
YA5A型エクシーガGTに「HKSのメタルキャタライザ付きフロントパイプ」を装着したので、製品の品質や装着後の所見などについて簡単に述べるシリーズ・その5(最終話)。
(その1・梱包編)は →
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(その2・品質編)は →
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(その3・脱着編)は →
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(その4・加工編)は →
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今回は、HKSメタルキャタライザ付きフロントパイプを装着しての
主観的な 走行フィーリングについてお伝えします。
当方の車輌は、ECUはノーマル、タイヤ&ホイールはBP5D型レガシィGTspecB(6MT)の純正18インチ、排気系は「HKSフロントパイプ+純正センターパイプ+APEXi のN1エボリューションマフラー」という組み合わせになります。・・・あ、タービンやアクチュエータなどエンジン本体関係のハードはすべて どノーマルです。
■試走編
HKSメタル触媒付きフロントパイプを装着し、近所を試走した。
街道に出て停止状態から発進し、アクセルをじっくりと踏み込み、加速する。
ところが思ったほどの加速向上感がない。何だ、こんなものか?・・・と思って良く見ると、SIドライブがIモード(燃費重視)にセレクトされていた。あぁ・・・(苦笑&反省)・・・。ここでIモードであることを改めて確認し直して、私なりのパターン走行(※後述)を試してみたが、アクセルの応答性は「ごく普通」か、「ややレスポンスアップしたか?」という程度にとどまる。私見だが、「IモードなのにSモードやS#(スポーツシャープ)並の加速になりました!」・・・なんてことは
決してない。
次にSIドライブセレクタをSモードにセレクトし、同じように私なりのパターン走行をしてみる。
ここで言うパターン走行とは、こういうこと(↓)だ。
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まず、いきなり全開加速などはしない。
私が重視するのは、アクセル一定状態からの「踏み増し」で車輌がどのように加速していくか?・・・である。具体的には、40[km/h]一定 とか 50[km/h]一定 などでの定常走行から、アクセルを軽く踏み増しした場合(ATのギヤ段キープを想定)・比較的大きく踏み増しした場合(ATのキックダウンを想定)などでの加速具合である。
→ ご参考:
ランエボ・ワゴン試乗記&雑感(その2・走行性)
よくディーラーの試乗会などで、クルマに乗るなり全開発進、スキあらば全開加速を試みる人たちを見かけるが、考えてもみてくれ。こういった人たちは、クルマに乗るときには常にアクセル全開でしか運転しないのか?いや、そんなことはないだろう。試乗車だからといって、クルマにムチ打って全開加速をくれてやりたくなる気持ちも分からないでもないが、加速性能はなにもアクセル全開でしか見られないってコトはない。特別な意図のない限り、街中で頻度の高い走行パターンでこそ、違いの有無を見たい(or 見るべきだ)と私は考えるのだ。
もしかすると排気系の交換により、排圧低下→過給圧制御Duty変化→エンジンの実トルクとATの目標油圧のアンマッチという感じで 「変速ショック増大」 に至る、なんてストーリーもあり得るかもしれない。だからフロントパイプ一つをとっても、単にアクセルレスポンスや加速感だけでなく、変化の有無を確認したい(or 確認できる)ことはいっぱいあると思うのだ。
→ ご参考:
[MPV・ターボ] 試乗記&雑感(その2・走行性)
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※文章の途中ですが、
筆者多忙につき 続きは今夜~翌朝にでもアップ予定です。
(スミマセン)
↓追記アップしました(2009-05-28 AM2:30)↓
