• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+

調布市のKAZのブログ一覧

2005年06月20日 イイね!

レクサスに賭けるトヨタの本気度

レクサスに賭けるトヨタの本気度社員教育に見る「お客様精神」の話。
(あるいは、「お客様精神」が本当にお客様をも
 育ててくれることに期待したい、といった話。)

レクサスブランド立ち上げに関するトヨタの動きはすさまじい。ソフト・ハード、あるいは質・量とも、レクサスに賭ける意気込みには目を見張るものがある。

特に私がスゴイと思うのは、その徹底した 社員教育 に関する取り組み方だ。例えば富士スピードウェイの敷地内には、販売スタッフ専用の研修施設 「富士レクサスカレッジ」 が新設されており、ここで徹底した社員教育がたたき込まれるという。

具体的に言うと、もともとレクサスディーラーとして基準を満たす参加販社は国内で109社が予定されているのだが、「富士レクサスカレッジ」では昨年(2004年)、それらの店長を対象に 41日間の研修 をすでに実施。2005年5月からは販売コンサルタント、技術スタッフ、受付スタッフにまで教育対象を広げた研修が予定されているという(>2005年6月6日付け日刊自動車新聞より)。また、一部スタッフには別途一流ホテルのフロント係を「体験入学」させて、徹底した お客様精神もてなしの心 を学び取らせる計画もある、と報道された。自動車ディーラーのスタッフ教育の一環としてホテルマンを体験学習させるとは、夢にも思わなかった。

新ブランド立ち上げに際し、そのような人材教育は最も重要な課題の一つだと思うが、部品面からの意識高揚にも力がこもっている。例えば工具だ。トヨタはレクサスのサービス工場向けに、専用工具として スナップ・オン社 の製品を特注している。左上の画像は、先日一般公開された専用工具である。その1点1点に「LEXUS」 マークが 刻印 されていることが分かる。「レクサスの整備にふさわしい、最高級品をメカニック向けに採用する」ことによって、スタッフの 意欲を高め、ひいては「お客様への最高のサービス提供を維持させる」ことまで配慮されているのだ。その他、クルマばかりでなくディーラーの空間自体にも「L-finesse」なるデザイン思想(※)を貫くなど、枚挙にいとまがない。
  (※)→ http://lexus.jp/

実は富士重工業(株)にも、社内プロパーと販社スタッフを対象とした教育施設 「スバル総合研究センター」 がある。特にスバル特約店の人材教育を担う施設として、2005年1月より同センター内に 「スバルアカデミー (旧・富士学園)」 も開設されており、年間12,000人以上の受講者数が見込まれている(※)。だが、素人目には、残念ながらどう見てもレクサスには及ばないように見える。トヨタと富士重工業(株)とでは、もともと企業母体自体に差があると言えばそれまでなのだが・・・。
  (※)スバル・アカデミー → http://www.fhi.co.jp/news/05_01_03/05_01_14b.pdf

いずれにせよ、新ブランド立ち上げに際し、「人材教育」 を真っ先に推し進めるトヨタの企業姿勢に、その本気度が垣間見えるような気がした。販売されるクルマの品質がいくら優れていても、また 2つにふくらみながらも中央に凹みを持たせて乗員への首の負担を軽減させた 新型エアバッグ が新採用されようとも、結局、それらの製品や諸々のサービスはスタッフという 人材を介して提供 されるものであるから、「まず人ありき」 のトヨタの戦略は王道かつ正解であるように思われる。

レクサスディーラーの本格稼働まで、あとわずかになってきた。レクサスが、徹底教育されたスタッフによる高品質なサービスを提供することによって、そのサービスを受ける側=つまり ユーザー層 にも 良い影響 をもたらすであろうことを、実は私は密かに期待している。ワケも判らずにアフターパーツを装着しておきながら、不調が出たときだけノーマルパーツに戻してディーラーに文句を言いに行くようなクレーマーが多い現状に嘆くスバル販社のスタッフも、案外、レクサスの今後の動向には注目しているのかもしれない。
2005年06月15日 イイね!

