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調布市のKAZのブログ一覧

2015年05月04日 イイね!

[エクシーガtS] その4・塗装修理の結果&番外編(ドアパンチ被害のDIY修理)

[エクシーガtS] その4・塗装修理の結果&番外編(ドアパンチ被害のDIY修理)ドアパンチ被害(塗装丸剥げ状態)を、タッチアップペイントによる塗装・研磨を経て目立たなくするまでのDIY作業工程の備忘録です。今回は、その4(最終話):「塗装修理の結果&番外編」 です。

<関連ブログ(ドアパンチ被害のDIY修理)>
◎その1 → ドアパンチ・当て逃げ被害に遭う(塗装丸剥げの巻)
◎その2 → 作業方針と下地塗装の巻
◎その3 → 下地塗装の研磨と注意点


(その3)からの続き

■色合わせの巻
タッチアップペイントをあえて原液のまま厚塗りし、乾燥後に塗装剥がれ部分の段差を解消するまで追い込んだ(研磨した)ところまでが、前回のブログのあらすじです。ここから先は、当初の予定通り 「経年変化したボディカラーに合わせて塗料を調整し、キズ周辺をボカシつつクリアを吹いて最終調整する」 工程に進みます。

<↓いよいよラッカー薄め液と細筆の出番。99工房のキットをそのまま使用しました>


ラッカー薄め液のキャップを開けると、独特な臭いがしました。「おぉ、これは何十年振りかで嗅ぐ臭いだ・・・。」 私が小学校5年生の頃、クラブ活動の授業として所属していた 「プラモデル部」 で、タミヤの戦車などの塗装をするときに使っていた薄め液と同じ臭いだ・・・。そう、小学生の頃、私はプラモデル小僧だったのでした(マブチモーター+リモコンなどキットを組み合わせて遊んでいました)。

<↓外気温度が高いため、タッチアップ塗料に薄め液を混ぜる作業は、換気の効いた室内で実施>
  

作業当日は、日中の外気温度が20℃を超える状況でしたので、ラッカー薄め液の 揮発が速い と考えて、日陰となる室内で混ぜることにした次第です。

なお、前日にタッチアップペイントを原液のまま塗布した状態(=発色が濃い)から判断して、「色合わせ」 は単にラッカー薄め液で塗料を薄めるだけでイケると思いました。「色合わせ」 とは本来、「経年劣化したエクシーガのボディカラーに合わせて塗布色を調合する」 のが本来目的ですが、以下の理由により薄めるだけに留(とど)めました。

 ・エクシーガ自体、新車登録からの経過年月が2年8ヶ月なので、退色があまりない
 ・タッチアップペイントは車体色との色調差がなく、単に 濃淡調整だけでイケそう
  (わざわざ他の色味を混ぜる必要性は無いと感じた)
 ・薄めることで、細筆で 塗りやすい粘度 にもなる。

混合比率は、キャップ裏に付属の 「ハケ」 に含ませる一回あたりの分量換算で、タッチアップペイント : 薄め液 ≒ 2 : 3 ほどの割合で混ぜました。

<↓細筆で素早く塗り込む(外気温度が高いので、薄め液の揮発を考慮)>
  

<↓要注意点 : 細筆で塗り込みしている最中も、常にパレットの中の塗料は撹拌させ続ける
  

今回、用いた塗料はWRブルーマイカ。顔料以外の成分としてアクリル系樹脂と有機溶剤が含まれており、これに薄め液を混合させたことにより、粘度が下がるため塗りやすくなります(メリット)。しかし、裏を返せば 「粘度が下がる=顔料が沈殿しやすくなる=均一な拡散を保ちにくい」、となります(デメリット)。

したがって、細筆でエクシーガのドアパネルに筆入れしている最中でも、作業中は常にパレットの中の塗料は撹拌させ続けなければなりません(と、作業を始めた瞬間に直感的に判断した次第です)。

