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調布市のKAZのブログ一覧

2018年03月17日 イイね!

[LED、HID、ハロゲン] Vol.1 フォグランプ表面温度の比較(放射温度計 編)

[LED、HID、ハロゲン] Vol.1 フォグランプ表面温度の比較(放射温度計 編)しばらくの間、寝かせてしまったネタになりますが、今年の1月から準備を開始し、2月に とある実験を行っていました。それは補助灯に関するもので、「LED、HID、ハロゲンの各バルブについて、その特性を数値で比較してみよう」・・・という内容です。

以後、計測器を用いて実際に行った実験について、数回に分けて(抜粋して)ブログアップします。


■フォグランプの表面温度を計測
我が家のエクシーガtS(YA5E型、2012年式、2000ccターボ)を使って、標準装備のHB4型フォグランプユニットのガラスレンズ表面温度を計測します。計測器は、「非接触式の放射温度計」 と 「接触式熱電対(K線)」 という、異なる2つの方式で計ることにします。

どちらも私の手持ちの機材で、特に後者は、以前の愛車・BG型レガシィではフロントデフのギヤオイル(75W-90)の油温計として使っていたもので、それを今回のフォグランプ表面温度計測用に転用します。


<車両情報>
・車両 : スバル・エクシーガtS(YA5E型、2012年式2000ccターボ車、HB4型フォグランプ)
・車載バッテリー : パナソニックCAOS 100D23L(2017年8月6日から使用開始、経過6ヶ月)

<比較対象>
・純正ハロゲンフォグランプHB4(ライン装着品、12V_51W(55W)ホワイト)、Assy部品コード:84501A
・fcl.新型LEDバルブ(ファンレスタイプ、HB4互換、35Wホワイト)、型番:HFLED-S59606S
・fcl.HIDバルブ(超薄型バラストフルキット、HB4互換、35W_6000K)、型番:HFHID-359606S

<↓実験に供試したLEDバルブ(HB4型)>
 

<↓実験に供試したHIDバーナー(HB4互換)>
 

<↓実験に供試した純正ハロゲンバルブ(HB4型)>
 

<計測器具>
・熱電対 : K線、φ1.6(測定範囲 -200℃~+1000℃)
・デジタル温度表示ユニット: TF1(キーエンス、DC12V駆動、熱電対をダイレクトに接続可能)
・放射温度計 : IT-540NH(堀場製作所、測定範囲 -50℃~1000℃、両端レーザーマーカー付き)

<計測モード>
各バルブの昇温&降温特性(※)を把握する。具体的には、消灯からスイッチON(点灯状態)を40分間キープしたとき、および続けて点灯からスイッチOFF(消灯状態)を20分間をキープしたときに、ガラスレンズの表面温度が時間の経過とともにどのように推移するのか、を連続的に計測します。

・昇温特性(熱しやすさ):スイッチONで点灯後、各部の表面温度がほぼ一定になるまでの傾向
・降温特性(冷めやすさ):スイッチOFFで消灯後、各部の表面温度が冷めて落ち着くまでの傾向

「昇温特性40分間+降温特性20分間=トータル60分間」 とした根拠は、プレサーベイにて上り30分間では温度がサチュレートせず微増傾向にあること、逆に下りは比較的短時間で冷えることが分かり、これをモードに反映させたため。

■比較条件の統一化
事前準備として、あらかじめエクシーガの車載バッテリをFULL充電させておきます。また、フォグランプ測温にあたっては、点灯中の車載バッテリーに対する負荷を考慮して「安定化電源」を追加します。車載バッテリーの供給電圧が一定ではない場合、フォグランプの発熱量(つまりは表面温度)も変動してしまうと考えられ、これを避けるため。

<↓あらかじめ車載バッテリはFULL充電させておき、さらに実験中は外部供給電源も印加しておく>
 

なおフォグランプ点灯時の測温試験中は、環境に配慮して、エンジンを停止した状態で行います(つまり排気ガスを出さずに温度計測を行う)。IG-ON(ACC電源ON)で実施した場合、電気負荷に対する車両保護制御が働いて強制IG-OFFとなってしまうため、エンジン停止かつIG-OFF(ACC電源をONにしない)状態で測温を実施することにします。
(※エクシーガは、IG-OFF状態でもフォグランプの点灯が可能な車種=キーOFF非連動タイプです。)


