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調布市のKAZのブログ一覧

2015年10月30日 イイね!

[毒吐き] ”ネットに書き込む=全世界に向けて発信” の自覚はあるか?

[毒吐き] ”ネットに書き込む=全世界に向けて発信” の自覚はあるか?ここ数日間で思うところがありましたので、久々に 「毒吐きブログ」 を書くことにしました。今回のお題目は3つです。 ※文末に追記あり。

以下、あくまで個人的な見解ですので、絶対的なものではありませんし、また強制力もありません。ただし 「そのように感じる人もいる」 という実例として、とらえていただければ・・・と思います。


■引用文にも著作権がある
私はネット上に自分のWEBページ(いわゆるホームページ)を開設する前は、パソコン通信(NIFTY-Serve)を利用していました。今さら昔話をするつもりはないのですが、そこではシスオペ(会議室の管理人)が会員に、あるいは掲示板のベテラン会員が新規会員に、ネットマナーを教えるという文化がありました。

その中の一つに
 ・引用は最小限に
 ・出典は明らかに
というものがありました。

自分の考えや意見を述べるとき、他人の発言や記事を下敷きにしながら、話題を進めることがあります。その際、「自分のコメントよりも長文の引用をしない」 ことで、「相手に読みやすく、分かりやすい配慮をする」 ことを学びました。

しかし最近、みんカラ内のブログで、ネット記事をそのまま丸ごと引用しているものを目にしました。そのブログは、10/30(金)時点で 「イイね!」 が2200件以上、付いています。非常に注目度の高いブログです。目安として文字数をカウントしてみると、ブログ本文で約1700文字、ご本人の文章が約240文字。実に、ブログを構成している文章の8割以上がネット記事の引用になっていました。

引用元の記事はすぐに見つかりました。
Yahoo!ニュースに載っていました(→ こちら )。

ニュースは公共性があり、不特定多数に読まれることを前提としていますが、記事にも著作権はあります。ブログ上で自分の意見を展開する際に、どうしても不可欠な場合は、その記事を ”自分の言葉で要約する” とか、あるいはリンク先を貼って ”出典を明らかにする” べきではないかと思うのです。

いくら冒頭で 「Web記事の転載です。」 と明記していても、そもそも出典を併記していませんし、ブログ中に占めるご自分の言葉は約14%。しかるに、50件以上寄せられたコメントの中にも、その点を指摘するものは皆無です。WEB記事にだって著作権はあるでしょうに。

ここで私が言いたいのは、決して 「引用するな」 ということではありません。
冒頭に書いた通り、「必要最小限」 に留めて 「出典を明確に」 するべきでは? という思いです。

私自身も、ブログを構成する上で他の記事を引用することはあります。
例えば直近の例として、補機ベルトのスリップ異音を解消するための手段として 「タルクパウダーを塗布する」 という特許情報を紹介した場合です(→ こちら )。この場合は逆に、「出典を改編せずに、そのままの文章で引用する」 配慮をしています。

安易に何でもコピペで引用できてしまうネットの世界ではありますが、思いがけずトラブルの元となってしまう危険性もあります。「他人の文章を引用する」 という行為について、今一度、深く考えてみてはいかがでしょうか。

■SNSは閉ざされた世界ではない
以前、私は 「襲撃する(←オフ会などに飛び入り参加する、などの意味)」、「被爆する(←カーショップなどで、他人の買い物につられて自分も衝動買いする、などの意味)」、「逝く(←思い切って散財する、などの意味)」 について、言葉本来が持つ意味をよく考えるべきだ、とのブログを上げたことがあります。

理由は、その言葉を目にしてイヤな気持ちになる人がいるかもしれない、という配慮に欠けると感じたからです。私は都内在住ですが、復興中の東北地方の方が読んだらどんな気持ちになるか。「被爆」「襲撃」「逝く」 という言葉を使った本人には、まったく悪気はないのでしょう。でも、「気がついた人」 が 「気がつかない人」 に 「気付いていただく」 ようにすることは、無意味ではないはずです。

<↓震災から年月が経過した2015年11月現在でも、各地で復興イベントが開催されています>
 

ところで最近、「何シテル?」 の発言の中で、「拉致監禁ありがとうございました」 というものを目にしました。どうやら出張か何かで地方に立ち寄った際、その地方在住のみん友さんに温かくお出迎えしてもらい、楽しいひとときを過ごした。・・・そんなお礼の言葉のようです。

◎拉致(らち):むりやりに連れていくこと(goo辞書 より)。
          ある個人の自由を奪い、別の場所へ強制的に連れ去ること(wikipedia より)。

◎監禁(監禁):人を一定の場所に閉じ込めて、行動の自由を奪うこと(goo辞書 より)。
         人を一定の区画などに閉じ込め、そこから出る自由を奪うこと(wikipedia より)。

もちろんシャレ(ユーモア)のつもりなのでしょうけど、みんカラは決して クローズドのWEBサイトではありません。IDを持たない非会員でも閲覧は可能です。日本のみならず、世界中でも 「見られてしまう」 ことができてしまうのです。

LINEなど、特定の個人のみに限定された世界ならば別ですが、「ネットに書き込む」=「不特定多数に見られる」 という意識はもっておいた方が良いのでは?と感じました。「拉致」 とか 「監禁」 という言葉は、いくらシャレでも、非常に重たい言葉だと私は感じてしまうのです。

<↓スマホ向けアプリ : SmartNews の 「国内ニュースカテゴリ」 からのスクリーンショット>
 

■相手の立場で考えたことはあるか
次も時々見かける例なのですが、お世話になっているカーディーラーから新型車発表のダイレクトメールが届いたり、お客様感謝デイなどのイベント情報をお知らせする封書が届いたときなど、「オイ!コラッ!出頭しやがれ~という脅迫文が届いたので、ディーラーに逝ってみた」 ・・・などとするブログがあります。

もちろん、これも単なるシャレのつもりの文章であることは明白です。
でも、こうした文章を見たディーラー関係者はどう思うことでしょう?

