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2020年10月17日

[トンボ鉛筆MONO砂消しゴム] 後編・ホイールに固着したブレーキダスト除去

[トンボ鉛筆MONO砂消しゴム] 後編・ホイールに固着したブレーキダスト除去 アルミホイールに固着したガンコなブレーキダストを、トンボ鉛筆の「MONO砂消しゴム」を使って除去する作業風景を紹介しています。

今回のブログは、その「後編(効果確認/注意事項)」です。

文末に「MONO砂消しゴム」の代用品/補完品として「ぺんてるクリックイレーザー」も追加で紹介します。

◎「前編」は こちら
[トンボ鉛筆MONO砂消しゴム] 前編・ホイールに固着したブレーキダスト除去
◎ご参考:パーツレビュー
トンボ鉛筆 MONO砂消しゴム ES-512A (アルミホイールに固着したブレーキダスト除去用)

■その1:まずはお試し(事前トライ)
「砂消しゴムでブレーキダストの除去」を発案したものの、その効果(汚れ落ち効果)や跳ね返り(ホイール塗装面へのアタック)を明確に把握していないため、まずは「お試し」をすることで活用本番に備えます。

具体的には
 ・水洗せずに、ダスト本体を「砂消しゴム」で直接 擦(こす)ってみる。
 ・その際の力加減(印加荷重)を体感する。
 ・ホイールの塗装面を擦ってしまった場合にどうなるか?を粗確認。


<↓今回の試行のターゲット部位。ブレーキダストが積層して固着している状態です>


<↓”あえて”ダイレクトに砂消しゴムで擦ってみる>


この時点で、いろいろな情報が得られます。
 ・まず、わずかな力(入力荷重)でダストが削れること。
 ・ごく短時間で効率よくダストを除去できそうなこと。
 ・削ったダスト粉は、その場に停滞すること。

ここで、ホイール側(相手部品)だけではなく、砂消しゴム側(ツール自身)の表面性状も同時に観察してみます。


<↓砂消しゴムのエッジを立てて、先端で擦った時の表面性状。ダストを取り込んでいる>


水洗せずにダイレクトにブレーキダストを擦った際には、砂消しゴム自身がダスト粉を巻き込んで(取り込んで)いることが分かります。この状態で、あえて「さらに」擦り続けていくとどうなるか?を確認します。

<↓堆積したダスト粉と同じ量だけ、今までホイールに固着していたことになるが…>


ダストが「エリア(ある程度の面積を占める)」で固着している場合には実害ないのですが、「スポット(飛び飛びに点在)」となっている場合には、「ダスト~ダスト」間のホイール表面も擦ってしまうことになります。

ここでの試行は、それを確認することが目的です。
析出したダストを吹き払い、ホイールの表面を見てみます。


<↓ダストの「島」と「島」の間は、ホイールの表面が薄茶色(ダスト)で擦れかかっている>


このことから、
 ・析出したダストは、連続的に除去しなければ(砂消しゴム
  に取り込まれるなどして)それ自身が新たな研磨剤として
  ホイールを傷つけてしまう。
 ・ダストを排出する方法として、吸引/エアブロー/水洗などが
  考えられるが、「水研ぎ(磨ぎ)」という言葉もあるように
  水洗する方法が、DIYではお手軽かつ連続運用が可能である。

何事も、いきなり本番運用するのではなく、事前の試行運用が大切ですよね。いろいろな情報が得られますし、失敗を未然に防げます。
(シーズン初めにスタッドレスタイヤを履いた際にも、広くて安全な場所でフルブレーキングを試して「どれくらい滑るか」を事前確認しておくのと同様な考え方ですね。)


■その2:水滴付加でお試し(2ndトライ)
さて、ここまでの試行で「砂消しゴムは意外に(というよりも、予想通りに)固着したブレーキダストに効く」という感触が得られました。次は実際に、それを活用する際の「跳ね返り(デメリット回避/リスクの低減)」を考慮して、「水滴を付加した条件下」での効果を確認してみます。

<↓いきなり水洗するのではなく、まずは「水滴を垂らした状態」で排出ダストの挙動を確認します>


# 何事も「ステップ(段階)を刻んで」事実確認するのが吉。

<↓軽く撫(な)でた状態。ダストは拡散する。力を込める必要はなく、このまま水洗が効果的>


だんだんコツがつかめてきましたね。
これなら失敗することも無さそうです。


■その3:本番トライ(作業の習熟狙い)
コツをつかんだから…といっても、作業者は人間。慣れたころには失敗する(関西弁で言うところの”ヘタを打つ”)こともあるかもしれません。そのへんを念頭におきながら、水洗での積層ダスト除去にトライしていきます。

