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ピュアディオいがわのブログ一覧

2024年11月21日 イイね!

続・お客様の質問にお答えして 第20話


日々の店頭でお客様から頂いた質問を集めてお届けしている、続・お客様の質問にお答えしては、遂に第20話となりました。

今回はまずこれまでに取り上げた事がなかった質問で、ある日店頭でお客様と話していた時に、「社長は他の業界の人に比べたら、電子パーツに関する知識が多いですよね。」と聞かれた時に、「自分は19歳から20歳までの1年間電子パーツを使う会社で働いていたから、普通の人が知らない業界内の知識があるんですよ。」と答えたら、「その話は初めて聞いたし、他の人もこの話は聞きたい人は多いんじゃないですか?」と言われたので、ここで紹介させて頂きます。


自分は工業高校を卒業した後に美祢市の石灰石加工会社で半年働いて、その後宇部市に出てたまたま電子パーツを販売している会社が求人をしているというので早速応募して、そこで働くのに十分な国家資格を持っていたので、即採用されました。

ただここまではスムーズだったのですが、この会社はいくつかのセクションがあって、家電部門にオーディオ部門に照明部門に小型のラジオやラジカセを扱う部門に配達設置を行う部門と、電子パーツを扱う部門で6つのセクションに分かれていて、それが同じ辺りに集まっていて、当時は宇部のミニ秋葉原と言われていた会社で、自分はパーツ部に所属していましたが、何かと配達設置に駆り出されていて、半分ぐらいは配達設置の仕事をしていて、そのスケジュールがかなりタイトだったので、パーツ部にいたという経験よりも配達設置をしていたという方が記憶に強く残っています。

それでも時間にして半年ぐらいは電子パーツの仕事をしていて、パーツメーカーからこのパーツはこういう扱いをしないといけないとか、これとこれはこういう風に使う用途が違うとか、これとこれを合わせてこれの代用で使うなどの業界内での情報をかなり得ました。


それ以前に自分は小学5年生から電子関係の工作を始めて、本を買って読んで、必要なパーツは数か月に一度美祢市から宇部市まで親に車で連れて行ってもらって、必要最低限の物を買って帰っていました。

しかしそこは小学生ですから、電子パーツをあぶりハンダをしてダメにしてしまい、次に宇部に行くまでは工作が進まないという、子供としては辛い時期がありました。

今なら余分なパーツを用意していてとなるところが、1個しか買ってない訳ですから、それは電子パーツは宝物で、途中からは扱いにとても気を使う様になって、それは60歳を過ぎた今も変わっていません。

そんな宝物を売っている電子パーツ屋さんがたまたま求人していて、毎日電子パーツの中で働けると思っていたのが、やはりそこは新人の使いっ走りだったので、頭の中は配達設置をしたという記憶がしめていて、よく考えたら小学生時代にそこに買い物に行き、19歳から20歳の1年間の半分をそのパーツ屋の中で過ごして、特に自分は棚卸の時の要員だったので、在庫の隅から隅までこれはどういう用途で使う物というのを頭の中に叩き込みました。


そんな訳で最近オリジナルの製品を作るに当たって、これはどこの材料メーカーでこれはここなどの知識が生きて来て、それについてお客様と話していたら、若い時にこんな事をしていたなと思いだして、お客様からはダチョウ倶楽部のギャグではりませんが、「それ聞いてないよ?」という事になっています。

その会社ではカーオーディオはホームオーディオ部門に展示してありましたが、取付する人がいなくて、近くの電装店に取付に出したらお客さんから「自分が言っていたのと取付位置が違う!」などのクレームが多く、やりたくないという方向に行っていたので、その面倒な取付技術を磨いて会社がやらない部門なのでと、カーオーディオに関する仕事を自営で始めたという経緯があります。


もう一つ最近お客様から質問が多いのが、「よくブログで無線の実験の事を書かれていますが、確かに無線を再開された2020年ぐらいからサウンドピュディオの音質は良くなっていますが、具体的にどの部分がどういう風に音を良くしているのですか?」という質問を複数の方から頂いているのでお答えします。


まずサウンドピュアディオでは2020年よりも前に発売していたチューンドデジタルプロセッサーのDEQ300ですが(写真は本体でなくタブレットの操作画面)、2022年ぐらいからオーディオでは使われていない無線業界ならではの材質を挿入する事によって高音質化を図りました。

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実はこのパーツは市販されてない材質で、かなり無線機用としてはオーバークオリティーで、無線機から抜いて他のパーツに替えてみると、受信音はほぼ変わらず、送信音もよく聞かないと分からない程度の差で、しかしチューニングしたデジタルプロセッサーに使うとかなりの差が出て、でも入手にはかなり苦労して、今のところ欲しいと要望されるお客様にはほぼ行き渡っている状態です。


もう一つ最近のヒット作では、土曜日の移動実験で長時間送信・受信を繰り返すと通話品質が落ちるので、金属の量ね合わせてこの様な工夫をしています。

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これがそのままコントロールコンバーターのシャーシーの共振止めに使用されていて、いつもオーディオの事ばかり考えていると見過ごす所を、遊びの中からオーディオ業界に無い材質や無い組み合わせで新しい物を作っています。