測温のインターバルは、温度の立ち上がり時は計測ピッチを細かく刻み、時間の経過とともにインターバルも長めに取るようにします。
・昇温特性(ON) : 0~1分までは0.5分間隔、1~10分までは1分間隔、
            10~30分は2分間隔、30~40分までは5分間隔で計測。
・降温特性(OFF): 40~41分までは0.5分間隔、41~45分までは1分間隔、
             45~60分(終了)までは5分間隔で計測。

■ガラスレンズの表面温度計測風景
フォグランプのガラスレンズの温度計測は、LED、HID、ハロゲンの各バルブとも、外気温度が0℃となる時間帯を狙って計測しました。具体的には2月の朝6時~7時狙いです。

これは、純正ハロゲンバルブからHID、あるいはLEDにアップグレードする際に、積雪地域ではランプユニットに付着する雪の 「解けにくさ」 を懸念する声が聞かれるため、実際の冬場(走行時)の外気温度を模擬する意味を込めてのことです(※東京では事実上、上記がいちばん冷える時間帯、という地域的な制約があることも考慮しています)。


<↓LEDバルブでの、フォグランプユニットのガラスレンズ表面温度計測風景>


<↓放射温度計で測温している状況の例>


<↓HIDバーナーでの計測風景>


<↓純正ハロゲンでの計測風景>


※実際には、接触式熱電対による温度計測も同時進行で実施していますが、今回のブログでは、放射温度計での結果を先に載せます。

■放射温度計での測温結果(@外気温度0℃狙い)
放射温度計の場合、「測定対象物の大きさ(約φ76mm)に対する測定径の比を2倍以上確保する」ことが求められます(取扱説明書より)。そこで、あらかじめ計測エリアがφ30mm程度となるよう、事前にレーザーマーカーでターゲット距離を確認してから現場での計測を行いました。

<↓LED、HID、ハロゲンでの 「フォグランプ(ガラスレンズ部分)」 の表面温度の違い(放射温度計)>


LEDは点灯開始後、約5分で温度上昇が鈍り、推移安定後のガラス表面温度は最大で12℃であった。HIDは点灯開始から約10分間まではハロゲンと同様な温度変化を示したが、それ以降は表面温度は約40℃でサチュレート(飽和)している。最後にハロゲンは、時間の経過とともに なだらかに表面温度が上昇し、40分間で約60℃の上昇幅であった。

<今回の結果>
◎LEDは点灯による温度上昇は約10℃に抑えられており、
  その温度に達するまでの時間も短い。
◎HIDは点灯後、ハロゲンとほぼ相似形の温度上昇推移を示すものの、
  最高温度で21℃の差がある(ハロゲン:62℃、HID:41℃)。
  LEDとの差も大きく、どちらかと言うとハロゲン寄りの温度傾向を示す。
◎ハロゲンは温度がサチュレートするまで、また消灯後に雰囲気温度
  まで冷めるまでの時間も長い。


<結論:昇温特性について>
外気温度0℃付近から点灯させた場合、フォグランプのガラスレンズの表面温度として次の結果を得た。LED(14℃)<HID(41℃)<ハロゲン(62℃):非接触式の放射温度計によるエリア計測値(max値)

<結論:降温特性について>
LED、ハロゲン、HIDとも、消灯から約20分間が経過した時点で、ガラス表面温度は外気温度とほぼ等しくなるまで低下した。換言すると、外気温度0℃付近の条件下にて消灯後、安全に作業開始できるまでのガラスレンズの放置時間の目安は、おおよそ次のようになると考える(夏場はさらに時間の延長が必要)。


・LED : 即座に降温
・HID : 約5分間の放置が必要(表面温度が20℃程度になるまでに)
・ハロゲン : 10~15分間の放置が必要(20℃程度になるまでに)

■備考
計測前には、「放射温度計では、果たしてガラスの表面温度を計測可能なのだろうか(ガラスを透過してしまうのではないか)?」 という疑問があった。しかし、製造メーカーの堀場製作所の資料によると、「堀場の放射温度計は2.5μmよりも長い波長の光を用いて計測するため、ガラスの表面温度は計測可能(>要旨)」 ということが分かったため、今回の実験に適用することにした次第。
(出典:「放射温度計のすべて」、2008年12月発行、
http://www.horiba.com/fileadmin/uploads/Process-Environmental/Documents/thermometry.pdf )


