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調布市のKAZのブログ一覧

2012年11月29日 イイね!

[BPレガシィ] DIYでデントリペア、影を利用せよ!の巻(修理報告vol.10)

[BPレガシィ] DIYでデントリペア、影を利用せよ!の巻(修理報告vol.10)いたずら被害(塗装キズ&ドア凹み)をDIYで修理した際の備忘録。
今回は「その(10)・DIYでデントリペア、影を利用せよ!の巻」です。

<過去ログ : その(7)以降はデントリペア編です>
  ◎その(7) はこちら → DIYでデントリペア、まずは現状把握・前編
  ◎その(8) はこちら → DIYでデントリペア、現状把握&分析・後編
  ◎その(9) はこちら → デントリペア用の工具を自作するの巻

<過去ログ : その(1)~(6)は、ボディの塗装キズ修復編です>
  ◎その(1)~(6)の総括は → シリコンカーバイト研磨 仕上げ編
  (↑アルミナ研磨とSiC研磨の併用で、塗装キズを消すまでの報告)

無いものは作ろう」 の考えに基づき、DIY作業のデントリペア用 ハンドツールを自作 (実際はホームセンターで売っているピンポールを加工して流用)するまでの紹介が、前回までのブログでした。今回からは、実際に私がBP型レガシィ(GT spec B)のドア凹み(いたずら被害)を修復する様子を、順を追って説明します。

私なりにつかんだ コツの備忘録 も兼ねているため、記事を複数回に分けて書かせていただきます。
(※そうしないと、分量が多くて まとめ切れないため。・・・それでも長文にて失礼します。)
まずは右後ドアの凹み被害の再確認から。
それぞれの凹みの範囲は、意外に大きめであることが分かる。
(アルミナ研磨で塗装キズがキレイに消えた分、余計に凹みが目立ってしまっている。)

<↓いたずら被害でリアドアに喰らった凹みは、前後に2ヶ所ある(クリックで800×600に拡大)>


<↓前後それぞれの凹みの詳細。これらをDIYで修復するのが目的(ともにクリックで800×600に拡大)>
  

次に、凹み部分を取り囲むようにマーキングテープを貼り付けて、作業する際の位置決めの目安とする。そして実際のデントリペア作業に取りかかろうと、内装を剥がしたリヤドアの内側から自作したDIYデントリペア用ハンドツールを挿入して様子見する。裏側のどこを押せば、表側のどこが変形して(この場合は凹みが戻って)くれるのか?を、試行錯誤しながら確かめる作業が必要だ。が、すぐに気がついたことがある。

<↓様子見の最中、何かに気がついたKAZさん>


上の作業風景画像から分かる通り、作業中はドアパネルの正面から凹みを垂直方向に観察 できない。せいぜい、ドアの上から外板パネルを斜めに見下ろす程度の 限られた視野 しか得られない。ごく当たり前のことであるが、今までは正面から観察できたからこそ、凹みの正確な位置や状態をとらえることができたのであって、今回は直接の目視が可能とは言え、限られた視野や視認角度の中で正確なリペア位置を把握する必要がある

そのためには、ズバリ、影(映り込み)を利用すれば良い ことに すぐ気がついた。
今回、車両を南向きに駐車して作業していたので、フロントドアの影はリヤドアに反映される。
リヤドアに映ったフロントドアの影が、凹みに差し掛かったときだけ、その 稜線が歪(ゆが)む のだ。

<↓フロントドア上端の影(ベルトラインの稜線)がリヤドアに写っている(ともにクリックで512×384に拡大)>
  

<↓車両の上から、作業者目線での視界(クリックで512×384に拡大)>


ここで、凹み被害に遭ったリヤドア(デントリペア対象ドア)の開度を固定したまま、フロントドアを少しずつ開けてみよう。フロントドアの開口角度が増えるにしたがって、リヤドアに映るフロントドア上端(ベルトライン:ウィンドウ下端)の影の位置が上下に移動(スライド)する。
  ・フロントドアを少ししか開けないと、リヤドアの凹み部分に影が達しない。
  ・フロントドアを大きく開けると、リヤドアの凹み部分は影で覆われる。

