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2025年10月29日 イイね!

[国立天文台] 三鷹キャンパス公開イベント 「星と宇宙の日2025」 に参加(後編)

[国立天文台] 三鷹キャンパス公開イベント 「星と宇宙の日2025」 に参加(後編)2025年10月25日(土)、国立天文台・三鷹キャンパスで開催された特別公開イベント 「三鷹・星と宇宙の日2025」 に家族で参加してきました。

普段は非公開の設備も見学することができました。今回は、その様子を お伝えするブログの後編です。

◎前編は→ こちら


■重力波アンテナTAMA300
午前中にワークショップで CD分光器の製作とスペクトル体験を行ったあと、重力波実験棟へと向かいました。ここでは、「TAMA300」 と呼ばれる 「重力波をとらえる干渉計」 が設置してあります。

<↓「重力波」 の説明パネル。直接とらえることに成功したのは 2015年9月とのことで、ごく最近の成果>


<↓ブラックホールが連星を成し、さらに合体して新しいブラックホールになったことが分かった、とのこと>


<↓「重力波の干渉計(TAMA300)」 の概要。光を半分通して半分反射するのがビームスリッター>


「重力波」 は、アインシュタインによって一般相対性理論の中で予言されていたようですが、一般的に 「重力波」 とか 「重力子」 といった概念(近いものを含む)による武器(兵器)が出てくるアニメとしては、「トップをねらえ!」「宇宙戦艦ヤマト」「魔法少女まどか☆マギカ」…などがあるようです。

それでは実際に、「TAMA300」 の一部の見学に移ります。


<↓レーザーの発生装置や光の検出器などの構成装置は地下にあるため、階段で地下に降ります>


<↓物々しい感じ。左右に伸びる細長い筒が、前述の「腕」に相当する部分(→ 詳細は次の画像へ)>


<↓この腕(円筒)の内部は真空(!)に保たれており、その内部にレーザー光が走っているとのこと>


レーザー光を用いて、2つの腕の長さの 「差の変化」 を測定しています。重力波が届くと、2つの腕の長さが変化するので干渉(※)が起こり、その結果、光の明るさが変化します(※光も波としての性質を持つことから、干渉が起こり得る)。

逆の言い方をすると、明るさが変化した(干渉が起こった)ことを検知できれば、重力波をとらえたことになる…ようです。


<↓驚くべきは、円筒の長さ。長さが300m(!)もあるため、装置の名称が「TAMA300」…だそうです>


<↓(参考)ちなみに「KAGRA(大型低温重力波望遠鏡、かぐら)」 では、腕の長さが3km(!)とのこと>


KAGRA は 「一辺(トンネルの長さ)が3kmにも及ぶレーザー干渉計」 だったとは(驚)。7億光年も離れた中性子星の合体で生じる重力波も、とらえることができるようです(「スーパーカミオカンデ(ニュートリノ検出器)」 も、このあたりにあるとのこと)。

# とてつもなくスゲーことは分かったが
# あまり実感がないなぁ…(>失礼!)。


■開発棟にて
TAMA300 を見学したあとは、開発棟に立ち寄りしました。
ここでは、各部門(設計・実験・予算管理・統括など)が一つのチームを組んで、それぞれの強みを発揮しながら各プロジェクトの成果を出していく…という組織的な開発体制についての説明を受けました。


<↓天文用分光器開発チームのデモ。センサーをターゲットに当てることで、波長(バンド)の強弱を検知>


ここでは、来場者がセンサーの先端を白色標準器やカラーチャート(色見本用紙)に当てると、リアルタイムで目の前のモニター画面(横軸:波長、縦軸:強度)にスペクトル解析結果が表示される…という例を体験できました。

思うに、この分光装置を 「もしも」 自動車産業、例えば板金塗装(BP)部門で応用するとすれば、同じ白色塗料であっても、「ピュアホワイト」「スーパーホワイト」「パールホワイト」「セラミックホワイト」…の違いをスペクトル(波長と強度)の違いで表現することができそう。