「BMWジャパン テクノロジー・フォーラム2005」 参加報告

「BMWジャパン テクノロジー・フォーラム2005」 参加報告海外自動車メーカーの技術動向の話。

少々旧聞になってしまったが、2005年5月20日、東京・TEPIAホールにて 「BMWジャパン テクノロジー・フォーラム2005」 が開催された。このイベントはBMWジャパンが毎年主催している技術発表会で、第6回目となった今年は、エンジン開発や材料関係 のテーマが多かった。その技術発表会(の末席)に、縁あって私も参加できたので、その様子を簡単に報告する。

冒頭、BMW社 代表取締役社長 の Jesus Cordoba 氏から開会の辞があり、引き続き1テーマ30分の講演(質疑応答を含む)が発表された。プレゼンするのは、ドイツ本国のBMW本社 で研究・開発を行っている エンジニア で、ディレクターやゼネラルマネージャーなどという肩書きを持つ人々だ。

講演内容は中央のスクリーンに映し出されるが、参加者の手元には、その原稿となった技術資料(紙に印刷されたもの)が配布される。発表はドイツ語ではなく 英語 で行われた。もちろん 同時通訳 もあり、机の上に備えられたトランスミッターを介してヘッドホン越しに日本語チャンネルを選択することもできる。左上の画像は、その様子を写したものである。なお今回発表された講演は、次の6テーマであった。

 ◎心理音響工学に基づくサウンドデザイン
 ◎スプレー・ガイデッド・ガソリン直噴燃焼システムとターボチャージャー
 ◎空力開発プロセスにおける新診断ツール
 ◎サンドイッチ・テクノロジーに基づく自動車ボディ・コンポーネント
   ~その可能性、量産適用、革新的コンセプト、今後の課題~
 ◎自動車分野へのナノ素材の応用
 ◎BMW H2R/世界最高速記録を塗り替えた水素自動車の可能性

個人的に興味深かった技術は 「サンドイッチ・テクノロジー」 と呼ばれるものだ。これは文字通り、上下のアルミシートの内部に発泡金属を充填(サンドイッチ)させ、必要に応じてその一部を 圧縮加工 する。結果、場所によって異なる要求強度を保ちつつ、部材の一体成型化によるコストダウンと軽量化とを同時に実現することができる・・・という材料技術研究であった。

恥ずかしながら 「発泡金属」 なる言葉はこのとき初めて知ったのだが、要するに発泡金属の圧縮率を 連続的に変化 させることによって、一体成型品の強度も連続的に変化させる技術なのだろう。適用例としてはサンルーフパネルなどが想定されているので、強度があまり必要とされない部位(天板など)は低充填・圧縮率とし、周囲の枠組みに相当する部位は高充填・高圧縮率とするのだろう。

同じような発想としては、すでに富士重工業(株)が吸気ダクトで採用していた技術があるだろう(エアクリーナーとの接続部は柔らかくてクランプしやすく、ダクト部分は固くて変形しにくいという、樹脂材の連続射出成型技術)。なおBMW社の現状での課題は、表面に発生する「シワ」や「波打ち」を抑制することだという。個人的には、場所によって圧縮率が変わることで実働的なヤング率(剛性)も変わると思われるので、衝突時の変形モード(安全確保)の解析が大変なのでは?と感じた。

他にも ナノテク水素自動車 の話もあったのだが、PowerPoint によるページの見せ方は、その技術を端的に表現するキーワード一つを取っても工夫が感じられ、私には非常に新鮮に感じられた。その一方、日本の自動車メーカーが今日でも一般向けの技術発表会を開催しているなどといった話は、残念ながら私は聞いたことが無い。その背景には、研究開発には多くの 機密事項 (企業秘密)が含まれているだろうから、同業他社への情報漏れを防ぐことを考慮すれば、最先端のテーマは避けられてしまうとか、あるいは抽象的・概念的なテーマに限られてしまう・・・という問題が残ってしまうためではないかと考えられる。

