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2005年06月22日

レオナルド・ダ・ヴィンチが発明したベアリング

レオナルド・ダ・ヴィンチが発明したベアリング すみません、
ブログ本文は今夜追加します。
(多忙につき)

それまで左の画像をご覧になり、
その後に私がどういった文章を
書き加えるのかをご想像し、
楽しんでおいて下さいませ。

m(_ _)m

<更新情報 19:00頃、本文↓追加>

ベアリングの話。

自動車はいつの時代も高性能な工業製品であるが、その高性能を支えている構成要素に 「ベアリング」 がある。「ベアリング」とは回転体などの 摩擦抵抗を低減 させる部品で、エンジンにもトランスミッションにも駆動系にも欠かせないものだ。

ところで摩擦抵抗を減らすという試みは古来からあったようで、たとえば古代エジプトでは、ピラミッド建造 の際、巨大な石材の下に円錐状の「ころ」を敷いて運んだと見られる壁画が残っているという。日本でも 寺院建立 の際、地面の上に丸太を敷き、その上に重量物を載せて転がすように運ぶ運搬技術があったとしても不思議ではない。

現代のベアリング(軸受け)の基礎を考案したのは、レオナルド・ダ・ヴィンチだと言われている。その根拠は 1493年 に出されたダ・ヴィンチの 「マドリッド手稿 I 」 だ。その手稿の中には、8つの球体を同一円状に配することで摩擦は大幅に低減し、その結果、重量物も小さな力で動かすことができるようになる・・・とするイラストが描かれているのだ(画像の左側参照)。今から 500年以上も前 という年代の古さにも驚くが、そのイラストにも多くの驚きがある。

まず「同じ大きさの球体を 複数個で1組 とし、それを 同一円状に並べる」 という発想の素晴らしさに驚く。次に驚かされるのは、様々な工夫が凝らされていることである。たとえばイラストをよく見ると、木製の球体は現代のベアリングで言うところの「ころ」に相当するのだが、それを支える「保持器」にも特徴がある。「保持器」の外周壁にはあらかじめ スリット が設けられており、「ころ」同士が ”等間隔で” 同一円状に 並び続ける ように配慮されているのだ。

これは私見だが、もしも保持器にスリットが無ければ、「ころ」には 片寄り が生じ、その機能を生かすどころか新たな トラブル の原因ともなりかねないことを、ダ・ヴィンチは初めから想定していたのであろう。静的な状態だけでなく、動的な状態(実際の使用状況) でもその機能を確実に発揮し続けるための工夫が施されている点に、その 才能の非凡さ が垣間見える。なお このダ・ヴィンチのイラストは、近年、自動車部品メーカーの光洋精工(株)によって精密に再現された。その再現モデルは1995年には東京・上野の国立科学博物館に展示。翌1996年にはミラノのダ・ヴィンチ博物館に寄贈され、本家本元で展示されている。

現代のスバル車には、光洋精工(株)社の部品もNTN(株)社の部品も使用されている。特にNTN(株)社のベアリングは、本格的なFF車として社運を賭けて開発されたスバル1000の 等速ジョイント を初めとして、各時代を駆け抜けた歴代スバル車たちの性能を支えてきた。またベアリング自体にも幾多の技術改良が加えられて世代交代が進み、今日に至っている。

最後に、最近のベアリングの動向として、NTN(株)社のニュースリリースを以下に紹介しておく。私見だが、やはりメーカー(NTN)側もアイドリング振動に関しては「これで良し」とすることなく、地道に改良研究を続けていたと思われる。それがこのような形として結実し、明日のクルマの技術を支えることになるのだろう。技術者は、現状に満足した時点で 「技術者」 と呼べなくなってしまうのかもしれない。我々一般ユーザーも、こうした記事からベアリングが抱えていた 過去の技術的課題を知り、技術者たちの苦労を思いやり、そして 今後のクルマの未来像 に思いを馳せるてみるのも、たまには有益かと思われる。

2005年3月2日
世界一の低振動特性を有する軽量・コンパクト等速ジョイント「EPTJ」を開発
2005年6月7日
世界最高レベルの低アイドリング振動を実現する等速ジョイントを開発
ブログ一覧 | 【クルマ関係(スバル以外)】 | クルマ
Posted at 2005/06/23 07:19:38

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この記事へのコメント

2005年6月23日 10:42
こんにちは!