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そのそもコントロールコンバーターの金属ケース自体が土曜日の夜の実験の時の本体とアクセサリーを一つにまとめるために買った物で、分解して置いていたら、「これってこのぐらいのパーツを入れたらハイローコンバーターをはるかに凌ぐ物が出来るのでは?」というところから始まっています。

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中のパーツもオーディオ業界では入手出来ない物も使っていて、それが現在は生産されていないから、無線機屋さんを廻って在庫を買い占めています。

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コントロールコンバーターに関しては無線とは関係ない部分では、本体が出来てから動作テストをマークレビンソンの135万円のアンプで鳴らして、音を聴きながらリード線の配列を動かしたり、ハンダを盛ったりして、音がまとまってからケースのネジを絞めています。

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もし失敗したら135万円が・・ とハラハラしながら作業していますが、ここまでのテストをしているからの他に例の無い素晴らしい製品に仕上がっていると感じています。



そしてもう一つ最近お客様からの質問が多いのが、「国際情勢が悪くて精度の高いハンダが手に入らないと、こぼれたハンダを集めてリサイクルして使われていますが、いつまで続くのですか?」という事ですが、これは以前はプーチンの考え方にかかっていると言っていましたが、今は中東の問題がるので、先が見えないのでこのまましばらくは続くと思います。

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ハンダはただ端やこぼれた粒を集めるだけでなく、煤は前もって取り除いて、それから炉に入れて溶かします。

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それでも安いハンダをそのまま使うよりは、銀と錫の含有率がかなり高いので、この作業はしばらく続くと思います。


以上最近のお客様からの質問にお答えしました。

Posted at 2024/11/21 12:17:08 | トラックバック(0) | 続・お客様の質問にお答えして | イベント・キャンペーン
2024年11月13日 イイね!

続・お客様の質問にお答えして 第19話


不定期シリーズの『続・お客様の質問にお答えして』を読み返してみると、月に2回程度書き込んでいるものの、8月は1回も書き込まなくて、9月に第15話を書いたつもりが7月に15話を書いていたので、15話がダブっていた事に今日気が付いて、先ほど修正しました。


これまで過去の書き込みを振り返っていなかったのを、同じ様な内容が重複しているのでは?と見返したら、土日にお客様からお聞きしたお話を掲載していたので、やはり同じ様な話を繰り返して書き込んでいました。


その中でハンダ付けとコイル巻きの話が多く、つい先月まではハイローコンバーターがオーディオテクニカの4CHモデルの生産が無くなったので2CHを2個使うと書いていたのが、いきなり全て1から生産に変わって、驚かれた方も多かったでしょう。

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この件に関しては「これまで一からオリジナルのコンバーターを希望していたのに、作りませんと言われていたのに、なぜ急に作る様になったのですか?」という質問というか、お叱りに近い言葉を多く頂きました。

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この件に関しましては一から作ると音は良いのは分かっていましたが、あまりに時間がかかり過ぎるのと、市販品のチューンに比べるとかなり値段が高くなるからとの理由がありました。

ただここに来て市販品が値上げとなり、4CHを2CH化するのと違って、2CHをモノラル化だと2台分の値上げコストが上がり、この価格ではお客様にお勧め出来ないと、かなり急いで開発となりました。


現在はテスト販売の状態で、モノラルのハイローコンバーターか24CHモデルを2CH化したした製品をお使いの方の下取りを含めて優先販売とさせて頂いています。

そういう訳で最近モノラルバージョンを買われた方が損になるという事はありませんので、ご安心下さい。


確かにモノラルの製品よりは販売価格は高くなりますが、元の製品の価格が2台分高くなった事を考えると、もう少し出したら一からオリジナルが買えるのでは?という所から急遽の販売となりました。




もう一つオリジナル製品については、静電気除去システムの『ピアーツ』を一度生産をやめながら、今になって『ピアーツII』をこれも「なぜ今発売するのか?」という質問を毎週頂いていますが、ピアーツの初期型と現行のIIではカーオーディオの環境が変わって来ていて、CD再生ありきの初期型から、スマートフォンでの音楽再生前提の製品のIIという、今の使い方に合わせた製品という事でマイナーチェンジで発売させて頂く事になりました。

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今回はデザインも機械的な部分を少なくして、スタイリッシュなデザインとしており、軽自動車などでどうしてもこの状態で取り付け出来ない場合は、ブロック化した分割状態での取り付けスタイルも用意してあります。


そして最近店頭でお聞きするお話で多いのが、「よくブログで趣味の無線について書かれていますが、これってオーディオの音が良くなる事と関係が有るのですか?」という質問を頂いています。

土曜日の夜に複数本の同調波長の違うアンテナを立てて、複数の無線機で受信して、◯波長と△波長ではメーターの振れがいくつ違ったという実験は、 間接的にはオーディオの音を良くする事に繋がっています。

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先週の実験では23人参加の内の2人がピュアディオのユーザーの方と、10%足らずの参加しかなく、もう少しお客様に参加して頂きたいと考えていますが、参加されたお客様はその実験の効果については実感して頂いています。


元々オーディオや放送に関するエキスパートは無線の上級資格保有者が多く、自分の10歳上の先輩は大学生時代にアルバイトで民放FM局の開局に関わって、その後プロ用の音響機材の会社に入って海外でも活躍されて、何年も前に退職されて今は余生を過ごされているという方がおられます。

