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調布市のKAZのブログ一覧

2018年08月02日 イイね!

[CBR250Four] その4・原因究明の巻(水パイプからのクーラント漏れ)

[CBR250Four] その4・原因究明の巻(水パイプからのクーラント漏れ) 昭和61年式のMC14、通称名:ホンダCBR250Four。乗り続けて今年で32年目の現役選手です。

そんな愛機がクーラント漏れを起こし、DIY修理で完治させるまでの備忘録ブログの「その4」です。


◎「その1」 は こちら → 緊急点検の巻
◎「その2」 は こちら → 漏れ起点の再確認の巻
◎「その3」 は こちら → 部品取り用エンジンで確認の巻

■作業性を確保しよう
CBR250Four の 「ウォーターパイプB」 を取り外すため、整備作業性を確保します。パイプの脱着を容易にするため、周辺部品を取り外しします。

まずはエンジンハンガープレートLHから・・・かな。
エンジンを目の字型メインフレームに吊しているハンガーですが、RH(右側)のハンガーで吊されていれば、片側(今回はLH:左側)を取り外ししても問題はないでしょう。排気系(エキパイ~マフラー)でも支えられているし。


<↓3カ所のハンガーボルトを緩めます。相手部材にめねじが切られておらず、ナット止めでした>
 

内六角ボルトに14mmのナットで締結する、という構成でした。抱きつく相手部材がバカ穴となっているのは、恐らくAssy時の公差(組み立て位置のバラツキ)吸収のためでしょう。ハンガーに対するボルトの相対位置(組み合わせ)を間違えないように注意して、取り外しします。

<↓(左):固着もなく無事に取り外ししたハンガー (右):やはり場所によりボルトの長さが異なる>
 

もしも単なるハンガーボルトだと油断していたなら、取り外ししたあとで 「あれ?ボルトの長さが同じじゃないぞ?」 と戸惑うところでしたが、事前の想定通りだったため、復元するときにもボルトを刺す場所を間違えないで済みます。

いずれにしても、これで可視範囲と工具隙が広がりました。


■比較してみよう
部品取り用のエンジンから取り外ししたパイプとO-リングについて、自分のバイクの部品と同一のものかどうか、現品確認します。

<↓脱着作業性を確保したあとの状態>


<↓部品取りエンジンからのパイプを、車両のオリジナルパイプと較べてみます>


<↓目視確認上は、同じように見える>


<↓パイプステーの構造も同じようです>


パイプが同じならO-リング(のスペック)も同じはず。
最悪の場合は、これらの部品取りエンジンからのブツの活用も視野に入れたいところ。
(↑廃盤などで代替部品が入手できない場合)


■取り外してみよう
ということで、いよいよ漏れの生じたパイプを車両から取り外してみます。部品取りエンジンでパイプを外したときは、先にパイプのみ外れてO-リングは 「置いてこい」 したからなー。その作業が事前サーベイになったなー。・・・などと思いながら、慎重に作業を進めます。

<↓こぼれる冷却水の受け皿を用意>


<↓あっさりと抜けたパイプ(やはりO-リングはパイプに付いてこない)>


# 「パイプのみ」・・・が車両から外したパイプ。
# 「ホース付き」・・・が部品取りエンジンからのパイプ。

<↓不具合現品(車両オリジナル)と検体品について、改めて比較する>


この時点では、前回のブログ で既述のように、想定原因として 「ウォーターパイプ自体」 が 「サビによる腐食→板厚を貫通する穴あき→クーラント漏れ」 という図式を描いていましたので、引き続き、パイプの簡易リークチェックをすることにしました。

■リークチェックしてみよう
「リークチェック」 と言っても、単なる簡易版です。パイプの両端を塞いだ状態で水没させて、気泡が生じるか否かを目視確認する・・・というものです。もちろん、コンプレッサなどで加圧したエアを吹き込むわけではありませんので、ピンリークなどの微少な漏れは検出できないでしょうけど、少なくとも、もしも深刻な孔空きがあったなら直ちにその場所が分かるはずです。

<↓容器に水をためます>


<↓パイプを水没させましたが、気泡は発生せず(リークは見当たらず)>


パイプをclosed回路にした上で加圧水を印加して、外漏れするかどうかを試しても良かったのですが、密封エアによるリークチェックが一番手間いらずでしたので、この簡易チェック法に頼ったわけです。パイプに明らかなリークは見当たらないことの確認ができたので、次はエンジン側に残っているであろうO-リングの摘出作業に移ります。

■O-リングを見てみよう
すでに予行演習した形となった、O-リングの抽出作業です。以下、順に画像で説明します。

<↓抜き取る前のO-リング。接続ボスの内壁面に、何やら黒い帯のようなものが見えます>


<↓ピックアップしてビックリ! うぉ?! O-リングが一部、欠損しているではありませんか!>


<↓シリンダヘッドから取り出ししたO-リング。これが犯人(原因)だったのか・・・>


O-リングの外観を、改めてよく見てみます。

<↓劣化の著しいO-リング。よく今まで何ともなかったな、と驚くとともに、逆に感心してしまう状態>


<↓ひっくり返した状態。これでは弾力も反発力も得られない。シール機能の喪失にも納得します>


いやー、すごいものを見てしまいました。
「昭和61年→平成30年」 の正味32年間、クーラントにさらされ続けてきたO-リング。環境温度は 「-10℃くらい~100℃+α」 程度でしょうか。


個人的には、貴重な実環境下でのリアル劣化サンプルとして、ホンダ技研工業(株)さんに引き取っていただきたいくらいです。

ホンダの 「中の方」、いかがでしょうか? この 「クーラント浸漬32年間モデル!」 を引き取って調査されてはいかがでしょうか。単なる 「評価条件を厳しくした促進試験」 とは異なる 「リアル劣化サンプル」 ですよ! ご連絡は当方のメッセージ宛てでお願いします。

(ホンダさんに限らずO-リングメーカさんでも可。先着順にて。)

「その5」 に続く。
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2018-08-04(Sat.) : 更新
[CBR250Four] その5・シールテープで暫定処置の巻(水パイプからのクーラント漏れ) をアップロードしました。

プロフィール

「CBR250Fourが高スロットル開度にて#4が失火気味。要求電圧が高くなるときに3気筒になってしまう模様。低中回転速度でth開度が低いときは失火は発生しない。原因の切り分けのため、#1と#4の点火プラグを入れ替えて様子見します。」
何シテル?   06/13 18:56
調布市のKAZ [読み:ちょうふし_の_かず] と申します。 スバル・レヴォーグ(VNHC型)、スバル・エクシーガ(YA5E型)、ホンダ・CBR250Four...

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