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調布市のKAZのブログ一覧

2005年10月04日 イイね!

癌(ガン)と闘うドライバー

癌(ガン)と闘うドライバー「モータースポーツの素晴らしさ」 を人々に伝えることに命を賭けている男の話。

すでに自動車雑誌「ベストカー増刊号(10/8号)」を読まれた方々もいると思うが、ラリースト・河野さんを特集する記事が組まれていた。河野さんは現在、富士重工業(株)に勤務するエンジニア。入社以来、一貫してモータースポーツと関わりのある部署で仕事を全うしてきたという お方だ。
以下はベストカーの要約になるが、読んで胸を打たれたので、広く皆さんにも紹介する。

<河野さんが富士重工業(株)に入社したキッカケ>
◎学生時代、ラリー仲間の事故を目の当たりにする。当時、ラリー競技のことを
  知らない世間の批判はひどいもので、そのことに驚きと 深い悲しみ を感じた。
◎そこで河野氏は、「ラリーの楽しさ・スポーツ性の高さ」 を 「自動車メーカー」
  から世間に広めたい、と考え、同社の門をたたいた。

ラリーのレッキ中での事故がどんなものであったのか、私には分からない。だが大体は想像がつく。競技規則とスポーツ精神に則って実施されるラリーも、一度事故が起こってしまうと、世間の目は 相当に厳しいもの であったに違いない。どんな状況であれ、事故は決して起きてはならないものだが、事故を過度に恐れるあまり、モータースポーツが本来持っている魅力まで封印してしまうのは 「後退」 になってしまう。

河野さんは逆境の中でも志を高く持つだけにとどまらず、その目標実現に向けて、実際に富士重工業(株)入社を果たしてしまう点に、まず驚かされる。だがベストカー誌によると、氏の熱意はそれだけにとどまらない。「入社後、富士重工業(株)内のモータースポーツ担当部署に ”自分を採ってください” との手紙を出して直訴した」という逸話があるそうである。

その甲斐あって、氏は車両研究実験第一部に配属されてからは、サファリラリー参戦など多忙な毎日を送ったが、決して弱音を吐くことは無かったそうである。そして壊れないラリーカーを仕立てる手法は、量産車へもフィードバックされたという。ところがそんな氏の頭上に暗雲が立ちこめる。

<富士重工業(株)に入社してからの様子>
◎入社後は人一倍精力的にモータースポーツ活動に関わる業務をこなし、
  また自らもドライバーとして活躍。その環境に喜びを感じるまでになった。
◎ところが昨年、体調不調を感じて診察を受けたところ、進行性の癌(ガン)に侵され
  ていることが発覚。余命わずかと宣告され、奈落の底に落とされたように感じる。

◎自暴自棄になりかけた氏を救ったのは、5歳になる愛娘が暗記していた宮沢
  賢治の 「雨ニモ負ケズ」 の詩の一節。「南に死にそうな人があれば、行って
  怖がらなくても良いと言い」 という言葉を聞いた時であった。
◎その後は 「人には避けられない運命がある。癌にかかったことが運命なら、
  それを怖がらなくても良いじゃないか」 と悟り、限られた時間の中で、改めて
  「ラリーの楽しさ・スポーツ性の高さ」 をより多くの人々に知ってもらおうと、
  今年11月開催のラリー・オーストラリアのスタート台を目指して努力している。

もしもベストカー増刊号(10/8号)を持っている人がいたら、「河野知二の挑戦」と題されたページを読み直してほしい。氏のモータースポーツを愛してやまない心、そのすばらしさをメーカーの人間という立場から、広く人々に伝えたいという切なる思いが読み取れるはずだ。

また、まだ一部しか記事がアップされていないが、氏の活動を伝えるサイトも開設されている。
  こちら → http://www.ajsport.net/column/kawano/index.html
私もわずかばかりであるが、祈りを込めて協賛金を送らせていただきました。

普段、我々は 「限られた時間で自分に何ができるか」 を意識することは少ないだろう。もちろん、学生のレポート、会社員の報告書、金型製造業者の納期、ソフトウェア開発者の作動環境テストなど、日常の諸活動においては様々な時間的制約は存在する。だが、その 「限られた時間」 が自分の命だったとしたら・・・。それこそ1秒たりともムダにできないのではないか。このブログで紹介した河野さんは、ほんの一例。癌と闘う人たち・・・いや、癌に限らず、自分の命と闘っている人々は、他にもたくさんいるハズだ。

人はいつか死ぬ。長く生きる人もいれば短く生きる人もいるだろう。だが寿命の長短が問題なのではなく、自分が生きている間に何ができるか、何を残せるか、何を伝えられるか・・・が重要なのだと思う。それには 「夢(目標)を持つこと」 と 「夢(目標)に向かって努力すること」 が効いてくる。目標がないと、人は怠惰になりがちだからだ。

私もいつどこで死ぬか分からないが、現在、幸いにも 「子供の頃から抱いている夢」 を果たせそうな職種に就いている。あまり大それたことは言えないが、それでも小さなステップを何歩かは歩んで来られたかな?と思う。これからも、自分なりに、いや自分しかできないことを、一歩ずつ着実に歩んでいきたい。たとえそれが、業務上のことであれ、ネット(WEBサイト管理)上のことであれ、日常の細々としたことであれ。

最後は何だかカッコつけたような文章になってしまったが、このブログや、(上記で紹介した)河野さんを伝えるサイト から、皆さんも何かを感じ取っていただければ・・・と思っている。
Posted at 2005/10/06 07:42:01 | コメント(1) | トラックバック(0) | 【スバル関係】 | クルマ

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何シテル?   06/13 18:56
調布市のKAZ [読み:ちょうふし_の_かず] と申します。 スバル・レヴォーグ(VNHC型)、スバル・エクシーガ(YA5E型)、ホンダ・CBR250Four...

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