さてS(スポーツ)モードでの加速感であるが、確かに体感変化を感じることができた。
(1)中間加速(アクセル一定状態からの踏み増しモード@ギヤ段キープ)
→ ピックアップが早くなった。換言すると、アクセルの”ツキ”が良くなったイメージ。
従来のノーマル状態では、エンジン回転速度[rpm] にもよるのだが、総じて言うと
「アクセル踏み増し→(ややワンテンポ遅れて)→実際の加速が始まる」という
挙動であったが、(ワンテンポ遅れて)の部分が ずいぶんと短縮された感じ。
(2)追い越し加速(アクセル一定状態からの踏み増しモード@キックダウン)
→ 加速体勢に移行するまでのタイムラグが短縮されただけでなく、
その加速状態がエンジン高回転域まで持続する感じが得られた。
わかりやすく言うと、高回転まで引っ張っても加速が ”ダレない”感じ。
次はS#(スポーツシャープ)モード。
感じたことを順不同で列挙してみよう。
(3)アクセルを不用意にガバッと開けると、途中から唐突に加速する感(段付き)が生じる。
恐らくエンジントルク(のピーク)が高まった効果の 「跳ね返り」 として、オリジナルの
トルクカーブのわずかな屈曲点(3000rpm前後に存在)が助長されたようになってしまい、
結果として加速の段付きとして感じられたのではないか、と考える。
・低回転域 : もともと排ガス流量が少なめなので、フロントパイプ交換の効果が得られにくい。
・中高回転域: 排圧低減効果により加速感の向上効果あり。
→ 結果として、その境目(3000rpm前後)がトルクカーブの段付きと感じられてしまう特性に。
(4)高回転域のキレ(アクセル操作に対する加速の応答性)は 大きく向上。
おおよそ重量級のエクシーガには似つかわしくない?加速をする感じ。
大げさに言うと、シートに押しつけられる(ような)加速を披露する・・・いや、あくまで体感上で。
純正の脚周りのままでは(柔らかいので)少々怖くなる・・・もっとダンパーの減衰力を高めたい。
■日常使用編
日常の買い物(チョイ乗り)から高速道路を使ってのレジャーまで、装着から現在までで ほぼ1ヶ月間が経過。全体的な使用感は上記の通りだが、しばらく使っているうちに明らかになってきたことを以下に書き添える。
(5)異音?増大
ターボのウェストゲートバルブの 「チャタリング音」 と思われる作動ノイズが増大。
「チャラチャラ」 とか 「ビリビリ」 といった感じの金属打音?で、要するに過給圧制御用の
ウェストゲートバルブが台座に叩かれているかのごとき金属接触音?が耳につくようになった。
最初、「排気漏れを起こしているのか?」「遮熱カバーがビビっているのか?」と真剣に疑ったが、
どうやらそうではない模様。
(注:この音については、「うりぼーん」殿 の 2009年05月22日付け のエントリ記事をご覧下さい。
詳細が記述されております&当方もコメントを投稿させていただきました。
なおご本人様のリンク許可をいただいておりませんので、ここでのハイパーリンクは避けます。)
以上、私見を簡単にまとめると、
◎SIドライブが Iモードのときには、体感変化はあまり感じない(小さい)。
◎Sモードのときには、ストレスの感じにくい必要十分(以上)の加速をするようになった。
◎S#モードのときには鋭い加速を披露するが、脚周り(サスペンション)とのバランスは崩れる感じ。
(加速が鋭くなったと感じられるぶん、逆に加速時のリヤサス沈み込み・減速時のノーズダイブが
顕著に感じられ、街中ではむしろ扱いにくくなる印象。・・・ただし、もちろんS#モードであっても、
単に運転手がアクセル操作を穏やかに加減すれば良いだけのことではある。)
◎ターボのウェストゲートバルブ 「チャタリング音」 らしき金属音が顕著に聞こえる恐れあり(車輌による)。
◎変速ショック増大などの違和感は感じられなかった。
個人的な結論としては、
「確かに体感効果は得られるが、決して安価な部品ではないので、万人にお勧めというものではない。
(パワー指向の人には向くかも。)
個人的にはフロントパイプよりも先に、脚周り(フニャサスなので>失礼!)を固めてからにしたい。」
と感じた次第です。
以上、長文かつシリーズ化してしまいましたが、ご容赦を。
当方なりの視点ですが、何らかの参考になれば幸いです。