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調布市のKAZのブログ一覧

2010年05月09日 イイね!

【TERZO】 ルーフBOXも経年劣化する(ローライダーFLEX)

【TERZO】 ルーフBOXも経年劣化する(ローライダーFLEX)長年使用してきたTERZOのルーフBOX(ローライダーFLEX) の経年劣化が激しくなってきたので、「こんな症状もあるのだ」 というメモ代わりとして、今回ブログに載せることにする。

ローライダーFLEXはBG型レガシィに乗っていたころにYahoo!オークションで格安購入し、その後BP型レガシィに乗り換えてからも活用し、現在はYA型エクシーガに搭載している。

2002年から使用しているので、今年の秋で丸8年が経過する。・・・なんだ、まだ10年経っていなかったのか(苦笑)。。。

■症状1 : キーシリンダすっぽ抜け事件
BGレガシィに乗っていたころの話。正月に自走で東京→札幌に帰省したときのこと。現地に着いて施錠していたキーロックを解除しようと専用キーを差し込んだところ、外気温がマイナスという環境下にあったためか、はたまた内部が凍結していたせいか、差し込んだキーごとシリンダが丸ごとBOX本体からすっぽ抜けた。これには驚いた。出先でルーフBOXが使いものにならなくなったか?
いやいや、冷静にゴニョゴニョやって(犯罪防止のため詳細は省略)、事なきを得た。どちらかというと、これは経年劣化というよりも基本設計の問題か? それ以来、通常時はもちろん冬場の寒冷地でのロック/アンロック操作には、気を遣っている。

<↓寒冷地(マイナス外気温)でのキー操作は慎重に>
寒冷地(マイナス外気温)でのキー操作は慎重に

症状2 : 開閉ダンパーのへたり
TERZOのカタログによると、ローライダーフレックスに備わっている前後の開閉ダンパーはドイツ・スタビラス社製との触れ込みだ。ベンツやBMWも採用し、耐久性に優れる一流品だという。ルーフBOXとしてはガスダンパーの適用は唯一だ、とも謳っている(→ こちら )。

耐久性に優れると謳う割には、私の場合は3~4年程度でダンパー特性が弱まってしまった。フタを開けても自重ですぐに閉まってしまう。荷物の出し入れの際は、フタを片手で押さえながら残りの手で載せ降ろしをするか、アッパー(フタ)とロア(本体)の間にストッパー代わりの何かを噛ませて(挟んで)使用しなければならず、非常に不便である。

長期連休(年末年始、GW、お盆)以外での使用頻度は低いので、開閉回数を重ねたことによる劣化ではなく、フロント/リヤともに経年劣化によるガス抜け?のような感じである。ルーフBOXは、クルマを買い換えても(キャリアのフットを新しい車種用に買い換えて)継続使用する人々も多いと思われるので、カタログに耐久性を謳うのなら、もっと長期に渡る耐久性能を備えてほしいものだ。

<↓フロントのガスダンパー>                 <↓リヤのガスダンパー>
フロントのガスダンパー  リヤのガスダンパー

ちなみに、TERZOブランドを展開するPIAAのWEBサイトを見ると、[4輪]キャリア&ルーフボックス よくある質問 というページにて 「ダンパーの圧が弱くなった場合は、補修品を買い求めてください」 という旨の回答が載っている。ダンパーが消耗品であることは十分に理解できるが、フロントページで耐久性を謳っておいてFAQページではあらかじめガス圧が弱くなる事例を同時に載せておくとは、なんだかなぁ~という気が。

症状3 : 樹脂の表皮フィルム?が激しくはがれる
今年(購入後8年目)に入ってから、急激に激しく現れた症状である。なんと、フタ(成型樹脂)全体を覆っているカバーフィルム層が激しくはがれてきたことだ。まずは以下に画像を載せる。

<↓成型樹脂を覆っているフィルム層がはがれてきた>  <↓とても醜い状態に・・・どんどん進行するのか?>
フタの樹脂を覆っているフィルム層がはがれてきた  とても醜い状態に・・・どんどん進行するのか?