<↓色合わせ後の仕上げ層(第二層)を塗布した状態。これを乾燥させて再研磨後にクリアを吹きます>


■再び研磨の巻
追加塗布した塗料(第二層)はラッカー薄め液で濃度を低下する処置を施したものですので、原液塗布した第一層と較べると、硬化時間は早めです。昼に塗ってそのまま置いて、その日の夕方には再研磨できる状態となりました。例によって、またマスキングをします。

<↓筆入れ周辺部をマスキング。表面の均一研磨を狙うため、当て板として硬質スポンジを使います>


<↓硬質スポンジに耐水ペーパー#2400を巻き付けて研磨しました>


<↓途中、ときどき水分を拭き取って表面層の出来映えを確認しながら、研磨作業を続けます>


<↓色合わせ層(周辺とのボカシを兼ねる)の研磨が終了したのち、クリア層をスプレーします>


■クリア層の磨きの巻
上の画像に示す通り、クリア層をスプレーする際にもマスキングテープを貼りました。そのため、そのままテープを剥がした場合、テープの境界がクリア層の段差にもなってしまいます。そこで、クリア層の段差を(耐水ペーパーではなく) アルミナ研磨粉で研磨 します。

<↓以前、レガシィが10円パンチによるイタズラ塗装被害に遭った際、DIY研磨作業したとき の残りを使用>
  

<↓クリア層をスプレーした領域の境目(クリア層の段差)を中心として、層全体に磨きを入れる>






■DIYによる塗装研磨の出来映えの巻
DIYによる塗装研磨の結果について、まずは画像で示すことにします。

<↓右のリヤドア周辺の全体像>


<↓塗装剥げをDIY修理した付近の拡大図>


<↓新・旧(DIY施工前・後)を分かりやすく比較した画像>


念のため、主要工程ごとに時系列で被害箇所をクローズアップして並べた比較画像も用意しました。こちらの方が、状態の移り変わりを視覚的に捉えやすくなっています。ご参考まで。

<↓ドアパンチによる当て逃げ被害に遭ってから、DIYで塗装・研磨して作業完了するまでの推移>


最終的には、上の画像に示す修復状態まで持っていけましたので、当初の目的の 「(パッと見で)目立たない程度に修復する」 ことは何とか実現できたかな・・・と思っています。

■後日談 : 番外編
今回のDIY作業は、リスク回避のため、必要最小限に絞った作業内容に留めたつもりです。いま実際に作業を終えてみると、「もう少し本格的に修理をするなら、あの工程のあそこの部分をもっと○○すれば良いだろうな・・・」 というものが見えてきたように感じました。

逆の言い方をすると、それは今回の 「簡易作業の限界」 に相当する部分とも言えるでしょう。せっかくなので、以下、そのへんを 「番外編」 としてこのブログ備忘録に加えたいと思います。

<より本格的な修理作業を目指す場合>
下地処理の段階で、塗装が剥がれ落ちた部分以外のエリアも粗研磨すべき。
塗装が剥がれた部分と残った部分の境界=膜厚分の段差は、あらかじめ削って解消する。

何を言おうとしているのか?を説明する画像を用意しました。
以下、分かりやすく伝えるため、ワザとデジカメのコントラストを極端にして撮影した画像です。

<最初から塗膜の段差をペーパーなどで削っておけば、その後のボカシ工程が楽になると実感>


上の画像は、後半の工程手前(クリアを吹いてアルミナで仕上げ研磨する前)の段階の拡大図です。人間の目は、案外、厳しい見分けが付く(=分解能が意外に高い)ものだと再認識した工程です。色合わせはそこそこ決まっているように見えるのですが、塗装剥げによる凹形状が微妙な輪郭となって浮き出て見えてしまう角度があるのです。

四方八方、上下左右前後、なめるようにして目視チェックして、そのようなピンポイントの角度でコントラストを強調して撮影したのが、上に示す画像(境界輪郭が目立つ視点から)というワケです。