次回ブログ(Vol.2)は、熱電対による各部(ガラスレンズだけでなく、LED放熱板なども)の測温結果をごく簡単に載せる予定。
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2018-03-20(Tue.) : 更新
[LED、HID、ハロゲン] Vol.2 フォグランプ構成各部の温度比較(熱電対 編) をアップロードしました。
Posted at 2018/03/17 05:49:00 | コメント(1) | トラックバック(0) | carview タイアップ企画 | クルマ
2018年02月28日 イイね!

【fcl.】 LED、HID、ハロゲンに付着した雪の溶け方の比較実験(途中経緯の紹介)

【fcl.】 LED、HID、ハロゲンに付着した雪の溶け方の比較実験(途中経緯の紹介)fcl.さんから 「オフィシャルライター」 としてのオファーをいただき、お受けすることにしたことは、前々回のブログで既報 です(※レポートのテーマは、ライターが自分で決めます)。

現在、実はまだレポートをまとめている最中なのですが、興味を持って毎回、(更新はまだか?と)当方に訪問いただいている方々もいらっしゃるようですので、ごくごく簡単ですが、途中経緯を紹介します。


※レポートテーマは次の2つですが、今回は先に(2)の過程を画像で紹介します。

(1)「LED、HID、ハロゲンの各バルブの昇温/降温特性の比較」。
  → これは点灯後/消灯後のフォグランプのガラスレンズや放熱板、
    あるいは樹脂コネクタの温度推移を計測し、数値で比較するもの。

(2)「ライトに雪が付着したとき、LED、HID、ハロゲンで溶けるのは?」
  → 実際にフォグランプの筐体に雪を載せて、同じ条件下で
    雪の溶けやすさ/溶けにくさを温度と画像記録で比較するもの。

※レポートそのものを、未だfcl.さんに納入していない(完成版は未提出)ため、
  このブログでは詳細を省いた速報版とさせていただきます。ご了承願います。
  (→ どうしても興味のある方は、過去の 「何シテル?」 をご覧ください。)

■速報版:どんなコトを実験しているのか
前述の通り、まだ詳細を載せられる段階ではないのですが、「何をやっているのか?」 という速報レベルは公開しても差し支え無いと思いますので、以下、画像メインでお伝えします。

<↓事前準備その1・実車(エクシーガ)から標準装備のフォグランプユニットを取り外す>
 

<↓事前準備その2・フォグランプユニットに雪を載せるため、銀テープで”囲い”を作る>
 

<↓事前準備その3・実験用に必要な(不足している)アドオンハーネスなどを自作する>
 

<↓とりあえずの準備が完了(実験風景の全景)>


■走行時の雪の付着を模擬(比較条件は同一で)

<↓関東地方には1/22(月)~23(火)に大雪が降ったので、このときの積雪を採取しておく>


<↓あらかじめ取り置き保存しておいた雪を計量し、所定の重量分をフォグランプに載せる>


実験用のバッテリはFULL充電済み、さらにバックアップ電源として定電圧を印加させます。

<↓いよいよスイッチON! ガラス表面温度などを記録(例はハロゲン)>


<↓筐体に雪を載せた状態で点灯開始し、t=2 [min] が経過した状態>


<↓点灯開始から t=4 [min] が経過したときの雪の状態(@ハロゲン)>


<↓点灯開始から t=8 [min] が経過したときの融雪状態(@ハロゲン)>


・・・と、まぁ、こんな感じでLED、HID、ハロゲンの各バルブでの 「雪の溶けやすさ/溶けにくさ」 について、点灯開始からの所定の経過時間[min] ごとに、ガラスレンズの表面温度[℃] をモニタしながら融雪状態を画像で記録していきます。ちなみにハロゲンでは、溶けた雪がお湯に変わっていきますね。

<↓こちらはLEDバルブでの計測&観察風景(ハロゲンとの発光時の色合いも異なります)>


得られたデータは、横軸:点灯開始からの経過時間、縦軸:ガラスレンズ表面温度でグラフ化するとともに、各バルブ仕様ごとに融雪(あるいは溶けないでいる状態)の比較画像を載せて、所見を添えてからレポートにまとめてfcl.さんに納品する・・・という流れです。