# まぁトライとは書いていますが、事実上は本番作業です。
# 「過ぎたるは及ばざるが如し」の自己注意喚起として。

<↓水洗での作業を開始!>


<↓砂消しゴムで軽く擦ってみた状態>


<↓作業をしながら「どこまでがダストで、どこからがホイール表面か」を常に確認します>


<↓ホイールの塗装面を直接的にキズつけてしまうこと無く、ごく短時間でここまで進捗可能>


いやー、とっても効率良いですね!
あれほど苦労(→ 「前編」ご参照 )したガンコなブレーキダストが、ちょっとした配慮の下で いとも簡単に除去することに成功した瞬間です。


<↓ナイロンブラシでは毛先が届きにくいコーナー(隅R部)も、砂消しゴムなら”狙って”作業が可能>


<↓「とりあえずの本番トライ」でしたが、極短時間でここまでの状態に到達できました>


■その4:作業範囲の拡大
積層ダストがホイールに固着している他の部位も、同様に作業を進めます。ただし慎重に、臨機応変に進めます(∵ダストの固着状況は、部位によって異なるため)。以下はその一例です。

<↓「STI」の浮き出し文字が入っている。パープルマジック+ナイロンブラシで落ちなかった部位>


<↓砂消しゴムならば、エッジを利用して局部的(ピンポイント)なダスト除去も可能>


使用部材は砂消し「ゴム」ですので、要すればカッターナイフで先端形状を整えてから、フレキシブルに使用することも可能です。

<↓水洗しながら「擦り過ぎに注意」さえすれば、ご覧の状態までは短時間で持って行けます>


<↓ホイール全体を「引いて(ロングで)」撮影したショット>


「還元剤+ナイロンブラシ」では、足かけ3週間以上に渡って悪戦苦闘した状況が、まるで悪夢だったかのように短時間で簡単に解決できました。
(※注:決してパープルマジックが効かないと言っているワケではありませんので、その点は誤解の無きようお願いします。)

こうして「砂消しゴムを転用する」という発案が、「水洗するなどの措置/固着ダストとホイール塗装面との境界を把握/擦りすぎないように注意」さえすれば、非常に有効であることが実証できたと思っています。


<↓参考:ホイール1本分(前輪、キャリパはブレンボ)のダスト除去後の、砂消しゴムの摩耗具合>


■その5:アフターケアの素案と追加情報
ホイールに固着したブレーキダストは、上記手法により効率よく除去できることが分かりましたが、このままでは、走行を繰り返した後に「再び固着」することが予想されます。

「こまめに洗う」ことも対応策ではあるのですが、必ずしもそれが実現可能な環境か?というと、難しい面もあります。とすると、思いつくのは「ホイールコーティング」。

ホイール用のコーティング剤は市販されていますし、その作業をプロに依頼することも可能です。ただ、個人的に興味があるのは(一部の みん友 さんたちの間で流行っている)シリコン剤の塗布…です。

従来は、未塗装の樹脂パーツ(例:SUVの黒色フェンダーアーチカバーの見栄え向上)やウェザーストリップ(例:経年車のウィンドウ開閉時に擦れ音を防止)に適用されていたものですが、近年は「洗車後のツヤ出し」用途で使う人々が増えているようです。


<↓近年は「洗車後のつや出し」用途で使う人々が増加しているようです>


「シリコンを塗布すると、かえってホコリ(ホイールの場合はブレーキダスト)が表面に吸着されないか?」「いやいや、結局その後に洗い流すのだから、簡単に流れ落ちるようになれば問題ないのでは?」…など、いろいろな考え方がありそうです。

疑問があれば「実際に試してみる」ことが、一番説得力があって納得できます。私自身は信越シリコン(KF-96-50CS)を入手した段階で、まだ実際には試していないのですが、まずはSDS(安全データシート)を精読してから、しかるべき時期を見計らって試してみたいと思っています。

次に、トンボ鉛筆の「MONO砂消しゴム(品番:ES-512A)」に代わる、あるいは併用できる転用ツールとしての文房具を追加紹介します。


<↓ぺんてる(株)のクリックイレーザーシリーズ。かなり以前から市場にリリースされている>


クリックイレーザーは、金属製のスリーブ(筐体)に柱状に成形された消しゴムが内蔵された製品で、シャープペンシルやカッターナイフのごとく、使う分量だけ先端から突出させて使う消しゴムです。
(筐体には「HYPERASER」の印字あり。HYPER(超越)とERASER(消しゴム)の合成語か?)