恐らくは、本体の成型樹脂とカバーフィルム層との熱膨張差による繰り返しサイクルで層間接着力が低下したためか、あるいは紫外線/またはオゾンによる劣化ではないかと思っている。使用には差し支えないとはいえ、こういうのは気持ちが悪いなぁ。とはいっても剥がすのも躊躇われる。このようなフィルムシートも形状強度の一部を多少は担っているだろうし、剥がすと一気に本体樹脂が劣化するだろうし。剥がした経験のある方、いらっしゃいますか?

症状4 : 熱による?樹脂の変形陥没
順番が前後してしまったが、開閉ダンパーの反力が弱まったのと前後して、ダンパーのブラケットが取り付けられている樹脂本体部分が熱変形して陥没してしまったのだ。あたかも、ダンパーによってその支点となるブラケット全体が引っ張られ、そのブラケットを固定している樹脂部分がつられて陥没してしまったかのような状態となっている。

<↓ダンパーの支持部位の樹脂が陥没変形した>   <↓内側から見たところ。ブラケット固定部の強度不足>
ダンパーの支持部位の樹脂が陥没変形した  内側から見たところ。ブラケット固定部の強度不足

恐らくこれは樹脂の肉厚不足によるものだと思われるが、強度向上を狙って単純に肉厚をアップさせてしまうと、製品重量およびコストにそのまま跳ね返ってしまう。現実的な対策としては、ダンパーブラケットと本体樹脂の間に、比較的面積の広い補強材(当てパッチ)を噛ませる手法が考えられる。要するに応力集中を避ける手法だ。とは言っても、すでに変形してしまった私の場合は遅いけど。

備考 : ルーフボックススライダー(EX21)は不調知らず
ローライダーFLEXと同時期に入手して使用しているスライダーは、スライド機構(動き)が渋くなることもなく、今のところ不都合なく使用している。ルーフBOX本体もこれくらいの耐候性・耐用性を備えていれば良いのだが。

<↓フロントのスライド部分>                  <↓リヤのスライド部分>
フロントのスライド部分  リヤのスライド部分

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2020-10-26(Sun.) : 更新
[TERZO] 続・ルーフBOXも経年劣化する(ローライダーFLEX) をアップロードしました。
2010年05月08日 イイね!

マグネット魚釣り→クルマ釣り→峠乗り?

マグネット魚釣り→クルマ釣り→峠乗り?しばらく固い内容の(技術的な)ブログが続いたので、今回は何気ない日常の一コマを紹介する。

先日、知り合いの子供(4歳・女児)の相手をしていたときのこと。

「魚釣りゲームをやろう」ということになって、子供が取り出してきた
用具一式を見ると、次のような構成になっていた。
 ・釣り竿(の代わり)・・・新聞広告を丸めたもの
 ・エサ(の代わり) ・・・・磁石(マグネット片)
 ・魚(の代わり)  ・・・・子供の母親が描いたイラスト(クリップ付き)

「あぁ、そういえば、子供のころ自分も似たような遊びをしたことがあったなぁ~」と感慨深く思っていたのだが、ターゲットとなる魚の種類が心持ち 少ないような気が・・・。もう少し、にぎやかな方が子供も喜ぶだろう。

そこで私は急きょ、思い立って種類(個数)を増やしてあげることにした。

しかし、単に魚のイラストを描いても、当たり前で面白みがない。そこで「将来、クルマにも興味を持つように」という私の勝手な意図から、即興でクルマのイラストを描くことにした。どうせなら、平々凡々な3BOXセダンではなく、何か特徴的なクルマを・・・ということで、A4用紙に描いてみる。

そうだ!この子供はちょうど「ひらがな」の読み方を母親に教わって覚えているところだ。クルマの名前も「ひらがな」でイラストに併記してあげよう。そうすれば、イラストのクルマを実際に街中で見かけたときにも、親近感が湧くに違いない。えんぴつを借りて、非常にラフなタッチではあるがクルマの特徴(らしきもの)を描いてみる。その輪郭をハサミで切り出して、余白にひらがなで車名を入れて、適当な部分にクリップを装着して”カゴ”の中に入れたら完成だ。

