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調布市のKAZのブログ一覧

2020年07月31日 イイね!

[エクシーガtS] 後編・O-リングの装填(→エアバルブキャップfor SUBARUへ)

[エクシーガtS] 後編・O-リングの装填(→エアバルブキャップfor SUBARUへ)アルミホイール用のエアバルブキャップ(社外品)を購入しましたが、「そのままでは長すぎて使えない(内蔵のパッキンが役目を果たさない)」と判断。

そこで「O-リングを装填して使えるように改善する」までの考察過程を記した備忘録ブログの後編です。


◎前編は → こちら


■前編のおさらい
ブログの前編 の狙いは、「現状を数値で把握する」ことでした。換言すると「判断根拠を明確にする」ということです。

<↓ブログ前編の内容は、この2枚の画像に集約される>
 

上記画像の右側は、デジタルノギスで各部の寸法を計測した際の「現場の手書きメモ」ですので、以下、これを(あとから振り返りをした際にも)分かりやすい形に描き直しておきます。

■イラストに描き直す
前述の手書きメモを、Windows(R) に標準添付の MS-Paint.exe を使ってサクッとイラスト化します。まずは STI ホイールの純正エアバルブキャップと、今回購入した社外品の青バルブキャップとの外寸の比較結果からです。

(1)STI キャップと 青バルブキャップの外寸比較


次に、それぞれのキャップの内側にはパッキンが内蔵されていますので、バルブの口元からパッキンまでの内部長さを比較した結果が以下です。外寸の差がそのまま内寸の差とピタリ一致していますので、バルブ筐体の「底部とパッキン」の合計肉厚は両者で同じだったということも分かります。

(2)STI キャップと 青バルブキャップの内寸比較


今度はアルミホイール側の寸法計測結果です。STI ホイールのエアバルブの「ねじ長さ」、および純正バルブキャップを締めたときの「残存ねじ長さ(余裕代)」をイラスト化します。

(3)エアバルブのねじ長さと、純正キャップを締めたときの残存ねじ長さ


上記(1)~(3)により、STI ホイールに純正エアバルブキャップを使用したとき(標準組み合わせ)の「相対位置関係」が明らかとなり、以下のように表されます。

(4)STI ホイールに純正キャップを使用したときの相対位置関係


上記(4)のイラストにより、純正キャップを使用したときの「パッキンの圧縮代は0.3mm」であることが分かります。この数値(★)が、後の判断指標になります。

・バルブとキャップの噛み合い長さ:10.5[mm]-3.5[mm]=7.0[mm]
・パッキンの圧縮代: 7.0[mm]-6.7[mm]=0.3[mm] ・・・(★)


■イラストに描き直す(社外キャップ編)
次は社外品の Qingtech エアバルブキャップ for SUBARU(アルマイトブルー) についても同様にイラストに描き直します。青キャップの内寸(キャップ口元~パッキンまでの距離)は11.8mmでしたから、次のようになります。

(5)エアバルブのねじ長さと青バルブキャップ内寸との比較


上記(5)により、社外品の青キャップはバルブの奥(不完全ねじ部)まで最大限に締め込んだとしても、それでもなお、バルブ先端からパッキンまでにはスキマが生じてしまうことが明らかとなりました。

これではパッキンは役立たずですよね。また、キャップが緩まないようにバルブの不完全ねじ部までキツく締め込むと、今度はねじ部にダメージを与えてしまう恐れさえ生じてしまうと考えます。こうした一連の流れから「そのままでは使えない」と判断していたわけです。

それでは次に、入手したO-リングをこのキャップに1個だけ装填する場合を考えてみます。O-リングは規格モノですから、内径×外形×径 は 5mm×8mm×φ1.5mm です。


(6)青キャップにO-リングを1個装填した場合の相対位置関係


上記画像(6)により、O-リングをシングル装填した場合の「合算パッキンの圧縮代」は0.2mmとなることが分かります。これは前述の純正での圧縮代(★)に未達です。

・O-リング1個装填時の青バルブ内寸:11.8[mm]-1.5[mm]=10.3[mm]
・「青キャップ付属パッキン&O-リング」組み合わせ時の圧縮代
  10.5[mm]-10.3[mm]=0.2[mm] < 0.3[mm](=前述の(★))
  → O-リングのシングル装填では、現状の圧縮代に未達でNGと判断

