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調布市のKAZのブログ一覧

2014年03月20日 イイね!

[スイフト・スポーツ] その7・6速MTに試乗、後編(シフトフィールの差は設計思想の差)

[スイフト・スポーツ] その7・6速MTに試乗、後編(シフトフィールの差は設計思想の差)2.0Lの4WDターボを乗り継いできた私が 「一度は乗っておこう!」 と思っていたスズキの スイフト・スポーツ(CVT車と6速MT車の両方)同時試乗 できる機会を得ました。

スバルユーザーの立場から見た、スズキディーラーの印象とスイフト・スポーツに関する雑感を、複数回に分けて述べています。

今回は 「(その7) ・ 6速MT車に試乗、後編」 です。
(※シフトフィールの差は設計思想の差、と考えるの巻。)



<「スイフト・スポーツ試乗」 関連ブログ>
◎「その1」 は こちら → 試乗に至るまで 編
◎「その2」 は こちら → スズキディーラーの印象 編(トイレまで徹底した「お客様主義」)
◎「その3」 は こちら → CVT車に試乗、前編(チャイルドシートの装着性)
◎「その4」 は こちら → CVT車に試乗、中編(冷態時の発進加速性)
◎「その5」 は こちら → CVT車に試乗、後編(CVTの変速特性とマニュアルモード)
◎「その6」 は こちら → 6速MTに試乗、前編(シフトは軽いがストロークが大きい)

(その6)からの続き
■前回までのおさらい
前回(その6)のブログで、私は 「レガシィは手首の返しでシフトするイメージ」 であるのに対し、「スイフト・スポーツは 縦方向のシフトストロークが長い(1速が遠い)感じ がする」 と述べました。それを視覚的に分かりやすくお伝えするため、画像で可視化したものが次の説明図です。

<↓シフト範囲の説明画像。左側:スイフト・スポーツの6速MT(ZC32S)、右側:BP5Dレガシィの6速MT>
  

■そもそも 生い立ちが異なる
スイフト・スポーツの6速MTは
  「シフト操作力が極めて軽い」 「その分、シフトストロークが長い」
BPレガシィの6速MTは
  「シフト操作力は重いが」 「シフトストロークは短い」
(※注 : 操作力とストロークは、本来は相反するものです。)

最大トルクが350Nm~400Nmクラスのエンジンに対応しているスバルの6速MT(TY85系)は、シフト操作力が重いです。特に1速は、トランスミッションオイルが冷えた(粘度の高い)状態では顕著です。シフトフィーリングも、2速から3速へのシフトアップ時にゴリゴリとした感触が残ることがあります。

スバルの6速MTでは、シフト操作力を低減してフィーリングも改善するために、ダブルコーン・シンクロやトリプルコーンシンクロを採用したり、あるいはブッシュやウェイトをチューニングするなど、機構的な変更やメカニカルな対策を取り入れているようです。

ところがスイフト・スポーツでは、エンジンがハイチューンとは言っても最大トルクは160Nmクラス。スバルのターボエンジンの半分以下です。そのため、もともと6速MTのシンクロ容量も、単純に言って半分程度で済むと思われます。実際にはMTギヤのステップ比(シフトアップ/ダウン時にシンクロが吸収すべきシャフトの差回転)やシンクロの径、シフトのレバー比などにもよりますが、概ね操作力は、その生い立ちから(スバル6速MTの)半分程度で済むハズです。

■シフトフィールの差は設計思想の差か
一般的に、ワイヤー式ではないロッド式のMT車でシフトレバーを長く採ると、てこの原理により、操作力は軽くなる代わりにストロークは伸びます。現実的にはシフトレバーが採れる長さには限界があるため、長さを抑えたまま(力点:シフトノブの位置はそのまま)、リンケージの支点と作用点の距離がバランスされるよう設計することになるでしょう。

「操作力を軽くするとシフトストロークが伸びる」
「ストロークを詰めるとシフト操作力が重くなる」

私は、どちらが良いとか悪いとか言うつもりはまったくありません。極論すると、相反する機能のどちらを重視するか? は、カーメーカーの思想によるものだと私は思う からです。どちらのアプローチも解になり得る と思うのです。

シフト操作でもコンマ数秒を争うモータースポーツや競技の世界では、シフトに要する時間やミスシフトが命取りになり得ます。仮に、「1周あたり20回のシフトアップ/ダウンが必要なサーキットを40周走る競技」があったとすると、シフト1回あたり0.05秒の遅れはトータルで0.05秒×20回×40周=40秒もの遅れにつながります。この場合は、素早く正確に操作できるシフト機構が正解でしょう。

その一方、街中をスポーティに走らせたい場合は、誰が乗っても軽くて疲れないシフト機構が正解かと思われます。スイフト・スポーツ(ZC32S)の6速MTとBPレガシィの6速MT(>元々はインプレッサSTIのTY85型がベース)は、それぞれのクルマの成り立ちや性格に合わせた設計思想によって、メーカーが最適と考えるバランス点で成立させたものだと私は理解した次第です(※なので、どちらが良いとか悪いとか言うつもりはないのです)。

ただ・・・欲を言うなら、もともとスイフト・スポーツのシンクロ容量には余裕がありそうなので、たとえ少しばかりシフト操作力が重くなったとしても、(今のセッティングよりも)もう少しシフトストロークを短くする方向で新たなバランス点を取りたい のが正直なところ。クイックシフトがあればなぁ・・・。今のままだと、1速の位置が遠いです、やっぱりネ。

■街中を走ってみての印象
幼児を乗せてセールスマンが同乗する、1周約2kmの市街地での試乗コースでは、エンジン回転は上の方まで引っ張ることはできませんでした。そういった意味では、本来の 「おいしいところ」 をあまり試せなかったです。



ただ、1~4速では低速でも粘り、そこからアクセルを踏んだなりの加速を示すので、街中でもストレスに感じることは無かったです。2速~3速~4速のつながりも良かったですね。エンジンのトルク特性もさることながら、ギヤ比(ステップ比)の妙でしょうか。5~6速も試しましたが、こちらは明らかにハイギヤードでしたので高速巡航用かな。

ブレーキタッチは、CVTの試乗車と同様、こちら(6速MTの試乗車)でも剛性感があって好ましいと感じました。シートのホールド性も、純正としては優れていると思います(ポジションはもう少し下げたいところですが)。クラッチの踏力も軽いので、恐らく渋滞でもクラッチ操作で疲れることは少ないでしょう。

長くなってしまったので、今回はこれくらいで。(^^;)


「その8」 に続く。
(次回以降は、「スイフト・スポーツの見積もりとレガシィの査定」 「番外編(コストはかける部分にかけている)」、「まとめ(統括)」 に続ける予定。)
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2014-03-26(Wed.) : 更新
「その8」・見積もりとレガシィの査定 編(自車の現状価値を知る…の巻) をアップロードしました。

プロフィール

「CBR250Fourが高スロットル開度にて#4が失火気味。要求電圧が高くなるときに3気筒になってしまう模様。低中回転速度でth開度が低いときは失火は発生しない。原因の切り分けのため、#1と#4の点火プラグを入れ替えて様子見します。」
何シテル?   06/13 18:56
調布市のKAZ [読み:ちょうふし_の_かず] と申します。 スバル・レヴォーグ(VNHC型)、スバル・エクシーガ(YA5E型)、ホンダ・CBR250Four...

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