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2005年11月09日

ホンダのF1、ベンツのSクラス、富士重工のレガシィ

ホンダのF1、ベンツのSクラス、富士重工のレガシィ 世界をリードするトヨタ自動車(株)の弱点の話。

トヨタ自動車(株)の豊田章一郎氏(現・名誉会長)が会長だった頃、報道陣にふと漏らした逸話があるという。その逸話とは、トヨタが自認している3つの弱点を端的に述べたものだ。曰く、「今のトヨタには、どうあがいても かなわないものが3つある。一つめは ホンダのブランドイメージ、二つめは ベンツのSクラス、そして最後は 富士重工のレガシィ だ。」

豊田会長(当時)が上記の感想を漏らしたのは、1999年の初夏。報道各社の要人を集めて開催された会食の席上でのことだという(>日刊自動車新聞より)。

私見だが、確かに若者はホンダに対してスポーティイメージを持っていると思う。1999年当時はホンダの F1 は活動休止中ではあったが、それまでに築き上げてきたF1での連勝記録という実績は、企業イメージの醸成に大きく影響しているだろう。身近なところでは、シビックSiR や インテグラ に代表される V-TEC エンジン 搭載車の 「走りのイメージ(※1)」 もある。そしてそこには、二輪メーカー としてのスポーツイメージも重なっているはずだ。

(※1):それに引きかえ、ボディの耐久性はショボくて すぐに
     ヨレヨレになるとのウワサもあるが、ここでは置いておく。

ベンツのSクラスについては、もともとベンツというブランドが持っている 独特なイメージ (安全性神話など)に加え、「先進技術を常に積極的に採用していく(※2)」 という、いわゆる高級車市場での リーディングカー 的なイメージもプラスされ、当時の豊田会長によると 「セルシオでも足元に及ばない」 と認識していたのだそうだ。

(※2):常に積極的に採用・・・とは言っても、年改の多い日本車とは異なり、
     もともとモデルチェンジサイクルが長いため、新技術が実際にクルマに
     採用されるまでには相応のタイミングを要す・・・というのは、置いておく。

そして最後はレガシィ。多くの人が認識しているように、トヨタにおけるレガシィの直接のライバル車はカルディナだ。そしてカルディナの商品力はレガシィのそれには及ばないとも認識されている。指名買いが多いレガシィに対し、カルディナはトヨタのラインナップの中にあっては 「その他、大勢の中の1車種」 的な存在と化してしまっているようにも思える。

ホンダのストリームに対してはウィッシュ(※3)をぶつけるなど、他社(他車)が開拓した市場に、後から参入してライバル車以上に売上を伸ばす・・・という手法をたびたびトヨタは採ってきたが、唯一、喰えなかったクルマがレガシィであったのは衆人の知るところである。そこには、会社の存亡を賭けて 「一球入魂」 的に開発されたか否か、という背景事情も働いているように思う。

(※3):ウィッシュの車体寸法は、全長・全幅・全高とも、ライバル車
     のストリームとほとんど同じ数値でデビューしたのは有名な話。

さて、話を現在に戻すと、今年(2005年度)のトヨタは F1 では ホンダ以上の成績 を残している。B.A.R.ホンダが予想外に不振だったと見る向きもあるが、結果がすべての世界ではそういった不運は関係ない。F1に参戦したトヨタは、結果として欧州での認知度と企業イメージを飛躍的に高めることに成功した、と伝えられている。

トヨタはまた、今年になって高級車の販売チャンネル・レクサス を国内でも立ち上げた。レクサスの購入者は、現時点ではトヨタ車を含む国産車からの乗り換えが8割、輸入車からの乗換えが残り2割を占めるそうだが、SC、IS のどちらも月間目標販売台数を大きく上回る実績を残した。来年にはいよいよ旗艦車種の LS が登場することになっており、ベンツの牙城崩し は着々と進行している。

