
自動車にとってホイールは、走るために絶対必要なものであるだけではなく、視覚的にも重要な要素です。
かつて、乗用車のタイヤは扁平率70が当たり前だったように思います。また13インチや14インチぐらいのホイールが一般的であったようにも思います。
やがてタイヤの黒い部分を視覚的に少なくしていく方向へとシフトしていきました。走行上は扁平率を少なくすることでたわみが少なくなり走行性能が上がるということでいいと思いますが、ホイールの面積を多くすることでデザインの幅を広げたり、タイヤ径そのものを大きく見せる効果もあるかも知れません。
さて、扁平率が下がるにつれてゴムの部分が減って、極端なものはまるでホイールだけで走っているように見えます。写真のソアラは先日大黒PAで見かけたものですが、かなりホイールが目立っています。クロームメッキホイールであるせいもありますが、車体に対してかなり不釣り合いに見えます。
見慣れていないせいもあるかも知れませんが、このような大きすぎるホイールは、自分の目には「不格好」に見えるのです。まるでホイールが走っているようです。クロームメッキホイールは車体にもあっているように思えませんし、いい趣味とは思えなかったりもします。
かつて70や60に見慣れていた頃は、50が随分妙に感じましたが、いまや70はとても妙に感じましたので慣れの部分もあります。でも、そもそもそんな大きなホイールを想定していないデザインに合わせても、無理があるように思います。
大切なのはバランス。
極端に扁平率の高いタイヤは、乗り心地が悪いだけでなくクルマへの負担も大きいので、少なくとも旧車には避けたいですね。
(追記 5/6)
ボディーカラーによっても大きなホイールの似合うに合わないというのはあるかもしれません。幾つか写真を見てみて、暗色系だと比較的大きなホイールも許容される印象がありました。明色系と違ってゴム部分が目立たないのが理由のようです。
SVXは比較的大きなホイールも似合うようで、純正の16インチ→18インチぐらいまでならサマになります。
ついでに、ツライチってのも流行っているようですが、これもボディデザインとのかねあいですね。
かなり以前に少しだけ外に出してみましたが、ピアッツァだと出し過ぎるとどうも下品な感じになってしまって、よくない感じです。
このあたりはuzoukoさんが随分研究されていました。
http://uzouko.web.fc2.com/piazza_modifai_exteria.htm
視覚的にはリアが太い方がかっこいいのですが、ピアッツァの場合、経験上、リアの踏ん張りをもたせようとタイヤを太くすると、フロントが負けてプッシュアンダーが出ます(曲がらないし、片べりするようになります)。むしろフロントを太くした方が曲げやすくなりました。
そのころ、スペーサーを入れてトレッドを少し広げてみたりもしましたが、フロントを若干広げた方がやはり曲がりやすかったような気もしますが、このあたりはあやふやです。
リアリジッドでは、リアの接地性を高めるにはタイヤに頼るのは無理があり、ロールスピードのバランスを重視した方がいいようでした。
以前乗っていたブルーバードはスイッチで3つの減衰力を選べる面白いショックが純正で付いていて、これを工夫するとフロントとリアの減衰力をそれぞれ選ぶことができます。記憶がいい加減ですが、イルムシャーのチューニングのアプローチがフロントを柔らかくするものだったと思いますが、ブルで試すと、フロントを柔らかくするとオーバーステア気味になったように思います。やはりアンダーが強いクルマにはフロントを柔らかくすることになるのでしょうね。
Posted at 2009/05/05 15:36:34 | |
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デザイン | クルマ