私は決してディーラー関係者ではありませんが、セールスマンを始め、ディーラースタッフ全員が 「来店いただいたお客様をもてなそう」 と知恵を絞って、日々打ち合わせを重ね、試行錯誤し、努力する姿を知っています。過去にも、そのような例をブログで紹介したこともあります(こちら → クイズラリーバルーン・アート子供免許証)。

だからこそ、いくら 「シャレ」 のつもりの表現とはいえ、そうした文章を目にするたびに、少し悲しい気持ちになってしまいます。「自分の書いた文章を、相手の立場になって読み返したことはあるか?」 私が密かに心がけていることです。

■あとがき
最後に補足を入れておきます。上記のような私見を述べると、少なからず
 「ブログでチマチマと揚げ足とるなよ!」
 「言うんだったら、裏でこそこそ言わんと直接本人に言えや。」
 「あんた、何様のつもり?」
という意見が噴出することがあります。

ただ、お友達登録もしておらず、それまでの訪問歴もない 「初見の他人」 からいきなり 「引用文は最低限にするべきでは?」 などというメールが届いたら、受け手はどう感じるか。決して良い思いはしないと思います。また、本人様に思いを伝えることができたとしても、それは当事者に対してのみ、という具合に限られます。むしろブログアップして 「このように感じる人もいるのだ」 と書いた方が、当事者以外の 「予備軍」 にも伝わる効果が得られると考えます。


以上、偉そうなことを語るつもりは毛頭ありませんが、「NIFTY-Serve(パソコン通信)」 でネットマナーをたたき込まれてから、いわゆるインターネットの世界に上がってきた履歴を持つ私としては、
 ・引用の仕方に注意(出典は明確に)
 ・みんカラはクローズドではない
 ・相手の気持ちも考慮しているか
について、「気がついた者」 の立場として 「気付いていない方々」 へ伝える機会を作る ことも、広義の 「コミュニケーション」 になるのではないか、と思っています。単に仲間内でワイワイガヤガヤするだけがコミュニケーションではないはずです。

実は私が出来ることも、ここまでです。
ここから先の判断や行動については、読み手の方々に委ねます。

つきましては、より多くの方々が みんカラを通じて建設的な意見を出し合い、「楽しく・ためになる・実のある」 交流ができれば、と思っています。


《追記》 2015-11-01(Sun.)
その後、機会を得たのでご本人様の関連ブログに直接、当方からフォローのコメントを入れましたら、コメントに返信いただくのではなく 「そのブログが丸ごと削除されて ”無かったこと” にされました」。

当方がコメントを入れた時点で、すでに他の複数の方々から 「イイね!」 が付いていたブログだったのですが。収束に向けては、確かにそれも対処の一つなのでしょう。でも 「イイね!」 を付けたのに消されちゃった人の立場って・・・。(※ブログの公開先を限定できる機能が実装される前の話。)

「その場にいた方々」 は同じ空気を吸って場の雰囲気も分かっていらっしゃるでしょうから、何か言っても意味が通じるので失礼になるとは思いません。むしろ、その場にいない不特定多数に誤解されないように配慮すべきでは? と申し上げたかったのですが、真意を伝えるのは難しいと感じました。

また、この件でご相談に乗っていただいた第三者の方にはお礼申し上げます。
Posted at 2015/10/30 21:03:19 | コメント(6) | トラックバック(0) | 毒吐き・主張 | クルマ
2015年10月27日 イイね!

[BPレガシィ] その4・対策効果の私的なまとめ(ベルト異音をDIYで解消する)

[BPレガシィ] その4・対策効果の私的なまとめ(ベルト異音をDIYで解消する)補機ベルト異音(BPレガシィでのキュルキュルというスリップ音)について、特許文献を参考にタルクを塗布する 「実験君」 を経て、最終的に完治させるまでの作業記録(備忘録)シリーズの最終話です。

<関連ブログ:ベルト異音をDIYで解消>
◎その1 は → こちら(異音認知~パウダー手法の確認)
◎その2 は → こちら(タルクパウダーの選定と事前準備)
◎その3 は → こちら(タルク塗布での改善効果の確認)


※「その3」 からの続き。

■輪断したベルトの観察、の巻
Vリブドベルトそのものが部分的に輪断し、ダメージを負っていたことが明らかとなっため、当初計画していた次の4つの方針のうち (2)および(3) を割愛し、最終的に(4)の確認へと進むことにしました。

