30年前から現役の愛車・ホンダCBR250Four(昭和61年式、MC14型)のメンテナンスブログです。
劣化した前後タイヤ(BSバトラックスBT-45)と異音の出始めたドライブチェーンを新品に交換しました。今回のブログは、ダンロップ・ARROWMAX GT601 の装着インプレッションと、他店(2りんかん)での買い物についての備忘録(最終話)です。
◎「その1」 は こちら →
現状把握の巻
◎「その2」 は こちら →
銘柄選定の巻
◎「その3」 は こちら →
予約&小物部品購入の巻
<今回のブログの要旨 : ザックリ言うと・・・>
・ダンロップGT601は、BSバトラックスBT-45と較べて軽快なハンドリング。
・レーンチェンジが軽くできる反面、逆に理想の一本のライン取りが難しいと感じる。
・その他、ナップスではなく「ドライバースタンド2りんかん」での買い物を紹介。
■予約ではなく飛び込みで作業依頼
10/9(日)に取り寄せ予約を行い、ケータイ電話にタイヤ入庫の連絡が入ったのが10/13(木)。予想していた1週間よりも短納期でダンロップタイヤが入荷しました。そこで10/14(金)、あらかじめ作業予約を入れておくため、仕事が終わったあとに閉店前の店舗に直接出向きました。
受付カウンターで 「取り寄せ注文していたタイヤの入荷連絡をいただいたこと」「作業内容は、前後タイヤの交換とドライブチェーンであること」「作業当日の朝にバイクを入庫させ、必要に応じて夜に引き取るつもりであること」「土日で予約が空いているタイミングで入庫させたいこと」、をスタッフに告げました。
すると、意外な答えが返ってきました。
「お客様、今月10月中の作業予約は、すでにいっぱいで埋まっています。」
「この先、最短でも来月11月中旬以降となります・・・。」
何と、タイヤが入庫しているのに、作業予約は1ヶ月先まで埋まっている、とのこと。
そこで、打診内容を次のように変えました。
「予約ではなく、朝の開店直後に飛び込みで来店した場合は、作業可能でしょうか?」
「はい、朝にバイクをお持ちいただいた場合は、当日中には作業完了できる見込みです。」
つまり、出先での故障や急なトラブルによる ”飛び込み客” も想定して、「あえて事前の予約枠は抑え気味にする」 代わりに 「当日に受付する作業枠を別途、確保 している」 とのことでした。少なくとも、午前中に持ち込めば閉店(20時または21時)前までには作業は完了する(翌日への持ち越しはない)そうです。
そのため、わざわざ来店しましたが、結果的に 「作業希望日の朝に、飛び込みで来店し受付する」 ことに方針変更しました。
■BSバトラックスBT-45からダンロップGT601へ
以下、タイヤ交換前の画像と、交換後の画像を載せます。
<↓交換前の全景。タイヤの刻印を確認すると、3109。つまり2009年の第31週の製造。キャ~~ッ!>
<↓フロントは100/80R17 52H(純正指定サイズ)。ミゾの中に劣化によるヒビ割れがあり、危険な状態 (^^;)>
<↓リヤは130/70R17 62H(純正指定サイズ)。ミゾが残っているがブロックが硬化し、オゾン劣化状態 (^^;)>
・・・自分で言うのもナンですが、「だから早めに交換したかったのですよ!」
<↓交換後(ダンロップGT601)の全景。BS(バトラックスBT-45)と同様、タイヤ装着時は回転方向指定あり>
<↓フロント>
<↓リヤ>
ふぅ~。
これで、とりあえず一安心ですね。
(※皮むき&エア管理のため、最初の100km程度は様子見が必要。)
■ベアリングの交換
実は作業依頼の際、私から作業スタッフに対する申し送り事項として、
「旧車ですので、ボルトが固くて緩みにくかったり、予想以上に作業時間を
要することも考えられますが、急ぎませんので、じっくりお願いします。」
「作業を進める過程で、部品の継続利用など判断に迷う状況が生じた
場合は、その場で当方宛てにご連絡をお願いします。」
と伝えていました。すると、バイクを預けている間、予想に反して(いや、予想通り?)私のケータイ宛てに電話がかかってきました。
「お客様、フロントホイールシャフトのベアリング交換も、お勧めします。」
「ご連絡ありがとうございます。実はリヤのベアリングは前回交換済み
でしたので、今回はご指摘通り、フロントのベアリングも交換お願いします。」
ちなみにベアリングですから、旧品を打ち抜いたあとに新品はプレス機での圧入作業が必要です。
<↓フロントシャフトには異なる2種類のサイズが適用されている。画像は、取り外しした純正装着ベアリング>
上の画像に示す通り、純正のライン装着ベアリングは半密閉タイプ。つまり、片側しかシールされておらず、インナーとアウターの間からグリスが漏れ出る恐れがある・・・というのが、作業店(ナップス)の説明でした。
リヤホイールシャフトのベアリング交換(前回のタイヤ交換)の際には、「ガタが出ている」 という理由で交換を勧められましたが、今回のフロントは「片側シールドタイプだから」 という理由で、両サイドがシール構造タイプ(互換寸法の現行タイプ)への交換を勧められました。
でも、良~く考えてみると、「そもそもホンダは片側シールタイプでも耐久性あり、と判断して純正採用した」 のだろうから、事実上は両側シールタイプでなくても実害無いのでは? とも思えます。実際に打ち抜いたベアリングを見ても、上に示す画像の通り、グリスは流失していないようです。・・・が、まぁ、新車から30年間も耐用したのだから、無事であっても予防安全のために今回の機会で交換するのが適、だと考えています。