ただ今の日本では無線の上級資格保有者がオーディオのエキスパートという事は無くなって、それは日本では1980年代に27MHzの違法CB無線の流行にありました。

まだ携帯電話が普及する前に27MHzのアメリカ輸出用の無線機を国内に流す業者が多く、それに数百ワットの出力ブースターを付ける輩が多く、日本は世界に類を見ない違法無線局天国となりました。

さらに日本で許可されていないチャンネルを反社が管理して、会費という名の電波料の何百倍のお金を取るという無法状態で、無線イコール技術のエキスパートから柄が悪い違法者の代名詞となってしまいました。


そうこうしているうちに日本のオーディオ業界は評論家が力を持ち「〇〇という高級素材を使っているから音が良い。」とか、「△△回路を使っているから音が良い。」という決め付け話がまかり通って、実際には元の音楽よりもどこか強調してあるという状態でした。

1990年代の半ばに自分が師匠と思って尊敬していた方は、「今の日本のオーディオ業界は評論家と特定のメーカーと雑誌社が牛耳っていて、いくら良い音を出そうとしても評価されないから引退する。」と言われて、「いずれ日本のオーディオメーカーは上場廃止のオンパレードになるから、井川君も早く別な道を見つけた方がいい。」とも言われました。


そんな師匠が投げた業界にすがっているのですから、なかなか日の目を見る事はなく、2000を超えて昔かじっていた放送業界と繋がって、そこから音楽業界とも繋がってプロサウンド的な音を車内で鳴らすという事で、グループ化して販路を広げる事にしました。


しかしここで問題が起きて、グループ店の人間が波長を同調させるとか、インピーダンスの整合性を合わせるとかの意味がわからず、好き勝手な組み合わせを作って、「本店より自分の方が音が良い。」という人が出て来ました。

この音が良いという組み合わせは、コイルとコンデンサの組み合わせをコンデンサ側を大きくして、コイル側を小さくすると、特定の周波数のインピーダンスが低くなり、アンプの電流が余分に流れようとして音がうわずって音が良いと錯覚するという事になっていました。

ただアンプに余力があって、力で無理に押せる時代はそれでも成り立っていましたが、ディスプレイオーディオの時代になって、低コスト化されたカーオーディオでは、インピーダンスの整合性がピッタリに合わせないと良い音が出せなくなって、インピーダンスとか波長が合うという事がとても重要になって来ました。


自分は中学・高校時代にインピーダンス計を買うお金が無くて、勘でインピーダンスを合わせていて、なぜ合ったかどうかが分かったかというと、最も電波が遠くまで飛んで、最も遠くの電波が受信出来るのが波長がピッタリ合って、インピーダンスの整合性が最も合ったと判断していたからです。


ここで自分よりも10歳上のプロ用の音響機器メーカーで働いていた方の話で、日本では無線の上級資格保有者がオーディオ業界では重宝されなくなって市販オーディオはおかしくなって、プロの世界では1級の保持者が当たり前で、無線の様に桁は違ってもオーディオの同調と原理は一緒で、一つの波長の同調とインピーダンスが合わせられない人間が、オーディオの31バンドで左右合わせて62バンドの音がまともに合わせられる訳がない!」という心に残る事を言われました。


そういった意味で中学・高校時代のお金が無くて勘でインピーダンスを合わせていた時代を思い出して、でも今は高い測定器も買えるので精度の高い測定は出来ますが、調整の最初にお客様の車の音を聴いて、左右で62バンドを見渡す様な感じで聴いて、それからコイルとコンデンサの値をどう変えて行くかは、過去にグループ店の人間が「社長は何を言っているか解らない。」と言われた事が多く、じゃあなぜ解らない人が勝手に値を決めて「本店に勝った!」と言えるのだろう?と常に思っていました。

カーオーディオの世界はコンテストなどで勝った負けたがある様ですが、実際には本当の音に合っているかどうかは、他人ではなくてこれまでの自分自身に勝つか負けるかの問題だと思っています。


ちょうど今週の金曜日には防府市で上妻宏光さんのコンサートがあって、お客様で最前列のチケットを買われた方がおられて、今からかなりプレッシャーを感じています。

公演後にはご本人に合わせてあげる約束をしていて、CDの声ではなく生声をお客様に聴いて頂き、これで車の音がズレてでもいようなら恥ずかしいです。


そんな緊張感を持って毎日仕事をしていますが、生の声に合わせるにはインピーダンスの整合性を合わせる事は不可欠で、ズラして勢いは付けられますが、本当の声や楽器の音に合わせるために独自のLCの比率を探さないといけません。


話は長くなりましたが、結局オーディオとは何も関係ない様に思われる実験が、今現時点の音を生に近付ける根源になっているという事です。

ちなみに今のコントロールコンバーターは無線の実験用に用意していたケースを、たまたまサイズが合いそうだと使ってみたら、ギリギリパーツが収まりながらも左右のセパレーションが充分に取れたという、偶然の産物でした。

そのため開発時間が大幅に短縮出来たという事を考えれば、無駄な実験ではないでしょう。


以上、お客様の質問にお答えしました。


Posted at 2024/11/13 13:44:30 | トラックバック(0) | 続・お客様の質問にお答えして | イベント・キャンペーン
2024年10月04日 イイね!

