• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+

Yuh_Fazioliのブログ一覧

2011年04月21日 イイね!

会見団体が検査内容を把握できていない「母乳からヨウ素131検出」の件〔追記あり〕

母乳からヨウ素131が検出と伝えられ、ツイッター等で一時「1ヶ月かけて生物濃縮か?」とパニック感が広がったが、中身を見れば放射性物質が多く降った直後の検査であり、値も小さい上に、多い人も1週間後の再検査でかなり少なくなっている。内容的にはむしろ安心材料であった。
 一方で、検査主体の生協と発表を行った市民団体とでかなり質が異なり、前者は組合員向けに詳細な情報を伝えているのに、後者は検査内容の把握が不十分なまま政府批判をするという有様。また、4/21 22:30現在、結果をHPで公開していない。
 不安を煽るだけのかなり疑問が残る記者会見であった。

 * *

 今朝ツイッターで検索をしていたら、いきなり山のような「母乳から放射性物質検出」「1ヶ月でももう生物濃縮」「こわい」「もう終わった」等々かなりパニック気味なつぶやき(と言うか叫び)が飛び込んできた。

 ヨウ素131が今更問題になるほど母乳から検出されるとすると、よほどの高リスクな状態にあったと考えられるが、千葉県在住の方が最高値で、とても高リスクとは考えられない地域。しかも1キログラム当たり36・3ベクレルと微量。不自然さいっぱいで検索を開始した。

1.報道を検索


 共同通信(47NEWS)とサンスポ、時事通信が報道しているのを確認。
 詳細であった共同通信の記事については本ブログの速報参照。
母乳から検出……線量ピーク直後の古いデータを今頃出すのか。[追記あり]


2.お粗末な記者会見


http://www.youtube.com/watch?v=W5IiJ9s4P8Y&feature=player_embedded

 母乳調査・母子支援ネットワークによる会見(4/20)。
 母乳のリスクが高い可能性があるのに政府が調べていないから調べざるを得なかったというのが動機だと言うことでその憤りは理解できるし、その活動は評価できると思う。だが、この会見だけではむしろ不安感が増すだけになっている。準備不足が目立つ。
 検査値についての評価を拒んでいて、検査の継続を訴えていた。

 しかし、検査値を発表するものの採取日や検査日を正確に把握しておらず、とても当事者とは思えない内容。しかもその状態でその団体の側の科学者を名乗る人物が「検査から1ヶ月経っているのでこの値は半減期によって1/16になっている可能性がある、採取したときは16倍などともっと多かった可能性がある。」などと言うのはあまりに無責任すぎる(実際は採取後すぐ検査されている)。これでは不安を煽っているのと同じだ。

 検査日から1ヶ月ちかくもあとに発表し、しかも内容を把握していないなど、検査主体であるならちょっと考えにくい。
 〔母乳〕という、子供を育てるために最も大切なものの汚染の発表となればインパクトがあり、内容よりインパクトを与えることを狙ったのではないかと言われても仕方がない。

 「継続検査を」と訴えていながら、第2次検査(3/30)から3週間近く経っているのに検査をしていないのも理解できない。4/7の再検査内容も把握していない。自主的に検査をすることが目的とは考えにくい。

 検査の主体と発表を行った市民団体とは全く異なり、結果を利用しているだけなのではないかとすら疑わせるようなお粗末な会見であった。
 


3.極めて詳細で充分な情報を提供している常総生協の組合員向けニュース

 
母乳から検出……線量ピーク直後の古いデータを今頃出すのか。[追記あり]を参照のこと。

 記者会見で提出された検査結果の元ネタであるようだ。
 内容的にはかなり充実しており、検査の詳細、関連データ、評価をきっちり載せている。

 組合員の母乳の検査であると記されており、文章から判断する限り、検査主体は常総生協と考えていいようだ。

 これによると1次検査は24日採取で検査結果は28日に出ているとのこと。
 2次検査は30日採取で検査結果が出た日にちは不明。

 残念ながらこのニュースが提供されたタイミングが掴めていないが、会見よりずっと早いタイミングであると考えられる。
 2回のリリースに分かれている。
 1つめは1次検査の結果が分かった3/28以降で、30日の2次検査(再検査)にも触れているので、3月30日以降に出されていると分かる。30日の検査結果はその数日後には得られているはずなので、1つめのリリースはその前で4月に入ってすぐ出されたものと思われる。なお、この時点ですでに「安心できるレベル」と報告されている
 2つめは1次検査と2次検査を、原発の状況や水道の検出状況などとつき合わせたもので、4/7までのことが書かれており、このあたりがリリースされた時期と考えられる。


