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2021年06月20日 イイね!

[BPレガシィ] サンルーフの故障を再びDIYで修理する・後編

[BPレガシィ] サンルーフの故障を再びDIYで修理する・後編作動不良となったBPレガシィ(2006年式GT spec B)のサンルーフをDIYで修理した様子を、備忘録代わりに残すシリーズブログの後編(最終話)です。

◎症状:「フロント(チルト)+リヤ(スライド)」の2段構成のうち、前者が「開かず/閉じず」となる症状。
◎前編は → こちら(状況と原因の確認)
◎中編は → こちら(間違った対処法の例)


■急がば回れ
サンルーフのチルトアップ/ダウンのスイッチ操作に応じて、本来はレールの所定の位置に収まるはずの樹脂ピンが外れていること、その樹脂ピンがレールに対して斜めに傾いていることを確認しました。

<↓サンルーフのレールと、フロントガラスのチルトアップ/ダウンのリンクアームの構成部分>


<↓樹脂ピンが斜行するとともに所定の位置から外れてしまっている(のでチルトアップ/ダウンしない)>


実は、樹脂ピンが上記の凹み(キャッチャ)に位置するときは、2段構成のサンルーフのうちフロントのガラスルーフが「完全チルトアップした状態」になったとき(だけ)です。チルトアップやダウンの「途中」の段階では、樹脂ピンはガイドレールの中を回転しながらスライドする構造となっています。

<↓ガラスルーフがチルトアップ/ダウンするときは、樹脂ローラーピンはこのガイドレールの中を沿う>


そのため「中編」で挙げたような拘束手法を採るのは間違い、ということになります(斜行だけでなく、樹脂ピンの前後方向のスライドまで規制してしまうため)。

ここで、樹脂ピンの下にある樹脂ガイド?についても、調べてみます。


<↓樹脂ピンの下方にも、スプリングが付いた樹脂部品が存在しています>


<↓そのままでは抜き取れず、本体を90°回転させると初めて爪が干渉せずに抜き取り可能な状態になる>


<↓樹脂ガイド(仮称)の様子。前述の樹脂ピンを下から保持する機能を意図している模様>


もしもこの樹脂ガイド(仮称。正式名称不明)が無ければ、樹脂ピンが(チルトアップした際に)収まるべき位置から下方に、必要以上に下がりきってしまう(レールから脱落する)ようで、チルトアップ/ダウンの際には重要な役割を果たしていると言えるでしょう(正しい向きに装填しないとダメなことも確認済み)。

■実績のある方法で対処
結論から書くと、今回(3回目)の修理方法は、前回(2回目)の修理方法を踏襲しました。樹脂ピンを、外径が摩耗した分だけアルミテープで太らせる…とした方法です。

今回は、樹脂ピンに斜行グセが付いてしまっている分、アルミテープで覆う幅をより幅広にアレンジすることで、樹脂ピンがさらに「ガイドレールから落ちにくく」なるようにするとともに、アルミテープ自体も中実構造化して「強度を持たせる」ことにします。

以下、画像で工程を説明します。


<↓樹脂ローラーピンの幅よりも、意図的に幅広にアルミテープをカットして巻き付けていきます>


<↓樹脂ローラーピンにアルミテープを巻き付けていくところ>


アルミテープを幅広にして樹脂ローラーピンに巻き付けていくと、樹脂ローラーピンがある部分は中実になりますが、ピンが無い部分は空洞状の中空となるため、その円筒形が潰れたりするなど外力に対して変形しやすくなってしまいます。

<↓そのため、六角レンチで中空部分を円筒状に成型して(形を整えて)いきます>


<↓巻き付けたアルミテープのオーバーハング部分を、六角レンチを用いて内側から円筒状に形を整える>


前回(DIY修理の2回目)では、ここまでの手当で終わっていましたが、今回はアルミロールに より一層の強度を持たせる(耐久寿命を持たせる)ため、中実構造に仕上げます。

<↓中実構造とするため、さらに芯となる部材を造る>


<↓芯となる部材(アルミロール)>


<↓先ほどの樹脂ピンに巻き付けたアルミテープの内径に、装填していく>


<↓芯のアルミロールを装填して、オーバーハング部分も中実構造にした様子>


<↓これでピンの先端部分のアルミにも、強度を持たせることに>


ただし、このままではオーバーハング量が多すぎなので、樹脂ピンの斜行量(ガイドレールに対するオフセット量)に合わせて不要な部分をカットします。

<↓樹脂ピンの斜行量(ガイドレールに対するオフセット量)に合わせて不要なオーバーハング部分をカット>


その後、アルミテープで処置した樹脂ピンを、所定の位置(ガイドレールの中)に入れて作動テストを実施。結果、サンルーフの動き方として特に問題は生じなかったため、これにて一応の修理は完了としました。

<↓チルトアップ/ダウン、Open←→Close を何度か繰り返して不都合が出ないかどうかを確認します>


<↓サンルーフの作動状況は良好、追加アルミピンの外れも生じておらず、一応の修理完了>


# 終わってみれば、トリッキーな修理ではなく
# 現状に合わせた(=基本に忠実な)修理が効果的だった、
# という事例でした。

■この際、他の破損箇所も対処
さてサンルーフの室内側に目をやると、別件で左バンクのシェード連動ロッド(仮称)が破断していることに気がついていました。画像でロケーションを示すと、次のようになります。

<↓左バンクのレール付近に、ロッドアンテナのような棒状部品があることに気がつく(外側から)>


<↓車内側から>


<↓正常な状態と、折損したときの状態>


ここは大きな荷重[N] がかかる部位ではないと考え、アルミテープで処置することにしました。

<↓破断したロッド(棒状部材)にアルミテープを巻いて応急処置>


<↓アルミテープは相手部材の形状に合わせて圧着する>


<↓応急処置とは言いながら、特に不便がなければこのままの状態で…もあり得るか>


以上、最後(このブログ:後編)は「駆け足気味」での作業風景の紹介となってしまいましたが、無事にDIYでの修理を完了させることができました。

もしもこの先、同じ原因での故障が避けられないような状況になってしまった場合は、フロント側のガラスルーフを固定しているナットを蝶ねじに替えれば、手動式の「デタッチャブル・サンルーフ」にすることができる…というバックアップ案も考えています。

これは、T-バールーフ車でルーフを手動で収納するのと同様の発想になります。今後、サンルーフに多少のマイナートラブルが生じたとしても、可能な限りDIYで修理して延命させたり、あるいは発想の転換を施すことによって新しいオープンエア(というほど大げさなものではありませんが)を楽しんでいきたいと思います。

プロフィール

「CBR250Fourが高スロットル開度にて#4が失火気味。要求電圧が高くなるときに3気筒になってしまう模様。低中回転速度でth開度が低いときは失火は発生しない。原因の切り分けのため、#1と#4の点火プラグを入れ替えて様子見します。」
何シテル?   06/13 18:56
調布市のKAZ [読み:ちょうふし_の_かず] と申します。 スバル・レヴォーグ(VNHC型)、スバル・エクシーガ(YA5E型)、ホンダ・CBR250Four...

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