<当初計画した基本方針(再掲)>
(1)タルク のパウダーを入手して、レガシィの ベルト表面に塗布 するのは有効か。
(2)タルクではないが、「炭酸マグネシウム(器械体操人にとっては、通称タンマ)」 を
  ベルト表面に塗布 して、摩擦係数の低減による消音効果が得られるかどうか。
(3)「タルク」 も 「タンマ」 もベルト鳴き対策として効果が低い場合、
  ベルトの張力アップ で改善するか否か(固定テンショナを手動で張力アップ)。
(4)最後の手段として、すでに入手済みの 新品ベルトへの交換。

<↓固定テンショナを緩めてオルタネータを押し下げると、「オルタ&パワステ」ベルトを取り外しできる>
 

<↓プーリから取り外したベルトのリブ面(ゴム側)ではなく、背面(帆布側)を観察してみると・・・>


<↓実はベルト背面も経年劣化により、貫通には至らない微少クラックが生じていたことが分かります>


なお余談ですが、上の画像から、BPレガシィの純正ベルト(三ツ星ベルト製)はインドネシアで製造されていることが分かります。輸送費(インドネシア→群馬県)をかけてでも、輸入した方がコストが安くつくのでしょうか。二輪の世界では、部品単位ではなくバイク(完成車)本体を海外生産したり国内生産に戻したりなど、時流に沿って生産拠点を変える例もありますが(例 → ホンダ・ジョルノ(原付)のニュースリリース )。

■「エアコン用」 ベルト(劣化品)観察、の巻
BPレガシィ(EJ20ターボ系)の補機ベルトは2本がけのため、作業工程上、手前側に位置する 「オルタネータ&パワステ用」 のベルト(前述の部分輪断したベルト)を交換する際には、奥側に位置する 「エアコン用」 のベルトも同時交換した方が作業効率が良いです。そこで、同様な運転履歴が加わっている エアコン用のベルトについても、取り外して観察します。

<↓こちらも固定テンショナのボルトを緩めて張力を下げると、すぐにベルトを取り外しできます>
 

<↓取り外しした 「エアコン用」 ベルト。ゴム側(>リブのある山谷)も背面側も大きな異常はない>
 

<↓ただしゴム側を拡大すると、リブの山側にはリブに垂直な方向に極微細なクラックがありそう>


直ちに危険という状態ではなさそうですが、この時点では確かに劣化が認められ、交換すべきと言えるでしょう。

■新品ベルトの観察、の巻
劣化ベルトを表面観察したあとは、ディーラーで事前購入してある新品ベルトについても、比較のため表面観察します。

<↓オルタ側の部番は車載で「809218420」であったが、購入品の部番は「809218460」に番号がアップ>


<↓オルタ&パワステ側の新品ベルトの表面状態(※クリックで拡大)>


<↓エアコン側。ゴム表面が毛羽立っていることが特徴(クリックで拡大)>


ここですぐ上の画像中央(エアコン用のVリブドベルト(809214550))を拡大したのが下記。毛羽立ち具合が分かります。これは既述の特許文献(>「その1」 のリンク先を参照)などから、摩擦係数μの安定化と異音対策を狙ったものだと推定されます。・・・それにしても、製造段階からこのような単繊維状のものを配合しているのですね。

<↓エアコン用Vリブドベルト(@新品時)のリブの表面状態は、次のようになっていると判明>


さて、今度は新品ベルトの背面を観察していると、気がつくことがありました。それは、ベルト帆布の 「つなぎ目」 です。以下のような状態のものです。

<↓補機ベルト背面の帆布には、つなぎ目に糸が見受けられた>
 

このような糸はベルトの背面に存在する(ベルト内側のゴム部分にはつなぎ目は無い)ようで、見ていてあまり気持ちの良い物ではありません。しかし、どうやら製造上、避けられないもののようです。こうして詳細を観察していくと、表面や背面はさまざまな構成物が組み合わされてできていることが分かります。一見、(輪ゴムをでかくしたような?)単純なベルトであっても、実は製造上のノウハウが集約されているのかもしれません。

<↓最終的に前後2本とも新品ベルトに交換。当然ながら、その後はベルトのスリップ異音の再発は無し>


ベルト交換後、100kmほど走行してなじみが付いたと思われる頃に、再度、張力が極端に低下していないかどうかを念押し確認する予定です。

■私的な結論
経年劣化により、Vリブドベルトに発生したスリップ異音について、自分なりの 「実験君」 を行って得た結論を要約すると、次の通り(>あくまで個人的な私見です)。

(1)「補機ベルト異音(鳴き)」 に関する製造メーカの特許文献によると、異音対策として
  摩擦係数の低減があり、具体的にはベルト表面へのタルクパウダー塗布などがある。


  出典 : ◎摩擦伝動ベルト及びその製造方法
         → http://www.google.com/patents/WO2013088718A1?cl=ja
       ◎ゴム組成物、ゴム組成物の製造方法及び摩擦伝動ベルト
         → 三ツ星ベルトの特許文献

(2)タルク(滑石)は、いわゆるベビーパウダーの主成分であることから、澱粉など他の
  構成成分の含有表示がない 「ジョンソン・ベビーパウダー」 をタルクとして転用し、
  「オルタネータ&パワステベルト」 のVリブ面の全体に塗布したところ、