BMWジャパンがテクノロジー・フォーラムを毎年開催していることを思えば、少々残念な気がする(逆の見方をすれば、BMWジャパンが、いかに日本市場を重要視して力を注いでいるか・・・の裏返しとも取ることができるのだが)。だがこれは私見であるが、その代わりに日本の自動車メーカーは、各社が発行している 「技報」 に力を入れているように感じる。たとえばトヨタ自動車(株)は「トヨタ技報」、日産自動車(株)は「日産技報」、といった具合である。もちろん、富士重工業(株)にも「スバル技報」があり、毎年発行されている。

これらの技報・・・たとえば 「スバル技報」 ・・・は、実は ディーラー のサービスフロントにカタログなどとともに備え置きされていることがあり、我々一般ユーザーでも 自由に見る ことができる場合もある。事実、私が普段お世話になっているスバルディーラーには「スバル技報」が置いてあり、カタログはもちろん自動車雑誌(メカニズム解説本)にも書いていないような「コアな」技術解説を見ることができ、非常に興味深いものがあった。

このブログをご覧の皆さんも、ご自分の行きつけのディーラーに立ち寄った際には、そのメーカー発行の「○○技報」があるかどうかを一度確認されてはいかがだろうか。愛車に関する、今まで見えなかった事実を発見する機会を得ることができるかもしれない。

参考 → http://www.autobytel-japan.com/news/20050520_01.cfm
    → http://www.drivingfuture.com/car/bmw/zen050530_01/index.html
    → http://www.drivingfuture.com/blog/shimizu/2005/05/000134.htm
2005年06月12日 イイね!

子供向け教育番組から大人が見て取ること

子供向け教育番組から大人が見て取ることNHK教育のTV番組の話。

2005年6月11日(土)朝、TVのスイッチをつけてみると、テストコースにたたずむ1台の車輌が写っていた。たまたまつけたTV番組の中でテストコースが映し出されることなんて、めったに無い。これはどこのテストコースなのだろう?
しばらく画面に見入っていると、そのテストコースは普通のテストコースとは異なり、路面の一部がガラス(らしきもの)で構成されている様子が映し出された。ガラス(らしきもの)の下には深い空間が形成されており、スタッフが録画機材をセッティングできるようになっていた。

つまり、こういうことだ。
 (1)ガラス(らしきもの)の上には、着色された水を撒き、擬似的なウェット路面を作り出す。
 (2)そのガラス(らしきもの)の上を、各種タイヤを装着した車輌が通過する。
 (3)装着したタイヤによっては、ハイドロプレーニング現象 が起こる。
 (4)そのガラス(らしきもの)の下の空間には、高速度撮影ビデオカメラ が上向きにセットされている。
 (5)高速度ビデオカメラが、ガラス越しにタイヤの 接地状態 (接地面積、排水状態)を記録する。

案の定、濡れた路面を通行する際、摩耗したタイヤと新品タイヤの路面接地状態を比較した走行実験結果が示されたところで、TVはスタジオ画面に切り替わる。この番組の正体は、NHK教育TVの児童向け番組「科学大好き土よう塾」(AM9:15~10:00)であった。タイトルで「土曜」の「曜」がひらがななのに、それと同じくらい難しいと思われる「塾」が漢字になっている理由が分からないとか、最近ではNHKの受信料不払い運動が全国的に広がり、2005年5月末時点で 97万件・147億円相当に達する などといったことは、ここでは置いておいて(注:私は口座自動引き落としのため、受信料は支払っている)。

番組全体を通じて、タイヤのミゾにはどんなものがあるのか(リブ、ラグ、複合)、その役割は何であるのか、などについて、身近な分かりやすいもの(例:スニーカーとスパイク靴の靴底)を例に取って解説していた。中でも圧巻だったのは、タイヤのトレッド面に似せてミゾを入れた「こんにゃく」と、ミゾも何もない通常の「こんにゃく」について、濡れて傾斜したまな板(ガラス)の上をすべり落ちる(orグリップしてその場に踏みとどまる)様子を、スタジオ内で模擬的に実験するものだった。