ダ・ヴィンチすごいですね^^
にしても、ベアリングを何に使おうとした(使った?)んですかね、、。
コメントへの返答
2005年6月23日 19:09
こんにちは!
コメントありがとうございます。

ダ・ヴィンチは様々な研究や発明をしていたようですので、詳細は不明ですが、自身が立案した何らかの装置に部品として組み込む意図があったのかもしれません。ただ現実的なところでは、当時の需要=省力化という点で「重量物の運搬」に用いようとしたのかも?
2005年6月23日 10:47
発想がすごいですよね。こんな物無かった時代に考えてるんですから。今なら空飛ぶ車を発明しようとするのと同じようなもの?(笑)

個人的に真っ先に思い浮かぶのはハブベアリングですね。フロント左がカリカリと鳴きます・・・。
コメントへの返答
2005年6月23日 19:20
これは単なる私の想像ですが、「必要は発明の母」という言葉がありますので、ダ・ヴィンチは何らかの問題を解決(または新たな事柄を実現)させたいとの想いから、このような装置を思いついたのではなかろうか?と思っています。

ハブベアリングについては・・・過走行車やキャンバー角度を寝かせた車輌は寿命が早いようです。中に封入してあるグリスも、若干は寿命に影響を与えるようで、STIから「封入グリスのグレードアップを図った」ハブユニットが新発売されています(http://www.poweraxel.com/sti/news/news2005/sti05013.html)。と言っても、適用はGDB型インプレッサEタイプ用ですけどね。
2005年6月23日 15:19
今から何百年も前にこんな事を考え付くのはすごいと思いますね・・・仮にも技術系の人間ですから、発想の柔軟さは少しでも
見習いたい所です。

ダヴィンチと言えばヘリコプターの様な物の図面も書いてあったので、もしかするとその部分のローターの軸受けに使おうとしたのかもしれませんね。無難な所では馬車用かな?
コメントへの返答
2005年6月23日 19:35
原理や構造的には現在のベアリングと何ら変わらないようですから、おっしゃるように、摺動抵抗(フリクション)の低減を狙って何かの軸受けに適用する意図があったのかもしれませんね。柔軟な発想は私も見習いたいです。

当時、もしも特許制度があってダ・ヴィンチがアイディア登録していたなら、没後も莫大なパテント料を得ていたかもしれません・・・あぁ、でも特許の有効期間が数百年に及ぶことは無いか・・・。とすると、いかにダ・ヴィンチに先見の目があったかがうかがい知れますね。
2005年6月24日 0:19

 宿題を出されている身でありながら、こちらにも反応してしまいます。

 座学での知識ですが、ベアリングの寿命は、加わる荷重と回転時間の積で定められ、想定される荷重と求める耐久性(使用時間)から、ベアリングの大きさや種類が選ばれます。
 計算上は、想定された荷重より少ない荷重での使用なら、耐久性が無限大になる場合もあります。潤滑に問題が無ければですが。

 高出力エンジンの車でも、フル加速や高速旋回を控えると、エンジンや駆動系の寿命が無限に伸びる(かも)と考え、過走行ターボ車を運転しております。
コメントへの返答
2005年6月24日 1:13
宿題を出したつもりは無いですよ!(^^;)

ベアリングにも予圧をかけて使用するタイプ(トランスミッション内のドライブピニオンシャフトの軸受けなど)とそうでないタイプがあります。どちらも理想的な寿命としては、おっしゃる通り荷重と時間の[関数]になりますが、実際には「コロ」の表面組織にミクロ的な金属欠陥があったり、あるいは異物(エンジンやミッション内で不可避的に発生する摩耗粉)が混入したりして、理論通りにはならない場合が多いようです。詳しくはNTN社のサイトに記述があります(http://www.ntn.co.jp/japan/product/tech/care/damage/index.html とか http://www.ntn.co.jp/japan/product/tech/tech-review/pdf/NTN_TR65_P017.pdf など)。

すでに実践されていらっしゃる通り、高負荷運転を避けた方がもちろん寿命には有利ですよね。ただし前述したように、実はベアリングを取り巻く周辺環境(潤滑オイルが劣化して金属摩耗粉が入っていないかどうか、など)にも大きく左右される側面があると考えられますので、そのへんも検討されるのはいかがでしょうか?・・・ただ、無限寿命かもしれないベアリングに気をかけすぎて、「運転を楽しむ」ことが無くならないようにはしたいところです。

長文にて失礼しました。m(_ _)m

プロフィール

「今日の作業は、急きょ球切れしたエクシーガの左後ろウィンカーバルブを交換。これにて、ラインオフから使い続けていた純正球(市光)の、最後の1個が寿命を全うしたことになります。純正ウィンカーバルブの寿命は、以前のブログにも書きましたが、おおむね10年から13年くらいのようです。」
何シテル?   04/28 13:29
調布市のKAZ [読み:ちょうふし_の_かず] と申します。 スバル・レヴォーグ(VNHC型)、スバル・エクシーガ(YA5E型)、ホンダ・CBR250Four...

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