2020年11月8日日曜日、富山県高岡市で開催されたTGRラリーチャレンジin高岡万葉戦へ参戦してきました。本来は7月12日に開催予定でしたが、新型コロナの影響で延期されたものです。このラリーへの参戦は2018年以来となります。
ラリー前日の11月7日土曜日朝、サービスパークとなる高岡市の高岡西部総合公園に向けて出発です。今回からレキ後に動画でノートチェックをすることにしたため、ノートパソコンも持っていきます。
遠方のラリーへ行く時は余裕をもって出発して、ちょっと寄り道します(笑)。今回は東海北陸道で富山県へ向かっていましたが、白鳥ICで一旦降りて、長良川鉄道の終着駅「北濃駅」に寄り道です。
昨年、ドライブで訪れている場所ですが、まあ、単にレールを眺めたかっただけです(笑)。
高鷲ICから東海北陸道へ乗り直して北上再開です。
飛騨トンネル直前にある飛騨河合PA。周囲はきれいに紅葉しています。
こちらは飛騨トンネル。10,710mという道路用としては国内有数の延長を誇る長大トンネルですね。
岐阜県の山間部を走行している時は小雨でしたが、最後の長大トンネルである袴腰・城端トンネルを抜けて砺波平野へと出る頃には、本格的な雨となってきました。
14時頃、今回のサービスパークとなる高岡西部総合公園臨時駐車場へ到着です。ここは能越自動車道の高架下になります。
今回は、私の車を「サービス用車両」として申請したので、このままサービスパーク内に駐車し、貴重品や小物類の置き場として利用します。
ドライバーやすい氏も同じ頃に積車駐車場に到着。雨が小降りになるのを見計らってラリー車を降ろし、こちらへ合流してきました。
荷下ろしを終えたところで車検に向かいます。何も問題はなく車検通過。
15時半頃には土曜日の用件は終了。ここで毎回恒例、ドライバーやすい氏の模型店巡りへと出発です。
私「高岡市内でいい所を見つけたの?」
やすい氏「高岡市内は今までに行ってるから、今日は富山まで行く。」
私「富山?富山市まで行くの!?」
やすい氏「いや、高速で行けば17時半くらいには戻れるでしょう。」
まあ、そうですけど…(笑)。でも、ナビの指示に従って走行していったら、行きは富山市まで下道で案内されましたけどね。
それでわざわざ富山市内の模型店まで行ったわけですが、残念なことに今回はめぼしいものが無く、手ぶらで高岡市まで戻る羽目になりました…。
さて、恒例の「前夜祭」。今回は同じE-4クラスのライバル、AE111レビンに乗る原田選手ご夫妻と原田選手がお世話になっているショップのオーナーさんとの会食となりました。
行ったお店は、北陸新幹線新高岡駅近くの海鮮メインの居酒屋。
富山と言えば海鮮物ですからね。写真はないですが、刺身の盛り合わせとかいろいろ頂きました。オーナーさんにもいろいろとおもしろいお話が聞けて楽しい会食となりました。
今回、E-4クラスにはクラス優勝常連のHATANO選手に加えて、レーサーである佐々木選手もスポット参戦する状況で、会話の中でも「今回は良くて3位だな。」という話が出ましたが、オーナーさんが「勝てないような強敵がいても、そこで『今回は3位か4位だな。』と思ったら、初めから終わりなんです。勝てないかもしれないですが、『それでも勝つ。』と思っていかないとダメなんですよ。」と強く言われていました。
それから、「原田のライバルであるやすいさんにあえて有利な情報を教えてあげることだって、私はもしかしたらするかもしれない。それで強くなったやすいさんを原田がまた倒せたら原田はそれだけ強くなりますからね。」という発言も。
みんなにハッパを掛けつつ、原田選手の尻も叩くといった感じでした。
ラリー開催当日の11月8日日曜日。予報では天候が回復に向かうはずでしたが、どんよりとした雲に覆われています。
今回のコースは、2か所のSSを2周するルート構成。
距離は、
SS1・3「万葉ライン」:2.46km。
SS2・4「三千坊」:2.62km。
SS合計10.16kmといつにも増してのショートスプリントです。通常ですとギャラリーステージが別コースで設けられますが、今回は無観客のため設定されていません。
ここ高岡万葉戦は例年同じコースを使用しているので、2018年参戦時に作成したペースノートを現在の表記に書き直し、当時の車載動画とチェックしたものを持参して、レキを行いました。
レキでは、コーナー角度の変更はほんの少しで、直線的なスラローム区間のあいまいな表記をわかりやすく「キンクス○○m」表記に改めたりしました。
一番重点的にチェックしたのが三千坊SSの「スイッチバック」。車一台分ギリギリの道幅同士の道路が鋭角に合流するポイントですが、ここで切り返しする羽目になれば5~10秒ロスという致命傷を負います。
「サイドブレーキを引くのか引かないのか。」という選択の話が毎回出てきますが、ドライバーやすい氏は引かずに曲がることを決めました。
レキを終えてサービスパークへ戻ってきました。
レキで撮影した動画を見ながらペースノートの読み合わせし、一応の結論が出たところでペースノートを清書。その後は開会式・ドライバーズブリーフィングへ出席し、スタート時刻まではのんびり待機です。