   (2-1).スリップ異音を低減する効果は得られた。
   (2-2).しかし、その効果は限定的で、完全に抑制することはできない。
   (2-3).効果が限定的であった背景には、ベルトがすでに輪断していた
       (献体として寿命を越えていた)ことが原因の可能性もありそう。
   (2-4).タルク塗布後、例えば雨天走行などを経たあとのパウダー
       の定着(=残留)度合いについては、今回検証できなかった。


(3)そもそもベルト張力が設定不足だった場合には、張力アップによってスリップ鳴き
  を抑制できる可能性があるが、(規定張力を維持した状態で)劣化による鳴きを
  抑えるために張力アップを図ると、ベルトの劣化をさらに促進させてしまう(ベルト
  の寿命にトドメをさす)恐れがありそう。例えば輪断など。


(4)スプレー式の鳴き止め剤(フッ素樹脂系乾性潤滑剤)は、新品ベルトを購入する
  よりも かえって高価な場合がある。その際、ゴムの劣化までは復元できない。


(5)ベルトの劣化有無の点検は、Vリブ面のゴムの性状(亀裂有無など)だけ
  でなく、ベルト背面の帆布の状態にも注意を払うべきである。


(6)劣化したベルトに延命措置を施すよりも、メーカ純正の新品ベルトに
  全交換する方が、対策の王道かつ安心であると考える。
  (交換後は当面、張力設定に変動がないか確認すると さらに良い。)


■備考
タルクパウダー代替としてベビーパウダーを劣化ベルトのゴム表面に塗布し終わったあと、例によって重量を計測してみました。分解能は1g単位でしかないことは、すでに 「その2」 で述べた通りですが、使用後は185gと出ました。

<↓使用後の重量計測結果(フタを除き、パフを含む。使用前と同じ土俵で比較)は、185gであった>
 

使用前が188gでしたから、個人的な感想としては 「あれだけ丹念に表面に塗布(すり込み)したにも関わらず、消費量は たった3g程度に過ぎないのか・・・!」 と、少々ビックリする気持ちがありました。実際には、作業の際にベルトからこぼれ落ちる粉体も多く占めましたので、塗布した実効量はさらに少ないもの(乱暴な推定ですが、投入量に対する定着率を30~40%と仮定すると、実塗布量は1g前後)と考えられます。

余ったベビーパウダーの用途については、知恵袋的な情報によると、仕事の出張などでスーツを着用する際に、ワイシャツの襟元に軽く塗っておくと汚れにくくできる(らしい)・・・そうです。試してみたいと思います。

最後に、今回の一連の 「実験君」 で使った工具を載せておきます。
補機ベルトの交換作業で使った工具はたったコレだけ(@BP5Dレガシィ)。

<↓コレクターカバーの取り外しでドライバ、他は10mmのTレンチ、手回しクランキング用の22mmBOXなど>


ただし、上記はBPレガシィでの話。最新機種でテンショナを持たない 「ストレッチベルト」 なるものを採用している機種では、補機ベルト脱着に際して 「リムーバ&インストーラ」 という専用工具が必要になるため注意が必要です。興味のある方は、ググってみてください。

私の場合、異音を認知したあとは、まず新品ベルトを確保することから先に動きましたが、部品の限界を見極めてのDIY交換が難しい場合は、「日常での自己点検」、「ディーラーまたはショップでの定期交換(寿命が来る前に消耗品として予防交換措置)」 を行うことが有効な対策になるかと思います。これは至極当然の結論ですが、急を要する場合には 「(万能ではないが)タルクパウダーが鳴きに効く場合もある」 と合わせて知っておいても損はないかもしれません。


以上をもちまして、身を(実車を)以て呈した 「補機ベルト異音対策」 に関する 「実験君」 の備忘録を終わります。備忘録と言いつつも長編シリーズになってしまいましたが、意外性をもって楽しく読んでいただけましたら幸いです。
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2016-10-21(Fri.) : 更新
その5・補機ベルト張力の再調整の巻(スリップ異音をDIYで解消) をアップロードしました。
2015年10月23日 イイね!

[BPレガシィ] その3・タルクの塗布で効果はあるか(ベルト異音をDIYで解消する)

[BPレガシィ] その3・タルクの塗布で効果はあるか(ベルト異音をDIYで解消する)BPレガシィの補機ベルトから、キュルキュルというスリップ異音が発生するようになったあと、DIYでVリブドベルトにタルクを塗布する 「実験君」 を経て完治させるまでの作業記録(備忘録)の 「その3」 です。

<関連ブログ:ベルト異音をDIYで解消>
◎その1 は → こちら(異音認知~パウダー手法の確認)
◎その2 は → こちら(タルクパウダーの選定と事前準備)



■いよいよタルクを塗布、の巻
まずはパフを使った予行演習から開始です。いきなりパフにタルクパウダーを付けてしまうと、ターゲットの 「オルタネータ&パワステ用ベルト」 にたどり着く前に、周辺部品にパウダーをこぼしてしまう恐れがあるためです。

<↓手前に位置するラジエター・アッパーホースにパフを接触させないよう注意。後に腕時計は外しておく>
 

伸ばす腕の経路とストロークを確認(シミュレート)し、いよいよベルト表面の 「Vリブ(断面方向で山と谷を形成している部分)」 にタルクパウダー(>ベビーパウダー転用品)を塗布していきます。

