでもお知らせが届いていた。

通常、お客様感謝デイが開催されるのは週末の2日間(土・日)だ。前後に祝祭日がある場合は、それを含めて3日間の会期とする販社もある。また、1週末だけでなく2週末に渡って開催する販社もあるようだ。
ところが東京スバルに限っては今回は太っ腹?で、何と平日を含めた2週間すべてに渡って感謝デイとしていたのだ。つまり、土日は通常通りの感謝デイ。平日もまた感謝デイ。それが 2週間 感謝デイ。お客様にとっては画期的な、そして東京スバルにとっては挑戦的な試みであると言える。

で、私は仕事を調整して早く終えた ある日の夜、会社からバイクで東京スバルに出かけた。いつもお世話になっているディーラーに部品の注文をするためである。到着すると、自動販売機のランプが点灯されたままとなっており、ドリンクフリー制 であることに気がついた。そうか、平日も感謝デーだから 「飲み物もご自由にどうぞ」 ということか。何だか不思議な感じがした(※トヨタなどの他社ディーラーでは恒常的にドリンクフリーなのかどうか、私はよく知らないが・・・)。

フロントで用を済ませ、居合わせた担当セールス氏としばし雑談。私が 「お客様感謝デイが2週間に延びて大変ではないですか?」 と話題を振ると、「はい、確かに忙しくて大変ですが、そのぶんお客様に喜んでいただけることが実感できるので、かえって励みになります。」 との返答であった。プロ意識 を持っていることが感じられ、このようなセールス氏が担当で本当に良かったと感じた。

その後、バイク走行で冷えた身体に温かいドリンク(無料コーヒー)を流し込み、帰路についた。

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後日、BG5Bレガシィ と GDA-Cインプレッサ の2台で東京スバルに行った。お客様感謝デーで無料10ポイント点検を受けるためである。感謝デーをお知らせするDMの中に、東京スバルのサービス内容をわかりやすく説明してある 「ふれあいフォローマガジン」 を希望者に進呈する旨の記述があったため、早速2冊(2台分)いただきました。

この 「ふれあいフォローマガジン」、じっくりと読むとなかなか興味深い。45ページほどの小冊子(全ページ・カラー)なのだが、東京スバルのサービス内容の紹介は前半の8ページほど。残りのページは企業広告に当てられているのだが、その広告スペースには、なかなか力が入っている。まるでアフターパーツメーカー各社の専用カタログか、あるいはレガシィの ハイパーREV本 を読んでいるかのような気分になるのだ。

通常、この手の冊子は、情報として役に立つページはほんの数ページで、残りの広告スペースは単にページ数が多いだけの ムダページ(>失礼) であることが多いと思う(注:あくまで私見です)。ところがこの 「ふれあいフォローマガジン」 に限っては、STI や スバル用品(株) など 純正扱いのパーツ も記載されており、まるでScLaBo のカスタマイズカタログのようにして見ることができる。

普通の人なら、まず目にしない広告(ZOOM POWER PCVバルブクリーナーとか)や、定番のものから怪しい物まで載っている。DENSO や ブリジストン などの消耗品も載っている。ヒマつぶしに見ようとしたら、ヒマをつぶしきってしまいそうだ。

そしてページの最後には、東京スバル限定で使うことのできるクーポン券が添付されている。「ポリマー施行 5000円引き」 とか 「タイヤ窒素ガス充填1台1000円」 とか 「車検ご予約特典(イリジウムプラグつかみ取り券)」 など、そういった割引券だ。実は、こうしたクーポン券も欲しくて 「ふれあいフォローマガジン」 を手に入れたかった、というのはナイショである。お客様感謝デーを知らせるDMの中に小さく記載されていた、「ふれあいフォローマガジン」 進呈をお知らせする文章の中に、クーポン券付きであることがさらに小さく記されていたのを、私は 見逃さなかった・・・というワケだ。

そして実際に冊子を手に入れて見ると、思いがけず広告ページが面白いものだったので、このブログの書き出しが冒頭のようになった、という次第である。
Posted at 2005/11/20 15:00:44 | コメント(0) | トラックバック(0) | 【スバル関係】 | クルマ
2005年11月16日 イイね!

Tasting SUBARU 展示車アピールポイントステッカー

Tasting SUBARU 展示車アピールポイントステッカーディーラーが活用している販促ツールの話。

先日、GDA-Cインプレッサの車検(予約)の打ち合わせのため、いつもお世話になっているディーラーへと出向いたときのこと。ショウルームのクルマが BPレガシィ の WR-Limited に入れ替わっているとともに、見慣れぬステッカーがその車輌にいくつも貼ってあることに気がついた。

近寄ってみると、フロントドア周辺には 「ドアを閉めた時の音に注目してください」 とある。室内には、「見切りの良さを確認してください」 とか 「シートのしっかり感を体感してください」 などと印刷されたステッカーが貼られている。後ろに回ってリヤゲートを開けると、荷室のフロアボードにも 「機能性の高いラゲッジルームをご確認ください」 とか 「使い勝手を高める装備を確認してください」 とのステッカーが貼り付けてある。もちろん、各ステッカーは大きさも書式も統一されている。