「LED、HID、ハロゲン・・・ランプに付いた雪が溶けるのはどれ?」 なんてタイトルにした方が、分かりやすいかもしれませんね。今は、そのデータまとめの段階(のち、最終校正作業)です。


以上、「KAZさん、今月はブログ更新が少ないけどウラで何かやっているの?」 という疑問に対する回答(速報)とさせていただきますね。いずれ時期が来ましたら、裏話なども紹介できるかと思いますので、気長にお待ちください。
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2018-03-17(Sat.) : 更新
[LED、HID、ハロゲン] Vol.1 フォグランプ表面温度の比較(放射温度計 編) をアップロードしました。
Posted at 2018/02/28 02:49:00 | コメント(2) | トラックバック(0) | carview タイアップ企画 | クルマ
2018年02月25日 イイね!

みんカラ:春のモニター募集【ガラスのマイクロコンパウンド】

みんカラ:春のモニター募集【ガラスのマイクロコンパウンド】2018年・春モニター 「ガラスのマイクロコンパウンド」 応募ブログ

Q1. ガラスのマイクロコンパウンドを選んだ理由を教えてください。
回答: (1)良好な視界確保による安全への配慮のため
    (2)製品とその効果に興味があったため

Q2. ガラスのマイクロコンパウンドについて、良いと思った点を教えてください。
回答: (1)製品処理後、ガラス表面の親水性が高いと考えられる点
    (2)その後に予定する 「ガラス撥水剤」 の前処理剤として、
      定着効果がありそうな点

<備考>
本製品のモニターに当選した場合の適用予定車は、次の通りです。
よろしくお願いいたします。

(1)スバル・エクシーガtS (YA5E型、2012年式)
(2)スバル・レガシィGT spec B (BP5D型、2006年式)

この記事は みんカラ:春のモニター募集【ガラスのマイクロコンパウンド】 について書いています。

※質問項目を変更、削除した場合、応募が無効となる可能性があります。
Posted at 2018/02/25 22:23:03 | コメント(0) | トラックバック(0) | carview タイアップ企画 | タイアップ企画用
2018年02月10日 イイね!

【fcl.】実験君の準備状況

【fcl.】実験君の準備状況fcl.さんの新型LEDライト(ファンレスタイプ)のモニタープレゼントに当選し、レポートブログ(→ こちら
)を上げたのが先月1月。

その後、「当方のレポートブログを見た」 というfcl.さんから、ダイレクトメールにて 「今度はHIDのレポートをお願いいただけないでしょうか?」 という丁寧なオファーを直接いただきました。

少々迷いましたが、「オフィシャルライター」 として快くお受けすることにしました。このブログは、その準備状況の一部分を紹介するものです。


■多くは書けませんが・・・
企画進行中につき、多くは書けませんが 「私なりの視点でレポートを書く」 「読み手の役に立ちそうな記事とする」 「ユーザー(=私)のナマの声を、fcl.さんにお届けする」 ことが、今回の主目的になります。

<↓新たに評価対象として送付いただいたHIDフルキット(HB4、35W、6000K)>


<↓キット全体の中でも、特にバーナーは気を遣って梱包されています>


しかし今月に入って 妻が入院して手術となったり(→ こちら )、妻が入院不在となるタイミングと同期して、今度は小学1年生の子供のクラスがインフルエンザで学級閉鎖(自宅待機 → つまり世話が必要)となったりなど、「主夫」 をする必要がありました。

その間、追加レポートの準備どころかWEB巡回もあまりできませんでしたが、このたび ようやく時間が取れつつあり、少しづつですが fcl.さんのオフィシャルライターとしての準備を進めています。


■旧・BGレガシィで使っていた機材を活用
さて今回は単なる配光特性の比較(LED vs HID)ではなく、当方の企画・提案(→ 承認いただきました)に基づいた内容に沿ってレポートを構成します。レポートはテキストとしてMS-Wordにまとめ、そのファイルを成果物としてfcl.さんに納品します。

