自分の情報源はそれなりに精選されていて、あんまり妙なものは見かけないし、でてきてもすぐさまその「おかしさ」が指摘される。科学的に正しいものが伝えられるので非常にありがたいと思っている。
さて、ふと気づいて困ったのが、「みんなで分け合えば、できること」というポスター。
買い占めをしないことを呼びかける。それは正しい。
しかし……はたして西日本や首都圏で買い占めしているから被災地に必要なものが届かないということだっただろうか。
ものはあるが必要なところに必要なものを届ける術がない、というのが真実だったはず。
どこで足りないのか、どうやって届ければいいのか。
電気を使わないことで東京電力管内の停電は避けられるが、その分被災地に届くと言うことでは全く無い。
もちろんガソリンの買い占めで、被災地の行き来には支障が生じた。しかし、買い占めによって被災地に届くガソリンが少なくなったということではない。国内備蓄は充分にある。
日本海側を使って東北方面に運んでおり、それを被災地に届けるる太平洋側の道路も復旧しつつあるがタンクローリーが被災で失われたため、充分な数が手配できない状態が続いていると。
(もし、間違いがあればご指摘下さい)
内容的には正しくない。いやもっとよく読めば、
被災地が助かるとは一言も書いていない。ということは、このポスターを作った人は分かっていてあえて作ったのだろうか。
ポスターを作った人やそれを拡散した人は善意だし、その結果買い占めがすこしでも解消されるのなら、それは混乱の収束になる。その場所場所で必要としている人がものを変える状態に戻ることは歓迎できる。
だから個人的にはOKだと思っているけれど。しかし、複雑なものがある。
結局買い占めしないことが被災地に手をさしのべていることだという勘違いを誘っているからだ。
ずいぶん流布されていた「関西電力の節電呼びかけチェーンメール」は「西日本で節電をしても東日本が助かることにはならないどころか、そこで満足してしまって効果のある支援活動が抑制される」点で害すらあった。こちらは省エネ効果はあるものの害の方が大きそうだ。
いろいろと考えさせられる。
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Posted at
2011/03/23 11:27:18