これらのステッカーは、レガシィの・・・いや、スバル車のセールスポイントとなる様々な特長や美点について、来場者の視線を引きつけ、来場者自らに品質を確認(実感)していただけるように仕向けるための 販促ツール のひとつだ。

なるほど、確かに自然に目が向くため、来場者が自分のペースで自由に展示車を見て触れ回っている間にも、ステッカーが主張しているセールスポイントについての意識付けが行われ、有効な補助ツールとなっていることが実感される(あまりたくさん貼り付けてしまうと逆効果で、かえって 「ウザい」 と感じられてしまう恐れもあるが)。

来場者は、ショウルームでカタログにザッと目を通すことはあるだろう。しかし、じっくりとカタログの細部にまで目を通すのは、通常は帰宅してからだと思う。私見だが、ショウルームでカタログを開き見ながら、展示車の装備について一つ一つその場で参照チェックしていく人は、ほとんどいないのではないか。家に帰って改めてカタログを見直した際に、「あぁ、この装備もあったのか!これも見ておくんだった。」 と初めて気がつくこともあるだろう。だが帰宅してからではなく、目の前に実車があるうちに仕様や特長を確認できるに越したことはない。

今回のように試乗車の要所要所にアピールポイントステッカーが貼ってあれば、ごく自然にその品質基準を意識しながら、実車を見て触れて確かめることができる。何も考えずに実車を見る のと、意識しながら実車を確認する のとでは、ディーラーだけでなく 来場者本人 にとっても大きな違いになると思う。その意味で、今回展示車に貼られていたステッカーは、ディーラーにとっては販促ツールであるが、来場者にとって 、そのクルマの特長を簡単に把握することができる補助ツールにもなっているのではないだろうか。

  +   +   +   +   +   +   +   +   +   +   +   +   +   +   +   +   +   +   +   +

ショウルームでステッカーを見つめながら、私は上記のように考えていた。
そして受付で待機していた おねぇさん に、こう尋ねてみた。

私   : 「(デジカメで)展示車の写真を撮ってもよろしいでしょうか?」
受付嬢: 「えぇ、どうぞ。でもステッカーがたくさん貼ってありますよ?」
私   : 「いぇ、このステッカーが貼ってある状態を撮りたいのです。」
受付嬢: 「それでしたら、そのステッカーセットを 差し上げます。」
私   : 「えぇっ? さ、差し支えないのでしょうか? w('o')w 」
受付嬢: 「えぇどうぞ! o(^-^)o 」
店長  : 「 (^v^) ニヤッ」

ということで、左上の画像は、思いがけずディーラーからいただいた販促ステッカーセットである。このようなものを受け取る個人ユーザーは、私くらいしか いない かもしれないが、ステッカーの内容をよく見てみると、意外にも私のクルマ(BGレガシィ)にも シャレで流用できそうなもの があることに気がついた。例えば、次のような感じだ。

◎「ボンネットの 軽さ を確かめてください」
  → 将来、カーボンボンネット に交換した際に流用できそう。
    (「アルミ」 の部分の表現を 「カーボン」 に変えた上で)
◎「シートのしっかり感を体感してください」
  → 運転席や助手席の レカロ シートの前に貼れそう。

いやいや、あくまでも シャレ です。「純正装備の素性の良さ を伝えるためのステッカーを、社外品 に用いるとは何事か!」 との お叱り を受けそうですが、他意は無いです。ただ 「遊び心 のある人に分かってもらえたら面白いなぁ。」 と思っているだけですので、今後、実際に貼り付けるかどうかはご想像にお任せします。

・・・以上、雑記でした。
Posted at 2005/11/16 20:50:30 | コメント(3) | トラックバック(0) | 【スバル関係】 | クルマ
2005年11月09日 イイね!

ホンダのF1、ベンツのSクラス、富士重工のレガシィ

ホンダのF1、ベンツのSクラス、富士重工のレガシィ世界をリードするトヨタ自動車(株)の弱点の話。

トヨタ自動車(株)の豊田章一郎氏(現・名誉会長)が会長だった頃、報道陣にふと漏らした逸話があるという。その逸話とは、トヨタが自認している3つの弱点を端的に述べたものだ。曰く、「今のトヨタには、どうあがいても かなわないものが3つある。一つめは ホンダのブランドイメージ、二つめは ベンツのSクラス、そして最後は 富士重工のレガシィ だ。」

豊田会長(当時)が上記の感想を漏らしたのは、1999年の初夏。報道各社の要人を集めて開催された会食の席上でのことだという(>日刊自動車新聞より)。

私見だが、確かに若者はホンダに対してスポーティイメージを持っていると思う。1999年当時はホンダの F1 は活動休止中ではあったが、それまでに築き上げてきたF1での連勝記録という実績は、企業イメージの醸成に大きく影響しているだろう。身近なところでは、シビックSiR や インテグラ に代表される V-TEC エンジン 搭載車の 「走りのイメージ(※1)」 もある。そしてそこには、二輪メーカー としてのスポーツイメージも重なっているはずだ。