レポートと同じ内容を丸ごと、このブログには載せませんので、こちらでは準備とか苦労した部分とか、レポート作成の裏側を備忘録として記す予定です。

以下は、今回のレポートで準備した機材です。機材とは言っても、実は前愛車・BGレガシィで使っていたものを再活用する形となりますね(こちら → フロントデフギヤ油温計の設置 )。


<↓主に、このような機材を使います>


<↓(左):手持ちのAC-DC変換ソケットなども利用  (右):見る人が見れば何をするのか丸分かり>
 

<↓K熱電対をキーエンス(本来は温調ユニット)の背面の集中端子に接続>


<↓電源(DC12V)印加により、この段階では各ch.とも室温をデジタルで表示>


熱電対は温度センサであり、温度変化に対する追従性も優れていると思います。
(詳しくはググってね。)


<↓センサ部を指で握ると、直ちに36℃(=つまり体温)を表示します>


さーて。
ここまでは事前準備の一部分のみですが、私が何をやろうとして、その結果、何を判断しようとしているのか見えてきたでしょうか?

ちなみに、手持ちで非接触型の放射温度計も同時活用する予定。こちらは、もともとミニサーキットを走ったときの 「タイヤの表面温度(インサイド&アウトサイド、フロント&リヤ)」 を把握するために導入していたもの。購入時は、数年後にこんな形で再活用することになるとは夢にも思わなかったなぁ。


<↓ホリバの放射温度計。計測レンジは -50℃~+1000℃ と広範囲>


<↓レーザーマーカー付きで、測温部位を正確に捉えることが可能>


まぁ、こんな感じで準備を進めているぜよ。
今年(2018年)は、初っ端から運が向いたり下がったり起伏が激しいですが、健康に留意して、何とか乗り切りたいと思います。それでは、また何か裏話があればお伝えします。ワッショイ!

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2018-02-28(Wed.) : 更新
【fcl.】 LED、HID、ハロゲンに付着した雪の溶け方の比較実験(途中経緯の紹介) をアップロードしました。
Posted at 2018/02/10 23:38:53 | コメント(3) | トラックバック(0) | carview タイアップ企画 | クルマ
2018年01月10日 イイね!

【fcl.】新型LEDヘッドライト フォグランプ ファンレス(HB4) モニターレポートその3・インプレッション編(純正との比較)

【fcl.】新型LEDヘッドライト フォグランプ ファンレス(HB4) モニターレポートその3・インプレッション編(純正との比較)モニター当選したfcl.さんの新型LEDライトのレポートブログ(その3、最終話)です。適用車種はスバル・エクシーガ、適用部位はフォグランプ(型式:HB4)。

商品到着後の開梱から実際に装着して使用するまでの状況を、「1.開梱&確認編」「2.装着作業編」「3.インプレッション編(純正との比較)」 の3つのブログに分けて、レポートしています。


◎レポートブログ「その1」 は こちら → 製品の開梱&各部確認 編
◎レポートブログ「その2」 は こちら → 地下ピットでの装着作業 編

■純正HB4バルブとfcl.LEDとの照射特性の比較
前回ブログ(その2)で既述ですが、fcl.さんのLEDライトは、エクシーガtS(YA5E型、2012年式ターボ5AT)の純正フォグランプの筐体に無加工でポン付け可能でした。また、車両の周辺構造物とのクリアランスも保たれています。

以下、まずは 「純正のフォグランプ(HB4)」 と 「置換したfcl.さんのLEDライト」 のそれぞれについて、照射特性を画像で比較してみます。撮影した場所や時間帯、アングルなどについては、なるべく条件が同等になるように配慮しています。

なお、各画像で次の各項は共通です。
 ・撮影機器 ニコンCOOLPIX S9900(標準搭載レンズ)
 ・フラッシュ 無し(強制)


<↓例1-1: 純正フォグランプ点灯。運転席横、右前輪の後方より前方を臨む>

  ↑
撮影日時 2017-12-24 21:08
絞り値   f/3.7
露出時間 1.00秒
ISO速度  ISO-200
露出補正  0step
焦点距離  4mm
最大絞り  3.8
35mm焦点距離 25