続・お客様の質問にお答えして 第18話


お客様の質問にお答えするシリーズは、第三シリーズの18話まで進みました。

第一シリーズの初めの頃に比べると取り扱う車やその純正オーディオが大きく変わって、それに合わすためにピュアコンの内容も変わって来ています。


そのピュアコンは最近ベーシックパッケージ用のブラックボックスの中のコイルを手作業で一から巻く様になって、それによって音質アップを行ったのですが、そのコイルを手巻すると音が良くなるという事についての質問を多く頂きます。


ピットの棚に置いているコイルはボックスの外に付けるタイプで、使用するスピーカーによって形状や巻き数が違って、写真の上の方のベークライトの茶色い板がしいてあるのはZSP用のコイルです。

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これまではハンダ付けの机とコイル巻きの机が同じだったのを、作業数が増えて来たのでちょうど昨日机を増やしたところでした。

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昨日の初の仕事はZSP-MID用のコイルの底の10点支持をやすり掛けして、力が10カ所に均等にかかる様にしていました。

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削って水平になる様にして、この後パッケージしてベークライト板に貼り付けて、コイルの中に起きた微弱振動がべーク板に逃げる様にして、コイルにストレスがかからない様にしています。

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もう1つは以前ベーシック用のブラックボックス用の手巻きコイルの写真を掲載したところ、「あれはあまりギッシリ巻いていない様な気がしますが・・」という質問を頂きました。

右は最後の巻きまでギッシリ巻いたコイルで、左は以前に写真に写った最終の巻きが少しムラがある物です。

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実は最初は右の状態で試作品を作っていたのですが、189μヘンリーのインダクタンスを得るのに0・1964Ωの直流抵抗が存在していました。

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ところが最終週は見た目よりも締め付けトルクを重視して思いっきり巻いたところ、0・943Ωと直流抵抗が減ったというか、短い銅線の長さで189μヘンリーが得られる様になりました。

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そこで最初から中間ぐらいまではムラなくしっかり巻いて、最終の部分は見た目よりも強く締め付ける事だけを考えて、見た目よりも性能を重視したコイルをたまたまお客様が見つけられて、見た目がそれほどでもと思われました。

インダクタンスを測る測定器は別にあり、このテスターは直流抵抗しか測れない物ですが、価格が12万円ぐらいして、最初は「えーっ!1項目しか測れないのにこの値段?」と驚きましたが、超正確な抵抗値を出してくれます。


この手巻きコイルは元はメーカー製のコイルを全部銅線をほどいて、ピュアディオ独自のボビンに巻き替えています。

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見てお分かりの様に、メーカー製のボビンは内径が大きく、ピュアディオ製のボビンは内径が小さく、大きい巻きのコイルは内径が大きい方が巻きやすいのですが、内径の大きさゆえに車から出ている電磁波の影響を受ける事が多く、あえて手巻きで内径を小さくする事で電磁波を受け難くして、更に手巻きでジワジワ巻く事でガッチリ締め付けて、手作業ならではのサウンドを奏でる事が出来ます。


メーカー製のコイルをボビンから解くとピットの後ろから前まで届く長さで、これを一から内径の小さいボビンに巻くのは至難の業ですが、最近のメーカー純正のディスプレイオーディオで自然な良い音を再生しようと思うとこのぐらい努力しないと、音楽の感動は伝えられません。

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それともう一つお客様の質問で、SNSで当店のお客様がかなり前に書かれた事で、「サウンドピュアディオは一度買えば後は音調整は延々無料です。」と書かれた方があるという事で、ずっと調整費が無料という事はありません。

ただ以前からのお客様でバッテリー交換を当店でずっとされている方がかなり多くおられて、ご本人は何もシステムを買ってないつもりでも、バッテリー交換の時に微調整をしたりしているので、それで無意識のうちに音の調整量がかからないと思われていた様です。

ちなみに今日長男が今からバッテリーを業者に出しに行くというので撮影したら、盆明けから今日まででこれだけの数のバッテリーを交換していました。

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バッテリーを安く買おうと思えば量販店や通販がありますが、スピーカーの経過による音調整を考えれば得だと考えられている方が多い様で、ただスイッチにやダイヤルによる調整はバッテリー交換時に無料ですが、ピュアコンのパーツを最新の物に交換する場合は別途実費を頂いています。

また曜日によってはバッテリー交換がつかえている事がありますので、一度代車に乗ってお帰り頂く事もあります。


以上速足ではございましたが、お客様からの質問にお答えさせて頂きました。

Posted at 2024/10/04 11:23:01 | トラックバック(0) | 続・お客様の質問にお答えして | イベント・キャンペーン
2024年09月15日 イイね!