番組内では、何か新しい事実や現象が(番組の進行とともに)発見されるたびごとに、そのような身近な類似例を持ち出して分かりやすく説明が加えられており、TVの前の 子供 だけでなく、その 保護者である大人 も「なるほど」と納得して視聴できる構成になっていた点が、何とも練り上げられ、段取りの良いNHKらしい。が、非常に素晴らしいと感じた。

大人も子供も同時に(それぞれの視点で)納得できる科学的な現象解説番組は、NHKや民放を問わず、最近はめっきり少ないような気がする。それはもしかすると、単に私自身があまりTVを見ないから目に付かないだけなのかもしれないし、あるいは番組製作上、予算の枠組みが制限されて緊縮財政となってしまっている(であろう)ことも関係しているのかもしれない。

いずれにせよ、「一つの現象を 多角的な視点 からみつめ、「原因→結果」 に至るメカニズムを科学的に究明する」という姿勢は、我々大人に対しても有効な手段であるはずだ。たまたまスイッチを入れたTV番組から、思いがけずそういったことを読み取ることができて、何だか良い気分でその日の一日を過ごすことができた。たまにはNHKの「幼児向け・子供向け」TV番組を大人がじっくり見ることも、非常に有効だと思われる。
2005年06月11日 イイね!

「失敗知識データベース」 から学ぶこと

「失敗知識データベース」 から学ぶこと失敗を失敗として終わらせず、情報共有化
により次世代に生かすという取り組みの話。

ネットの世界は実に奥が深い。企業や団体による社会的WEBサイトもあれば、個人管理の趣味・娯楽的WEBサイトもある。それらのサイトは玉石混合で、ある人にとっては重要な意味を持っていても、別の人にとっては実にくだらない内容に写ることもある。どうでも良いような「垂れ流し系」のサイトが多い中で、思いがけず有益な情報や示唆に富むサイトを見つけたときには、砂漠の中でオアシスを見つけたような喜びを感じる人もいることだろう。

さて前置きが少々長くなったが、今日はズバリ、「失敗知識データベース」 なるサイトを紹介する。これは独立行政法人・科学技術振興機構が2005年03月から一般公開しているもので、原子力施設やロケットといった大規模な事故から、交通事故や家電製品の発火といった身近なトラブルまで、実に約1100件もの事例を集めたものである。これらの「失敗」は 客観的に解析 されており、読者が再発防止策やその心構えなど、教訓 を学び取ることができるサイトである。例えば「年代順」で事例を見たり、あるいは「キーワード」で事例検索したりすることもできる。特に、数多くの利用者に閲覧されたランキング上位の事例(H2ロケットやスペースシャトルの失敗、ウラン臨界事故など)は、社会的な財産として、独立した 「失敗百選」 というページに掲載されている。

「トップページ」 から 「自動車」 をクリックすると、2005年06月現在で51件の「失敗事例」が掲載されている。各「失敗事例」を読み進んでいくと、「発生地・発生場所・事例概要」のほか、「事象→経過→原因→対策→知識化→背景」などという具合に詳細な分析結果を知ることができる。以下、その 「自動車」 の分野から主な失敗事例を挙げると、次のようなものがある。

  ◎M自動車のリコール隠し
  ◎A社製タイヤのリコール
  ◎2001年上半期A自動車会社のBモデルとタイヤのリコール
  ◎オートドライブコンピュータの疲労

  ◎動き始めた車両に飛び乗り被災した例
  ◎不意な車線変更でSUV が高速道路で横倒し
  ◎東名日本坂トンネルの火災
  ◎荷台を揚げたまま走行中橋桁に激突

個人的な私見を述べると、正直なところ、これらの失敗事例の中で現在の自分の生活に ダイレクト に関わるものは、ほとんど ない 。ただ、事例集には製造者側の失敗だけでなく ユーザー側の失敗 も収録されている。つまり、設計的や実験的な失敗(目標性能未達、余裕度の把握不足などのエンジニアリング的失敗)だけでなく、ユーザー自身の操作における 人為的なポカミス、うっかりミス なども収録されているのだ。その点では、まさに「事故や失敗は、いつ・どこで・誰の身の上に 降りかかっても不思議ではない」と感じる。
ただ、そう感じてそこで終わりにしてしまうのは、このサイト主催者の本意ではないだろう。とは言え、(言葉は悪いが)頭の中が「平和ボケ」 している人は 危機管理 に疎いため、急に「失敗から何かを学び取れ!」と言われても、なかなか教訓らしきものを思い浮かばせることはできないかもしれない。