<↓左:凹みに達しないとき影は直線状に映る  右:凹みをまたぐと影が歪む(ともにクリックで800×600に拡大)>
  

<↓影が凹みを通り過ぎると、稜線は再び直線状に(クリックで800×600に拡大)>


右上の画像例、つまり、フロントドアの影(ベルトラインの稜線)が歪んで映っている状態をキープさせながら、デントリペアツールでリヤドアの内側から外側に向かってドアパネルを押し出せば良いのだ。
  ・少しだけドアパネルを押し出すと、影の歪みも少しだけ解消して、稜線が少しだけ直線状に近づく。
  ・ドアパネルを外側に適正量、押し出すと、影が歪まずに稜線は直線状に映る。
  ・ドアパネルをデントツールで押し出しし過ぎると、外側に凸となって稜線が再び歪み始める(矯正し過ぎ)。

デントツールに加える力加減が適正ならば、凹みも適正に矯正されるので、リヤドアに映る影も歪まない。つまり、リヤドアに映った 影の変化具合 を見て、デントリペアツールに加える 力加減をコントロールすれば良い のだ! 目視観察しながら押し出し量を調整できれば、「内側から凹みに力を加え過ぎて、かえってドアパネルが車両外側に出っ張ってしまう」 失敗も防げることになる。

これで、DIYによる自力デントリペア作業のコツ(の一つ)がつかめた。あとは、弾性域と塑性域(※) に注意すればよい。これから一気に(いや、慎重に)いくぞ~!! 素人DIYパワー を見せてやるぅ~。
(※弾性域:金属に力を加えて変形させても、加えた力を解放すれば元に戻る領域。この場合の変形は 「たわみ」。
 塑性域:金属に加えた力を解放しても、元の状態に戻らない領域。この場合は塑性変形(スプリングバックを除く)。


「修理報告vol.11」 素人DIYでもここまで出来る!の巻 に続く。
2012年11月27日 イイね!

[BPレガシィ] デントリペア用の工具を自作するの巻(修理報告・その9)

[BPレガシィ] デントリペア用の工具を自作するの巻(修理報告・その9) いたずら被害(塗装キズ&ドア凹み)をDIYで修理した際の備忘録。
今回は「その(9)・デントリペア用の工具を物色→自作するの巻」です。

<過去ログ : その(7)以降はデントリペア編です>
  ◎その(7) はこちら → DIYでデントリペア、まずは現状把握・前編
  ◎その(8) はこちら → DIYでデントリペア、現状把握&分析・後編

<過去ログ : その(1)~(6)は、ボディの塗装キズ修復編です>
  ◎その(1)~(6)の総括は → シリコンカーバイト研磨 仕上げ編
  (↑アルミナ研磨とSiC研磨の併用で、塗装キズを消すまでの報告)

前回のブログで、BPレガシィが受けたドア凹み被害をDIYでデントリペアする際に、必要になると思われる工具の形状をイメージしてみた(下画像参照)。イラストでは、工具の先端をボール状に描いているが、プロが実際に使っているツールの先端形状はどうなっているのだろうか?

<↓ドアガラスとの干渉を避けるため、こんな形状案に>


ネットで画像検索しても、柄(グリップ)周辺の画像はゴロゴロ出てくるが、なぜか先端部を写した画像はあまり出てこない。たぶん、彫刻刀にいろいろな種類があるように、デントリペアの場合も先端が尖り気味のツールもあれば平坦になっているツールもあるのだろう。あるいは半球状のツールもあるかもしれない。恐らくプロの方々は、そのへんの形状を含めて、ノウハウに直結する 「企業秘密」 としているのだろう。先端形状もワンオフ品が多いように思われる。

