去る11月3日、家族と一緒に東京モーターショーを見に行きました。限られた時間の中での見学でしたが、思ったこと・感じたことなどを、数回に分けてブログアップしたいと思います。
まず初回(その1)はバイク編からです。
「その2」 以降は、クルマ編、部品用品編、会場で目についたもの編、を記すつもりです。
■会場入りまでの状況(立て看板に注意)
クルマ(エクシーガtS)で自宅を8時20分ころ出発し、10時開場の約30分前に無事ビッグサイトに到着。会場周辺に近づいた際、交差点の至るところで 「駐車場 満車」 の看板が立っていたため、当初は係員の誘導に従って臨時駐車場へと向かいました。
・・・が、臨時駐車場に向かうと、そこは隣接したビル内のフツーの有料駐車場。聞くと、一日駐車で料金上限無しの時間貸し駐車場とのこと。ふと考えてみると、ビッグサイト周辺の交差点に立っていた 「駐車場 満車」 の看板はペイント文字の固定看板で、駐車場の状態を時々刻々とリアルタイムで表示している電光掲示板ではありません。
恐らく、最初から終わりまで、朝から晩まで、いつまでも 「満車」 と表示しているだけの看板ではなかろうか・・・開場30分前に来て、すでに満車はないだろう、と判断。ビッグサイトの東側駐車場に向かう列の最後尾に並ぶと、ほどなくして無事に駐車場に入場できました。しかも会場の東出入口の間際に駐めることができました。
# 意味のない 「駐車場 満車」 の立て看板はやめてほしい。
■ホンダブースにて
前売り券を持っていましたが、周辺の人々もみんな前売り券を持っている人々ばかりだった(むしろ当日券を買い求める人々の列の方が少なかった)ため、10時15分頃にようやく東出入口から入場できました。
会場入りすると、最初のブースはホンダでした。
<↓バイク単体だけでなく、それを操るライダーを模したモデルも併設することで、臨場感が出ますね>
ふと見ると、「Let's touch(触ってみよう)」 と題された展示物があります。そこには競技用のカウルやマフラーが置いてあり、自由に手で持って 「レーシングパーツの軽さ」 を実感することができるようになっていました。私も(恐らくチタン製の)マフラーを持ってみましたが、とにかく軽い!超軽量! 数百[g] 程度・・・恐らく800~900[g] にも満たないのでは?と思われるような軽さでした。
<↓(左)驚異的な軽さのレーシングマフラー(片手で楽々) (右)>MotoGP(マルケス選手)のFダンパー>
MotoGP(マルク・マルケス選手)では、ホンダは最終戦(バレンシアGP)を待たずして2017年のコンストラクター・チャンピオンに決定しましたが、そのマシンのレプリカを見ると、フロントダンパーは別体タンク構造を持ったオーリンズ製でした。果たしてダンパーオイルの粘度は、レース(季節、外気温)ごとに変えているのでしょうか?
