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2006年01月15日 イイね!

[無線ICタグで子供の位置を運転手に警告] は安全?

[無線ICタグで子供の位置を運転手に警告] は安全?子供を交通事故から守るシステムについて考える、という話。

近年、交通事故で死亡する人の数は減ってきているようだが、事故そのものの発生数は、まだまだ多いと言わざるを得ない。特に幼い子供の交通事故防止策は、重要な課題のひとつとなっているように思われる。

そんな子供の交通事故防止策の新たな試みとして、無線ICタグを利用した位置情報表示システムの実験が開始されている。「子ども存在情報ドライバー通知システム」 というもので、日産自動車がNTTデータなど4社と共同で有効性を検証しているものだ。

以下、まずはその概要を2005年12月16日付けの日刊自動車新聞から要約してみる。

「子ども存在情報ドライバー通知システム」
◎子供に無線ICタグを持たせ、その存在をクルマの運転手に音声で知らせ、安全運転
  の注意を促すシステム。将来的にはカーナビのシステム開発にも役立てる予定。

◎見通しの悪い住宅街など、交差点での出会い頭の事故を低減させるのが目的。
  参加企業は、ICタグによる位置情報サービス技術を手がけるトレンディ、ケーブル
  TVのイッツ・コミュニケーションズ、警備会社の東急セキュリティ (とNTTデータ)。

◎すでに2005年12月から横浜市(青葉区)で有用性の実験を開始し、エリア内に住む
  児童200人と運転者100人に無線ICタグを配布。ICタグ情報は地域内の20ヶ所の
  受信アンテナからネット経由でサーバに送信。クルマに備えられた受信端末では、
  児童が接近すると 「子どもがいます、注意してください」 などと音声が流れる。

記事を読むと、「いまどこサービス」 などのクルマ版のような感じだ(システムは全然異なるが、使用目的としては、の意)。あるいは衝突しない 「車・車間通信」 の 児童対車版 のようなものか。GPS機能内蔵の携帯電話を子どもに持たせる場合、親は自分の携帯端末を介して子供がどの場所にいるのかを確かめることができるが、その対象は当然のことながら限られたものになっている。ところがこの 「子ども存在情報ドライバー通知システム」 なるものは、自分の子供に限らず、他人の子供 (つまり不特定多数) であっても自車に接近 (あるいは自車が子供に接近) しつつあるときには、音声で警告を発するシステムである点が異なる。現在はボイスワーニングのみにとどめているようであるが、技術的にはナビ画面に位置表示させることも難しくはないだろう。

実は正直に言うと、私はこの記事を読んで、「すばらしい」 とか 「画期的だ」 などと思うより前に、「かえって悪用される恐れはないのか?」 とか 「過ぎたるは及ばざるが如し」 とか 「本末転倒?」 などという言葉が思い浮かんでしまった。

「悪用」 については、例えばクルマが悪人に 盗難されたとき のことだ。今日では、まことに心が痛むことだがクルマを使った児童誘拐殺人事件が勃発している。年末年始の事件も記憶に新しい。悪意を持った者(誘拐犯)がこのシステムを搭載したクルマを悪用した場合、容易に 「子供が近づいているゾ」 という情報を手にしてしまうことになる。新しいシステムなりサービスなりを開発する場合、最初からマイナス面を恐れて開発すべきではないと思うが、何が起こるか分からない世の中だ。万が一の事態に備えた バックアップシステム(広義のキルスイッチ) も考慮しておくことは重要だと考える。果たして日産自動車やNTTデータは、そういった恐れまでを想定してシステムの開発を行っているのかどうか、私には疑問に思えたのだ。

「過ぎたるは~」 については、このようなシステムを開発することで、人間側の負荷やミスを軽減させる効果が得られることに意義を見出せると思うが、機械に頼る前に、先にやらなければならないこと (充実させなければならないこと) があるのではないか?という疑問がぬぐえないのだ。例えば 「子供への(事故に対する)教育」 はどうか?あるいは、ドライバーに対する安全教育だっていい。こうした 「人間への対策」 がまず第一に重要なのではないか? それとも、すでにもう安全教育をやりつくして、これ以上の改善効果が見込めないレベルまで政策・思索を尽くしてしまったのか? あるいは人的要素以外にも、たとえば見通しの悪い交差点は見通しが良くなるように区画整理することだって不可能ではないハズだ(多少時間がかかるだろうけど、無線ICタグシステムを実用化させるよりは早く実施可能かもしれない)。

物事には、すべて 「メリット」 と 「デメリット」 があると私は思っている。事故低減への取り組みは大きく評価されても良い。いや、評価されるべきだろう。だが、デバイスに頼りすぎると人間は退化する。単純にメリットのみに浮かれることなく、最悪の事態まで思慮し尽くした開発を望みたい (報道からはそうした姿勢が伝わってこない) というのが、記事を読んでの素直な感想である。

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「CBR250Fourが高スロットル開度にて#4が失火気味。要求電圧が高くなるときに3気筒になってしまう模様。低中回転速度でth開度が低いときは失火は発生しない。原因の切り分けのため、#1と#4の点火プラグを入れ替えて様子見します。」
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調布市のKAZ [読み:ちょうふし_の_かず] と申します。 スバル・レヴォーグ(VNHC型)、スバル・エクシーガ(YA5E型)、ホンダ・CBR250Four...

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