そしてトヨタは、つい最近になって GM に代わって富士重工業(株)の 筆頭株主 になり、自動車業界とその関係者を震撼させた。当初は 「生産技術と管理部門で」 シナジー効果を上げることが取り沙汰され、「お互いの独自性は保っていく」 との見方が強かったが、実際には 「2~3年後にデビューする トヨタ車の開発を富士重工業に委託 する(生産はトヨタ工場で行う)ことを検討中」 とする ニュース (2005年11月9日付け 日経新聞など) まで飛び込んできた。多くのユーザーは、検討委員会が車輌開発にまで踏み込んだ状況を伝えたこのニュースに驚かされたことだろう。

巨大企業・トヨタ。そしてトヨタにベンチマークされたホンダ、ベンツ、富士重工業。
ライバルを飲み込もうとする巨大なトヨタの姿を、鯨(くじら) と形容する人もいる(※4)。

(※4):野球漫画の世界・・・侍ジャイアンツでは、鯨(くじら)というでっかい巨人軍
     にあえて飲み込まれた(入団した)あとに、その鯨(巨人軍)を腹の中から
     ぶっ潰すという主人公(番場 蛮)の野望の例もあるが、ここでは置いておく。
     (また、富士重工業の SVX も たびたび鯨と形容されるが、ここでは無関係。)

個人的な感想はいろいろあるが、今はだまって今後の業界動向を思慮深く見つめていきたい。トヨタも富士重工業もお互いに WIN-WIN の関係を築けたら良いな、と思っている。
ブログ一覧 | 【スバル関係】 | クルマ
Posted at 2005/11/10 19:42:30

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この記事へのコメント

2005年11月10日 19:47
・・・本題以外の、「注」の部分に大笑いしている私って・・・
(これ、笑う話じゃないと思いますけど、ごめんなさい~~~、不謹慎で・・・)

と、と、と、特に、番場蛮で笑う私ってやっぱりオカシイですか・・・ダメだ、主題歌が流れてきた・・・(以下壊れ)
コメントへの返答
2005年11月11日 7:25
こんにちは~。
即レスありがとうございます。

いえいえ、笑えるところは大いに笑ってやってください。やはり(長文の場合は)文章にも緩急がないと、読んでいて疲れてくるでしょうから。・・・といっても、(注)の部分は意図的ではなく ごく自然に出てきた文章なんですけどね。(^^;)

主題歌については・・・いっそのこと、一人の空間になる車内で声を出して歌ってみてはいかがでしょうか?スッキリするかも。
2005年11月10日 20:42
まあ、この手の話しは往々にして誤解や
誤認もあるわけですが、それよりもかな
わないと思い込みやすい背景には、コン
プレックスもあると思いますよ。かたく
なに三河の田舎に城を築いている反動
なのでは? そっちでは、東京ではこれ
が流行っとる…といった話題が多いです
から(笑)だから、経団連会長職を手に
したのは大事件だったでがす。
コメントへの返答
2005年11月11日 7:32
毎度コメントありがとうございます。

まぁ、ニュースを客観的に報道するはずのマスコミにも誤解や私見はつきものですから、同じニュースでも常に複数の配信先で見るようにはしています。一社だけの購読は、論調が偏りがちで危険な場合もありますよね。

>コンプレックス
なるほど。自分ができないことを相手がやってのけてしまうと、人(or企業)はそのように思いこみがちですよねぇ。経団連会長職については、まぁ、何と言ってよいやら。でもその後にうまくいっているのなら何も言いませんが。
2005年11月10日 21:23
こんにちわん♪
またしても本文とはあまり関係ない箇所に注目してしまった失礼(汗

私がお世話になっているスバルのディーラーでは,SVXのことを
「おバケ」って呼びます(笑)
全国的にそう呼んでいるとは思えませんが,その店ではみんながみんなそう呼んでいるのでもしかして…と思ってしまうのです^^;