4.それぞれの組織への私的評価

 ネットで見る限り、マスコミについては、あまり広く報道されている様子がない。サンスポ、時事通信、共同通信が載せているのみのようだ(検索不足かも知れないが)。
 時事通信は検査の最大値に触れるだけで、検査日に触れていない。落第。
 サンスポと時事通信は不検出含め全ての検査値と検査日に触れているので及第だろう。
追記
 しかし、内容を考えると過去の検査結果であり今更バリューのない内容。時事通信のように伝え方を間違えれば不安を煽るだけ。市民団体の名前の広報にしかならないような会見をあえて伝える必要があったのかどうか、そこに疑問が残る。
追記終わり


 「母乳調査・母子支援ネットワーク」については、記者会見を開催し、母乳が危険だから自分達で調査したとかけ声は勇ましいが、検査の詳細を把握しておらずキチンと説明できないなど、あまりにいい加減だ。他人のフンドシで相撲をとっているように見えるというのは言い過ぎか? 記者会見をすることばかり広報し、蓋を開けてみれば1ヶ月も前の内容。しかもその肝心の検査結果を自ら公開しないなど、目的がどこにあるのか疑わせる。不安につけ込もうとしているようにしか見えない。

 検査の主体であり、組合員向けのニュースで、原発の状況や水道検査値の推移など、重要な関係情報を付け加え詳細に評価を含めた報告を行っている常総生協はまさに「天晴れ」と言っていいだろう。生活の安心安全に取り組む生活協同組合としてあるべき姿かもしれない。



5.検査の内容について

 21日の降雨による放射性物質の降下後、水道などから検出された直後に採取がされている。
 検出されたのはヨウ素131のみでセシウム134,137は不検出。

■採取日と検出量
(3/24採取 3/28結果判明)
・(つくばみらい市)不検出
・(つくば市)    8.7Bq/kg
・(守谷市)     31.8Bq/kg→再検査(3/30採取)  8.5Bq/kg

(3/30採取 結果判明日不明)
・(つくば市)    6.4Bq/kg
・(柏市)      36.3Bq/kg →再検査中(4/7)

 1名のかたの母乳は4/7に再検査中となっているが、4/20の会見時にその結果が出ていないはずはなく、会見団体はそれすら把握していなかった。

 ヨウ素131が出ていることは子育てをしている人にはショックなことではあるが、量は非常に少なく、その点では比較的安心できると言えそうだ。また、再検査でかなり少なくなっていることも安心材料である。

追記
 市民団体はこの他4名の検査があるとしているが、その内容がよくわからない。
 一方、原発事故の影響がより強いと考えられる地域の調査がないため、より影響が強い地域がある可能性は否定できない。
追記終わり


 21日の放射性物質ピーク時に水道(あるいは食品)などから取り込んだものと考えられる。例が少なすぎるが、水道から3桁の検査値が出た直後に母乳から2桁の値が出た例でも、水道その他のヨウ素131検査値が下がるのと同期するように母乳の検査値も下がっているように見える。

 ただ、水道から検出された23日以降すべてペットボトル(ミネラルウォーター?)で水分を得て料理にもつかったという方から36.3Bq/L出ている。23日以前に取り込んだのだろうが、そのルートが気になるところではある。産婦人科医のアドバイスでそうした経歴も答えてもらっているようだが追加の情報をなるべく得るべきだ。

 こうしたものは継続的に調査していかなければならない。
 母乳にしぼって調査する必要性が高いとも思わないが、状況を把握したい。水道水や食品のモニタリングはしっかりしてほしい。できることなら、食品は販売時に計測できる体制が欲しい。


追記 4/22 7:45
 国なり公的性格を持った団体が調査を行っていなかったのは、否応なく原発事故の影響が強い地域で生活する人にとっては不安であり、確かに不足がある。
 今回の会見から厚生労働省も実態調査を決めたとのこと。
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2011042100706
 この市民団体の会見は不安を煽るものであったが、国が動いたことについては、一定の効果はあったと言える。
 とはいえ、市民の不安を煽らなくては国が動かないとか、何かの目的のためには煽動すればよいとかというのは、どちらも正しくない。
追記終わり。

Posted at 2011/04/21 22:42:44 | コメント(0) | トラックバック(0) | 放射性物質・放射線 | 日記
2011年04月21日 イイね!