<↓まず最初は、「パワステプーリ~クランクプーリ」 間のベルト表面(ストレート部)に塗布>


<↓上記画像の拡大図。パウダーは微細で軽量なので、Vミゾに沿って下方にも垂れてくる>


<↓当該部を別の矢視(角度)から観察した状態(※クリックでそれぞれ拡大)>
 

Vリブの山側・谷側のそれぞれにタルクパウダーをなじませるよう塗布します。その後、クランクプーリボルトに被せた工具により、手回しクランキングでベルトを少し先へと送り出します。

<手回しクランキング>
・クランクプーリボルトを介して、クランクシャフトを 正転 させる。
 (※正転:ボンネット先端からエンジン後方に向かって見た場合、時計回りとなる方向)
・カムシャフト(バルブスプリング)やピストンの停止位置によっては、
 抗力でクランクシャフトの動きが重くなる。反動によるケガに注意する。


<↓ピストン位置(上死点・下死点)やカムシャフト位置(カム山に乗り上げ)によって、回転の重さは変化>
 

<↓ベルトの歯幅方向(並列しているVミゾ&山)全体に均すように塗布し、すり込みします>


<↓クランクプーリを正転(エンジン回転方向)に手回しして、未塗布部分に順次、塗布する>


上記作業と平行して、今度はクランクプーリ入口側のベルトにタルクパウダーを塗布します。

ここまでの作業(パワステプーリ入口側)では、ベルトに傾斜角が付いているため、実は手回しクランキングでベルトを送り出すとパウダーも重力で落下する方向に逃げてしまうため、塗布効率があまり良くありません。その一方、クランクシャフトプーリの入口側は、ベルトとプーリが噛み合う方向がパウダーの落下方向と一致するため、こちらの方が塗布効率は良いのです。図解すると、次の通り。


<↓ベルトではなくクランクプーリのミゾにパウダーを載せても、ベルトの「送り」で噛み合う>


ここまではパフを使っていたのですが、ベルトに 「すり込む」 という念押し作業は、素手の方が断然やりやすい・・・ことに、今さらながら気がつきました。そこで、ここから先の作業は、素手で直接パウダーをつまんでベルトにすり込みしました。

な~んや、パフ、要らんかったやん。

<↓結局、最後に行き着いたのは、己の素手による作業方法。その方が感触でも確かめやすい>
 

ところが作業を進めていくと、「手回しクランキング」 にも限界があることに、改めて気付かされます。どういうことかと言うと、クランクの回転位置(ピストンとカムシャフトの位相)によっては、乗り越え荷重が大きくなるため、油断すると乗り越え後の反動で手をケガをするかもしれない・・・と思ったのです。

そこで作戦変更し、パウダー塗布&すり込み後は、手回しクランキングではなく車載セルモータの 「チョイがけ」 によるクランキング(=ベルト送り)とすることにしました。塗布→エンジンチョイがけ(+停止)→塗布→エンジンチョイがけ(+停止)、の繰り返しです。ただし、バッテリ電圧に注意します。


な~んや、最初からこの方法で良かったやん。

<↓最終的に 「オルタ&パワステ」 ベルトに均一にタルクを塗布>


多少の作業工程の見直しがありましたが、こうして無事にVリブドベルトの表面へのタルクパウダー塗布が終了しました。

■効果確認!の巻
いよいよ、「ベルト鳴き」 に対する低減効果を確認できる状態となりました。レガシィを微速発進させて、ステアリングを操舵しながら実際に駐車場から出てみます。

おおぉ!異音がしない。
今まで、ベルト鳴きが発生していたタイミング(ステアリングの舵角)になっても、スリップ異音がしないではありませんか。低減効果はありました。さらにステアリングをめいっぱいまで切り込んで、フル転舵を繰り返してみます

「キュルキュルキュル・・・」
残念ながら、ここで ベルト異音が発生 しました。完全に押さえ込むことはできなかった ようです。念のため、さらに何度か試しましたが、状況は同じ。

ここまでの段階で、
 「タルクパウダーの塗布は、ベルトのスリップ異音の低減に効果あり」
 「ただしその効果は限定的で、完全に抑制することはできない」
と考えました。

次にタルクパウダーの残留度合いを確認するため、エンジンを停止し、ボンネットを開けてベルトの状態を観察します。・・・が?! 何と、ここで予期せぬ事態が発生していました


<↓こ、こ、これは・・・。「オルタ~パワステ」 ベルトが輪断 していることを新たに発見>


<↓分かりやすいように別角度から。輪断した範囲はVリブドベルト全体ではなく、一部分でした>


ベルトが輪断(俗称:さきイカ)してしまったので、冷静に判断し、以降の 「実験君」 は予定メニューを変更することにしました。


「その4」 に続く。
(・・・もう少し続きますよ。次回は、”私的な結論” を含む最終話となる見込みです。)
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2015-10-27(Tue.) : 更新
シリーズ最終話、 [BPレガシィ] その4・対策効果の私的なまとめ(ベルト異音をDIYで解消する) をアップロードしました。
2015年10月21日 イイね!