さて本文を拝読してちょっと思ったこと.
「マツダのロータリー」はトヨタ的考え方でクルマを見れば箸にも棒にも掛からんのでしょうねぇ…
どんなに個性的でもクルマとして楽しくても,なにしろ販売面で成功してないですから(汗)
一連のRE車とか,スーパーセブンとかフェラーリのような少量生産型趣味グルマははなっから造る気なし,と世界一のクルマ屋さんに言われると少々寂しい気持ちにもなりますな^^;
#しかし,それがトヨタの生きる道…なのか?
コメントへの返答
2005年11月11日 7:39
ちーっす♪
あまり関係あろうとなかろうと、本文の一部であることには変わりないですよん。

「おバケ」ですか。シータク(タクシー)業界でなら聞いたことがありますが・・・。デザイン的な面でそうとらえたのか、あるいは今後二度と同じようなクルマは世の中には現れないだろうことを思ってそう表現したのか。まぁ、「めったに見かけない」が正解なのでしょうけど(苦笑)。

>マツダのロータリー
>箸にも棒にも掛からん
個人的には、富士重工業の水平対向E/Gも同様かと。まぁ、それはそれで「トヨタの生きる道」としては正解だと思いますが。やはり各社ごとに、各社(の企業耐力)に応じた開発姿勢ってものがあるでしょうからね。逆にそうでないと、ニッチ会社の富士重工業はとっくに潰れていたかも。
2005年11月11日 17:18
今回の記事、最近自分自身で考えていた話とほぼ一致してます。
まぁそもそもは、私の好きなレガシィとHONDAはトヨタよりも優れているぞ!という思いを具体的に表現したという感じなんですが。
ベンツについては考えていませんでしたが、さすがのトヨタもF1を初めとしたスポーティなHONDAのブラインドイメージには敵わないし、様々な車種を食い潰したトヨタ的商法もレガシィには歯が立たなかった、というのは「トヨタには負けられない」という思いがどこかに有る私にとって心強い事実でした。
しかしそれもF1ではBAR HONDAを超える成績を残し、スバルについては株式を所有、と着々と弱点克服に向けて進んでいる感じですよね。
トヨタをライバル視するのはちょっとおかしいとは思いますが、そんな思いが有る私にとっては今後のトヨタの動きが大変気になります(不安です)。
コメントへの返答
2005年11月11日 19:32
こんにちは。コメントありがとうございます。

私見ですが、トヨタには大変優れた技術者が多いと思います。しかしその優れた研究成果がクルマという形のある製品になるかどうかは、最終的に「コスト」という壁と照らし合わせて判断されるはずですので、環境や安全といった企業理念(ハイブリッド分野)以外では、トヨタはホンダやスバルの後追いこそしても、追い越すのは難しいのでは?と思っています(それだけ生産車に掛けることが許されるコスト範囲が限られている、という意味)。

>トヨタをライバル視
ライバル視することは全然おかしくないと思いますよ。むしろトヨタに学ぶべきことがたくさんあると思います。スバルやホンダの技術者が、トヨタの管理手法を身につけたら、同じV-TECなら今よりももっと安く、同じコストならもっと性能の良い水平対向E/Gが造れるのでは?と思います。

まぁ、トヨタは急な冒険はしませんから、スバルの独自性は少なくとも当分の間は保たれるように思います。
2005年11月11日 22:45
どうも~
この内容みて,現行カルディナが出た時に,トヨタから直接電話が来たこと思い出しました。
トヨタ;レガシィお乗りですよね~
私  ;いいえ
トヨタ;え!乗り換えたのですが
私  ;はい
トヨタ;何をいつ?
私  ;MPVをつい最近
トヨタ;トーンが下がり,不都合は無いですよね
    買い換えも考えていないですよね
私  ;はい(勝って1週間信頼関係が崩れ,気に入った車が見       つかったら取り替える気がありました。)
トヨタ;そうですよね。カルディナ出たのでお立ち寄り下さいと    電話が切れました。
レガシィ乗っているのねらい打ちかいと思うい,暇な時に行ってみた,発表してかなりたつBHに比べても,私的になんだこの車使えんと思いました。また勝てないね~と思った私。