<↓ツールを画像検索しても、単に 「このようなものもあります」 状態 (ともにクリックで512×384に拡大)>
  

そこでデントリペア用ツールの代用になりそうな工具の候補を、ホームセンターで探ってみる。

<↓左:アルミ丸棒・・・強度的に不足か 右:鉄系平板・・・無加工では使えず(ともにクリックで512×308に拡大)>
  

<↓左:全ネジも候補に挙がらず  右:バール。壊すんじゃなくて修理用で?(ともにクリックで512×308に拡大)>
  

<↓左:ふた開け工具  中:ピンポール  右:先端が球状の工具の例 (ともにクリックで231×384に拡大)>


デントリペアツールに近いものとしては、左上画像の 「ふた開け工具」 が近そうだが、先端が「レ」形状となっており、そのままでは使えない。右上画像の 「打音診断棒」 は先端が球状となっているが、ボディがロッドアンテナ式なので、とうてい流用できない。いろいろ考え、結局、画像上中央の 「ピンポール」 をデントリペア用工具の候補として検討してみることにした。

<↓3種類ある長さのうち、とりあえず50cm品を買ってみる>


購入価格は税込み530円也。
先っぽは、円錐を基本として先端がやや丸まった形状をしている(ので、今回は削り加工は入れずにそのまま使う)。

<↓購入直後の状態。ストレート形状では使えないので、イメージイラストに近づけるよう曲げを加える必要あり>
  

<↓万力の代わりに、排水溝(グレーチング)に引っかけ曲げ加工したり、メガネレンチで曲げて形状を整えてみた>
  

最後は少々 ワイルドな手法を採ったが、こうしてDIYデントリペア用のハンドツールをホームセンターで物色→曲げ加工して自作した。理想は高く持ったつもりだったが、現実は様々な制約があるので、まぁこんなものか(苦笑)。
果たしてDIYでデントリペアができるのでしょうか。

<↓DIYデントリペア用に準備したハンドツール(クリックで拡大)>



その(10)以降は、KAZさん、いよいよDIYでのデントリペア作業に挑戦します。
DIYでデントリペア、影を利用せよ!の巻(修理報告vol.10) に続く。
2012年11月26日 イイね!

[BPレガシィ] DIYでデントリペア、現状把握&分析・後編(修理報告・その8)

[BPレガシィ] DIYでデントリペア、現状把握&分析・後編(修理報告・その8)いたずら被害(塗装キズ&ドア凹み)をDIYで修理トライするシリーズ。
今回は 「その(8)・DIYでデントリペア、現状把握&分析 後編」 です。

<過去ログ : その(7)以降はデントリペア編です>
  ◎その(7) はこちら → DIYでデントリペア、まずは現状把握・前編

<過去ログ : その(1)~(6)は、ボディの塗装キズ修復編です>
  ◎その(1)~(6)の総括は → シリコンカーバイト研磨 仕上げ編
  (↑アルミナ研磨とSiC研磨の併用で、塗装キズを消すまでの報告)


ここでいま一度、いたずら被害に遭ったドアの凹み位置を確認してみよう。凹みは後ドアに2ヶ所ある。
上下方向では2ヶ所ともほぼ中央部に、前後方向では前部と中央にそれぞれ位置している。
DIYでの修理にトライする場合、凹みの裏側に直接アクセスできるかどうか?で難易度が大きく変わってくる。
たとえドアの内装を全部剥がし取っても、もしも凹みの真裏に補強ビームが走っていれば、プロでも難儀する。

<↓右後ドアの凹み被害。塗装キズは「アルミナ研磨+SiC研磨」でDIYでも修復できたが、果たして凹みは・・・>
  

まず、2ヶ所のうちフロント寄りの凹みに裏側からアクセス可能かどうかを調べる。
ドア側のウェザーストリップの上端が取り外せるので、クリップを2ヶ所、取り外して中を覗いてみると。