<↓ベアリング(大)はKOYO製、ベアリング(小)はNTN製。代替品の売価は税抜き700円および880円でした>
ふぅ~。
これで、ベアリングも一安心(これから先、向こう数十年間は持つ?)ですね。
(※シールタイプではあるが、封入グリスが耐熱グレードかどうかは現時点で不明。)
■ドライブチェーンの交換
タイヤ交換と同時依頼したのは、ドライブチェーンの交換作業です。こちらについても、作業前後での画像を載せます。
<↓(左):交換前 (右):交換後 ※今回は都合により、スプロケットの交換は未実施(次回の整備課題)>
<↓(参考):ドライブチェーンの、シルバータイプとゴールドタイプの外観上の違い>
■タイヤ&ドライブチェーン交換後のインプレッション
朝10:30頃の受付時点で、「作業開始までの待ち時間が約80分」、「実作業が2~3時間」 とのことで、「車完(車両完成)はおおよそ午後2~3時頃になるかな?」 と予想していたのですが、実際には午後1時過ぎには車完の連絡が着信しました。
恐らく、早めの完成を伝えておいて実作業が遅れてしまうと顧客トラブルに発展する恐れがあるため、「見込み時間を遅めにアナウンスしておき、実作業完了を早めに案内」 する方針なのでしょう。
車両を引き取って、念のため作業状況についてのヒアリング(店舗側からの作業状況の伝達)をさせていただき、帰路に就きます。CBR250Fourにまたがり、エンジンを始動、自分なりの始業点検をしてから店舗を出て、最初の交差点(中通りから街道へ)までの約10m!を走ります。
走ってみた第一印象は
「ヒラヒラ感 がハンパない」
というものでした。
とにかく、右へ左への切り返しが素早く、レーンチェンジの際には挙動開始と収束が早いのです。BSのバトラックスBT-45のときは、タイヤセンターでの直進性に優れ、コーナリングの際には多少のライン取りがズレても そのままの安定姿勢でコーナーを抜けていくイメージであるのに対し、このダンロップARROWMAX GT601は(新品タイヤで摩耗していないことを考慮しても)、実にヒラヒラと車両のライン取りを変えることが可能(軽い!)です。
コーナーに入ってからのライン取りの選択自由度が高い反面、「この1本! というような ”理想のライン” をそのままトレースし続ける」 ことは、逆に難しいように感じました。恐らく、タイヤのプロフィール(断面形状の曲率半径Rの特性)が、そのまま走行性に表れているのだと思います。
街中をチョイ乗りしただけで上記の印象を感じましたので、峠に行ったときには、乗り手の操作(の良し悪し)が走行ラインに如実に現れるような気がします。単なる 「慣れ」 の問題かもしれませんが。
次に、(エンジンを止めて)車両を手押しする際に、車体が軽くなった印象がありました。これについては、タイヤというよりもドライブチェーンの交換により、ホイール回転時のフリクションが低減されたからだと思います。交換前には、チェーンが一周する間で周期的な摺動音(どちらかというと、うねるような異音)がありましたので。
ふぅ~。
これで、とりあえず実用燃費も多少向上するかも、です。
(※短期ではなく、季節変動も考慮した中長期的な観察が必要。)
■番外編:ライダーズスタンド・2りんかん にて
実はナップスにバイクを預けて作業待ちしている間、家族とともに 「2りんかん」 にも訪れました。以下は、そこで目についたものや買ったものです。
<↓店舗に在庫・展示しているタイヤの種類は多い。ナップスには無かったダンロップTT900GPも在庫あり!>
<↓タイヤメーカーのラインナップの中ではスポーツ指向。ただし、個人的にはグルーブの急な角度変化を敬遠>
<↓サーキットユースに主眼が置かれたようなタイヤも、店内在庫を持って展示されており、びっくり>
<↓ウエアも店内在庫数は多め。elf の各種ジャケットも、実際に手に取り現物確認することが可能>
<↓こちらは取り扱いブーツ(レディス用)の例。個人的には、ベンチレーション機能があってビックリ>
<↓特売コーナーでツーリングネット(60cm×60cm、青色)を購入。他にサイズや色違いもありました>
<↓「2りんかん(でも、ドライバースタンド)」 の自社ブランド品だったのですね。私の用途にはちょうど良いサイズ>
こうして 「2りんかん」 で買い物をしている最中に、「ナップス」 から作業完了の電話連絡をいただき、そのままバイクを引き取りに行った次第です。
ホンダのCBR250シリーズは、タイ・ホンダが製造する
単気筒(!) モデルのMC41型が2011年から国内販売されています。そして今年2016年末のインドネシアでの発売以降に、新型のCBR250RR(
2気筒。1990年発売の同名のMC22型とはまったく異なるモデル)の国内リリースが予定されています。
(※ちなみに私のバイクはMC14型。型番の
数字の小ささから古さが分かります。)
現代は低フリクション高効率の単気筒~2気筒までのインジェクション車が250ccの主流です。クォーターマルチ(250ccの4気筒)のラインナップが消滅し、前後して(TZRやNSRのような)2ストモデルも消滅。今後は、4気筒の250ccはまず現れないでしょう。クルマも燃費指向のダウンサイジングエンジンを搭載する時代です。
4連キャブ・DOHC16バルブで45PSの250ccバイク。私のCBR250Fourは、今となっては
示準化石 のようなバイクですが、可能な限りメンテナンスをして、味わい深く乗り続けていきたいと思います。
(このシリーズ・これにて終了)
毎回の長文をお読みいただいた方々にお礼申し上げます。