あと,アルテツァもかわいそうに思ったな~出た当時はFR凄いとかいろいろ書いているのを見たけど,B4が出た瞬間評価ががた落ち,レガシィB4は4WDでこのハンドリングなど,評価は鰻登りの記事を見ました。当時,トヨタじゃレガシィには何をぶつけても勝てないのかな~と思った私です。私の私感ですので,呼んだ方怒らないでね~  
コメントへの返答
2005年11月11日 23:55
こんにちは~毎度さまです~。

>トヨタから直接電話
はいな~、これは以前もお話していただいた時のことですよね(参考→http://carlife.carview.co.jp/User.asp?UserDiaryID=594014#cm)。その時は、トヨタ店舗でよほど打倒レガシィ政策(下取り対策金でもあったのか?)が執られていたのでしょうねぇ。

私見ですが、トヨタ車(マークXとか)は、目に見える部分の仕上げはうまいです。その代わり、直接見えない部分のコストダウンは激しいですね(例:ボンネットを開けたとき、大きなエンジンカバーの固定部分がわずか3ヶ所しか無い。それよりも小さなレガシィのコレクターカバーの固定部分は4~6ヶ所でしたが)。

かつての「80点主義」的なクルマ造りからは、なかなか抜けられないのでしょうか。・・・いや、目に見える部分の質感は素晴らしいのですけどね。
2005年11月12日 10:13
この話覚えれました~

>かつての「80点主義」的なクルマ造りからは、なかなか抜けられないのでしょうか。・・・いや、目に見える部分の質感は素晴らしいのですけどね。

 パチパチ,上記の言葉そのとおり,同感です。問題に出た時の模範解答になっちゃいます。

 このまえ,トヨタ○ッツの営業の人が家に来て,旅行に出る時エル掃除している時に来て,
トヨタ;凄い車ですね~
私  ;どうも(トヨタ,アルファードあるやんと心で思い)
トヨタ;うちではアルファアードですね。
私  ;・・・
トヨタ;買い換えは?
私  ;ありません
トヨタ;次は何か考えていますか?
私  ;次,エルしか考えていない。
トヨタ;そうですか~と良いながらカタログを
私  ;ちらっと見たらウィッシュのカタログ?
トヨタ;マイナーチェンジしたので,カタログおいていきます。
私  ;興味ないからいりません。
    (掃除してそのまますぐ出たかったからし,ゴミになる     ので)
トヨタの人トーン落として帰って行きました。
トヨタの人,ごめん,時間があればお話ししてツッコミ入れてやったのに~(笑)
関係ないこと書いてすいません。前の話書いたよな~と思いつつ書いたのですが,この話してなかったよね~
コメントへの返答
2005年11月12日 21:47
毎度さまです。ていねいなコメントありがとうございます。

>この話してなかったよね~

えぇ、まだうかがっていませんでした。それにしても、トヨタのセールスマンは足を運んで訪問しに来ることが結構多いのでしょうか。訪問セールスマンとしては案外立派かも(実際に すぎさくさんと ツッコんだお話をする段階までには至っていないでしょうけど・・・)。

>興味ないからいりません
>ゴミになるので

いやいや、良い心がけだと思いますよ。ヘタに受け取ってしまい、相手を(少しでも)期待させてしまっても、逆に相手の迷惑になる恐れもありますからね。「要らないものは要らない(NO!)」と言える人は、なかなか少ないと思います。

また何かエピソードがありましたら、教えてくださいね。ではでは。

プロフィール

「[整備] #CBR250FOURフォア [CBR250Four] 純正デカール表面のひび割れ皮膜を除去してみる(見栄え向上の一環) https://minkara.carview.co.jp/userid/132018/car/28623/8337537/note.aspx
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調布市のKAZ [読み:ちょうふし_の_かず] と申します。 スバル・レヴォーグ(VNHC型)、スバル・エクシーガ(YA5E型)、ホンダ・CBR250Four...

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