<↓とりあえず、カゴの中に入れてみた状態>       <↓思いつきで描いたクルマの種類は?というと・・・>
とりあえず、カゴの中に入れてみた状態状態  描いたクルマの種類はというと・・・

描いたクルマがFD(もどき)だったりGT-R(もどき)だったりハチロク(もどき)だったりシビック(もどき)だったりするのは、頭文字Dの影響か?! そういえば、連休(ゴールデンウィーク)中はずっとyoutubeでイニDばかり見ていたっけ>私。日本語でアップロードされた動画は音声停止されていたので、ずっと英語(吹き替え)版ばかりを見ていたが。

で、肝心の子供・・・釣りカゴの中に新しいターゲットが増えたあとの・・・子供の反応は? と言うと、確かに楽しそうに何度も繰り返し遊んでくれた。この意味においては大成功!である。しかし直後に思わぬ言葉を私に投げかけてきたのだった。

 子供 : 「ねぇ? ひとつ聞いてもいい?」
 私  : 「なんだい?」
 子供 : 「クルマって、海で釣れるものなの?」
 私  : 「・・・(ぐおぉぉ)・・・」

しまったぁ!
「そうだよ海でも釣れるよ」なんて言ってしまうと、まるで岸壁からクレーン車で引き上げる事故車を連想してしまうし、「いやいや、宝くじに当たらないから、これで夢の代わりを釣り上げているんだよ」なんて大人の意見をコメントしても意味ないし。

一瞬、返答に窮していると、そこはホレ、相手は子供なのですぐに話題を転換して「将来、私も免許とってこれらのクルマに乗るよ」と言ってきた。・・・末はシルエイティの真子ちゃんかFDの恭子ちゃんか?(>違うってば!)
2006年04月29日 イイね!

[タイヤ充填用・新型ガス] 窒素ガスより優れた特性

[タイヤ充填用・新型ガス] 窒素ガスより優れた特性窒素ガスに代わる タイヤ充填用の新型ガスの話。
(「横浜ゴム+岩谷瓦斯+岩谷産業」の協同開発)

クルマのメンテナンスと聞くと、オイル交換サイクルがどうだ (例:3000[km] ごとに交換) とか、車高がどうだ (例:フロントが指○本分・・・(注)) とか、そういうことに目が行く人は多いようだ。確かにそれらも重要だとは思う。

だが私見だが、もっと初歩的なこと・・・例えばタイヤの空気圧・・・を気にする人は意外に少ないように思う。タイヤの空気圧は極めて重要で、単に乗り心地や操縦安定性だけでなく、燃費やタイヤの寿命(偏摩耗)など、その影響は多岐に及ぶと思う。

(注):車高を表す際に 「指○本分」 などという極めてあいまいな表現を使うってのはどうよ?
    ホイールアーチハイト[mm] で表した方が良いだろうに・・・という指摘はここでは置いておいて。

タイヤには、一般的にはもちろん空気を入れるが、ちょっと前には窒素(N2)ガスブームが起こったこともあり、今ではサーキット愛好家だけでなく一般ユーザーもディーラーで窒素ガス充填サービスを利用できるようになってきた。窒素(N2)ガスには酸素や水分が含まれていないため、空気を充填した場合に較べると内圧が変化しにくい、と言われるが、今回のブログはそんな窒素ガスの美点を上回る特徴を持つタイヤ充填用の新型ガスが開発された、というニュースについてである。

横浜ゴム(株)や岩谷産業(株)など 3社が協同で、自動車タイヤ用の充填ガスを新開発したという。その名も 「MIX-GT(特許出願中)」 というガスで、空気や窒素ガスに代わるものとして期待されている。

その特徴は、
  ◎タイヤの内圧が低下しにくい。
     ・空気を充填したケースに比べ、漏れ量が最大 65%減。
     ・窒素との比較でも、最大 30%減 を達成
  ◎酸素や水分を含まないため、タイヤ本体やリムを劣化させない。

燃費低下やタイヤ寿命低下を抑制し、タイヤにまつわる操縦安定性も損なわない、との触れ込みになっている。詳しくはこちら。
 → 横浜ゴム(株)のニュースリリース
 → 岩谷産業(株)のニュースリリース

