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2023年07月31日

【新城市】古道「只持海老道」を探索する(2)

2023年6月24日土曜日、新城市只持から新城市海老へと至る古道「只持海老道」を探索してきました。「只持海老道」という名称は、旧鳳来町発行の「鳳来町誌 交通史編」によります。そのため、この道が地元の人々からはどのように呼ばれていたのかは不明です。

さて、前回(1)では、林道松峯線の終点までやって来ました。


場所はこちら。

※地理院地図(電子国土Web)に加筆。

「只持海老道」はまだ先へと続いているので、砂利道となった林道へそのまま進んでいきます。

砂利道に入ってすぐの場所ですが、右側に平場が続いているように見えます。


上へと上がってみると古道の続きがありました。


この区間に残っていた古道は短く、間もなく林道へと飲み込まれてしまいました。林道へと下りて、先へと進んでいきます。






林道に出てから、ずっと山側(右側)の斜面を眺めながら歩いていましたが、不意に法面の上へと登っていく踏み跡を発見。さっそく上へと登ってみます。


場所はこちら。

※地理院地図(電子国土Web)に加筆。

やはり古道の続きがありました。しかし、埋もれたのか崩れたのか、だいぶ道幅が狭くなっています。




沢へと出てきました。そして、沢の先へと続いている古道へ進むのを邪魔するように、倒木が思い切り倒れ込んでいますね…。


場所はこちら。

※地理院地図(電子国土Web)に加筆。

段差の平らな所で沢を渡り、倒木の下をくぐって枝を掻き分けて対岸へと進みます。思っていたよりも苦労せずに通過できました。


沢を渡った箇所を振り返っています。対岸の路肩には石積みの擁壁が見えています。古道と沢の間には橋を架ける程の段差は無いので、流れの中をそのまま渡っていたのでしょう。


沢を渡った後も、古道の道幅は狭いままです。


古道が唐突に作業道へと変わってしまいました。周囲を確認してみましたが、正面の作業道以外に道跡らしきものはなく、作業道は古道を拡幅したものだと判断して、そのまま進んでいきます。


広い平場へと出てきたので、違う場所を古道が通っていないか念のため確認しておきます。


結局、作業道以外にはこれといった道跡は無かったので、このまま平場から下っていく作業道を歩いていきます。


作業道を下っていくと、道の分岐点に出てきました。


まずは下りてきた場所の正面から分岐していく道へと入ってみます。どうみても廃作業道なので、あまり気は進みませんが…。


ぬた場と思われる大きな水溜りで道がわからなくなってしまいました。この道から引き返します。


場所はこちら。

※地理院地図(電子国土Web)に加筆。

平場から下りてきた分岐点まで戻り、隣の道へと入っていきます。




こちらもしばらくは廃作業道が続いていましたが、やがて途切れてしまいました。


場所はこちら。

※地理院地図(電子国土Web)に加筆。

こうなっては仕方がないので、杉林の斜面を下りて、先ほどまで歩いていた並行する林道へと出ます。




林道を進んでいくと、別の舗装林道へと合流しました。そのまま真っ直ぐ進んでいきます。


峠の深い切り通しに出てきました。


場所はこちら。

※地理院地図(電子国土Web)に加筆。

切り通しを通り抜けて、古道が通っていたと思われる方向へ左折します。この道も廃作業道のようですね…。


路上に木々が生えていたり、薮で覆われていたりと、なかなか不快な廃道です(笑)。




ここが作業道の終点のようです。この先に古道の続きはあるのか…。


しばらくは土砂などでかく乱されていましたが、そのまま進んでいくと古道が再び現れました。


古道が折り返して下を通っていくのが見えます。路肩に石積みの擁壁があるのが見えています。


この辺りは作業道ほどの道幅があります。「現役」の頃からこの道幅なのか、後年の作業道への改修によるものか、見当が付きません。


場所はこちら。

※地理院地図(電子国土Web)に加筆。

小さな沢を渡る部分も路肩が石垣で補強されています。


小さな沢から振り返っての眺め。古道の路肩にはずっと野面積みの石積みがあります。この景色を見る限りでは、昔のまま残っているようにも思えます。


道が分岐していく場所に来ました。ひとまず、この地点で山へと登っていくことはないはずなので、左側の道を進むことにします。


ここへ来てまた倒木ですか…。しかも薮と絡んでいるし…。


少々嫌な思いはしましたが、また沢へと出てきました。


沢の辺りも土砂や岩で地面がかく乱されていて、道跡は全くわからない状態。そのまま沢を歩いて舗装林道へと出ました。


場所はこちら。

※地理院地図(電子国土Web)に加筆。

この時点で時刻は14時10分。実は夜に飲み会の約束をしているので(笑)、この場所から車まで引き返して、さらに自宅へと戻り、集合時間に間に合うように会場へ向かうとすると、時間的に限界かなと判断。ここで引き返すことにしました。

まずは、峠の切り通しまで舗装林道を登っていきます。ちなみに、この林道の路線名は「桃の久保線」といいます。新城ラリーの初期にはSSコースとして使われたこともある林道です。




土砂崩れが放置されています。土砂の雰囲気からして、ごく最近の土砂崩れのようですが、誰もこの林道を通らないようですね。


さて、峠の切り通しの近く、道の上の斜面に石碑が立っているのを見つけました。


場所はこちら。

※地理院地図(電子国土Web)に加筆。

喜び勇んで(笑)近寄ってみたところ、これは名号碑ですね。独特の書体で「南無阿弥陀仏」と彫られています。それ以外の文言は全く無いため、残念ながらいつの時代に立てられたものかは不明です。


名号碑の目の前には古道が通っています。通っている場所からして、これが「只持海老道」でしょう。


せっかくなので、名号碑から左方向へと延びていく古道を辿っていきます。程なくして酷い道になるのはわかっていましたが…。


若木に覆われだしましたが、まだこの程度なら問題なく行けます。


いよいよ、いろいろなものが絡みだしてきました…。


かつて道が通っていたルートを忠実に辿ろうとすると、往々にしてこんな目に遭います…。何の「旨味」もない行動ですが、自分が納得するためだけに突破していきます(笑)。


とにかく面倒くさい事ばかりが連続する区間でしたが、何とか突破してきました。


場所はこちら。

※地理院地図(電子国土Web)に加筆。

あとはここから砂利道の林道へと合流し、まずは林道松峯線の終点に向けてひたすら歩いていきます。

林道松峯線の終点まで戻ってきました。もう古道は通らず、そのまま舗装林道を進んでいきます。


と言いながら最後に寄り道。スタートして間もなく古道へと取り付いた地点から只持側へと続いている、ほんのわずかな距離の古道を歩きます。




林道だけでなく、こちらの古道にも獣害防止柵の門がありました。しかも困ったことに扉が開かない仕様…。仕方がないので、金網を登って外へと出ました。


場所はこちら。

※地理院地図(電子国土Web)に加筆。

最後の最後に引っ掛かりましたが(笑)、無事に車へと戻ってきました。




今回探索したルート図がこちら。赤線が往路。青線は復路ですが、一部赤線の区間も通っています。登山用アプリでの計測では、往復8.4kmに4時間15分かかりました。

※地理院地図(電子国土Web)に加筆。

こちらの地形図での赤線は、今回探索した区間での「只持海老道」の推定ルートになります。

※地理院地図(電子国土Web)に加筆。

今回だけでは、只持から海老まで踏査することはできませんでしたが、残りの区間については日を改めて探索したいと思います。
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Posted at 2023/07/31 22:01:05

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