結局、クリア層を吹いてアルミナによる仕上げ研磨をすることで上記の 「輪郭の浮き上がりに見える状態」 を弱めることができたのですが、可能ならば最初からこの輪郭(塗膜の段差)を削ってしまえば、このようなコトは起こらない。なので、思い切ってボカシを入れるであろうエリアまで範囲を広げて初期段階から粗研磨した方が、(暫定処置ではない)本格的な仕上げを狙う際には効いてくる部分かな、と思った次第です。

以上をもちまして、DIY塗装研磨によるドアパンチ被害(塗装剥げ状態)からの脱却記録を終わります。最後に、撮影アングルを変えての修復後の画像を載せて備忘録の〆とします。

<↓まったくの自己流DIY作業ですが、何とか当初の目的:錆びないよう、目立たないよう、は達成かな>


関連ブログでは、それぞれの回で本文が長文となってしまいましたが、最後まで目を通していただいた方々には、改めてお礼申し上げます。
2015年05月03日 イイね!

[エクシーガtS] その3・下地塗装の研磨と注意点(ドアパンチ被害のDIY修理)

[エクシーガtS] その3・下地塗装の研磨と注意点(ドアパンチ被害のDIY修理)駐車場でドアパンチの当て逃げ被害に遭ったエクシーガについて、DIYで塗装&磨きの修理をすることにしました。一連のブログは、DIYによる修理工程の備忘録です。

前回までのブログで 「塗装の一部が(ドアパンチ被害によって)丸剥げ状態となったことを確認し」、「作業方針を決めてタッチアップペイントで下地塗装をした」 ところまでを記録しました。今回(その3)は、「下地塗装の研磨と注意点」 です。

<関連ブログ>
◎その1 → ドアパンチ・当て逃げ被害に遭う(塗装丸剥げの巻)
◎その2 → 作業方針と下地塗装の巻(ドアパンチ被害のDIY修理)

(その2)からの続き

■研磨作業に使う用具の巻
私はこれまで、比較的 多くのDIY作業を行ってきましたが(例:ワンオフパイピングを製作する吸気系の作業、エキマニやフロントパイプ交換など排気系の作業、ダンパー交換など脚周りの作業、樹脂の曲げ加工によるLED照明の自作作業、デントリペアなどのボディ系の作業、ナビ&オーディオのインストール作業、他車向け純正部品の流用など)、「どのような工具・道具を使って作業しているのか、ブログでもアップしてほしい」 との要望をいただきました。

そこで今回、タッチアップペイントを塗布したあとの 「下地塗装を研磨」 する際に使う道具(用具)を、画像で載せてみます。

<↓下地の研磨作業に使う道具はコレだけ。DIYでの作業なので、そんなに多くはない(いや少ない)>


カメラ(デジカメ)やiPhoneやアクセスキーは単に写っているだけで、実際に使うのは耐水ペーパー(#1200、#2000、#2400)とそれをカットするハサミくらいのものです。あとはマスキング用の養生テープと、100円均一で仕入れた水吹き(スプレー)ボトルです。

今回の一次研磨では、「あえて手感(指先の微妙な感覚)」 で研磨するため、当て板や硬質スポンジの類は使いません(その後、色合わせした二次塗装を研磨するときに使います)。また、画像の左上に写っているボトルは、今回の一次研磨では使わない研磨粉です(こちらは上塗りクリア後に使用予定)。

<↓(裏側) 各種耐水ペーパーはホームセンターなどで入手可能(番手ごとにバラ売りしています)>
  

<↓(表側) 塗装に使うので、経験上、一番粗い番手で#1200番以上(仕上げを#2400)としました>


準備が整ったら、早速作業に入ります。

ちなみに今回の研磨作業は、午前中の早い時間帯(太陽が煌々(こうこう)と照って気温が上昇する前)に行っています。一次研磨終了後に、そのまま二次塗装(色合わせ)&再研磨&クリア吹き&仕上げ研磨を連続して行う予定のためです。