[BPレガシィ] ベルト異音をDIYで解消する(その2・タルクパウダーの選定と準備)

[BPレガシィ] ベルト異音をDIYで解消する(その2・タルクパウダーの選定と準備)BPレガシィの補機ベルト(Vリブドベルト)から、キュルキュルというスリップ異音が発生するようになってから、DIYで完治させるまでの作業記録 兼 「実験君」 備忘録の 「その2」 です。

<関連ブログ:ベルト異音をDIYで解消>
◎その1 は → こちら(異音認知~パウダー手法の確認)




■タルクのパウダー選定の巻
補機ベルトメーカの特許文献などから得られた情報を参考に、ベルト鳴きを解消するための手段として、4段階に分けて次の方法を試してみようと企画しました。

(1)タルク のパウダーを入手して、レガシィの ベルト表面に塗布 するのは有効か。
(2)タルクではないが、「炭酸マグネシウム(器械体操人にとっては、通称タンマ)」 を
  ベルト表面に塗布 して、摩擦係数の低減による消音効果が得られるかどうか。
(3)「タルク」 も 「タンマ」 もベルト鳴き対策として効果が低い場合、
  ベルトの張力アップ で改善するか否か(固定テンショナを手動で張力アップ)。
(4)最後の手段として、すでに入手済みの 新品ベルトへの交換。

タルクの粉末はヤフオク!で量り売りされていますが(例:100gで100円など)、落札価格よりも送料が高くなってしまう(例:500g以下で540円)ことが難点。その一方、いわゆる 「ペビーパウダー」 の主成分もタルク であることは、すでに述べた通り。今回は近所のドラッグストアに出向いて、ベルト鳴きに転用できそうな製品を選ぶことにします。

※今回の 「実験君」 の目的は、例えば
  ・観光地など自宅から離れた場所での出先とか、
  ・年末年始でディーラーが営業していないときなど、
万が一、新品のベルトを入手できないときにベルト鳴きに遭遇してしまった場合に、
「身近な代用品」 でしのぐことができる可能性はないか? を確認 する意味もあります。


<↓ひとくちに 「ベビーパウダー」 といっても、さまざまな製品が市販されています>


赤ちゃんのあせもに対応するため、ベビーパウダーの製造各社は保湿成分としてコーンスターチや天花粉などを配合しています。が、「レガシィの補機ベルトのスリップ異音を低減する」 という目的に照らし合わせると、そのような成分はむしろ異物になる恐れがあるので不要。なるべくシンプルにタルク(のみ)を含むものが都合が良いです。

したがって、そのような観点から構成成分を確認します(※各画像はクリックで拡大します)。


<↓左:シッカロールにはコーンスターチと香料あり  右:同キュアにはさらにモモの葉エキスが配合>
 

<↓左:薬用パウダーにはポリエチレン末やグリセリンも  右:最後に見たものは、タルクと香料のみ>
 

構成成分以外でも、「微細粒子を除去した、粉とびの少ないパウダー」 とか 「低刺激」 「パフ付き」 などの謳い文句が書かれており、税込み170円から513円まで(3倍以上!)の 価格差は中身の差を反映 していることが分かりました。

結局、「タルク」 以外の成分として香料しか記載表示のない ジョンソン・ベビーパウダーを選択。これに、ベルト塗布用としてパフも購入することにしました。


◎ジョンソン(R) ベビーパウダー140g : 198円+税=213円
◎日本パフ(株)ふんわりパフ検針済 : 198円+税=213円
------------------
合計 426円(税込み)

パフの価格がベビーパウダーと同額にもなるのは少々痛かったですが、それでも両者合計で426円。ワンコインでおつりが来ます。純正補機ベルト2本の新品価格=3,985円 に対しては10.7%に過ぎません。もしも ベルト価格の約1割の出費 でスリップ異音を抑制できるならば、非常時の手段(ウラ技) として現実味を帯びてきます。

<↓今回ドラッグストアで入手したタルク代替としてのベビーパウダーと、塗布用アクリルパフ>


<↓パウダーとパフの製造メーカも、エンドユーザー(私)が自動車用に転用するとは思うまい>
 

■さらに事前準備する、の巻
こうして 「実験君」 の第一ステップに向けた準備が整ったのですが、個人的にはまだ事前確認しておきたいことがありました。それは、供試品の重量計測 です。パウダーのボリューム(体積)に対する 「重さ」 のイメージをつかんでおきたいのです。

<↓ゼロ点補正後に 「外フタを除くパウダー+パフ」 で、合計188g(使用前)と出ました>
 

家にあるデジタル重量計(料理用)の分解能が0.1g刻みではなく1g単位であることが惜しまれますが、「実験君」 のあとで使用後の重量を量ることによって、おおまかな塗布量の推定をするつもりです(効果の有無が塗布量に左右されるかもしれませんので)。

■劣化ベルトの観察(塗布前)の巻
タルクパウダー(>ベビーパウダーの転用)をレガシィのVリブドベルト(>オルタネータ&パワステ用のベルト)に塗布する前に、ベルトそのものの表面性状を観察しておきます。