<↓DIY作業する際に障害となりうる部位は、なるべく取り外ししておいた方が効率アップとリスク低減が図れる>
  

<↓LEDライトでドア内部を照らすと、凹みの裏側には補強ビームが走っておらず、直接アクセスが可能と判明>
  

幸い(※あくまで不幸中の幸い)にも、ドア前部の凹みの真裏へは、特に障害物もなく直接ツールがアクセスできそうなことがわかった(右上画像の赤丸部)。・・・まぁ、この時点ではデントリペア用のツールなんて持ち合わせていませんが・・・。次に、ドア後ろ側の凹みについても、凹みの裏側に直接アクセス可能かどうかを確認してみます。

<↓ガラスに干渉しない、凹みに近い穴から様子見> <↓ドライバー先端の右上が凹み裏側(クリックで拡大)>
  

先ほどはドアガラスを下端まで下げても、凹みの裏側に直接アクセスできる作業穴があったが、今回はドアガラスを下げると、まんま凹みの裏側がガラスで覆われてしまう。そのため、ドアガラスは閉(上端まで移動)した状態で、作業穴として利用できそうな場所から、お試しでドライバーを挿入してみたのが、左上画像です。

ドライバーの先端がどこに顔を出したのか、その位置を目視確認するため、LEDライトでドアの内部を照らしてみると。おおぉ!凹みの裏側の非常に近い部分に迫っていることが確認できた。しかも! 右上の画像をクリックしていただくと分かるのですが(800×600に拡大)、赤丸で囲んだ部位に、画像に向かって右上から左下方向に 起伏が通っている(LEDライトで影の筋になっている)ことが確認できます! 赤丸周辺は平坦であるのに、赤丸で囲った部分のみ 筋状の起伏 があり、これこそが、ドア表側の 凹みに相当する部分 (凹みの真裏)であると確信しました。

このように、ドア凹みの裏側(裏側から見れば凸状)を直接、目視確認できたことは、思わぬ収穫でした。しかしながら、単にドア内側の穴からストレートな工具を突っ込んだだけでは、凹みに近寄れても、直接アクセスするには至らない ことも同時に分かりました。

<↓試しに、先端がクランク状になっている工具を入れてみる>


その後、「先端が持ち上がったような カーブを描く工具」 があれば、ドアガラス(上端まで巻き上げても、ドア内側に潜っている部分がある)にギリギリ干渉せず、かつ凹みの裏側に直接アクセスできると考え、そのような 工具を具体的にイメージ してみます。

<↓DIYに必要と思われる工具をイメージ(クリックで拡大)>


繰り返しになりますが、「修理方法を自分の頭の中でしっかりとイメージできるかどうか?」 がDIYできるかどうかの分かれ目になります。特に私のような素人がデントリペアのDIYに挑戦する場合、まずは 「妥当な工具を得られるかどうか」 が重要です。良い作業をするためには、良い工具が必要 です。

  ・第一ステップとして、ドアの凹み被害の現状を確認         → 済み。
  ・第二ステップとして、DIY作業に必要と思われる工具をイメージ  → 済み。

次は第三ステップとして、上記のような工具を 「実・際・に・調・達・で・き・る・か・ど・う・か?」 の判断が、DIY作業に移行できるかどうか? を決定づけることになります。


その(9)・デントリペア用の工具を自作するの巻 に続く。
2012年11月24日 イイね!

[BPレガシィ] DIYでデントリペア、まずは現状把握・前編(修理報告・その7)

[BPレガシィ] DIYでデントリペア、まずは現状把握・前編(修理報告・その7)BP型レガシィが、いたずらによる塗装キズの被害を受けた。
その被害状況の確認から→DIY修理状況を報告するシリーズ。
今回は 「その(7)・DIYでデントリペア、まずは現状把握 前編」 です。