続・お客様の質問にお答えして 第17話


不定期シリーズの第三段の続・お客様の質問は17話となり、第一シリーズの時と比べると車の装備もオーディオも変わって来ています。

その中でCD・DVDが付いていないディスプレイオーディオ化や、本体の交換が出来ない車種が増えた事で、作業の内容も変わって来ています。


一番多いパターンは先代のお車がオーディオレスで、社外で自分の好きなナビオーディオを取り付けていたのが、新しい車に買い替えたらディスプレイオーディオになって、音調整が低・中・髙の3トーンしか付いておらず、本体のパワーアンプの押し出しが減っているという事で、前と同じシステムを移設したのに前ほどの音質にならないという不満を持たれる方が増えています。

業界的にはイコライザー内蔵のパワーアンプを取り付ける事で、パワーを倍増させてイコライザーのバンド数も31バンドになるという、一気に性能アップさせる物が多く販売されています。


ただこの手の商品はパワーが上がって細かな音調整が出来る反面、ディスプレイオーディオのスピーカー出力を中のハイローコンバーター部でレベルダウンした後に音処理を行ってパワーアップするために、レベルダウンの部分が多くの抵抗を組み合わせて落とすだけのコストが低く、コンパクトな物では音の新鮮さがかなり落ちてしまい、イコライザーは効いてパワーが上がっても元の音楽とはかけ離れてしまうので、何度も実験して内部のハンダ付けをし直してを繰り返しても理想的は状態とはとても言えないので、開発を中断しました。


それでもお客様から「前の車の方が音が良かった様な?」と言われればそこは改善しないといけなくて、以前に書き込んだ事と少し重複しますが、2カ所の改善を行う事で純正のディスプレイオーディオを使って良い音を再生する様になりました。


まず改善その1は、これまでのピュアコンは全ての回路を繋いだ時に合成インピーダンスが4Ωよりやや下回り、ヌケの良い音に仕上げていたのが、現在のディスプレイオーディオはインピーダンスが理想値からズレるとパワーが下がってスピーカーを押し切らなくなって、全ての周波数で理想力極力インピーダンスがズレない様にする努力をしないといけません。

またディスプレイオーディオやナビオーディオのクセに対応するために、細かく細分された多くの値のピュアコンを用意して、それで理想のインピーダンス値になる様に努力してディスプレイオーディオで音が良くなる様に改善しています。

ただそれでもお客様からは、「最初よりは良くなりましたが、それでも前の車に比べると・・」と、100%満足しては頂けなかったので、そこでこれは一番やりたくなかった手法ですが、ピュアコンの後付けのコイルは井川が一から手巻きで音質を上げていたのにプラスして、とうとうブラックボックス内のコイルまで一から手巻きする様になりました。

これは後付けのコイルはドアスピーカーの音域の改善になり、ブラックボッツクス内のコイルはツイーターの音域に対して改善になり、高音のヌケが良くなる事で合成インピーダンスを上げても良くなり、ディスプレイオーディオの内蔵アンプで最も効率の良い信号の送りと受けが出来て、音の新鮮さとパワフルさの両方を得る事が出来る様になりました。


文字で書くと簡単なのですが、お客様の「もう少しどうにかなりませんか?」を自分の手作業で改善して、価格はほぼそのままで音質アップを図る事が出来ました。

あえてほぼそのままと書いたのは、以前ピュアコンはノーマルタイプとRRの4000円プラスの物があって、ノーマルを廃番にして4000円プラスの物に改善を加えて音質アップを図ったので、ノーマルコンのベース価格が無くなったのでそう感じる方もある様です。

ただコストを抑えたノーマルコンは今のディスプレイオーディオの時代に合わなくなったので、廃番とさせて頂きました。


価格はそのままで自分の手作業を増やして音質を上げているのですが、店頭ではその手作業で何故音が良くなるのかという質問をお客様からよく頂きます。


ここから話が長くなるので、興味のある方のみお読み下さい。

自分が初めてコイルという物に出会ったのは小学生の時で、ラジオがどうして音が出るのか不思議に思って、親にマイキットというボードに電子パーツが沢山並んでいて、それをリード線で繋いで行ってラジオなどを組み立てるキットでした。

その時はまだコイルを巻く事はなかったのですが、いつもマイキットに付いている綺麗に巻かれたフェライトバーアンテナのコイルを見ていました。

その影響で学校の事業で電磁石の実験の時に、アルコールランプで熱して磁化しない様にした釘に、エナメルで絶縁された銅線をグルグル巻いて、その両端に電気を通して電磁石として、熱していない釘を近づけると引き寄せるというもので、他の同級生は適当にエネメル線を巻いているのに、自分はフェライトバーアンテナのコイルの様に綺麗に巻いたら、「井川君のは釘を強く引き付けるね。」と先生に褒められました。

これが自分のコイルとの出会いで、きちんと綺麗に巻いたら磁力が強くなり、先生に褒められたのが自分の電気とか電子に深く関わる様になった第一歩でした。


その後5年生まで通った山の中の小学校は廃校となって、同級生5人と一緒に町の大きな小学校に転校して、その学校の理科の先生が乗っていた日産のバイオレットに144MHzの4分の1波長のアンテナが付いていて、車内に福山電機のマルチ7という無線機が付いていて、それをしょっちゅうまじまじと見ていたら、先生から「井川君は無線に興味があるのかね?」と聞かれた事から自分の運命は変わりました。

たまたま夏休みの時期に萩市の遠洋漁業に出かける船の無線技士を養成する学校があって、そこが夏休みの間に日本アマチュア無線連盟の山口支部が借りて、無線技士の講習会をするというので行かなかと誘われました。

当時美祢市に住んでいて、萩に行くには美祢線で長門に行き、そこから山陰本線で萩まで行かないといけなくて、とても通えない距離だったので、10日ほど母方の祖父の従弟の家に泊めてもらって講習会に参加しました。