<↓クリックイレーザーシリーズには、通常用途のほかに油性ボールペン用のラインナップもある>
 

このクリックイレーザーの良いところは、金属スリーブに入っているため、薄型(細径)であるにも関わらずホールド時に剛性感が保てるところです。先端が細くなると倒れやすくなるのですが、そういった心配はありません。狙ったターゲットを踏み外すこともないでしょう。価格は標準仕様で税込み770円(補充用の替えゴムは同165円)です。

これは例え話になりますが、プロのデントリペア業者は様々なツールを持っていますが、DIYの場合も ある程度はツール…この場合は「MONO砂消しゴム」と「クリックイレーザー」の両方を備えておいても良いかもしれません(対象とするホイールの形状は、ユーザーによってディッシュタイプだったりスポークタイプだったり、深リムだったり様々ですよね)。


# どちらも本来は事務用品であり、
# 自動車向けメンテツールではないのですが、
# そこは「転用アイディア」の醍醐味ということで。

以上、前編と今回の後編の2編に渡り「当方が実際に試したこと」、「それを実行に移すに当たって検討したこと」、「実行中に注意すべきこと」、「その後のケアについての素案」、そして「代替/または併用可能な転用ツール」を紹介させていただきました。

このブログをご覧になっていらっしゃる方々も、(上記を参考にすることはあっても縛られないように)自己工夫しながらDIYを楽しんでいただけたら…と思います。

長文でしたがご覧いただき、ありがとうございました。
ブログ一覧 | 【エクシーガtS】 | クルマ
Posted at 2020/10/17 12:56:10

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この記事へのコメント

2020年10月18日 22:11
砂消しゴムは素晴らしいアイデアですね。シリコーンもそうですが、リスク(砂消しゴムならやりすぎると塗装皮膜を侵す、シリコーンならゴム組成や使用環境では膨潤劣化を招く等)をしっかりと把握していれば、市販のケミカルよりも、より大きな効力が得られる(場合がまれにある)、というのも転用の醍醐味かと思います。

シリコーンでのホイール防汚処理は個人的には正に今日もやったのですが、とても良い選択だと思います。タイヤ(トレッド面を除く)もホイールもまとめて使えるのが楽ですし、汚れがついても水で簡単に落とせます。(ブレンボのダストはわかりませんが、、、)

聞かれてもいないのに注意を申し上げて恐縮ですが、一点注意なのは、仕上げ拭きをしっかりとやる事だと思っています。でないとオイルがホイール表面に薄くのってしまっている状態ですので、ダストを取り込んで汚く広がってしまう可能性があります。ごく薄い被膜が何らかの定着をしているようですので、入念に仕上げ拭きして問題ないはずです。

シリコーンはホイールコーティングとしての耐久性は微妙ですが、施工のし易さがそれを補い得るものだと感じており、コスパを考えると私にとってはアリな選択になっています。

上記、私見ですので、実際に試されて感じ方が異なる事も大いにあるかと思います。長文失礼しました。
コメントへの返答
2020年10月18日 22:56
こんばんは。コメントありがとうございます。

おっしゃる通り、物事にはメリットとデメリット(改善効果と跳ね返り)が混在するのが普通ですから、適用する際にはちゃんとデメリットを事前把握することで、改善効果を最大限に発揮できる…と考えています。

これは洗車に限らず、脚周り(ダンパーの減衰力/コイルスプリングのばねレート/車高/キャンバー角など)のセッティングにも言えることですね。

>シリコーンでのホイール防汚処理
ご教示ありがとうございます。本日ちょうど、ホイールではないのですがバイク(CBR)の無塗装樹脂フェンダーに信越シリコーンを塗布してみました(→ 本日10/18付け「何シテル?」にその様子をアップしていたところです)。

その際に実感したことは、塗布過多を避ける…ということでした。具体的には、私の場合は塗り込み後に「不織布での拭き取りを徹底」させました。ホイール(金属)への施工は未実施ですが、フェンダー(樹脂)の場合は塗布過多はすぐにホコリが付きそうな感じでした。

いずれにしても、先人たちの情報を共有させていただきながら、自分なりの注意点や工夫を加えれば大きな武器になると思っています。重ねて、コメントありがとうございました。

プロフィール

「[整備] #CBR250FOURフォア [CBR250Four] 4-1集合部の排気管穴あき(爆音)を耐熱アルミテープで塞ぐ暫定 ... https://minkara.carview.co.jp/userid/132018/car/28623/8238258/note.aspx
何シテル?   05/21 00:00
調布市のKAZ [読み:ちょうふし_の_かず] と申します。 スバル・レヴォーグ(VNHC型)、スバル・エクシーガ(YA5E型)、ホンダ・CBR250Four...

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