今日2度目の書き込みは宇部店の作業から日産のNV350キャラバンのご紹介ですです。
オーディオレスの状態で入庫となって・・
カロッツェリアの1DINのデッキとベーシックパッケージの取り付けと・・
ドアの中の防振作業とドアスピーカーをJBLのPシリーズのミッドに交換を行いました。
ダッシュのツイーターに対してドアスピーカーがかなり下の方にあるために通常は音がつながりません。
スタッフがピュアコンのコイルを巻き数の少ない物に変えてドアからの上の周波数が抜けやすくしていたのですが、なかなかツボがつかめなくて、そこで福岡店から雨の中急遽移動して来ました。
一度コイル無しでミッドからの音をフリーで鳴らしたのですが、今度は再生すると良くない音域まで聞えて来たのでギリギリのところで巻き数の少ないコイルを巻く事になりました。
ここから先の写真は先日の福岡店で撮影したもので説明しますが、ピュアディオではコイルは工場で一度機械巻きした物を巻き変える方法と空のボビンに一から巻く方法を2種類を巻き数によって使い分けています。
これは機械巻きしたコイルを巻き変えてある値に合わせてある物ですが、右から左に行くと僅かに巻き数が減っています。(4分の1周とか2分の1周です)
一番右が入り口出口が同じ所にあるのに対して、左は半周ほどいた所に入り口があります。
測定器で左のコイルのインダクタンスを測ると0・0865表示されます。
右のコイルを測ると0・0865と表示されて、巻き数は半周違いますがインダクタンス値は同じです。
これは同じ長さの銅線を巻いても微妙な締め付けトルクでインダクタンスが変わり、強く引っ張った方が同じ長さでもインダクタンス値が上昇します。
そのために微妙な巻き数を変えてある車種にあるスピーカーをインナーで付けた時の一番良く聴こえるインダクタンスを0・0865を出そうとしているのです。
この中途半端な位置のコイルは糸鋸でボビンに切り込みを入れて、ちょうどいい所止めて0・0865のインダクタンスを得ています。
こんな細かい事を毎日行っていてピュアコンのコイルがドンピシャという状態を作っているのですが、分かる人には分かるし、分からない人には全く分からない努力です。
一般的なメーカー製のネットワークはほとんどの物で巻き数が多めに作ってあって、ピュアコンを発案する今から20数年前は市販のネットワークのコイルをほどいて音を合わせていました。
そういえばよくドアの鉄板にネットワークのボックスや熱収縮チューブに包まれたコイルが当たっている取り付けを見かけますが、コイルに鉄が近づくとインダクタンスが上昇します。
圧着ペンチを近づけただけで0・0865から0・0890に上昇していますから、これがノーマルネットワークだと元のインダクタンスが多いのが更に多くなり、ミッドからの一番高い音は更に出なくなり、ツイーターとのつながりは更に悪くなります。
だからサウンドピュアディオはコイルの巻き数をピタリと合わせたり、コイルを鉄板から離す事に力を注いでいるのです。
かなり前置きが長くなりましたが、今回のキャラバンはお客様の希望でノーマル位置を使うという限られた条件の中で最大限にいい音を出さないといけなかったのですが、時間をかけてコイルを徐々にほどいて行って一番いい音が出るポイントを探しました。
ただしドアスピーカーの位置が低い分、ツイーターの周波数レンジを問題ない範囲で下に広げてつながりを良くしました。
こちらはピュアコンのブラックボックスの中に手を入れてワンオフで対応しましたが、一度データーが取れれば次に同じ様なご要望があった時にはスピーディーに対応出来ます。
市販の固定コイルや固定のコンデンサのネットワークでは表現出来ない音を表現するのがピュアコン方式のいい所です。
Posted at 2014/10/13 17:36:08 |
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