<↓BP5D型レガシィ(6速MTターボ)のエンジンルーム。標準のコレクターカバーを外す>


<↓スリップ異音の原因と見られる 「オルタ&パワステ」 側のVリブドベルトの状態(※クリックで拡大)>
 

「オルタ&パワステ」 側のVリブドベルトは、ゴムの表面には経年劣化と見られる細かな亀裂が確認されました。張力による荷重や温度環境だけでなく、屈曲(プーリに巻き付かれている限り、直線状となる部分に対して曲げによる圧縮が加わる)やオゾン劣化なども恐らく加わったのでしょう。私の場合、走行5万km弱とはいえ 新車から丸9年間も無交換で済んだ のですから、意外に長持ちしたと言えるでしょう。

<↓(参考)エアコン側のVリブドベルトは、目視レベルではあるが、まだまだ使えそう(※クリックで拡大)>
 

なおこの時点では、タルクパウダーをVリブドベルトに塗布する際は、クランクプーリボルトに工具をかけて、手回しクランキングでベルトを送り出す方式 を考えていました。

<↓クランクプーリボルトのサイズは22mm(@BP5D GT spec B)。手回しクランキングでの塗布を検討した>



「その3」 に続く。
(※次回は、いよいよ塗布による効果確認結果をお伝えする予定。)
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2015-10-23(Fri.) : 更新
[BPレガシィ] その3・タルクの塗布で効果はあるか(ベルト異音をDIYで解消する) をアップロードしました。
2015年10月20日 イイね!

[BPレガシィ] ベルト異音をDIYで解消する(その1・Vリブドベルトにパウダー塗布)

[BPレガシィ] ベルト異音をDIYで解消する(その1・Vリブドベルトにパウダー塗布)BPレガシィの補機ベルト(Vリブドベルト)から、キュルキュルというスリップ異音が発生するようになってから、DIYで完治させるまでの作業記録です。

ただ単に異音対策するだけでは面白くない。そこで、自分なりの考察を踏まえた 「実験君」 をしてみました。今回からのブログは、その過程を簡単に紹介するシリーズです。


■兆候を見逃さない
少し前のブログでも書いたのですが、先月9月、器械体操競技の社会人向け全日本選手権大会に出場するため(>私が)、東京都~福井県 の往復 約1100kmをレガシィで遠征しました。BPレガシィは、走行距離自体は5万km弱と少ないですが、今年で経年10年目。遠征の前にもメンテナンスを行っていましたが、自宅に戻ってからも、簡単ですが調子を見ています。その過程で、時々エンジンルームからの 「キュルキュル」 という異音を認知 しました。状況をまとめると、次の通りです。

エンジン始動後、車両停止状態にて
 (1)ステアリングを直進状態から操舵(特にフル転舵)するとき
 (2)アイドリング回転速度[rpm] からアクセルチョイ踏みするとき
異音が出やすい。


補足すると、この時点では、自宅の駐車場からクルマを出そうとするとき、あるいは入れようとするような限られたシーンでのみ、聞こえます(走行中は窓を開けていても聞き取れません)。

<↓BPレガシィの補機ベルトは2本がけ。車両右側(=画像左側)がオルタ&パワステ、反対側がエアコン>


前述の状況から推定すると、パワステ側にかかっているVリブドベルトのスリップ異音 と考えてほぼ間違いないだろう、と判断(∵ステアリングの転舵→パワステ負荷が変動→ベルトの劣化でスティックスリップ)。作業工数的には、エアコン側のVリブドベルトも同時交換した方が良い(∵ベルトは2本がけなので、手前にあるパワステ側ベルトを先に取り外さないと、奥にあるエアコン側ベルトが取り外しできない構造のため)。

そこで 「転ばぬ先の杖」 として、まずはディーラーに行って補機ベルト2本を注文することにしました。

■常時在庫で即納、の巻
10月上旬、「お客様感謝デイ」 の開催に合わせてディーラーを訪問しました。子供たちがくじ引きをして、3つあるうちの 「C賞」 をいただいたあと、私は補機ベルト2本を取り寄せ注文するため、サービスフロントへ向かいました。

<↓「A賞」~「C賞」 のうち、C賞をいただきました。マイナーチェンジのXVとフォレスターのカタログも入手>
 

BPレガシィ(4代目)は現行モデルに対して2世代前のモデルであるため、当初、私は 「補機ベルトを取り寄せ注文して、パーツセンターから届いたら連絡いただき、後日引き取りに来店する」 つもりでいました。ところが話を聞くと、「店舗内の倉庫に在庫があり、今、お渡しできます」 というではありませんか。価格は次の通り。結局、その場で代金を支払って 「持ち帰り」 することにしました。

BP5D型レガシィ・GT spec B 用の補機ベルト情報(@2015年10月時点)
◎オルタネータ&パワステ用 : 部番809218460、価格1,680円+税=1,814円
◎エアコン用           : 部番809214550、価格2,010円+税=2,171円
-------------------
合計 3,985円(税込み)

<↓まさか在庫があるとは思わなんだ・・・。でもその場で持ち帰りできて、ラッキーでした>


ちなみに、レガシィの10ポイント無料点検の結果は 「異常なし」。エアコンフィルタの汚れと、リヤブレーキパッドの残量が少なくなってきていること以外の指摘はありませんでした。いずれにせよ、新品のVリブドベルト2本が手に入ったので、これでイザというときにすぐに交換できる準備は整いました。