(※1):それに引きかえ、ボディの耐久性はショボくて すぐに
     ヨレヨレになるとのウワサもあるが、ここでは置いておく。

ベンツのSクラスについては、もともとベンツというブランドが持っている 独特なイメージ (安全性神話など)に加え、「先進技術を常に積極的に採用していく(※2)」 という、いわゆる高級車市場での リーディングカー 的なイメージもプラスされ、当時の豊田会長によると 「セルシオでも足元に及ばない」 と認識していたのだそうだ。

(※2):常に積極的に採用・・・とは言っても、年改の多い日本車とは異なり、
     もともとモデルチェンジサイクルが長いため、新技術が実際にクルマに
     採用されるまでには相応のタイミングを要す・・・というのは、置いておく。

そして最後はレガシィ。多くの人が認識しているように、トヨタにおけるレガシィの直接のライバル車はカルディナだ。そしてカルディナの商品力はレガシィのそれには及ばないとも認識されている。指名買いが多いレガシィに対し、カルディナはトヨタのラインナップの中にあっては 「その他、大勢の中の1車種」 的な存在と化してしまっているようにも思える。

ホンダのストリームに対してはウィッシュ(※3)をぶつけるなど、他社(他車)が開拓した市場に、後から参入してライバル車以上に売上を伸ばす・・・という手法をたびたびトヨタは採ってきたが、唯一、喰えなかったクルマがレガシィであったのは衆人の知るところである。そこには、会社の存亡を賭けて 「一球入魂」 的に開発されたか否か、という背景事情も働いているように思う。

(※3):ウィッシュの車体寸法は、全長・全幅・全高とも、ライバル車
     のストリームとほとんど同じ数値でデビューしたのは有名な話。

さて、話を現在に戻すと、今年(2005年度)のトヨタは F1 では ホンダ以上の成績 を残している。B.A.R.ホンダが予想外に不振だったと見る向きもあるが、結果がすべての世界ではそういった不運は関係ない。F1に参戦したトヨタは、結果として欧州での認知度と企業イメージを飛躍的に高めることに成功した、と伝えられている。

トヨタはまた、今年になって高級車の販売チャンネル・レクサス を国内でも立ち上げた。レクサスの購入者は、現時点ではトヨタ車を含む国産車からの乗り換えが8割、輸入車からの乗換えが残り2割を占めるそうだが、SC、IS のどちらも月間目標販売台数を大きく上回る実績を残した。来年にはいよいよ旗艦車種の LS が登場することになっており、ベンツの牙城崩し は着々と進行している。

そしてトヨタは、つい最近になって GM に代わって富士重工業(株)の 筆頭株主 になり、自動車業界とその関係者を震撼させた。当初は 「生産技術と管理部門で」 シナジー効果を上げることが取り沙汰され、「お互いの独自性は保っていく」 との見方が強かったが、実際には 「2~3年後にデビューする トヨタ車の開発を富士重工業に委託 する(生産はトヨタ工場で行う)ことを検討中」 とする ニュース (2005年11月9日付け 日経新聞など) まで飛び込んできた。多くのユーザーは、検討委員会が車輌開発にまで踏み込んだ状況を伝えたこのニュースに驚かされたことだろう。

巨大企業・トヨタ。そしてトヨタにベンチマークされたホンダ、ベンツ、富士重工業。
ライバルを飲み込もうとする巨大なトヨタの姿を、鯨(くじら) と形容する人もいる(※4)。

(※4):野球漫画の世界・・・侍ジャイアンツでは、鯨(くじら)というでっかい巨人軍
     にあえて飲み込まれた(入団した)あとに、その鯨(巨人軍)を腹の中から
     ぶっ潰すという主人公(番場 蛮)の野望の例もあるが、ここでは置いておく。
     (また、富士重工業の SVX も たびたび鯨と形容されるが、ここでは無関係。)

個人的な感想はいろいろあるが、今はだまって今後の業界動向を思慮深く見つめていきたい。トヨタも富士重工業もお互いに WIN-WIN の関係を築けたら良いな、と思っている。
Posted at 2005/11/10 19:42:30 | コメント(6) | トラックバック(0) | 【スバル関係】 | クルマ

プロフィール

「[整備] #モンキーR [モンキーR改] 路上復帰への道38_パーツリストを参照し、マフラーの分解に成功! の巻 https://minkara.carview.co.jp/userid/132018/car/28696/8267104/note.aspx
何シテル?   06/16 00:00
調布市のKAZ [読み:ちょうふし_の_かず] と申します。 スバル・レヴォーグ(VNHC型)、スバル・エクシーガ(YA5E型)、ホンダ・CBR250Four...

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