巷(ちまた)では、よく 「窒素ガスを入れた瞬間に乗り心地が良くなったよ~」 などというネット上での書き込み(都市伝説?)が散見されるが、この 「MIX-GT」 の公式ニュースリリースでは 「乗り心地の改善」 に関する記述は一切無い (まぁ広義では 「操縦安定性」 も乗り心地に関係してくるが)。それにしても、MIX-GT の正体は何なのだろう? 従来、自然界には存在しなかった人為的な合成気体とは考えにくい。そのネーミングからして、何かの混合物(ミクスチャー)なのだろうか。「特許出願中」 とあるのは、まったくの想像であるが、充填用ガスそのものについてではなく、その製造方法(精錬工程)など工業的プロセスに関係した技法のような気がする。

それにしても、異業種間の共同開発とはいえ、タイヤ技術は横浜ゴム(株)、工業ガス技術は岩谷瓦斯(株)、総発売元およびマーケティング業務は岩谷産業(株)、というように、各社で持てる技術をうまく分担しあっているように思える。そのうち、タイヤ交換作業の際にメカニックから 「エアにしましょうか?それとも窒素、あるいは MIX-GT にしましょうか?」 などとユーザーに打診する姿が見受けられるようになるかもしれない。将来的にはディーラーや、個人経営のラリーショップ系などでも流通するのかな?

平成18年5月1日より関東・近畿地域を中心に販売開始となっているので、インプレッサのタイヤを新調した際には、ぜひ試してみたいものである。
2006年04月28日 イイね!

[内装の特別仕様車] 有名ブランドとのコラボが続く

[内装の特別仕様車] 有名ブランドとのコラボが続く各社が限定発売する特別仕様車には、
有名ブランドとのコラボが多くなった、という話。

いきなり極論するが、新型車は、世に出た瞬間から もう古くなっていく。新型車が発表された当時には、エンジン性能(トルク、排ガス、燃費など)もボディ性能(剛性、静粛性など)も駆動系性能(グリップスタビリティ、挙動安定性など)も最先端だったとしても、ものの 1~2年もすれば、他社がそれをしのぐ性能の競合車をリリースしてくる。

モデルチェンジの端境期(はざかいき)に位置するクルマは、消費者への訴求力が低下するのは必至である。そこで登場するのが、いわゆる限定車だ。トヨタなら 「○○周年記念限定車」 とか 「○○リミテッド」、富士重工業なら 「ラリーJAPAN を記念した WR-Limited」 などがある。

しかし、単に今までにないボディカラーを採用しただけとか、単に装備がお買い得なだけだとか、あるいはリミテッドバージョンと称していながら実はレスオプション車 (標準装備品を省いて価格をダウンさせただけのグレード) だったりすると、消費者の喰い付きも良くない。

そこで次に登場するのが、いわゆる有名ブランドの力を借りたコラボモデルであろう。特にここ最近で多いのが、内装をスペシャルチューンしたモデルだ。以下、2006年4月20日付け 日刊自動車新聞 と 2006年4月25日付け 日経産業新聞 の各記事から拾い読みしてみる。

<2006年4月20日付け 日刊自動車新聞 より>
◎日産自動車は、装飾やインテリアで世界的に有名なブランドの協力を仰ぎ、
  自社の特別仕様車に採用する方針を進めていく。
◎具体的には過去に 「キューブ」 に英国の有名インテリアブランドの 「コンラン
  のセンスを盛り込んだ 「プラスコンラン」 を季節限定で販売した。
◎ショーモデルでも、東京モーターショウで反応を探った 「ノート・インスパイアード・
  by・アディダス」 のように、各種ブランドとの共同開発の方向性を探っていく。

<2006年4月25日付け 日経産業新聞 より>
◎富士重工業は、輸入家具販売の アクタス の協力を得て、内装に特別なチューン
  を施した 「R2・レフィ・リミテッド」 を 5月6日から発売する。
◎インパネはアクタスの監修により白い木目調デザインを採用、アロマディフューザー
  も標準装備した(専用のブランケットやトートバッグも備える)。500台限定。

私見だが、クルマにコラボモデルを設定する場合、コラボする相手先(つまりはブランド名)が、そのクルマの想定ユーザー層にマッチしていないと苦しいものがあると思う。キューブの場合、コンセプトはもちろん 「あり」 だと思うが、果たしてキューブの購入予備軍に 「コンラン」 の名は知れているのか? その名を聞いてイメージが 「混乱」 しないのか?