講習会の最後に試験があって、それが当時は四者択一式ではなくて、長四角の解答欄に答えを書き込まないといけなくて、後に美祢市でも講習会が行われる様になって、解答欄も四者択一になって合格率も上がった時に、中学になって免許を取った友達からは「井川君は損したね。遠くまで行かないといけなかったし、試験も簡単になったし。」と言われましたが、後で考えたら損どころか、小学6年生の頭の柔らかいうちに必死で勉強した事が、長い人生でお金に換算したらいくらになるか分からない価値になっていました。

中学1年の終わりには親からアメガヘマチュア無線の10Wの機械を買ってもらって、正月のお年玉で0・5Wの免許の要らないトランシーバーをかって資格のない友達と交信していて、そうこうしていたら隣の町の中学生とも仲良くなったりしていました。

アマチュア無線では社会人の人で車に乗っている人が多くて、自分は佐賀電子の2500円のアンテナを自転車に付けていて、ほとんど社会人は第一電波の5000円ぐらいするアンテナを付けていて、値段が高い分ほど第一電波のアンテナのコイルはしっかりとしていました。

ただ一人だけ輸入物の13000円するアンテナを付けている社会人の人がいて、その人の横に自転車を止めると、自分の2500円のアンテナではジリジリノイズが入るのが、輸入物のコイルが図太いコイルのアンテナはスパッとノイズレスで相手の声が聞こえていました。

「このコイルは凄い!」と思ったものの、中学生のお小遣いではその様な物は高根の花で、「あんな性能の良いコイルを自分で巻いてみたい!」と、それから自分の趣味のコイル巻きが始まりました。

ただいくら頑張っても輸入物のアンテナのコイルには近づかず、輸入物のアンテナは144MHzの8分の5波長で、自分が持っていたのはそれに加えて50MHzの4分の1波長も同調出来て、「じゃあ2波に同調させながら高性能のコイルを巻こう!」となりました。


そこから1メートルのエレネントで28MHzの4分の1波長に同調させるとか、21MHzの4分の1波長に同調させるとか、色々なコイルを手作業で巻く様になって、高校生になるまではコイルを巻いてはほどいて繰り返して、良いコイルとは何か?と追及していました。

高校生になってからはコイル巻きよりはインピーダンスの変換の方に興味が出て来て、50Ωと50Ωのアンテナを並列に接続して、その間に75Ωのケーブルをある波長に合う長さに切って接続して、合成インピーダンスが50Ωになる様にするとか、それを更に2つ組み合わせても直流抵抗だと常に2分の1になるのが、インピーダンスになるとそれが直流抵抗の合成した値とは周波数によって別な値にあるという実験をしていました。


高校生になった時に美祢市から山を二つ越えた所の楠木町舟木の進学校に通う同級生と電波を通じて知り合って、一緒に実験したり上の級の資格を勉強して取りに行ったりして、3級は四者択一の試験だったのですんなり通って、その上の2級は記述式になって科目も4項目あって、友達は1回で4項目全て合格点が得られて、自分は2項目だけ科目合格となり、1年以内に残りの2科目をもう一度広島まで受けに行って合格しました。

友達は理系の進学校だったので計算問題は得意で、自分は工業高校の電気科だったので苦手な部分があって、無線工学のインピーダンスなどの計算問題は2回受けので、かなり頭の中に残っていて、それでインピーダンスに関しては人並み外れて得意になったと思います。


友達は1回で2級に合格して、自分は2科目合格で2回目で4科目合格となり、少しコンプレックスがあったのですが、後にその友達が京都大学に進学して、30代で助教授になって、40代で教授になったと聞いた時は「やっぱり彼は頭が良かったから、自分は付いて行くのが必死だった。」と高校時代に一緒に勉強した時の事を思い出しました。


話は現在に戻って、手巻きのコイルを使えば音が良くなるという事で、何人かに同じ材料を使って巻き方を教えて巻いてもらったのですが、何故か機械巻したコイルよりも性能の低い物しか出来ません。

性能の良いコイルとは、長さの割に得られるインダクタンス値が高くて、中で起きる微弱振動が理想的に均等に逃げて行くという2つの事で、機械巻で出来ないのはムラが少しでもあると思えば10周20週とほどいて行って原因を見つけて、そこからまたきつく巻き直すという技で、自分の仕事を疑いながら進んでは戻ってを何度も繰り返す事で機械巻には出来ない理想的なコイルを巻くからこそ、自然な良い音を表現出来る訳です。

それと常に同じ力で引っ張るという事がなかなか出来ないらしく、全く気を抜かずにじわーっと最大の力を変えないというのが、普通の人には出来ない様です。

自分のどこが悪いか見つけて修正しないと、自分の評価が甘い人がコイルを巻くと、誰も欲しくないコイルが出来てしまい、自分がよく言う『一度食らい付いたら一定の成果が出るまで絶対に諦めない!』という気持ちが無いと素晴らしい物は出来ません。


最近ブラックボックスの中のコイルまで手巻きする様になって、お客様から褒められる事が多くなって、そのコイルを巻いて褒められたのは小学生の時の電磁石の実験の時に、自分が巻いたコイルがフェライトバーアンテナのコイルを参考にして、一番磁力が強くて、それで先生に褒められたのが、良いコイルを巻きたいと思い始めた原点だと気が付きました。

Posted at 2024/09/15 12:26:55 | トラックバック(0) | 続・お客様の質問にお答えして | イベント・キャンペーン
2024年09月02日 イイね!