■マスキングの巻
タッチアップペイントは、ドアパンチ被害で脱落したライン塗装の段差部分を補うため、研磨することを前提に厚盛りしています。そこで最初のマスキングは、厚盛りした部分のみを効率良く研磨できるよう、必要最小限に抑えます。

<↓前日のタッチアップペイント作業から、一夜明けた状態。しっかり固まっていることを確認します>
  

<↓養生テープをマスキング代わりで使用しました>
  

<↓上の画像の拡大図(一次研磨する前の状態)>


<↓スプレーボトルを使って対象部位に水をたっぷり吹きかけながら、最初は#1200で軽く研磨します>
  

以下、時系列で研磨面の状態変化の推移を画像で示します。

研磨が進む(耐水ペーパーの細目番手を上げる)ごとに、マスキングしないエリアを徐々に拡大する(養生テープを外側に広げていく)ことに注目です。


<↓色合わせしていない、塗料の足付かせ層(段差解消目的)なので、自分の素手の感触を頼りに削る>






■研磨作業の注意点の巻
研磨をする上で注意することは、「注水を欠かさないこと」 と、「常に耐水ペーパーの新しい面で研ぐこと」 の2点です。もともと削り過ぎを防ぐため、力を入れて擦(こす)る必要はありません。もしも無意識のうちに力を入れて研ぐようなことになっていたとすれば、それは耐水ペーパーの表面が(ミクロンオーダーで)摩耗している可能性が高いです。ペーパーの研磨面をローテーションするか、新しいペーパーに交換する方が無難です。

<↓周辺との地ならしがだんだん進んでいくのに合わせて、マスキングのエリアも徐々に変えていく>
  

<↓研磨をさらに進めた状態(このへんで#2400を使用)>


<↓一歩引いた状態で撮影>


■色合わせに向けて、の巻
耐水ペーパーの番手を上げながら研磨エリアも広げていき、最終的に 「タッチアップペイントの一次研磨」 作業が終了しました。ここまでの作業は、次に行う予定の 「(経年変化した現状のボディカラーに)色合わせした、タッチアップのペン入れ」 のための、塗装面の段差解消が主目的でした

※換言すると、タッチアップした部分は、膜厚の凹みを解消しただけであって、
  まだ周囲のボディカラーとのマッチング(色合わせ)が取れていません。

この時点での出来映えを、以下の画像で示します。

<↓一次研磨が終了した状態。このあと、色合わせ(周囲とのボカシ)を含めた再塗装&研磨を行う>


ドアパンチ被害痕は、目立たなくなってはいますが、ワタシ的にはまだまだ・・・という感じ です。ここで満足せずに、さらに目立たなくするための措置(=当初からの作業方針と達成手段)に則って、作業を継続します

次の工程は、いよいよ 「色合わせ」 です。経年変化した現状のボディカラーに合わせて、タッチアップペイントの色を調整し、筆入れします。「色合わせ」 とは言っても、プライベーターですので 「色見本」 や 「限度見本」 があるハズもなく、ひたすら自己の目とカンが頼り・・・という状況であります。さらにその後、クリア層も吹く必要があります。

プライベーターは自己の作業にこだわることができますが、こだわりすぎて 「過ぎたるは及ばざるが如し」 とならないよう、作業の引き際の見極めも重要です。

「その3 (最終話)」 に続く予定。
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2015-05-04(Mon.) : 更新
その4・塗装修理の結果&番外編(ドアパンチ被害のDIY修理) をアップロードしました。
2015年05月02日 イイね!