母乳から検出……線量ピーク直後の古いデータを今頃出すのか。[追記あり]

 とりあえず速報版。
 母乳から放射性ヨウ素が出たという発表を市民団体がしたというとで、さっそくパニックになっている方もいるようだが、データが3/23と放射性物質放出のピーク直後であり、一週間後には低下したことに注目。また、サンプル量が1人約120~130ccと少ないため誤差も大きいだろう。
 しかも、報道は採取時期も示さず最大量を示すなど断片的すぎて危機感を煽る傾向が強い。

 1ヶ月かけて生物濃縮して食べ物から入ったと思いこんで、やたらに「生物濃縮」と連呼している方も多いようだが、ピーク直後であるからおそらく飲み水あたりから入ったのだろう。

 今更ヨウ素131?と思って欲しいところだ。まずはソースを当たれといいたいが、この市民団体自分のホームページにデータを出してないようだ。

ハイロアクション 福島原発40年
http://hairoaction.com/


 データがきちんと出ているのが共同通信。引用する。太字・下線筆者。


母乳から微量の放射性物質 市民団体の独自検査

 市民団体「母乳調査・母子支援ネットワーク」は20日、独自に母乳を民間放射線測定会社に送り分析した結果、千葉県内居住の女性の母乳から1キログラム当たり36・3ベクレルの微量の放射性ヨウ素を検出したと明らかにした。放射性セシウムは検出されなかった

 厚生労働省によると、原子力安全委員会は母乳に含まれる放射線量について安全基準の指標を示していない。今回検出された数値は水道水に関する乳児の摂取基準値(1キログラム当たり100ベクレル)を下回っている。

 ネットワークの村上喜久子代表は「安全性について判断はまだできないが、母乳は赤ちゃんが口にする。国は早急に広範囲な調査を実施してもらいたい」と訴えている。

 検査した母乳は生活協同組合などを通じて呼び掛け、千葉のほか、宮城、福島、茨城県内の女性9人から提供を受けた。

 3月24日と30日に1人約120~130ccずつ採取した母乳を民間の放射線測定会社で分析。

 千葉県柏市の産後8カ月の女性から36・3ベクレル、茨城県守谷市の女性から31・8ベクレルを検出した。茨城県つくば市の女性2人からもそれぞれ8・7ベクレル、6・4ベクレルを検出守谷市の女性は2回目の検査で8・5ベクレルに低下したという。

 宮城県白石市、福島市、福島県棚倉町、茨城県つくばみらい市の4人からは検出されなかった。福島県郡山市の女性の母乳は分析中という。

http://www.47news.jp/CN/201104/CN2011042001001060.html



追記
 素晴らしく詳細なデータを出している生協あり。常総生協と組合員、職員、地域の産婦人科の協力により測定とか。
称賛!




http://4sforsustainability.seesaa.net/article/196897954.html
Posted at 2011/04/21 12:59:35 | コメント(1) | トラックバック(0) | 放射性物質・放射線 | 日記
2011年04月21日 イイね!

形がはっきりしてきた柏-金町放射線ホットスポット

形がはっきりしてきた柏-金町放射線ホットスポット追記
オススメ→自治体や信頼できる計測をまとめた放射線量マップ

WSPEEDIによる広域シミュレーション[追記あり] 2011年05月14日

より精度の高い放射性物質移流拡散シミュレーション 2011年05月07日

↑柏付近への降下の様子が分かるシミュレーション

柏周辺放射線ホットスポット 有志版マップ 2011年04月27日
も参照のこと。
追記終わり


 群馬大の早川由起夫教授が東大や国立がんセンター、個人の放射線測定データをまとめている地図で、柏-金町ホットスポットの形がはっきりしてきた。

 かなり細長い形状になっているようだ。
 しかし、測定地点が少なすぎるため、把握はかなり不完全な状態で、埼玉方面へ伸びている可能性もある

 なお、この水色で囲まれた領域は0.5μSv以上を示し、原発30km圏内の南相馬市高見町などより高い(ただし、南相馬市高見町は0.3μSvで、30km圏内としてはかなり低い。)。0.5μSvの線量が続いたとすると年間4.38mSvになる。
 平時の一般の人が許容される放射線量が年間1mSvであるから、これを超える計算になる。一方、現在非常時(原発事故)での避難の基準としているのは年間20mSv以上である。

追記
 実際には、自然放射線があるので、それを差し引いて考える必要がある。柏周辺であれば自然放射線は0.02~0.04μSv/時程度あると考えられる(日本地質学会の自然放射線マップによる)。
追記終わり