<過去ログ : その(1)~(6)は、ボディの塗装キズ修復編です>
 ◎その(1) はこちら → キズの被害範囲はボディ右側全体の巻
 ◎その(2) はこちら → 修理見積もりは21万円の巻
 ◎その(3) はこちら → アルミナ研磨で塗装キズをDIY修復 編
 ◎その(4) はこちら → アルミナ研磨の修復効果と限界 編
 ◎その(5) はこちら → シリコンカーバイト研磨の準備 編
 ◎その(6) はこちら → シリコンカーバイト研磨 仕上げ編

いたずら被害に遭ったBP5Dレガシィ(GT spec B)ですが、まず結論から先に書きますと、ドアの凹みについても DIYでデントリペアに挑戦 してみることにしました。

過去ログの(1)~(6)で紹介(※上記リンク参照)したように、クギ?のような鋭利な先端で引っかかれた塗装キズについては、アルミナ研磨とSiC研磨の併用作業を根気よく行うことことで、ほぼ消し去ることに成功しました。とすると、次はボディの凹み被害についても自力で何とかできないか? を検討するのは自然な流れ。

そこでまずは、ドアの凹みが 「DIYで手出しできる範囲のものか」 「素直にあきらめた方が良いレベルのものか」 を判断することにしました。そのために 「現状を把握する」 ことから始めます。具体的には、凹み部分の裏側にアクセス可能か、その方法は、道具(工具)として何が必要か、リスクは何か、を確かめます。つまり 「修理方法を自分の頭の中でしっかりとイメージできるかどうか?」 が、DIYできるかどうかの分かれ目になります。

<↓室内ドアノブの背面が巧妙な隠しパネルである>  <↓ドアグリップを外さないと隠しネジが現れない>
  

<↓内装はドアパネルの周囲にクリップ止めされる>  <↓マッキントッシュ仕様(クリックで800×600に拡大)>
  

BG型レガシィの頃(年改区分B型、'96年~)は、見た目で 「ここに隠しネジがありますよ」 と分かる状態だったのですが、さすがにBH型を経てBP型に進化したレガシィ(先代だけれども)では、パッと見ただけでは隠しネジが分からないように工夫(質感アップ)されていました。とは言っても基本構造はいっしょなので、上記画像の手順でリヤドアの内装材を剥がします(詳細は先人のWEBサイトで多く紹介されているので、ここでは割愛します)。

<↓マッキントッシュ仕様は、ドア内装にメーカー純正のデッドニング処置が施されている。簡易的だけれども>
  

<↓「お、ちょうど良さげなサービスホールがあるッ」 と不用意に指を突っ込むと、抜けなくなるゾ 要注意ーッ!>
  

<↓荒木飛呂彦先生 「バオー来訪者」 第二巻より、腕が抜けないシーンの抜粋(クリックで1482×383に拡大)>



その(8)・DIYでデントリペア、現状把握&分析 後編」 に続く。
2012年11月22日 イイね!

[BPレガシィ] シリコンカーバイト研磨 仕上げ編(いたずら被害報告・その6)

 [BPレガシィ] シリコンカーバイト研磨 仕上げ編(いたずら被害報告・その6)BP型レガシィが、いたずらによる塗装キズの被害を受けた。
その被害状況の確認から→DIY修理状況を報告するシリーズ。
今回は 「その(6)・シリコンカーバイト研磨 仕上げ編」 です。

 ◎その(1) はこちら → キズの被害範囲はボディ右側全体の巻
 ◎その(2) はこちら → 修理見積もりは21万円の巻
 ◎その(3) はこちら → アルミナ研磨で塗装キズをDIY修復 編
 ◎その(4) はこちら → アルミナ研磨の修復効果と限界 編
 ◎その(5) はこちら → シリコンカーバイト研磨の準備 編


シリコンカーバイト研磨(SiC、#2400)は、リヤドアから開始しました。
(※ SiCって何? という方は → こちら(wikipedia)。ちなみに、滑石を1、ダイヤモンドを15とする
   修正モース硬度では、SiCは13の序列硬度=非常に硬い・・・となります。)