<↓ディーラで10ポイント点検にて補機ベルトも診ていただきましたが、こちらは特に指摘無しでした>


■ベルトの異音対策の巻
さて、新品のベルトは2本とも入手済み。ディーラでの点検でも補機ベルトの指摘が無かったため、異音がすぐに悪化するか否か、しばらくの間、様子見することにします。その代わり、ネットで 「ベルト交換」 以外の異音対策があるかどうか、調べてみました。

キーワードとして 「ベルト」 「異音」 など複数を組み合わせて検索すると、補機ベルトメーカーが申請した特許のページにたどり着きました。読み進んでいくと、なかなか興味深い記述を見つけました。簡単に言うと、「ベルト表面にある種のパウダーを塗ることによって、スリップ異音を防ぐ効果が得られる。」 そんな内容です。

摩擦伝動ベルト及びその製造方法
◎出典 : http://www.google.com/patents/WO2013088718A1?cl=ja
◎引用(改行位置以外は原文ママ) :
> 摩擦係数低減粉体17を形成する材料としては、例えば、フッ素樹脂、
> 層状珪酸塩、タルク、炭酸カルシウム、シリカ等が挙げられる。
> (~中略~)
> 摩擦係数低減粉体17は、単一種で構成されていてもよく、
> また、複数種が混合されて構成されていてもよい。

ゴム組成物、ゴム組成物の製造方法及び摩擦伝動ベルト
◎出典 : 三ツ星ベルトの特許文献
◎引用(改行位置以外は原文ママ) :
> 【特許文献1】実公平7-31006号公報
> (~中略~)
> タルクなどのパウダーをリブ部表面に塗付する方法や、
> シリコン油を付着させ、リブ部表面の摩擦係数を低下させる
> ことが提案されている(例えば特許文献1参照)。

ここで 「タルク」 という単語に注目です。

タルク
◎出典 : https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%BB%91%E7%9F%B3
◎引用(改行位置以外はwikiペディアのまま) :
> 滑石(かっせき、talc、タルク)は、水酸化マグネシウムとケイ酸塩からなる
> 鉱物で、粘土鉱物の一種である。組成式は Mg3Si4O10(OH)2 である。
> 蛇紋石(Mg3Si2O5(OH)4)が熱水変質、あるいは苦灰石(CaMg(CO3)2)が
> 接触変成してできる。
> 滑石(かっせき)は、輝石、角閃石、カンラン石といったマグネシウムのケイ酸塩
> を主成分とする鉱物から成る岩石が熱水変成して生じる変成岩であり、前述の
> 鉱物を主成分とし、他の鉱物と混ざった状態で産出することが多い。

「タルク」 自体は、粉末状のものがヤフオク!で量り売りされています。しかしこの 「タルク」、実はいわゆる 「ベビーパウダー」 の主成分です。赤ちゃんのあせも対策などに用いられる粉末です。製品名では 「シッカロール」 などと呼ばれます。

ところで、マグネシウム系の粉末として 「炭酸マグネシウム」 なるものがあります。通称:「タンマ」。これは、器械体操や重量挙げの選手が 「滑り止め」 を目的として手に付ける粉です。私自身も、演技会場ではもちろん、普段の練習でも使っているものです。


<↓器械体操の通称 「タンマ」。炭酸マグネシウムのことで、鉄棒や吊り輪のプロテクターにも塗布する>
 

前述の特許文献(出願者はベルトメーカー)などによると、要するに 「ベルト鳴き」 は 「ベルト表面の摩擦係数を低下させる」 ことが対策として有効 で、「タルクなどのパウダーを表面に塗布する手法がある」 ことが読み取れるのです。

■「実験君」 の方針決定の巻
そこで私は、「実験君」 をやってみることにしました。
ベルト鳴きを解消するための手段として、4段階に分けて次の方法を試してみようと企画しました。

(1)タルク のパウダーを入手して、レガシィの ベルト表面に塗布 するのは有効か。
(2)タルクではないが、「炭酸マグネシウム(器械体操人にとっては、通称タンマ)」 を
  ベルト表面に塗布 して、摩擦係数の低減による消音効果が得られるかどうか。
(3)「タルク」 も 「タンマ」 もベルト鳴き対策として効果が低い場合、
  ベルトの張力アップ で改善するか否か(固定テンショナを手動で張力アップ)。
(4)最後の手段として、すでに入手済みの 新品ベルトへの交換


<↓経年10年目を迎えたBPレガシィの 「ベルト鳴き」 対策として、各種の 「実験君」 を検討してみました>


なお、市販のスプレー剤として、例えば WAKO'S の バイダスドライ(pdf)(フッ素樹脂系乾性潤滑剤) があるのですが、定価で1本4000円。ディーラーで新品の補機ベルト2本を買うよりも高価 ですので、今回は 「実験君」 の 対象外 としました。


「その2」 へ続く。
(タルクを塗布→効果はあるのか?といった内容を予定。)
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2015-10-21(Wed.) : 更新
[BPレガシィ] ベルト異音をDIYで解消する(その2・タルクパウダーの選定と準備) をアップロードしました。

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何シテル?   06/08 18:06
調布市のKAZ [読み:ちょうふし_の_かず] と申します。 スバル・レヴォーグ(VNHC型)、スバル・エクシーガ(YA5E型)、ホンダ・CBR250Four...

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