 このホットスポットは、たまたま東大柏キャンパスと国立がんセンターでのモニタリングがあったために発覚したもので、他の地域にも同様なホットスポットは生じている可能性は充分ある。

 なお、当初東大は柏キャンパスの放射線量が高いことについて測定装置近辺の敷石からの放射線の影響と説明していたようだが、もともと高くともさらに高くなっており、国立がんセンターのデータと併せて周辺がホットスポットになっている疑いが高まっていた。

 東大関係者が問い合わせに対して検証もせずに安易に回答したことについては、問題があると言わざるを得ない。


福島第一原発から漏れた放射能の広がり(群馬大 早川由起夫教授のまとめ地図)
http://maps.google.co.jp/maps/ms?hl=ja&ie=UTF8&brcurrent=3,0x34674e0fd77f192f:0xf54275d47c665244,0&msa=0&msid=210951801243060233597.0004a066858a3066ee70a&ll=35.838968,139.924622&spn=0.290566,0.373535&z=11



関連エントリ
柏周辺放射線ホットスポット 有志版マップ 2011年04月27日


ホットスポット?千葉県柏市で空間線量0.4μSv/h以上が続いている[ホットスポットマップ追加]  2011年04月10日


ホットスポット?[追記あり3/29 12:28]  2011年03月24日
Posted at 2011/04/21 05:19:37 | コメント(1) | トラックバック(0) | 放射性物質・放射線 | 日記
2011年04月20日 イイね!

4/20までの地震+震源東に浅い地震の空白域

4/20までの地震+震源東に浅い地震の空白域 私が注目している関東平野直下は、徐々に地震が増えている。

 このあたりは元々地震が起きやすい部分ではあるが、3/11以降の動きとしては新しい動きになる。


 4/19 栃木県板部 今度は関東フラグメント上部の地震。


 4/18 千葉市直下あたりでも太平洋プレートと関東フラグメントの間の地震が起きている。


 次はおなじみ累積マグニチュードとマグニチュード。


 若干曲線から離れていてM5クラス以上が明らかに少なくなっている。
 また目立つ変化は次の動きにつながるのパターン?

 空白域探しをしてみる。

 緯度経度でみると比較的浅い地震に空白が見える。その場所を示したのが下のマップ。


 過去24時間で枠内が空白。この空白域は3日前あたりから現れているように見える。
 これって、東日本大震災の震源域の東側でマグニチュード(M)8級の巨大地震が発生する可能性が高いと予想されている位置と重なる。



 1週間前からを赤で示したものを見ても、海溝周囲、東側でめっきり地震が減っている。これは目立つ変化と言えるかも知れない。

 海溝東側、来てしまうのか?


Posted at 2011/04/20 20:52:08 | コメント(0) | トラックバック(0) | 地震関連 | 日記
2011年04月19日 イイね!

PVの数字にちょっとおどろいた〔追記あり〕

PVの数字にちょっとおどろいた〔追記あり〕 4/17のエントリー「放射性物質の生物濃縮(ハンフォード原子力施設による被害)について」が4/18に2605(全体で5073),4/19に2072(全体で4033)のPVを記録した。

 Twitterで多くのフォロワーがいる科学系の方数名につぶやいて頂いているのが分かっていたものの、PVのグラフが5000台に伸びていたのはちょっと驚き。Twitterの情報伝播力を思い知った。
 そのアクセスもあり、現在googleで「生物濃縮」「放射性元素」をキーワードにするとトップに表示されることを確認している。

 このブログは極めて個人的なものであり、日頃のPVは200~300程度。地震の後は地震や原発関連のことが多かったため1000~2000に増えていたものの、こんな堅いテーマで5000を超えるとは思いもしなかった。

 一方で、関連エントリーにはあまりアクセスがないのには少し落胆するものがあった。というのも、一つのエントリだけでは語り切れていないことや同時に見ておいて欲しいデータがあっても、そちらは参照されないと言うことだからだ。

  * *

 一連の「放射性物質の生物濃縮」関連エントリーの目的とするところは次の通りである。

 週刊誌という媒体で出典不明な情報が出されたことで根拠が不明なまま
・放射性物質に対するする恐怖感が煽られ、風評被害をより深刻にしていること。
・生物濃縮や放射性物質に対する誤解が強まっていること。
を問題視した。しかし、それだけなら「週刊誌ネタ」として受け流していた可能性が高い。

 決定打となったのが
・ごく一部のことと思うが、これほど自然科学の信頼性が求められているときに、理科教育の場でこのような不確かな図を用いる教員がいることを知り、自然科学教育の信頼に対する重大な危機感を覚えた。
ことであり、