■CBR250RR
ホンダブースで次に見たのは、CBR250RRのカスタマイズモデルです。CBR250RRのご先祖様に相当する、CBR250Fourユーザーである私にとって、RRは気になるモデルではあります。でも4気筒の250Fourに対し、現代のRRは2気筒。末裔とは言っても、系譜は異なると認識した方が良いかもしれません。
<↓いかにも現代的な構造(特に異形断面マフラーやRブレーキディスク)が分かるショット>
<↓個人的に機能美を感じるのは、このあたり>
しかしながら、ただでさえ高価なCBR250RR(参考:標準車で75.6万円から。ABS装着車だと約80.7万円から)。それをカスタマイズすると、かなり高価になってしまいます。「どこで手を打つ(カスタマイズに見切りを付ける)か」 が、ユーザーの関心事となるような気がします。
# いや~、250ccで80万円超(ABSモデル、カスタマイズ無し)って・・・。
# 昔のナナハンよりも高価だ。
■モンキー125
次はモンキー125。実は、私はモンキーRも所有しています。中古のモンキーRを買って、エンジン全バラシ。武川80ccボアアップキットと上野のバイク街で買ったツインクラッチキットを組み合わせてカスタマイズした仕様にしています(現在は保管中)。
ですので、モンキー125(のほか、グロム125)にも興味はあります。
<↓歴代のエッセンスを保ちながら現代的なアレンジが施されており、いつ市販されても不思議ではない>
ふとエンジンを見ると、「あれ?コレは何だろう?」 という部品に目が留まります。エンジンの左右両側に、排気系のセンサーとおぼしきパーツが追加されていることが分かります。
<↓まずは右サイド。黒い板金製のガードで囲まれている奥の部品は何だ?・・・ということで覗き込む>
<↓左サイドにも目をやると、やはりセンサーが装着されている(こちらはシリンダー筒内に付いている)>
形状から判断すると、A/Fセンサ(LAFセンサ)やO2センサのように思えます。が、触媒の前後に付いておらず、右側のセンサはシリンダヘッドの燃焼室側に、左側のセンサはシリンダ筒内に付いているように見えます。排気温度センサにしては太いので、恐らくは 排ガスマネジメント(燃焼制御や浄化性能)に関わるセンサ ではないか、と思います。
このあたりからも、従来のモンキーの50ccカテゴリーでは(コスト的に)成立させることが難しい環境性能を、125ccクラスにシフトさせることでトータル性能での解決(バランス)を図ったように思えます。
■PCX HYBRID
二輪のハイブリッド、という意欲作。恐らく、ホンダ社内でも 「メリット(売り)は何か?」 を議論した上での開発展示になったのだろう、と思われます。ホンダ用語で置き換えると、「PCX HYBRID の A00は何か?」 になるかと思います。
<↓(個人的には)色々な意味でチャレンジングに思える PCX HYBRID>
ここで 「A00(エー・ゼロ・ゼロ)」 とは、ホンダ社内で用いられる用語で 「本質的な目的」 を意味します。元々は、アメリカ軍隊の指令書の中で 「任務の目的」 を表す言葉だったとのこと。
話をPCXに戻すと、eSPエンジンを積んだPCXは燃費が良い。それをハイブリッドにすると、重量がかさむ。そもそもバイクをハイブリッド化するメリットは何なのか。ユーザーメリットは果たして何になるのか。市場で理解されるのか・・・そんな 「A00」 のワイガヤ(社内議論)を経て、TMS2017 での展示になったのだと(個人的には)想像しています。
# ちなみに家族は現PCXユーザーですので、今後の動向を見守りたいと思います。
■スズキ・GSX-R125 & GSX250R
ホンダブースの次に立ち寄ったブースは、スズキです。個人的には、125ccクラスが面白いと思っています。
<↓ブランニューのGSX-R125>
スズキの場合もバイクの車名には命名法があるのですが、最近はGSXのあとにハイフン(-)が付いたり付かなかったり、排気量を表す数字の前にRが付いたり、Rのあとに排気量を表す数字が来たり、RじゃなくてSが付いたりなど、なんだか混沌としている気がします。
<↓フロントディスクは大径シングルプレート。コントロール性と制動力の両方に優れると思われる>
フロントディスクはかなり大径ですね。個人的な経験上、小径のダブルディスクよりも大径のシングルディスクの方が、はるかに扱い易いですね。具体的には、前者はCBR250F、後者はVTR250などです。