[エクシーガtS] その2・作業方針と下地塗装の巻(ドアパンチ被害のDIY修理)

[エクシーガtS] その2・作業方針と下地塗装の巻(ドアパンチ被害のDIY修理)エクシーガがドアパンチの当て逃げ被害に遭い、塗装の一部が丸剥げという状態に。犯人は逃走してしまったため、やむなくDIYで修理することにしました。一連のブログは、その工程に関する備忘録です。

今回(その2)は、「作業方針と下地塗装の巻」 です。


<関連ブログ>
◎その1 → ドアパンチ・当て逃げ被害に遭う(塗装丸剥げの巻)

(その1)からの続き

■調達材料の確認の巻
スーパーオートバックスで新規に調達したDIY修理用の材料について、改めて確認します。まずはタッチアップペイント(WRブルー・マイカ)から。仕上げにはクリアが必要との注意書きがあります。

<↓Holtsブランド(武蔵ホルト(株))で型番はF-9。顔料のほか、ニトロセルロースを含むアクリル系>
  

次はラッカー薄め液。(株)ソフト99コーポレーションの品名:「タッチアップペンこだわりセット」、型番:B-176 、コードNo.09176 というもので、「99工房」 なる取り扱いブランドのようです。

<↓商品の効果を動画でチェックできるQRコード付きは親切だが・・・その中身は裏面とまったく同じ>
  

パッケージに記載のQRコードを読み取って動画を再生してみたのですが、全32秒間の動画のうち、コーポレートロゴが写っているパートを除くと、実質的な説明動画パートは 約24秒間。何か動画ならでは(=プラスα)の視覚的な説明を期待していたのですが、パッケージ裏面の 「使用方法」 以上の情報は、ほとんど得られませんでした。

辛口で評すると、見るだけムダって感じでした。商品パッケージから動画へと、購入者の関心を誘導する意味は薄い と感じざるを得ません。

<↓ラッカー薄め液のボトル。白地の容器に薄水色の文字は大変読みづらい。なぜ黒文字でない?>
  

薄め液の使用上の注意点を読もうとすると、白容器に薄水色文字なので読みにくいよ・・・。キャップは黒色樹脂なのに、どうして注意喚起の文字が黒色ではなく薄色系としているのだろう。文字まで薄めなくたって良いでしょうに。

<↓(比較用)上側:Holtsの容器の品質表示(黒だけでなく赤文字もある) 下側:ソフト99の注意書き>


私は商品パッケージ評論家ではありませんので、早速作業に入ります。

■DIY修理の作業方針の巻
今回のドアパンチ被害に対する、DIY修理の作業方針は次の通りです。

<基本方針>
 ・錆びが出ないように、剥離した面に塗装被膜を加える。
 ・最終的に、(パッと見で)目立たない程度に修復 する。


<具体的手段>
 (1)衝撃荷重を受けて剥離した塗装と残存塗装部との間には、塗膜に相当する
   段差があるので、タッチアップペンにてその段差を埋める → 第一層の付加。
 (2)埋めた部分を研磨して、周辺部(無事だった塗装部分)と平滑化する。
 (3)色合わせした塗料をタッチアップペンで重ね塗りする → 第二層の付加。
 (4)研磨する(#1200 → #2000 → #2400)
 (5)クリアを吹く
 (6)研磨して周囲とならす。

まずは、外気(水分)と遮断するために貼ったセロハンテープを剥がします。セロハンテープには粘着成分があり、塗装には大敵となるでしょうから、少々荒っぽいですがパーツクリーナの類で脱脂します(>効率良く脱脂するならアセトンが良いと思いますが、在庫無しのため)。ただしパーツクリーナの種類によっては、既存の塗装を痛める可能性があるため要注意です。

<↓保護フィルムの代わりに使ったセロハンテープを剥がし、手持ちのパーツクリーナで脱脂します>
  

脱脂の過程で、不安定に残存していた突起状の塗装が脱落しました。以下はその前後の状態の比較画像です。

<↓脱脂過程で中央右側の残存塗膜の突起が脱落する様子。上側にもクラックがあり剥離しやすいが>
  

ドアパンチ被害による塗装剥離部分の上側・・・にもクラックが入っているため、いずれこちらも時間の経過とともに次第に浮き上がって脱落する恐れがあります。が、脱脂の過程では、力を加えても脱落する気配が見られなかったため、意図的に剥がすことはしないことにしました。