・自然科学に関わるものとして、出典を明らかにしない情報をどう扱うべきかを示す必要があると感じたこと。
・作家に過ぎない広瀬隆氏が提示するような、極めて高い濃縮を示す放射性物質が本当に存在するのか、可能な限り調べて検証する必要があると考えたこと。
から書くに至ったのである。


 結局のところ、出典が示されない限り現状では完全な検証が不能であるわけであるが、そのような情報の扱い方については「参照する価値がない」ものとして無視すべきであることは伝えることに成功したと考えている。


  * *

 広瀬隆という人物については、確かに反原発を訴えてきたことについては評価できる部分があるとは思う一方で、その提示するデータ、論理、状況分析や提案について全く見るべきものがないことが多い様に感じている。
 今回の地震と津波によるBWRの冷却材喪失事故に対しての彼のコメントと、Ustereamでみた元原発技術者の本質的な解説とのあまりの隔たりの大きさにあきれたこともある。
 また、気象庁のマグニチュード改訂に当たって非常に幼稚な論理で陰謀論を展開したことをみていて、全く信頼に値しない人物と感じていた。

 早稲田大学理工学部応用化学科卒であり、化学系の出身で原子力関係の専門ではない。元原発技術者だと誤解している方もいるが「メーカーの技術者を経て」とのみあり、原発関係に関心を持ったのは医療関係の翻訳の仕事をしている中で内部被曝に関心を持ったからだと語っていたので、技術的側面から原発に危機を覚えた訳でもないようだ。
 この点で、同じ早稲田大学応用化学科卒ながらその後東京工業大学とMITで原子力を学び、日立の元原発技術者の経歴がある大前研一と全く異なる。大前氏は経済学が専門だとばかり思っていたので技術的な側面できっちりと語っているのを見ておどろいた。


 私自身は、原発自体が危険な存在であること、東海地震の震源域上にある浜岡原発をはじめとして、自然災害に対するリスク評価が不十分な状態にあること、廃炉後の管理問題や使用済み燃料の最終処分問題やさまざまな付帯コストを無視した「低発電コストの喧伝」、補助金ばらまきによる原子力施設設置など、極めて多くの問題があることを認識しており、その一部でも機会があれば教育の場で伝えることもしていた。
 しかし、私は「広瀬隆」という人物とは無縁であった。名前も知らなかった。
 私は自然科学というフィルターを通して原発問題に触れていたため、そのような活動家と無縁でいられたと言える。逆に言えばそのような活動家は必要ないし、そのような活動家のために反原発を口にすることが難しくなっていたのではないかとも考えている。
 すくなくとも、何かと陰謀論をふりかざしたり、不十分・信頼性のないデータや憶測で恐怖感を煽ることは逆効果になることは少なくないと感じている。

追記について
 広瀬隆と大前研一の経歴についての記述追加
追記終わり


 
 
Posted at 2011/04/19 21:37:16 | コメント(0) | トラックバック(0) | ひとりごと | 日記

プロフィール

「梅雨、日本周辺にしかない独特の気候なのだ。おかげで日本人は紫外線の影響を受けにくくなっているし。悪いことばかりではない。」
何シテル?   06/15 10:04
愛車 黄色いピアッツァのHP http://piazza.ciao.jp/piazza_web/index.html ↑プロバイダーを変更して再開! ...
みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2011/4 >>

     1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 1314 15 16
1718 19 20 21 22 23
2425 26 27 28 29 30

ブログカテゴリー

リンク・クリップ

YUHの気ままなままに 
カテゴリ:ブログ
2018/01/31 06:12:14
 
常識はずれのPIAZZA達の隠れ家 
カテゴリ:Piazza
2012/11/17 07:31:43
 
須関裕子のブログ 
カテゴリ:Music
2011/02/26 18:38:37
 

愛車一覧

スバル アルシオーネSVX スバル アルシオーネSVX
 はじめてのSVXは追突事故によって、わずか1年半で乗り換えることになってしまいました。 ...
いすゞ ピアッツァ いすゞ ピアッツァ
 社会人になりはじめて手に入れた車です。 PIAZZA XE Handling by L ...
BMW 3シリーズ セダン BMW 3シリーズ セダン
実家最後(予定)の車。 私がメンテナンスしてます。 →私が相続し維持することにしました ...
その他 その他 その他 その他
写真の置き場です。
ヘルプ利用規約サイトマップ
© LY Corporation