ところで上記画像で、フロントディスクの内側にさらに小さな円盤があるので、「これはABSの回転センサ用のプレートですか?」 と 技術説明員に尋ねた ところ、「はい、その通りです。」 との回答でした。さらに 「最近では、このクラスでもABSを標準装備させないと、ワールドマーケットでは商売にならないのです。」 と教えていただきました。バイクでもスポーツABSが(小排気量車にも)積極採用される時代なのですね。
<↓GSX250Rにまたがってみた子供。子供も免許を取れば、母娘2代でライダーになるのですが・・・>
次はGSX250R。GSX-250R(ハイフン入り)でもなく、GSX-R250(いわゆるジスペケの250)でもなく、「GSX250R」。よく分かりませんが、新環境対応のオールラウンダーという扱いなのでしょうか。
ちなみに妻はかつて「GSX-R250」に乗っていました。もちろん4気筒のね。確か、3000rpm未満はタコメータの目盛りが無かったですね。アイドリング調整が面倒になると思うのですが、当時はそれすら 「レーシー」 ということで売りになる時代でした。クオーターマルチと2スト250は、もう出ないでしょうねぇ・・・。
■ヤマハ、八千代工業、MSソリューションズ
ヤマハは、時としてエポックメーキングな製品をリリースするメーカーという印象があります(例:RZ250、FZ250フェーザー、トリシティなど)。楽器メーカーのYAMAHAと発動機のヤマハがコラボして共同研究を発表したことも、記憶に新しいです。
<↓LMW(Leaning Multi Wheel)で独自の境地を切り開いたヤマハの、現時点での集大成モデルの一つ>
上記モデルは、実際の市販化を視野に入れた場合はまだまだ色々なゲートウェイが残っていると思いますが、技術的にはすでに耐久信頼性を確保できているのではないか、と思っています。今後に期待です。
さて、会場を歩き回っていると、二輪メーカ以外でも二輪車の展示がありました。その中で、目についたものを紹介します。
<↓ホンダS660で知られる八千代工業は、バイク関係の展示もしていた(ただし市販予定なし、とのこと)>
<↓こちらはMSソリューションズの「notte」。ガソリンエンジンを搭載せず電動モーターを搭載するバイク>
電動バイクの notte。その名の通り、「乗って!」 なのですが、開発費同様に宣伝費もかけて、知名度を向上させないと苦しいでしょう。世間に知らしめないと選択肢にも上らない。でも宣伝費を掛け過ぎて、量産が受注に間に合わなくなっても、また課題。この手のものは、インフラだけでなく販売網の確保も。商業ベースに乗せるためには、(素人が考えただけでも)色々と難しそうなことが分かります。ガンバレ!>関係者殿。
■カワサキ
最後はカワサキのバイクです。カワサキのバイクは、特撮番組(例:人造人間キカイダー)や漫画(例:あいつとララバイ)などにも多く登場してきました。人生の中で、(マツダのロータリーエンジン搭載車とともに)一度は乗ってみたいバイクメーカーです。
<↓全面刷新した新型 Ninja250 (39ps/12,500rpm)で CBR250RR(38ps) に追い込みをかけるカワサキ>
<↓個々の要素はコンベンショナルに見えるけど、車両全体としては新しくかつカッコ良く見えるカワサキ>
カワサキブースでは、モーターショーのカタログをいただこうとしたのですが、「申し訳ございません。紙で印刷したカタログはございません。QRコード(2次元バーコード)をお渡ししますので、そちらにアクセスしてダウンロードしてください。」 とのことでした。
札幌の義兄がカワサキユーザー(@1200cc)ですが、おいそれと上京できないことから、私が記念にモーターショーのカタログを送付して喜んでもらおうと思っていたのですが、その意図はもろくも崩れ去りました。残念ですが、これも時代の流れですね。
以上、TMS2017 の中で、個人的に目が向いたモデル(バイク編)に個人的な雑感を添えて紹介させていただきました。雑感ですので、他意はございません。思った通りに述べさせていただきましたので、悪しからず。
「その2」 に続く。
↓
↓
↓
2017-11-11(Sat.) : 更新
[TMS] 2017東京モーターショー雑感(その2・スバル編) をアップロードしました。
Posted at 2017/11/05 06:09:36 | |
トラックバック(0) |
【ホンダ・CBR250Four と四半世紀】 | クルマ