■下地塗装を付加する、の巻
さて、いよいよ ここからがDIY塗装修理の本番です。本体ならば、まず始めに(あとから加える)塗装の足つき性を良くするために、ドアパネルの地金にやすりがけをして、表面性状を荒らす(摩擦係数μを大きくする)ことを考えるでしょう。

しかし今回は、「キズを目立たなくすることが主目的」 「万が一、DIY作業に失敗してしまい、あとから専門業者に作業依頼をすることになった場合 → ヘタに地金に手を入れない方が良いだろう」 との考えから、ドアパネルの地金にやすり掛けを入れることは、あえてしませんでした(その分、十分に脱脂しました)。

<↓最初の下地塗装は厚み(塗膜)を確保するため、タッチアップペイントを原液のままで塗布しました>
  

ドアパンチによって剥離したライン塗装の膜厚は、けっこうな厚みがありますので、タッチアップペイントは第一段階ではそのまま使います。理由は次の通り。
 ・薄めてしまうと、粘性が低下して流れやすくなってしまい、膜厚保持が難しくなる。
 ・第二層を加えるつもりなので、この段階では色合わせをシビアにする必要はない。

しかし、タッチアップペイントを粘度を保った原液のまま塗布しても、施工面であるドアパネルは垂直に立っていますので、重力にしたがって塗装が垂れてきてしまいます・・・。

<↓キャップに付属のハケで重ね塗りすると、最初は順調だが、厚みを増すごとに次第に垂れてしまう>






<↓施工部の拡大画像から、視野を引いて写した画像。このアングルからも、垂れてくるのが分かる>


■ドライヤーを活用、の巻
作業時間がたっぷりあるならば、少しずつ塗布→乾燥→塗布→乾燥、を何度も繰り返すことで 「塗装が下方に垂れる」 ことを避けられるでしょう。しかし、焼き付けブースなどの設備を持たないプライベーターは、あまり時間をかけることもできません(屋外での作業なので、雨天になっても困るため)。

そこで、あくまで間に合わせの応急処置ではありますが、ドライヤーを用いることにしました。

<↓イオン・ドライヤー。どこがどのようにイオンなのか分かりませんが、ひとまず家にあるものを活用>
  

<↓塗布したタッチアップペイントに下から上方向に温風を当てて、垂れ落ちないうちの乾燥を試みる>




勉強不足のため、塗装の硬化を左右する条件(パラメータ)が、温度なのか湿度なのか、あるいは紫外線なのか酸素なのか、あまり分かっていないのですが、少なくとも化学反応系の平衡状態の変化だとすれば温度も効いてくるはずですので、ドライヤー作戦をそのまま続行します。

<↓視野を一歩、引いた状態での画像(ドライヤーで乾燥の促進トライ中)>


<↓最終的には、タッチアップペイント塗布後の液だれは回避できた模様>


衝撃荷重を受けてライン塗装が剥がれてしまった部位に対し、「塗膜に相当する段差を埋める」 という第一工程は、何とか終えることができそうです。本日の作業はここまでとし、夕方から翌朝までの終夜時間は、現状のままでの乾燥・硬化のための時間に費やすことにしました。

ここまでは、言わば 「仕込み」 の段階です。
翌日の作業では、DIYでの力量が問われる場面が多くなりそうです。


「その3」 に続く。
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2015-05-03(Sun.) : 更新
その3・下地塗装の研磨と注意点(ドアパンチ被害のDIY修理) をアップロードしました。
2015年04月30日 イイね!