あるいはさらに進んで、スペアナで色調のリバースエンジニアリングが出来たりしないか?と思いました。勝手な想像ですけどね。


<↓すぐとなりでは、「熱構造設計チーム」による宇宙空間で展開する装置(試作品)の展示もありました>


ロケットに搭載する装置については、「発射の際の振動に耐えること」「宇宙空間という極低温でも機能すること」「宇宙線による劣化に耐えること」…といった、様々な要件を満たすことが求められます。

例えば、ある装置が異種金属で構成されていた場合(土台とホルダーなど)、熱膨張差による歪みが原因でセンサーからの信号の正確度が変わってしまう。そのため、信頼度を高めるための形状などを工夫している…といった具体的なお話を、装置の設計者ご本人さまから直接、伺うことができました。

いろいろお礼を述べて、次の見学コース(順路)へと進みます。


<↓ワイヤカット(放電加工)装置の例: MITSUBISHI製。ワイヤはφ0.05~φ0.30までが揃う>



ワイヤーカットも放電加工機の一種で、細いワイヤー(電極)に電流を流すことによって、ターゲット(金属)との間に生じる放電現象(熱で溶ける)で切断する加工法のこと。以下は私と説明員さんとの会話。

私: 「加工液は何でしょうか?」
説: 「水ですよ。」
私: 「ただの水なのでしょうか?」
説: 「おっと。水は水でも、実は純水を使っています。」
私: 「なるほど(一般の放電加工機で使われる灯油ではないのだな)。」


<↓順路の奥の方には、上記よりもさらに新型のワイヤーカット装置(PRG運転が可能)がありました>



最後には、ワークを固定したステージが3D的な複雑な動きをする加工機(※撮影禁止でした)を見て終了。次の公開施設へと移動しました。

■敷地内の歴史を感じさせる設備
国立天文台(三鷹市)の広い敷地内を歩いていると、建造がかなり古い時代の建物や、今では現役を退いた歴史的な装置などを見ることができます。

<↓こちらは子午儀資料館。重要文化財に指定された、貴重な子午儀も見ることができます>



<↓天文台歴史館>



■太陽塔望遠鏡と第一赤道儀室
通路の脇に建つ古い建物に目をやりながら、次に見学したのは太陽塔望遠鏡、通称:アインシュタイン塔 です。塔の入口に行くと、係員さんから 「最初に屋上(一番上)まで階段で上ってください」 との案内があり、それに従いました。

<↓「アインシュタイン塔」 は、建物そのものが鏡筒の役割を果たしているとのこと>




屋上(望遠鏡が設置してある部屋)にたどり着くと、説明員さんが 「もしも晴れていれば、ドームの壁を開いて、太陽光を直接取り入れるデモが出来たのですが…」 と、この日の雨天を残念そうに話していました。塔の階段を下りて、今度は第一赤道儀室に向かいます。

<↓第一赤道儀室。ここには、太陽観測用の20cm屈折赤道儀があります>


この建屋(屈折赤道儀)は、何と1921年(!)に建設されて以来、約60年に渡って太陽の黒点のスケッチが行われていたとのこと。文化庁による国登録有形文化財に指定されています。ここでも、説明員さんが 「晴れていたら、天井のドームを開けられるのですが…」 と恐縮そうにお話ししていました。ドームは、手動操作で開閉するそうです。

「ドーム」かぁ…。
「ドーム」 と聞くと、恐らくプロ野球の 東京ドーム や 京セラドーム大阪 などのドーム球場を思い浮かべる方々も多くいらっしゃると思います。が、言葉の響きからは、私が思い浮かべるものと言えば…。


<↓和製スーパーカーの 童夢ZERO R-L>


童夢ZERO R-L の実車を私は見たことがありませんが、八重洲出版のドライバー誌(当時、月2回発行の自動車雑誌)で童夢の特集が組まれていたので、知識として印象深く記憶していた次第です。

# 前編の 「アンドロメダ」 に対する 「アンドロー梅田」 と同様、
# 「ドーム」 に対して 「童夢ZERO R-L」 が思い起こされます。

以上、前編と後編の2編に渡って 国立天文台・三鷹キャンパスの公開イベント 「星と宇宙の日2025」 について記しました。今までブログを開設して以来、クルマやバイクに関係しないネタを取り上げたことは、ほとんどありませんが、今回の内容が 皆さんの何らかの記憶に残れば幸いです。

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