今日ご紹介する1台は、昨日の福岡店の作業から、メルセデスベンツのCクラスワゴンです。
専用パネルのナビオーディオ付きのお車に、ベーシックパッケージの取付と、前後のドアのベーシック防振の、トリプルパッケージの作業を行いました。
まずはドアの内張を外すと、全体がインナーパネルで覆われていて、ドアスピーカーは中音域を鳴らすスコーカーのために内張側に付いていて、スピーカーホールがありません。
インナーパネルを指ではじくとポコポコ鳴る部分があるので、そこに防振メタルを貼って鳴きを抑えていきます。
リアドアも同じ様に防振メタルを貼っていって、プラスチックの嫌な鳴きを抑えるので、高級なメルセデスベンツの高級感が更に増します。
この防振メタルは表に出ているのは銅ですが、共振点の違う金属を多重構造にしているので、かなり複雑な構造になっています。
その構造は過去にテレビでも放送された事があるという優れ物です。
スピーカーの作業ではドアの内張側に付いているスコーカーはフロントのみ交換して、年式やグレードによってパッケージにJBLのGX302への交換が含まれています。
GX302は2WAYのコアキシャルタイプですが、ツイーターへ行く配線をカットして、スコーカーのみとして使用しています。
ツイーターはダッシュに取り付けたピュアディオブランドのATX-25を使用して2WAYセパレート構成としています。
グローブボックス下にはアルミを敷いてノイズ対策をした上にMDF板を敷いて、その上にピュアコンの7ピース構成の物を取り付けました。
7ピースと奇数になっているのは、ピュアコンの上の奥にウーファーが隠れていて、その上限周波数を制御するコイルを後付けしているので、それで奇数個になっているのでした。
また純正のドアスピーカーには100μFのコンデンサが付いていて、これでスコーカーに低音が入らない様にしてありますが、この部分の動作はピュアコンのLCTで行って、ドアを閉めた状態で自由に値を変えて、ウーファーを含めて3WAY構成で最も生音・生声に近くなる様に値を変えていきます。
この年式のCクラスはスコーカー位置が高く、ツイーターの高さとあまり差が無いので、中音と高音の繋ぎ目かなり濃くなり、セッティングには苦労しました。
ブラックボックスやコイルを交換して音の繋ぎをあれこれと変えて、最終的にはコイルを今までに無かった値を新たに巻いて、それで完成させました。
これまでベンツは何度も取付を行っていますが、年次変更でアンプの特性が変わっている事があって、見た目は同じベンツでも特性が違うという事はよくあり、これまでワンオフ的な対応でセッティングしていました。
最後の最後にイコライザーと表示される低音・中音・高音のトーンを調整して、音を整えて作業を終了しました。
この3トーンが普通は左が低音で右が高音なのが、右が低音で左が高音になっているので、思わず低音を下げたつもりが高音が下がって、高音を下げたつもりが低音が下がったりと、長年のクセで手が勝手に動いてしまいました。
細かな音の改善と前後のドア4枚の防振で、他のベンツCクラスよりはちょっと違う、特別な1台に仕上がりました。
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Posted at
2025/03/28 10:25:31