<↓例1-2: fcl.さんのLEDを点灯。運転席横、右前輪の後方より前方を臨む>

  ↑
撮影日時 2018-01-05 21:09
絞り値   f/3.7
露出時間 1.00秒
ISO速度  ISO-200
露出補正  0step
焦点距離  4mm
最大絞り  3.8
35mm焦点距離 25

<↓例2-1: 純正フォグランプ点灯。運転席の右横に約1mの地点から前方を臨む>

  ↑
撮影日時 2017-12-24 21:14
絞り値   f/3.7
露出時間 1.00秒
ISO速度  ISO-200
露出補正  0step
焦点距離  4mm
最大絞り  3.8
35mm焦点距離 25

<↓例2-2: fcl.さんのLEDを点灯。運転席の右横に約1mの地点から前方を臨む>

  ↑
撮影日時 2018-01-05 21:09
絞り値   f/3.7
露出時間 1.00秒
ISO速度  ISO-200
露出補正  0step
焦点距離  4mm
最大絞り  3.8
35mm焦点距離 25

これらの記録を1枚にまとめて、視覚的に理解しやすいようにしたのが次の画像です。

<↓fcl.さんのLEDランプをフォグランプに適用したときの、純正HB4との配光特性の比較>


ここまでの特徴をまとめると、次の3点に集約されると考えます。
 
<小まとめ>
・配向特性(光束の境界線、照らす部分と光りが届かない部分
 の境目)は、純正のパターンが踏襲されている。これは、リフ
 レクター不変で焦点距離も純正比で同等であるためと考える。

・その上で、照らし出される路面が明るく(色温度が高く)、さらに
 より遠方まで光りが届いている(光束が減衰しずらい印象)。

・特に、フォグランプ本来の役割である 「路面の左右端部(照射
 角度の端)」 を明るく照らし出すという性能が優れている。

■その他の撮影アングルでの比較
上記は、フォグランプとしての光束範囲が分かる画像でした。次は、撮影アングルを変えて観察した場合も載せます(ナンバープレート近傍からの撮影、対向車目線を模擬しての撮影)。

<↓例3-1: 純正フォグランプ点灯。フロントナンバープレートの位置から前方を臨む>

  ↑
撮影日時 2017-12-24 21:13
絞り値   f/3.7
露出時間 0.77秒
ISO速度  ISO-200
露出補正  0step
焦点距離  4mm
最大絞り  3.8
35mm焦点距離 25

<↓例3-2: fcl.さんのLEDを点灯。フロントナンバープレートの位置から前方を臨む>

  ↑
撮影日時 2018-01-05 21:09
絞り値   f/3.7
露出時間 0.77秒
ISO速度  ISO-200
露出補正  0step
焦点距離  4mm
最大絞り  3.8
35mm焦点距離 25

ここで特徴的なことは、左右それぞれのフォグランプの照射角が交わるところ(左右の光束が重なる部分)が、一段と白く、かつ遠方に伸びている点です。実用上の 「明るさ」 確保に寄与していると言えるでしょう。

次は、フォグランプを点灯(機構上スモールライトT10も点灯、ヘッドライトは非点灯)させた状態で、対向車から自車を見たときを模擬した場合の比較画像です。


<↓例4-1: 純正フォグランプ点灯。前方に立って車両を撮影。対向車の目線を模擬>

  ↑
撮影日時 2017-12-24 21:08
絞り値   f/3.7
露出時間 1.00秒
ISO速度  ISO-200
露出補正  0step
焦点距離  4mm
最大絞り  3.8
35mm焦点距離 25

<↓例4-2: fcl.さんのLEDを点灯。前方に立って車両を撮影。対向車の目線を模擬>

  ↑
撮影日時 2018-01-05 21:08
絞り値   f/3.7
露出時間 0.62秒
ISO速度  ISO-200
露出補正  0step
焦点距離  4mm
最大絞り  3.8
35mm焦点距離 25

光軸をしっかりと調整していれば、相手車に対して 「まぶしい」 という印象を与えることはないでしょう。なお、夕暮れ時に相手車から 「自車の存在の発見のされやすさ(披視認性)」 という点では、もともとフォグランプは下向きですので、電球色のHB4も白色LEDもあまり変わらないような気がします(※濃霧が発生した場合など、悪天候下では披視認性に差が出るかもしれません)。