「ノート・インスパイアード・by・アディダス」 について・・・確かにスポーツブランドの 「アディダス(adidas)」 は有名ブランドだ。だが、極めて偏った私見だが、年配の方々の中には この 「アディダス」 の ニセ・ブランド事件 を記憶している人々も多いはずだ。「adidas」 のつもりで買ったら 「adidos(アディドス)」 だった、などという笑えない体験をされた年配の方々もきっといると思う。

「R2・レフィ・リミテッド」 については、コラボ相手は 「アクタス」 だ。輸入家具販売分野で有名なようだが、実のところ、私はまったく知らなかった。「アクタス」 と聞くと、思わず 「アクタス・パラボラ・マーク II 」 などという言葉が思い浮かぶ人は、分野違いだが相当マニアックな少年時代を過ごした人々に違いない。いや、何のことか分からない人はスルーしていただくか、あるいは google あたりで検索してみてください。

     +  +  +  +  +  +  +  +  +  +  +  +  +  +  +  +  +  +  +  +  +  +

マジメな内容のつもりで書き始めた割には、何だか 「ネタ」 ブログと化しつつあるな・・・。_| ̄|○
要するに、コラボモデルを設定する際にも、「ベースモデル(クルマ)が持つ資質」 と 「特別仕様(ブランド)の持つ付加価値」 の 「組み合わせの妙」 が求められる。・・・と、ごく当たり前の結論を書いたところでお茶を濁し、今回は(忙しいので)お開きにする。失礼。
2006年04月27日 イイね!

[次世代インパネ] 液晶ディスプレイ型・横長メーター

[次世代インパネ] 液晶ディスプレイ型・横長メーター車載メーターにも液晶化の流れが出てきた、という話。

クルマに限らずバイクでもそうだが、車両を乗り換えると、インパネのデザインがまったく異なっているため違和感を感じることがたまにある。もちろんその違和感が一瞬で消え去る車両もあれば、試乗が終わってもなお違和感が残る車両もある。

代表的なところでは、トヨタ車に多いセンターメーター。慣れる人は一瞬で慣れるが、慣れない人はいつまで経っても慣れないものらしい。同様なものに、ホンダ車の分離メーターがある。目的と視認頻度に応じてメーター郡を上下に分けたものだが、慣れないと面喰らうかもしれない。

このように考えてみると、単に 「人間工学に基づいた」 だけの設計では万人をカバーする親切なメーターとは言えないところに、設計の難しさがあるように思える。

その他、細かなところでは、「タコメーターが左側・スピードメーターが右側」 の車両もあれば、配置がその逆の車両もある。タコメーターの表示が 「1・2・3・4・5~ ×1000[rpm] 」 のインパネもあれば、「10・20・30・40・50~ ×100[rpm] 」 のインパネもある。スピードメーターのフルスケールが 260[km/h] となっている高性能車のタコメーター表示が ×100[rpm] だったせいで、タコメーターを 低速度域専用の拡大車速計と勘違い した人もいるほどだ(※1)。

(※1)速度計のフルスケール (最大表示範囲) が大きくなればなるほど、単位速度あたりの
    目盛り幅が細かく刻まれてしまう (つまり、指針の動きや回転角が小さくなってしまう)
    ため、市街地などスピードがあまり出ない領域 (30[km/h] とか 40[km/h] とか) では、
    指針の振れ幅が小さく動きが緩慢になる (ドライバーは速度変化を把握しにくくなる)。

    そんなスピードメーターの横に、「10・20・30・40・50~」 などと表示されたメーターがある
    のを見た初心者が、「あれ、このクルマの速度計は 親子メーター なんですね!」 と
    勘違いしたという話。もちろん、低速度域専用の拡大計 (親子メーター) などではなく、
    単に表示が 「10・20・30・40・50~ ×100[rpm] 」 のタコメーターだったワケだ。
    タコメーターなのに表示が 「10・20・30・40・50~」 などと書かれていれば、速度計と
    勘違いする人がいても不思議ではないかも。

