2018年12月9日日曜日、長野県木曽郡木祖村にある旧中央本線鳥居隧道へ行ってきました。
やって来たのは薮原駅側坑口の近く。
中央本線の跨線橋を渡り、山の斜面に取り付き、埋まった水路跡をトンネルへと向かい歩いていきます。
石畳で整備された沢を越えていきます。
古レールで造られた雪崩留めか落石留めか。まあ両方の役割でしょうね。
用地杭の下方には廃線跡が見えています。
最初にやって来たのは、トンネルの崩落現場の真上。地面が大きく凹んでいます。
凹みの脇を通り、開通時の坑門の上部を覗きます。
トンネル延長部の上を歩いて坑口の真上に来ました。
トンネルのすぐ真横には並行して沢水が流れています。
線路と沢水を隔てる擁壁の上から坑門を撮ってみました。
また遡って陥没部やトンネルの真上を流れる沢を見てみます。
陥没によりトンネル上部を横切る沢水を誘導するコンクリート造りの水路が宙に浮いてしまっています。
このトンネルの薮原駅側坑口は沢を奥まで詰めた所に設けられていますが、そのために坑口部の上部は周辺の沢水が集まるようなかたちになってしまっています。
そのため、長年の間に沢水がトンネル上部の山体にも浸潤していき、ついにトンネルの崩壊を招いたのだと思います。
さて、最初に渡った石畳の沢を伝い、廃線跡へと下りてきました。
先ほどは左側の擁壁の上に乗っていました。
旧中央本線鳥居隧道の薮原駅側坑口です。
トンネル番号「58」が薄っすらと見えています。
トンネル延長部は何ともありませんが、開通当時の坑口のすぐ奥で天井が崩壊しています。
石アーチの部分が開通当時の坑口になります。
天井から大きな岩石がはみ出しています。
見える限りでは煉瓦巻き4層のうち、2層が剥がれ落ちています。
トンネル内の泥の上には動物の足跡が。泥遊びにでも来たのでしょうか。
トンネル内から廃線跡を眺めます。
現在の鳥居トンネル。複線型で延長は2157m。
現在のトンネル番号は「53」。線路の付け替えなどでトンネルの改廃があるからです。
廃線跡を歩いていると碍子が付いた金具が転がっていました。「1965-7」とあるので、昭和40年7月製ということですかね。いたってきれいなものです。
新しい発見があったわけではありませんが、私にとっては「ホームベース」的な廃トンネルなので、これからもちょくちょく訪れたいと思います。
Posted at 2019/01/05 22:59:06 | |
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旧中央本線鳥居隧道 | 日記