■ヘッドライト(HID)を同時点灯させた場合
それでは次に、「スモール+フォグ」 だけでなく、ヘッドライト(HID)も同時点灯させた場合の比較画像を載せます。純正のときには、HIDとHB4とで、光束境界線の前後で色温度の差が激しいものでした。

<例5-1: 純正ヘッドライトLOWビーム(HID)+純正フォグランプ点灯。両者の色温度差が顕著>

  ↑
撮影日時 2017-12-24 21:09
絞り値   f/3.7
露出時間 1.00秒
ISO速度  ISO-200
露出補正  0step
焦点距離  4mm
最大絞り  3.8
35mm焦点距離 25

<例5-2: 純正ヘッドライトLOWビーム(HID)+fcl.さんのLEDを点灯。境目がなく連続的な照射>

  ↑
撮影日時 2018-01-05 21:10
絞り値   f/4
露出時間 1.00秒
ISO速度  ISO-200
露出補正  0step
焦点距離  4mm
最大絞り  3.8
35mm焦点距離 25

フォグランプをfcl.さんのLEDに変えてからは、純正HIDとの境目が感じられずに連続的な前方照射になっており、これによって運転時の 「ドライバーの疲労(目の疲れ)軽減」 につながることも考えられます。画像を良く見ると、HIDの照射部分よりもむしろ、LEDの照射部分の方が 「より白く」 見えているようにも感じられます。

■気になる点(要改善点)について
fcl.さんのLEDに置換して、気になる点もあります。それは、照射範囲(光束)の中で、明らかに影となる部分ができてしまっている点 です。前述の画像を再掲して説明します。

<↓純正HB4バルブとの比較で、明らかに影となっている部分が生じています>


<↓純正フォグランプ筐体に装填したfcl.さんのLED。軸先端にはLEDチップは搭載されていない>


<↓照射範囲の比較的手前側に影ができる原因を推定。LEDチップ搭載軸のシェードが影響か?>


純正HB4バルブでは、フィラメントは360°の範囲で発光します。それに対し、モニター品はLEDチップが左右方向に対向してマウント(2面幅方向に照射)されています。

取説の注意書きにもある通り、LEDチップを水平方向に調整した場合であっても、軸の先端にLEDチップが搭載されていない(トップマウントLEDが無い)ため、軸そのものがシェードとなってしまい、純正リフレクターの設計限界(もともとLEDに最適化された設計ではない)と重なって、影ができてしまったものだと推定します。

このような影を改善させるため、いちユーザー視点からは、軸の先端(正面)にもLEDチップを載せた、トップマウントLED方式の採用を期待します。


■LEDの影は、実用上は問題となるか?を検証
前章で、fcl.さんのモニター品には(純正比で)影が形成されてしまうことを要改善点として指摘させていただきましたが、「それではその影が、実用上、問題になるか?」 を検証してみます。

結論としては、実用上の問題にはならない と判断します。
その理由を一言で集約すると、「今回に限っては”フォグランプだから”」 となります。
画像で順に説明します。


<↓まず、運転席から見た 「純正フォグランプHB4点灯時」 の照射範囲(ドライバーの視界)>


<↓次に、「fcl.さんのLEDに置換してフォグランプ点灯」 した時の照射範囲(ドライバー視界)>


純正HB4、fcl._LED のどちらであっても、車両のボンネットに遮られて 「手前の照射範囲」 は見えないのです。換言すると、ボンネットフードの稜線(見切り線)よりも前方に照らされた範囲のみ、運転手の視界に入ってくるため、「ボンネットフードの稜線よりも手前にある影」 は、実用上の問題とはならない ことが分かるのです。

<↓路面を低位置から照らすフォグランプでの適用のため、LEDの影は実用上問題とはならない>


ただし、この結論は 「路面を低い角度から照らす」 というフォグランプ本来の特性によって問題とはならなかっただけであって、もしもヘッドライト用LEDでも同様な影ができてしまうのであるならば、要改善点として認識するべき でしょう。

■まとめ
スバル・エクシーガtS(YA5E型ターボ、2012年式)の純正フォグランプについて、HB4から → fcl.さんのLED(ファンレスタイプ)に置換した際の 「優れている点」 「要改善点」 をまとめると、以下のようになります。