今回は無観客ですが、一応、セレモニアルスタートのゲートだけが公園内にある駐車場に設置され、そこがTC0なので早めに移動。
0カーをお見送りです。
車へ戻ってきたら、ドライバーやすい氏はHATANO選手と原田選手の三人で鳩首会談中。私の方は、今回HATANO選手のコドラで出場している小坂選手にごあいさつ。
レンタルラリーカーで弟と出ていた頃に一度、当時のTRDラリーへ同じチームから出場したことがあって、その後も全日本ラリーの会場でためぞう君と一緒に応援に声かけする機会もたびたびあり、まだ覚えていてくれました。
私が「全日本ラリーでのご活躍、見ております(笑)。」と言うと、「いやいや(笑)。」とニヤけながら恐縮しておりました(笑)。
それでは走行タイムと簡単なラリーの内容について書いていきます。
SS1:2分16秒7(64.7km/h)クラス4位。クラス1位から4.0秒差。
クラス1位は初出場の佐々木選手。2位のHATANO選手にも2.6秒差をつけるぶっちぎりのスタート。私たちは3位の原田選手に2.0秒差付けられてのスタートです。
SS2:2分29秒3(63.1km/h)クラス4位。クラス1位から4.1秒差。
クラス1位は佐々木選手とHATANO選手が同タイム。私たちは3位の原田選手から0.7秒遅れ。私がスタートから間もない所にある100mの直線的スラローム区間(キンクスと表記。)の後のコーナー連続区間でコーナー5つ分ほどロスト。「スイッチバック」を何とかまとめたのに比較的踏める区間でミスをし、痛いタイムロスです。
これで午前のループが終了。小坂選手にタイムを尋ねられた際に他の選手のタイムを教えてもらえたため、この時点のタイム差も集計できました。
E-4クラスのトータルタイムは、
1位佐々木選手:4分37秒9
2位HATANO選手:4分40秒5
3位原田選手:4分43秒3
4位やすい・小林組:4分46秒0
各順位間が、2.6秒差、2.8秒差、2.7秒差という展開。残りSS距離は5.08kmなので、順位を上げるにはかなりシビアな展開です。ただ、三千坊SSのスイッチバックでワンミスあればひっくり返る差でもあるので、2周目はミスなくいかないといけません。
一時、晴れ間が見えた空にまた雲が出てきて不安な気持ちにさせます。
ドライバーやすい氏が雨雲レーダーをチェックしたところ、万葉ラインSS周辺に雨が降っているかもしれないとのことでした。
サービスタイムが終了し、午後のループへと出発です。
SS3:2分13秒3(66.4km/h)クラス3位。クラス1位から4.4秒差。
1走目より3.4秒短縮。このSSでは原田選手が4位でしたが、0.1秒差しかつけられず、トータルタイムはほとんど縮められませんでした。
TC4付近での待機中の様子。みなさん、情報交換したり、タイヤのエアチェックしたりと動き回っています。
SS4:2分28秒1(63.6km/h)クラス4位。クラス1位から5.9秒差。
1走目よりも1.2秒短縮。ドライバーやすい氏「そんだけしか縮まってないの?」と口に出る。
何はともあれ、初めてのクラス1番手での出走となり、実力が上回る選手たちに追いかけられるというラリーを無事に完走しました。
短いSSが4本だけのルートだったので、14時半にはサービスパークへと帰着。
車をパルクフェルメ(車両保管所)へと停めて、正式結果が出るまでの時間、昼に食べなかった弁当を食べたり、できる範囲の後片付けをしたり、ブラブラしたりしながら待ちます。
最終結果は、E-4クラス完走8台中4位、総合完走50台中5位でした。E-4クラス、激戦ですよね…。総合1位から5位の間に入っていた他クラスはE-2クラス(86エキスパートクラス)優勝者のみですよ。
今回のトップ2は、レベルが違いすぎてはっきり言ってまともには届かない。クラス3位の原田選手にはトータルタイムで3.3秒差。前戦富士山すその戦から復調して、またキッチリと差を付けられてしまいました。
終了後に原田選手があいさつに来た時に、
やすい氏「3位おめでとうございます。」
原田選手「いや、負けたから。」
やすい氏「SS3だけじゃないですか(笑)。」
原田選手「でも負けたからね。」
という会話を交わしていましたが、冗談なのか本気なのか…。
タイム争い以外では仲良くさせてもらっているので、良い関係ではありますけどね。何にしても、クラス表彰台までの道は未だ近くて遠いという訳です。
やすい氏「ただ、今回は順位はともかく、楽しく走れたから良かったよ。」
私「まずは楽しく気持ち良く走れることが大事だよね。」
やすい氏「でも、そういう時はあまり速くないんだよね(笑)。上手くいかなくて遅いなと思った時の方がタイムが出ていたりね。」
私「ギリギリを攻めているからキツくて楽しくないけど、タイムは出るということかね。」
やすい氏「どうなのかなぁ(笑)。」
次回参戦の予定は、次週11月15日に愛知県豊田市鞍ヶ池公園をメイン会場として開催予定のTGRラリーチャレンジin豊田。久しぶりに観戦可能なラリーでございます。
豊田戦のエントリーリストもすでに発表されていますが、ここでも引き続きクラス1番手での出走です。そして後ろに続くのは原田選手、HATANO選手、MR-S組、佐々木選手と実力は上の選手ばかり。
果たしてどこまで食い込めるのか?怖いですねぇ…。