続・お客様の質問にお答えして 第16話


不定期シリーズのお客様の質問にお答えするは、7月に2回書き込んだものの、8月は一度も書き込んでいませんでした。

今日お届けするのは最近店頭で聞かれる事が多い2つの事で、まず一つは先週の水曜日にFM山口のコージネスの中で、いつもは大和良子さんと井川の二人でトークしている部分で、お客様を交えて3人で話していて、短い時間にかなり内容を詰めて話したために、「あの回の内容をもっと詳しく聞かせてもらえませんか?」と言われた方がかなりおられたので、ここで文字にして内容も追加してお話させて頂きます。

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今回のテーマは7月と8月通しで、『オーディオボックスからサウンドピュアディオ』というタイトルで、1982年に宇部市にカーオーディオ専門店サウンドピュアディオとして誕生して、途中で小野田市有帆に移転して、それからまた宇部市の今の場所に引っ越して来て、1990年代の後半に80年代にあった様なスタジオで使っている素材に近いスピーカーが無くなってきて、ストックしている在庫が無くなって来て危機感を持ったという話をして、それで2001年にサウンドピュアディオというブランドを立ち上げて、オリジナルのZSPというスタジオ的な素材を使ったカー用スピーカーを発売して、店名もサウンドピュアディオと変えたというお話が7月の放送でした。

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第二回目の放送では宇部市の会社の社長の会の異業種交流会で知り合った吉長社長をお招きして、1990年代のサウンドピュアディオのネガティブな部分と、サウンドピュアディオになってごく最近のベーシックパッケージのトリプルパッケージとの音の比較で、これだけ音が変わっているのだから、やはり店の名前も変えないとという様な話の流れになっていました。

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吉長社長は今から12年前に『アイワ工業』という会社をお父様から受け継がれた女性経営者の方で、後に銀行が主催する社長の会に参加されて、その時に「私は以前オーディオボックスの時にお店に行った事があります。」と話しかけて来られました。

実際には自分が買われたのではなく、御主人が結婚される前に購入されていて、1990年代に車の買い替えの時にノーマルに戻されて、その機器はリサイクルショップに売られたのか、その後30年間は当社とはお付き合いが無くなっていました。


自分の思うにはこれから結婚するのにこんなお金のかかる趣味をして、もう手放してこれからはノーマルで聴きなさいという話になったのではないかと予測されて、90年代の後半の造作する音のカーオーディオが段々主流になって来て、その中で何とか本物に近い音を出そうともがいていて、それでも満足出来なくて離れて行くお客様が多くとても危機感を持っていて、そんな時期に当店から離れられて、そこから30年経って社長の会で知り合って、今の音造りは当時と全く違うという事を知って頂く事となりました。

その吉長さんをはじめとして多くの方が離れて行った理由は、値段が高い割に満足感が低く、あれこれと沢山物を付けないといけなくて、これが本当の音に近い音です!と示す事も出来ず、離れられて当然だと自分自身も感じていました。

今考えたら1980年代からのお客様が多く、次に2000年代のお客様が多く、1990年代はカーオーディオ業界は物凄く売れていたものの、自分の会社にとっては地獄の時代でした。


そんな時期に「このままでは自分が欲しくない物を販売する様になる!」と思った時に、自社でスタジオみたいな音が出る素材を使ったスピーカーをOEM生産で作ればいいんだ!という事に気付いて、本当は2000年にスタートしたかったのですが、特許庁への許認可の関係で1年遅くなってしまい、2001年にサウンドピュアディオとして名前を変えて再スタートする事になりました。


放送の中では吉長社長はサウンドピュアディオの音を聴くまでは、「店名が変わっただけだろう。」と思っておられたのが、デモカー兼代車のフィットを聴かれて、「えーっ、この音でいくらですか?」と聞かれて、その価格を聞いて驚かれました。

お店に来れらるきっかけになったのは社長の会の飲み会で向かいの席になって、「どんなボーカリストが好きですか?」と自分が質問して、「藤井フミヤが好きで、コンサートに行きました。」と言われたので、番組収録で藤井フミヤさんと一緒に撮影した写真をお見せして、「自分はフミヤさんにお会いして、生の声を聞いた事があるんですよ。」とお話した事がきっかけで来店して頂く事になりました。

店頭に来られたら藤井フミヤさんだけでなく、何十人というボーカリストの方と写っている写真があって、中でもSEKAINOOWRIさんと写っている写真に驚かれていました。

「番組制作の中でこれだけのボーカリストにあって、その全ての声がきちんと聴こえる様にセッティングしています。」という部分と、経営者としては製造工場で出来た製品を200とか500個の単位で仕入れて、自社の倉庫に入れて流通コストを下げて、営業所や中間卸のマージンをカットする事によって、販売価格を落としながら製品の質は上げるという仕組みを構築した事により、これまでのオーディオボックスとは違うという事で店名を変えたという部分にも納得して頂きました。