<↓左 : SiC研磨前の状態  右 : SiC研磨も最初はキズに垂直方向に(ともにクリックで800×600に拡大)>
  

右上の画像で、曇って見える部分がSiC研磨を施した部分になります。このまま続けると、キズは見かけ上、次第に消えていきますが、塗装被膜もどんどん削れてしまうことになってしまいます。そこで前工程で使用した、アルミナ拡散水を塗布しながらSiC研磨を行うことにします。アルミナは光学顕微鏡の鏡面加工にも用いられるものですから、SiC研磨で深めのキズをならしてアルミナ研磨で表面性状を整える、という感じでしょうか。

<↓左:アルミナ水(Al2O3)も加えてSiC研磨  右:作業後の映り込み状態(ともにクリックで800×600に拡大)>
  

一連の作業はすべて手加工で行っています。研磨ツールがあれば楽なのでしょうけど、指先の方が塗装の表面性状を感じ取って微妙な力加減を調整しやすいと思います。
(途中でしんどくなって電動ツールが欲しくなったのはナイショ。)

<↓リヤドアのキズ消しに成功したあとは、フロントドアの深めのキズもSiC研磨。緑テープは簡易マーキング>
  

その後、フロントフェンダーに残ったキズ跡にも 「SiC研磨+アルミナ研磨」 のハイブリッド研磨を実施。
いずれも 「削り過ぎ」 などの失敗やトラブルもなく、期待通りのキズ消し効果 を得ることができました。

<↓DIY研磨で仕上げたレガシィの塗装表面。いたずら被害のキズ跡も解消(ともにクリックで800×600に拡大)>
  

   + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + +

今回いたずら被害に遭ったレガシィについて、
  (A).もしもディーラーで板金修理依頼していれば、費用の見積もり額は約21万円。
キズが残ってしまう恐れがあることを覚悟で、
  (B).「磨き」 による簡易修理依頼にとどめたとしても、費用見積もりは5万円弱。

車両保険を適用し、免責金額5万円を負担しつつ上記(A)の解決手法を選んだり、あるいは自腹を切りつつ(B)の解決手段を選ぶのが ”一般的” なのでしょうけど、私はどちらでもない 「DIYでの修復」 を選びました。結果は上記の通り、素人によるDIY作業であっても 「SiC研磨+アルミナ研磨」 手法により、塗装表面から 「いたずら被害のキズ跡」 を消し去ることに成功しました。この後は、念押し作業(研磨により減った膜厚層の加算分)として、塗膜保護用のコーティング(ポリマー加工の類)を行えば、修復作業としては恐らく万全ではないでしょうか。

他人から見れば 「免責の5万円をケチった」 と思われるかもしれません。それは否定しませんが、代わりに 「SiC研磨+アルミナ研磨」 というハイブリッド研磨手法を、自分の中の貴重な経験として手に入れることができたように思います。何事も 事前調査とトライ(自己経験)は重要 ですよね。当方の一連のブログが、読者の方々の何らかの参考になれば幸いです。

ただ・・・DIYで ここまで塗装キズをキレイに修復できてしまうと、ボディに残る 「凹み(デント)被害(→ その(1) 参照)」 も何とかしたいところです。とは言え、デントの修復は技術が要るので難しい。デント被害については、どうすれば良いか、少々考えてみることにします。


このあとも(続く)か?
(はたまた これにて一応の完結か?)

   ↓
2012-11-24 追記
DIYでデントリペア、まずは現状把握・前編(修理報告・その7) に続く。

プロフィール

「今日は器械体操の練習後のスキマ時間で、(以前から仕込んでいた)モンキーRのマフラーのサビ取り確認と、耐熱黒スプレー塗装を行いました。CBRもモンキーRも、出来ることを少しずつ、でも確実にメンテを続けています。」
何シテル?   06/08 18:06
調布市のKAZ [読み:ちょうふし_の_かず] と申します。 スバル・レヴォーグ(VNHC型)、スバル・エクシーガ(YA5E型)、ホンダ・CBR250Four...

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