[エクシーガtS] ドアパンチ・当て逃げ被害に遭う(その1・塗装丸剥げの巻)

[エクシーガtS] ドアパンチ・当て逃げ被害に遭う(その1・塗装丸剥げの巻)先日、家族がエクシーガを使用中に、駐車場でドアパンチの当て逃げ被害に遭いました。ちょうど子供の剣道の練習のため、送迎をしている最中のことで、子供がエクシーガに乗っている目の前で、犯人のクルマはそのまま逃走したとのこと。

家族はすぐに追いかけたそうですが、見失ったとのこと。人のクルマにキズを付けておいて逃げるとは、子供に剣道を習わせる親のすることか!

■冷静に・・・の巻
子供たちの証言には具体性(相手は赤いクルマだったとか、ナンバープレートの数字が3ケタだったとか、エンブレムに丸いリングが横並びで4個付いていたとか)があるものの、全体を通しての事実認識にあいまいさが残ること、そして何よりも現行犯で捕まえることができなかったことが、私には重くのしかかります。

仮に後日、該当すると考えられる車両を突き止めて、持ち主に問いただしても、恐らくは事態の進展は難しいと考えました(その場で逃げるような相手ですから、決定的な証拠でもない限りは困難かと)。

念のため、ドライブレコーダーの画像を確認してみたのですが、リヤドア側方からのドアパンチはカメラの作動角度の範囲外のため、動画として記録されていませんでした。今後は、全方位に対応するドラレコが望まれます。

■被害状況確認の巻
ドアパンチの当て逃げ被害に遭ったことは、子供たちが真っ先に私に知らせてくれました。エクシーガ、レガシィ、ホンダCBR250F とDIYでメンテしたり修理したり、時には誰もしないような改造(>もちろん合法です)をしてきた私の姿を見て育ったのでしょう、子供ながらに心配そうな顔で私に報告してくれたのです。

運転していた家族は、恐らくは(結果として)犯人を取り逃がしてしまったショックなどのためか、すぐには口を開いて私に報告できない状態でした(数日後には教えてくれましたが)。私はあえて黙って被害状況の確認を行いました。

<↓エクシーガtSの全体像から。被害は右側のリヤドアで、部位はドアノブの後方、やや下方>
  

<↓拡大図>


<↓さらに拡大した図>


スリキズどころではなく、完璧に塗装が下地から剥げてしまっています。
どれだけ激しい衝撃荷重を与えたのだ・・・


塗装剥げをよく観察すると、中央付近には さらに縦方向に傷跡が残っていますから、車両の前後方向に相手車のドアパネルがこすったのではなく、開扉一番、ガツンと垂直に近い方向でドアエッジを喰らったものと推測しました。・・・まぁ、ここでアレコレ言っても始まらないですけど。

このまま放置すれば、錆びの被害も発生する恐れが大きいため、まずは傷口を外気から遮断することを考えます。少々荒っぽいですが、応急処置としてセロハンテープでマスキングすることにしました。

<↓応急処置としてセロハンテープでマスキング(フィルム下の粘着成分は、後から脱脂する予定)>
  

■決意の巻
加害相手が捕まらないからといって、自分の保険を適用することはバカらしい。保険を使わずに、ディーラーに自費で修理依頼することは避けたい。ディーラー以外の、街中のクイック板金の類に依頼するか?・・・いや、外注で自費を覚悟するのだったら、割に合わない。

ではどうするか?
やるしかないでしょう。
そう、DIYでの塗装&磨き修理を。

犯人に逃げられたと聞いたときから、(DIYで修復するという)私の考えは、ほぼ固まっていたようなものです。唯一の計算外だったことは、「塗 装 ま で 丸 剥 げ だ っ た」 こと。今から諦めてディーラーに修理依頼を出すとしても、5月連休(GW)中、丸々クルマが使えなくなるのは痛い。代車も急には手配できないでしょう(しかも自費だし)。