<優れている点>
(1)LEDチップの搭載位置は、純正のリフレクターの配光特性を
  踏襲する(効率を低下させない)ように設計されていること。

(2)ファンレス構造であり、構成部品がシンプルであるため、それに
  起因する効率低下や故障などのリスクが低いと考えられること。

(3)その上で、照らし出される路面が明るく(色温度が高く)、
  さらに より遠方まで光が届くこと(光束が減衰しずらい印象)。

(4)特にフォグランプ本来の役割である 「路面の左右端部(照射
  角度の端)」 を明るく照らし出すという性能に優れること。

(5)純正ヘッドライトがHIDの場合、「HID+LEDフォグ」 の同時点灯
  の際、路面に色温度差が生じにくく連続的な明るさを得ること。

(6)したがって、夜間の 運転手の疲労(目の疲れ)軽減 につながること。

(7)対向車に眩しさを与えるものではないこと(光軸調整次第ですが)。

<要改善点>
(8)LEDチップが2面幅の水平対向マウントのため、軸そのものが
  シェードとなることが原因と見られる「影」ができてしまう こと。

(9)フォグランプでは実用上の問題には至らなかったが、ヘッド
  ライトでは「影」は問題となる恐れがある。これを解消させる
  ためには、軸先端にもLED搭載(トップマウント)を期待 する。

<その他>
(10)付属品で結束バンドが5本、イモねじが2個、同梱されている
   点は、エンドユーザーに対してメーカとして良心的である。

(11)連続使用の際、ヒートシンク(放熱板)の表面温度が最高で
   何℃ほどに上昇するのか、参考数値として取説に記載して
   ほしい(∵純正の樹脂ケースと接触する場合、熱変形に
   よるトラブル防止のため、削る必要性有無の判断材料としたい)。

<まとめ>
総じて言うと、fcl.さんのLEDライト(@HB4置換のフォグランプとして)は、「明るく、白く、光がより遠くまで届く」 という優れた機能を有し、安全面のみならず 「夜間のドライバーの疲労低減」 にもつながる優れた製品だと判断します。

ただ個人的には、私は冬場に 「東京~北海道(片道約1100km)」 の自走往復など、雪道(降雪、吹雪もあり)を走る機会があるため、LEDの黄色バージョンのフォグランプを試してみたい と思っています。すでにfcl.さんの広告(@みんカラ)では、イエローバルブバーションの存在が告知されており、LEDチップもトップマウントされているようです(・・・とすると、モニター品に対して更なる改善仕様なのでしょうか? 製品シリーズ自体が異なるようですが)。


<↓みんカラに記載のfcl.さんの広告。クリックすると、バリエーションと価格ページに飛ぶが・・・>
 

<↓詳細を知ろうと型番をクリックしても、そこから先のページは無し(@2018-01-09時点)>


まぁ、いずれ詳細ページが用意されるでしょう。

今回のみんカラでのモニターキャンペーンは、当選者が300名にも及ぶ大規模なものですから、ブログやパーツレビューを通じて、実際のエンドユーザーの 「ナマの声」 がfcl.さんにも届くことでしょう。

私が一連のブログ(その1~その3)で発信した情報も、fcl.さんのLEDを検討されている方々だけでなく、メーカさんの製品開発部門にとっても、何らかのお役に立てましたら幸いです。

以上をもちまして、当方のレポートブログとさせていただきます。シリーズで3話、かつ それぞれが長文であるにも関わらず、最後までお読みいただいた方々に感謝いたします。また、モニターキャンペーンを担当された みんカラスタッフの方々や、fcl.(= future car's light、未来の自動車用ライト)さんのすべての方々にも お礼申し上げます。
Posted at 2018/01/10 00:14:57 | コメント(1) | トラックバック(0) | carview タイアップ企画 | クルマ

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「[整備] #CBR250FOURフォア [CBR250Four] ボディカバーのほつれ・破れを養生テープで簡易的に補修(延命措置) https://minkara.carview.co.jp/userid/132018/car/28623/8346659/note.aspx
何シテル?   08/28 00:00
調布市のKAZ [読み:ちょうふし_の_かず] と申します。 スバル・レヴォーグ(VNHC型)、スバル・エクシーガ(YA5E型)、ホンダ・CBR250Four...

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