上記は単に 「慣れ」 の問題として処理される場合だと思われるが、これが 「規格統一されていないため」 に混乱が引き起こされる恐れを秘めている場合は、要注意だ。例えば、バイクではニュートラル(ギヤが変速段に入っていない状態) を示すインジケーターランプの色は 緑色 だが、クルマ(AT車)では Dレンジ などギヤがセレクトされた状態(クルマが動く状態) が緑色 となっている。ちなみに、クルマ(AT車)でニュートラルを示すインジケーターのオレンジ色は、バイクのインパネではウィンカーの作動を表す色だ。

(スクーター以外の)バイク乗りが初めて 四輪のATに乗るときには、「ニュートラルは緑色」 という経験則に基づく固定概念があると思われるので、「ギヤが入っているのに(目に優しい色の)緑色を使っている」 ことに対し、違和感を感じる者も少なくないかもしれない。私見だが、車両(クルマ、バイクを問わず)が停止していたりシステムが停止している状態では、インジケーターの色は目に優しいグリーンや青系統色などを、車両が動いたりシステムが稼働している(つまり要注意な)状態では、視覚的に注意を喚起するような色が良いと思う。・・・というか、事故防止のためにも、二輪と四輪でインパネの表示規格を統一して欲しいと強く思っている(※2)。

(※2)クルマの場合、インパネ表示灯のシンボルマーク (絵文字) はメーカーによらず
    統一させようとする動きがある。詳しくは、2006年2月8日 付けのブログを参照
    してください。こちら → [規格] インパネ表示灯のシンボルマーク(絵柄)の話

さて、前置きがずいぶんと長くなってしまったが、今回紹介する記事は [次世代インパネ] と称される車載用表示システムに関するものである。2006年4月20日付け 日刊自動車新聞によると、メーターやナビやカメラ映像など複数の情報を 1枚の液晶で表示するインパネが提案されたという。

 ◎今月19日から東京ビッグサイトで 「第二回ディスプレイ2006」 が開催され、
   東芝松下ディスプレイテクノロジー(株)が車載用液晶ディスプレイを提案。
 ◎これは、15インチ横長で1枚物の LCD(液晶ディスプレイ) を使ったインパネの
   イメージで、表示器(メーター類)・警告灯のほか、ブラインドのカメラ映像や
   ナビのモニターなど複数の情報を 1枚の LCD 上で表示させる、というもの。
 ◎特徴は、ドライバーの好みに応じて好みのデザインにメーターを切り換え可能な点で、
   情報表示の集中により運転中の視線移動が減り、安全運転につながるとしている。

う~ん。冒頭で述べたホンダの例では、視認頻度に応じてメーターの配置を分離させたというし、まったくその逆に、東芝松下ディスプレイテクノロジーのように 「視線が分散すると危険だ」 とする思想もある。個人的には後者の考えを尊重したいが、モノには 「程度(あるいは限度)」 というものもある。1枚の LCD の中で、例えば重要度の高い情報を右側に集め、比較的重要度の低い情報を左側に集める・・・などといった工夫も必要になってくるだろう。

技術がどんどん進歩するのは良いが、その技術に適用されるべき規格が遅れてついてくる (あるいはまったく追いついてこない) 感は否定できない。インパネは、単に自車のコンディションを知るだけでなく、外界との関係や相互状態を把握するための重要なインターフェースであるから、開発陣にも、単にデザインや便宜性にとらわれるのではなく、(法規を先取り適合するような) 思慮深い開発を望みたいものである。

プロフィール

「[整備] #CBR250FOURフォア [CBR250Four] タンデムステップ(リヤ乗員用ピリオンステップ)がサビで朽ち果て ... https://minkara.carview.co.jp/userid/132018/car/28623/8315127/note.aspx
何シテル?   07/30 00:00
調布市のKAZ [読み:ちょうふし_の_かず] と申します。 スバル・レヴォーグ(VNHC型)、スバル・エクシーガ(YA5E型)、ホンダ・CBR250Four...

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