まぁ、何とかするしかないか。
と、腹をくくって、翌日スーパーオートバックスに材料を調達しに行くことにします。

■修理用の材料調達の巻
当初はスバルのディーラーに駆け込んで、「このドアパンチ被害を修理するとしたら、総費用はいくらくらいになるか?」 の見積もりを先にお願いしようと思ってしました。しかし、DIYで修理する=ディーラーに修理依頼しない・・・にも関わらず、見積もり だけ 取り寄せるのも 気が引けました

以前、やはりドアパンチ被害に遭ったとき(こちら → 2013年03月23日付けブログ:ドアパンチ被害の板金修理 完了報告 )には修理費用が約9万円だったことから、今回は同等以上の費用が発生するものと思われます。

結局、ディーラーには行かずにスーパーオートバックスに向かいました。ここで、エクシーガtS 専用のボディカラーである 「WRブルー」 のタッチアップペイントが入手できない場合は、ディーラーに行くことにします(純正タッチアップペイントよりも市販のタッチアップペイントの方が安価で済むと思ったため)。DIYで修理する以上、費用も安く抑えたいのです。

<↓WRブルーマイカのタッチアップペイントはすぐに見つかった(インプレッサでは標準色のため)>
  

エクシーガでは希少なWRブルーですが、そもそもインプレッサのボディカラーではWRブルーは標準色のため、タッチアップペイントも労せずして見つけることができました。しかし、メタリックカラーやマイカ系では、上塗りとしてクリア層も別途必要だと強調されています。

<↓クリア(上塗り)も、タッチアップペイント同様20mL入りの容器で税込み626円で販売されていたが>
  

クリア(上塗り)を、タッチアップペイントと同様、フタと一体型で裏側に付属しているであろうハケを使って塗り込むことは・・・非常に困難なような気がします。

<↓他のポップ(商品の宣伝表示板)にも、クリアの有無でツヤに差が出る・・・と強調されています>
  

結局、クリア(上塗り)はペイント方式ではなくスプレー方式のボトルを選びました。スプレー方式の方が作業性に優れるだろう、との読み からです。値段はあまり変わらずに容量がグッと多くなるので、こちらの方が何かとお得ですね。

<↓足りる容量(余らない)と作業性を天秤に掛けて、結局、作業性(スプレー方式)を重視した選択に>


その他、DIY修理をする上で、便利なグッズがないかどうかを確認します。

<↓こちらはパテ、ツヤ出し、薄め液、筆などの類>


<↓簡易的な作業であれば、すでに必要なものをそろえて梱包されたキットが売られています>


<↓最近はコンパウンドの粒径も7μmとか1μmとか、目的に応じて細目を選べるのですね>


修理用品コーナーを一通り見て歩き、いろいろと吟味した結果、今回のDIY修理用に調達した材料は、次の画像の通りです。

<↓左:購入品は、タッチアップペイント・クリア・薄め液&筆のみ  右:割引が効くハガキを用意>
  

ちょうど5月連休前後で使える割引ハガキがあったので、これを使ってDIY修理用の材料を調達しました。なお上記以外の物品やツールなどは、手持ちのものを使う ことにします。

「塗装が剥がれた落ちた状態」 からのDIY修理は、今回がまったくの初めて。果たしてうまくいくのでしょうか・・・いや、気落ちしている家族や子供たちのためにも、「目立たなくなる」 程度までの修理は成功させなければなりません。


「その2」 に続く。
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2015-05-02(Sat.) : 更新
その2・作業方針と下地塗装の巻(ドアパンチ被害のDIY修理) をアップロードしました。

プロフィール

「今日は器械体操の練習後のスキマ時間で、(以前から仕込んでいた)モンキーRのマフラーのサビ取り確認と、耐熱黒スプレー塗装を行いました。CBRもモンキーRも、出来ることを少しずつ、でも確実にメンテを続けています。」
何シテル?   06/08 18:06
調布市のKAZ [読み:ちょうふし_の_かず] と申します。 スバル・レヴォーグ(VNHC型)、スバル・エクシーガ(YA5E型)、ホンダ・CBR250Four...

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