スピーカーだでなくケーブルに関しては1銘柄100メートルロールを20巻の、2000メートル単位で買い入れていて、これがPST・PSTTW・SKY3・PMBとスピーカーケーブルだけで8000メートル分も買い入れるという、倉庫を別に持っていないととても置き場が無いぐらいの仕入れになります。


2001年にスタートしたピュアディオブランドを10年早かったら、90年代にご主人が買われた時に車を変えてもまた付け続けなさいと言われたであろうと、そんな話を放送では数分間にまとめて3人で喋っていたので、かなり一人当たりの時間がかなり短く、自分が質問された方に一人づつお答えしていたのですが、ここで文章で多くの方に呼んで頂ければ、『オーディオボックスからサウンドピュアディオ』という回に、30年間ブランクがあった吉長社長にお越し頂いたというのがお分かりになれたでしょう。


2回に渡ってオーディオボックスからサウンドピュアディオに名前を変えた根本をお話して、1990年代にいかに苦労して、それでもお客様によってはそっぽを向かれた事があるという、苦しい時代の事を思い出しながら、今のベーシックパッケージとZSPの2本立ての素晴らしいシステムが出来上がった事を嬉しく思いました。


28日の放送の話はここまでにして、せっかく構築したベーシックパッケージというシステムも、近年の純正オーディオのディスプレイオーディオ化で、しかも取り換えが出来ない車種の方が多く、とても良い音を出すのに苦労をしている毎日です。

実際にはCD・DVDが聴けるナビから車を買い替えてディスプレイオーディオになった時に、「前の車の方が音が良かった。」と言われていた事が多くおられて、4年ぐらい前からディスプレイオーディオ対応ピュアコンの開発にかかって、何度もマイナーチェンジを繰り返して、現在はこれが限界という所まで追い込んでいます。

そのディスプレイオーディオ対応ピュアコンについて2つの質問を頂く事があって、その1つが「ディスプレイオーディオ対応のピュアコンをCD・DVD再生ナビに取り付けると、過去にピュアコンよりも音が良くなるのですが?」という事を聞かれる事がよくあります。

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実際にはディスプレイオーディオに対してだけ音が良くなっているのではなくて、音質そのものを上げてディスプレイオーディオでも過去のCD・DVDタイプ並に音を合わせているので、おっしゃる通りディスプレイオーディオ以外のソースはこれまで以上の音質になっています。


もう一つの「これまでのピュアコンよろもどこをどう改善したら今の音になったのですか?」という質問んには、以前から巻きの少ないコイルは手作業で一から巻いていて、純白のボビンでピンクのラベルの物を写真で掲載している事はありましたが、ブラックボックスの中は見えませんが、実はディスプレイオーディオ対応モデルは中のコイルを手巻きして音質を改善しています。


先日台風で停電があった時に、セレナの100Vの電気はピットに送ったので、製作室が暗いから車内でコイルを巻いている写真を載せましたが、メーカー製の内径の大きいボビンから銅線を取り出して、独自の内径の小さいボビンに手巻きで巻き替えて、電磁波を吸い込まない様にしているのと、手巻きならではの精度で音質をアップしています。

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ディスプレイオーディオの音質をアップするのにここまでしないといけないのか!という様な手間のかけ方で、これで音質が上がるのならと毎日手巻きでコイルを巻き替えています。

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(写真は特注で作ってもらった大量のボビンです)


もう一つディスプレイオーディオに対応しているのが、過去にはグループ店が何店かあって、そういうお店が知らず知らずにインピーダンスの低いピュアコンを選んで取り付ける事が多く、インピーダンスを下げればヌケが良くなるからと好んで取付していました。

ただ今のディスプレイオーディオはインピーダンスが適正値からズレるとパワーが下がって本来の性能を発揮出来ないので、適正なインピーダンス値になるピュアコンの組み合わせが必要になります。

現在は宇部店と福岡店の分のピュアコンだけ作れば良くて、適正なインピーダンス値の物だけ作ればよいので、これまででは絶対に無理だったブラックボックス内のコイルを機械巻した物をほどいて値を合わせる手法ではなくて、一から手巻きする方法を使う事で音質を上げてディスプレイオーディオでも良い音で音楽を聴けて、更に社外製品の高音質のデッキやナビを使うと、これまで聴いた事の無い様なクオリティーの高さで音楽を聴く事が出来ます。


よく言われるのが、「コイルを社員に巻かせたらどんどん生産出来ますね。」という事ですが、ただ手で巻くだけでなく、進んでは戻ってを繰り返す事で正確な巻きというか、同じ長さの銅線でも高いインダクタンス値を得ているので、機械巻でも他の人が巻いたコイルでもなく、独自の味のある音を鳴らしてくれるコイルに仕上がっています。


思い起こせば中学生の時の夏休みは、朝からコイルを巻いてはほどいてを繰り返して、どうしたらよいコイルが巻けるのだろうという事を考えていて、その時は無線用の高性能のコイルを遠くに電波を飛ばすために巻いていて、それが60歳を過ぎてからこんなに役に立つとは思ってもいませんでした。


今回は8月28日にFM山口のコージネスの中のコーナーの詳しい内容と、ディスプレイオーディオ対応のピュアコンの内容について書き込ませて頂きました。

Posted at 2024/09/02 11:27:29 | トラックバック(0) | 続・お客様の質問にお答えして | イベント・キャンペーン
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