そうならないためにも、自分なりに教訓のエッセンスを ブレークダウン させて、常に何かを「学び取る」積極的な姿勢が重要になってくるだろう。いわゆる「失敗学」の視野に立てば、失敗をまったくしない完璧な人間は存在しない。だから、サイトに記載された大きな失敗事例からでも、自分に当てはまる小さな失敗事例に 適用 できる教訓は得られるハズだと思うのだ。

たとえば会社の中での小さな業務上の失敗(例:プレゼンの資料作成ミスなど)とか、帰宅してからの日常生活の中の小さな失敗(例:TV番組の予約録画ミス)とか、クルマを運転中の小さな失敗(例:縁石寄せの際の、ホイールへのガリ傷)などといった具合である。これらのうち、特に安全にかかわるものとしては、2005年5月25日付けのブログ( 警視庁・ピーポくん(等身大パトロール編) )の中で紹介した KYT(危険予知トレーニング) の概念に通じるものがあろう。

CarView のサイト(みんカラ)では、車種別登録者数ではレガシィツーリングワゴンの登録者数がダントツに多い。車種全体としてカウントすれば、レガシィ系のブログ閲覧者数もパーツレビュー閲覧者数も多いだろう。同車種に限らず、異車種であってもユーザー同士の交流はもちろん大切だが、たまには「みんカラ」を離れ、こうした「失敗知識データベース」を読んでみるのも良いだろう。
2005年05月25日 イイね!

警視庁・ピーポくん(等身大パトロール編)

警視庁・ピーポくん(等身大パトロール編)ピーポくんにまつわる話・その2。
(等身大マスコットに見るKYT。)

2005年5月9日付けのブログ の文末で、私は 等身大の 「ゲゲゲの鬼太郎」と「ビビビのねずみ男(※)」 に遭遇 したというエピソードを述べた。今回のブログはそのつながりから、警視庁勤務の 等身大ピーポくん について述べてみる。
(※注):鬼太郎の接頭語=「ゲゲゲ」に対し、
     ねずみ男の接頭語は「ビビビ」である。
     最終学歴は「怪奇大学・不潔学科」で、
     「なまけ博士」なる博士号も取得したらしい。

さて左上の画像は、「広報けいしちょう第17号(2005年5月8日、警視庁総務部広報課発行)」 の TOPを飾った ピーポくんの 雄姿 である。同日付けの読売新聞の朝刊にチラシ広告とともに挿入されていた。「広報けいしちょう」の発行部数が果たして何万部に達するのかは定かではないが、紙面のTOPを飾るほどだから、その雄姿には何か特徴があるに違いない。そこで、その画像情報から 等身大ピーポくんの行動様式 を探ってみることにした。以下は、その主たる特徴である。

 (1) しっかりと横断歩道内を通行している。
 (2) 横断歩道の端ではなく、中央付近を渡っている。
 (3) 通行の際、右手を高々と挙げている。
 (4) 慌てず急がず、じっくりと渡っているように見える
 (5) 脇見せず、顔を進行方向(信号?)に向けている。
 (6) 杖を突いた左隣の女性の妨げとならぬよう、距離を空けながら渡っている。
 (7) 部下?上司?と思われる警官を、自分の右斜め後方に従えている。