この「0.2mm」という圧縮代は、O-リング単独ではなく「青キャップ付属パッキン&O-リング」の「組み合わせ」で0.2mmですから、実質的には「両者を潰し切る前に、先にねじが底付きするリスクが残る」と言えそうです。

そこで、多少トリッキーになってしまいますが O-リングをダブル装填した方が、トータルでのリスクを下げることができそうです(パッキン全体での圧縮代を取った上で、バルブ側の残存ねじ長さ(余裕代)も確保)。

(付属パッキン+O-リング1個の場合のリスク)  (付属パッキン+O-リング2個の場合のリスク)
・圧縮代が0.2mmしか取れずに、ねじが底付き > O-リングが重なることによる変形


(7)参考:青キャップにO-リングを2個装填した場合の相対位置関係


■O-リングを倒さずにキャップに装填
デジタルノギスを活用して各部の寸法を数値で把握することによって、単なる「カン」ではない「根拠」を以て、リスク回避判断に役立てられると思います。以下、実際に青キャップにO-リングを装填するときの注意点について記しておきます。

<↓入手したO-リング(自宅配送←台湾←中国)を青キャップ(社外品)に装填する>
 

<↓そのまま挿入しようとすると、雌ねじとの寸法差や接触抵抗などにより倒れてしまう>


すぐ上の画像に示すような状態になることを避けるため、O-リングを軸に垂直に装填する必要があります。・・・と言っても、手持ちのモノで簡単に対応可能です。

<↓手持ちの内六角ボルト(頭部の外径が青キャップの内径に近い)で押せば、垂直に装填が可能>


O-リングを装填する際には、インストール剤として水分(オイルは避ける)を塗布しても良いでしょう。水分なら蒸発してしまうので後に残りません。

■あとがき(毒吐き)
こうして、自分なりにネガを取り除いたり、諸々のリスクを低減させるなどの措置を加える工程を経て、初めて社外品をクルマに装着できると思うのです。たかがエアキャップと言えども、考えれば考えたなりの「根拠」や「必然性」が浮かんできます。

<↓モノの出来映え自体は素晴らしいが、自車に適用するためにはもう一ひねりが必要でした>
 

一般にアフターパーツは「良いこと」しか書かれておらず、それを装着することによる「デメリット」や「跳ね返り」は、なかなか表に出てくることがないと感じています。そういった点も含めて、自己責任で…ってコトになるのでしょうね。

# 例外として、過去にハイオク指定のインプレッサ22Bでは
# 給油口に「レギュラーガソリンを給油するとエンジンが
# 壊れます。」とデメリットが明記された事例もあります。

さらにちょっとだけ毒を吐くと、いわゆる「オカルトグッズ」の類(たぐ)いは「改善効果が無い代わりに特にデメリットも無い」ものが多いように感じられ、「デメリットが無いことを逆手にとって→モータースポーツ車に適用→(それの効果とは別の次元で)○位入賞→ハクを付けて宣伝効果に利用→スポンサーなのでチームは反論せず→有り難がって購入する一定の客層が存在→商売になる」のループの繰り返しのような気がします。

・・・ただし!
「信じる者は救われる」の考えはまったく否定しませんので、仮に(傍目には)オカルトグッズに感じられるものであったとしても、「本人が満足してハッピーならそれで良し!」とも言えると思っています。

最後は何だか軽い毒吐きと化してしまいましたが、可能なら
 ・定性的だけではなく定量的にも考える
 ・判断根拠を明確に
 ・事実と推定は切り分けする
 ・自分の失敗公開は他人への参考情報に役立ててもらえる
といったことを、従来同様に心がけながら、サイトをムリなく自己ペースで「楽しみながら(←ココ重要)」更新していこうと思っています。今後ともよろしくお願いいたします。
Posted at 2020/07/31 14:53:54 | コメント(0) | トラックバック(0) | 毒吐き・主張 | クルマ

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「CBR250Fourが高スロットル開度にて#4が失火気味。要求電圧が高くなるときに3気筒になってしまう模様。低中回転速度でth開度が低いときは失火は発生しない。原因の切り分けのため、#1と#4の点火プラグを入れ替えて様子見します。」
何シテル?   06/13 18:56
調布市のKAZ [読み:ちょうふし_の_かず] と申します。 スバル・レヴォーグ(VNHC型)、スバル・エクシーガ(YA5E型)、ホンダ・CBR250Four...

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