・・・ブログをここまで読んだ方々の中には、「何だ!一体ソレがどうしたと言うのだ!」と憤る方もいるかもしれない。だがここでひとつの提案をさせていただくと、一見すると何の変哲も無い画像であっても、その中から(自分で読み取れる限りの)特徴を拾い出すことができるのだが、そこからさらに一歩進み、与えられた画像の中に何か 危険因子が潜んでいないか どうかを 抽出 することもできるのだ。つまり、これらの画像を素材として、いわゆる KYT(危険予知トレーニング)の概念 を応用できる、ということだ。例えば先ほど読み取った特徴(1)~(7)について、KYTの概念に基づいて別の観点から読み替えてみると、次のように表すこともできる。

 (1)' 反対側からこちらに向かって来る人々の大きな流れは無いか?
 (2)' その先、横断歩道の中央から ハミ出て歩く恐れは無いか?
 (3)' 高々と挙げた右手は、その後も他の通行人のジャマにならないか?
 (4)' このあと、信号が赤になるまでの時間的余裕はあるのか?
 (5)' 横断歩道の足元のペイントなどに足をすくわれる恐れは無いか?
 (6)' 杖を突いた左隣の女性がバランスを崩して倒れてこないか?
 (7)' 仲間の警官に気を取られて注意力が散漫になるようなことはないか?

上記(1)'~(7)' は、半ば強引な こじつけ のような部分も確かにある。だが、たとえわずかであっても、その後の危険 につながりそうな は、まだそれが小さなうちに摘み取っておいた方が安全なのだ。だから、このように 「与えられた画像やイラストから、そこに潜む危険を可能な限り抽出する」 トレーニングを繰り返せば、危険回避のための意識も高まり、とっさの際に対処できる可能性を高めることにつながっていくと思うのだ。KYTから予防安全へ。こうした試みは、たとえば最近の JAFメイト (JAF発行の機関誌)にも見られるので、かなり一般的になってきたと思う。人間は、年齢とともに身体の反応速度が低下することが避けられないが、安全に対する意識や心構えについては、年齢を重ねてもなお改善できるはずだ。

私は今回、ピーポくんをネタにして話題を振ってみた。一般常識としては、「高齢者の運転問題」には なかなか難しい面もあるが、たとえ将来、自分が歳を取った翁(ジジィ)になっても、私自身は(常に同乗者が安心できるような)運転ができる 現役状態 を維持したいと思っている。

プロフィール

「[整備] #CBR250FOURフォア [CBR250Four] 水ホースの引き回し変更(点火プラグ周りの作業性改善狙い) https://minkara.carview.co.jp/userid/132018/car/28623/8432691/note.aspx
何シテル?   11/14 00:00
調布市のKAZ [読み:ちょうふし_の_かず] と申します。 スバル・レヴォーグ(VNHC型)、スバル・エクシーガ(YA5E型)、ホンダ・CBR250Four...

ハイタッチ!drive

みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2025/11 >>

      1
234 56 78
9101112131415
16171819202122
23242526272829
30      

ブログカテゴリー

リンク・クリップ

[自作] タイヤ空洞共鳴音の低減・ハンコックV12evo2を静音タイヤにする 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2018/10/02 20:28:55
 
[近況報告・その1] 長女の初レガシィの巻  
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2015/11/09 22:23:24
 
「”個体差” について考える」 の巻 
カテゴリ:なぐり書き
2010/08/13 19:26:31
 

愛車一覧

スバル レヴォーグ VNHCレヴォーグ STI Sport# (スバル レヴォーグ)
・注文日: 2023年01月26日 ・納車日: 2023年07月16日 <↓以下、雪道走 ...
ホンダ CBR250 FOUR (フォア) CBR250Four SE (ホンダ CBR250 FOUR (フォア))
学生の頃に新車で購入して以来、ずっとワンオーナーで乗り続けているバイク、CBR250FG ...
スバル エクシーガ エクシーガtS (年改区分:Eタイプ) (スバル エクシーガ)
YA5A型エクシーガGT(年改区分:Aタイプのターボ車)からの乗り換えです。2012年8 ...
ホンダ モンキーR モンキーR改(2種登録) (ホンダ モンキーR)
レッドバロンで中古のモンキーRを購入後、エンジン全バラシ。 ◎武川88ccボアアッ ...
ヘルプ利用規約サイトマップ
© LY Corporation